上海協力機構と一帯一路(非キリスト社会の団結の動き)2

米国籍牧師釈放についてはリラ急落→国家破産を防ぐためには、エルドアンの一時的妥協がしかたなかったとしても、力ずくの制裁に屈服した不満が却って残るでしょう。
共通項を見るとエルドアンの経済政策は、習近平同様に建設需要の内需掘り起こしであり、メデイアを締め付けるなど独裁の強化でも同じです。
ただ、豊富な外貨準備のある中国とは違いトルコが対外純資産でマイナス経済なのに、国内インフラ投資で国民支持を狙って高成長をはかるのは結果的に対外債務が膨張しますので無理がある点をアメリカ金融緩和が終わり始めると資金逃避が始まったものです。
資金潤沢と豪語していた中国も実は国内で不要な公共投資や、不動産・マンション投資を繰り返した結果、資金的に限界がきて日本にすがりつき始めていることは周知の通りです。
https://ameblo.jp/katsumatahisayoshi/day-20181013.html

2018-10-13
(3)「BIS(国際決済銀行)統計によると、中国は、債務残高のGDP比が2008年末の141.3%から2017年末に255.7%へ急上昇した。この水準や上昇ペースの速さは、かつて金融危機に陥ったり、バランスシート調整による景気急減速を余儀なくされた国々に匹敵している」

長期独裁政権ではトルコと中国、ロシアは共通項であり、国内インフラ投資で、政権維持している点では、中国とトルコは共通です。
ロシアは借金で国内投資→国内景気維持をするには、ソ連崩壊時のトラウマがあり無理がある(外資の信用がない)のでウクライナ侵攻やこの後で紹介する武力行使(軍事力では旧ソ連時代の遺産があります)で国威発揚で政権支持アップを狙うしかない状態です。
軍事力行使→は国際社会から経済制裁を受けるので経済的にさらに苦しくなる上に、国威発揚による国民熱狂は一時的なもので熱狂が冷めると国民の支持がさがって行くので、支持を持続させるためにはさらなる国威発揚・・あちこちの紛争に無闇に介入するしかないですが、それがプーチンの弱みです。
長期経済低迷化で国民不人気の年金支給作送り政策を発表するしかなくなった結果、プーチン支持が陰ってきた所ですが、ロシアの場合、イラン禁輸等国際情勢不透明感で資源価格が持ち直せば息を吹き返せますが、トルコは資源が上がればもっと輸入赤字が増える関係です。
ですから米国牧師釈放によって米国の制裁が緩んでも、経済のファンダメンタルは変わらない(利上げプラス金融引き締め・/無闇な国内投資を引き締めるしかないがエルドアン政権の延命のための拒否)ので、トルコ危機が続くことになります。
文化的に見るとロシアとトルコはいずれも西洋キリスト教文化圏の外延に位置し、ロシアはそれでも「ギリシャ正教」という名の亜流的キリスト思想を受け入れましたが、(帝政ロシアの初期から・・フランス宮廷文化の受け入れ〜ドイツ系・エカテリーナ女帝はドイツ貴族の娘だったように記憶します)を受け入れてきましたが、教会の外形はネギ坊主型でイスラム的です)トルコはイスラム圏に属することからそこまでの西洋価値観の受容はできていません。
せいぜい政権の世俗化程度しか変化できない限界でしたが、この数年では世俗化政策の廃止でイスラム復帰姿勢が鮮明です。
欧米からの非民主的強権政治に批判が出ると、電撃的に宿敵ロシアのプーチンと握手するなど暴力系・反現行秩序系同士の連携が広がってきました。
上記の通り細かい事情が違いますが、中露との枢軸?化に踏み出したように見えます。
中ロの連携も大分前から進んでいます。
ウイキペデイアによると概ね以下の通りです。

上海協力機構もしくは国家連合。
2001年6月15日、上海にて設立。
上海合作組織/上海合作组织は、中華人民共和国・ロシア・カザフスタン・キルギス・タジキスタン・ウズベキスタン・インド・パキスタンの8か国による多国間協力組織
・・・加盟国間の共同軍事演習も複数回行われ、2005年8月には初の中露共同軍事演習「平和への使命2005(英語版)」を大規模に行い、平行してオブザーバーであったインドとの露印軍事演習も開催され、成功した二つの軍事演習に自信を深めたロシアはSCOの軍事協力に積極的な行動を見せた。中露はこれを皮切りに東シナ海[5]、日本海[6]、地中海[7]、オホーツク海[8]、南シナ海[9]、バルト海[10]など海洋でも合同軍事演習を行うようになった。2018年9月に中国とオブザーバーのモンゴルが初参加したロシア史上最大の軍事演習「ボストーク2018(英語版)」はソビエト連邦最大の軍事演習である「ザパド81(英語版)」を超える規模[11]であ」

ると紹介されています。
前後しますが、

・・・SCOの正規加盟国の領域は発足当初は中国以外はロシアや中央アジアといったユーラシア経済共同体の国々のみだったが、インド・パキスタンの正規加盟に伴ってユーラシア大陸の8割に達し[15]、加盟国の総人口は30億人を超える規模で世界人口の半分近くを占める北アジア、西アジア、中央アジア、南アジア、東アジアに勢力を広げて一大連合体に発展する可能性を持つSCOは、いずれNATOに対抗しうる対欧米同盟として成長することを、アフリカやラテンアメリカの発展途上国(G77)から期待されている。

もっと大きくはG20で日米も出席しますが、(ロシアはウクライナ侵攻以降 サミットから排除された結果の対抗意識もあり?)欧米主導の7カ国サミットの地位低下を狙ったものです。
経済システムとしては、中国主導のAIIBが設立されたこともその一つです。
実はAIIBは、上記上海協力機構の背骨のような位置付けらしいです。
上記引用の続きです。

2016年6月17日にロシアのプーチン大統領は中国・インド・パキスタン・イランなどのSCO構成国とユーラシア経済連合を軸に築く大ユーラシア・パートナーシップと第一段階として中国との交渉協議を目指す計画を発表し[27][28][29]、25日のプーチン大統領の訪中から同構想が中露共同声明に盛り込まれて共同研究の準備と経済連携協定の交渉協議が開始され[30][31][32]、2017年5月14日に北京での一帯一路国際協力サミットフォーラム(英語版)の開幕式でプーチン大統領は一帯一路、SCO、EAEUなどは同構想の基礎となると演説[33]し、同年7月には同構想の共同研究が開始され[34][35]、同年10月に経済連携協定の交渉は完了し[36][37]、同年11月にAPECに向けてプーチン大統領が発表した論文でも大ユーラシア・パートナーシップは中国の一帯一路を基礎にすることが述べられた[38]。翌2018年5月17日に、EEUは中国との経済連携協定とイランとの暫定自由貿易協定を同時に結んだ[39

対支21か条2(中国の反日運動激化)「コラム再開」

※8月29日から昨日までは約1ヶ月間コラムアップできなかったので、今日からアップできるようになりましたが、書く気力がなかなか復活しない・・8月30日以降昨日までの分は、時節の話題に関係なく半年〜数年前からの原稿先送り分そのままの掲載になっていますが、今日からのコラム同じく過去原稿のアップですが、掲載時現在で少し見直して手入れした内容復活です。
こうしてみると「高齢者が入院すると退院後歩いて良い」と言われても歩けなくなる状態がよくわかります。
時事問題をすぐに書く気力が復活しないのでまだ過去の先送り原稿の手直し程度ですが、今後おいおい、書く気力が復活していくと思います。

昨日引用の続きです。

日本の要求書を受けとった袁世凱は、即答を避け、ポール・ラインシュ米公使やヒンツェ独公使らと緊密な連絡をとり、相計って国内世論を沸騰させ、外国に対しては、日本の要求を誇大に吹聴して列国の対日反感を挑発した。
在中ドイツ系機関紙である北京ガゼットや独華日報は山東問題に関する袁世凱との直接交渉を攻撃しはじめ、20余紙はドイツの新任公使ヒンツェに買収されたなどと言われた[13]。排日派や宣教師らは日本軍の暴行を喧伝し日本軍の撤兵を要求した[14]とされる。
アメリカは第1号第2号第3号については抗議する意図なく、あるいは敢て反対しない態度を日本政府に提示したが[15]、第4号第5号に関しては明確に反対であり、とりわけウィルソンの関心は第5号に集中していた[16]。
大隈内閣は3月15日に日本側に提示されたこの対日覚書の意図を正しく理解することができず、第5号に関して米国は「左シテ重キを措カサルモノ」と判断し安易に対華強硬策に転じたことは、4月中旬以降のアメリカの極東政策に影響をあたえることになった

列強支持のもと21ケ条要求貫徹・成功・・これを不服とする中国人民の抵抗・条約の無効化による不服従抗争→宣戦布告なき戦争の泥沼に入って行った原因です。
野党系政治家の弱点・民意把握より観念論で押し通す習癖→唯我独尊傾向を繰り返し書いてきましたが、大隈内閣に対する戦後メデイアの偏った高評価が多いのですが、日本の命運を間違った方向へ導いた元凶であったことが上記引用でわかります。
(明治憲法制定前からの大隈重信の行動は今の革新系野党同様の現実無視の主張が多かったように・記憶だけですが・・)
大隈重信のアメリカ訪問時に大統領との会談記録に「こんな激しい主張をする人は見たことがない」(要は「話しにならない人物」という評価)と記録されている記事を引用紹介したことがありますが、なんのコラムで引用したか忘れましたので、以下の通り再引用します。もともと自由民権運動政治家で、今で言えば鳩山〜菅内閣で知られる民主党政権の先祖のような性格です。
要は政治能力がないのです。
第一次大隈内閣に関する本日現在のウイキペデイアの記事からです。

またアメリカのハワイ併合に対して、「これほど激烈で宣戦布告か最後通牒に等しいような外交文書は見たことがない」とマッキンリー大統領に言わしめるような強硬姿勢を示して外交危機を招いた。そして組閣後4ヶ月余りで総辞職を余儀なくされた。

対し21か条要求は、日本の協力を必要として指定た連合国の承諾で国際政治力学上で日本の主張が通ったとはいえ、要は日本が中国で火事場泥棒的に「やりすぎた」点について、政治家としての反省が足りなかったのです。
強い国や強いものからの不当な要求を跳ね返すために、訴訟や国際政治力学を利用するのは良いことですが、不当な要求を通すために国内であろうと国際であろうと政治力学.権力を利用して弱者をいじめると、時間の経過でその無理が跳ね返ってくるのは政治の常識です。
さらに話題が変わりますが、先の大戦ではたまたまドイツと同盟しましたが、日本を世界孤立に追い込んだ元凶は実はドイツの反日宣伝に始まるものでした。
日本が世界の思想変化(植民地支配に対する批判精神浸透)について行けなかったのが原因ですから、今更ドイツを恨むのは大人気ないですが・・事実は事実です。
7年ほど前の中国の反日暴動後日本に代わって着々と進出しているのがワーゲンを代表とするドイツ企業であったことからわかるように(慰安婦騒動でドイツを見習え論が韓国等で強いですが、)、もしかして?今も中国や韓国の反日運動にはその背後にドイツの陰・・「日本排撃しても高度部品の供給は引き受けるから」と言う後ろ盾示唆がある可能性があります。
21か条要求と現実支配が始まると中国人民を巻きこんだ不服従運動が高まるに連れて、現実に合わせて英米は日本離れを加速していきます。
日本はあくまで戦後講和会議を乗り切った以上譲る必要がないという立場で、強制→不服従行動の激化→弾圧強化→治安維持のための満州の切り離し(要は野党系の好きな観念論強行です)→欧米人権思想家の反発・運動→国内世論に影響を受ける米英政府の上申の徐々に変更・反日方向への転換へとなって行きます。
日清戦争後の三国干渉を範にとると法理上横車であれ、それを受け入れるしかないのが国際政治の現実でしたし、第一次世界大戦時の対支21か条要求は、国際的に日本は多くの支持を受けて決まったこととしても、敗戦国ドイツは中国在住メデイアを通じて(日本に奪われた権益回復のため?)反日感情を煽っていて、現地反日運動が激化してきた以上は妥協をするしかないのも政治の現実です。
日本はこの辺で世界情勢を読んだ上での謙抑的行動が必要だったのですが、これができなかったのは右翼メデイアや学者が世界情勢を読むことが(素人・半可通のメデイアが政治を左右する悪弊)できなかったことが第一の原因でしょう。
日露戦争時に半可通の知識人が、妥協を拒み国民を煽って日比谷焼き討ち騒動になったように、今朝の日経新聞を見ると安倍総理がプーチンの無条件平和条約締結先行提案にその場で明白に拒否すべきだった」という立憲民主の主張を引用し、数日前の日米首脳会談の日米円満合意を批判して日本が多国間協調主義に反して2国間協議に応じたのは許せないという観念論を宣伝?しています。
旧社会党の国会戦術・通りそうもない強硬意見を言い張りで妥協しない結果、最後は何の主張も通らない強行採決誘引しては、国民大多数の批判無視と声高に主張する・・「執行部は筋を通した」と虚勢を張ることの繰り返しでした。
彼らは国民や労組のためではなく、(自分はやるだけやったという)保身のためにのみ行動している勢力ではないでしょうか?
大隈内閣は、隈板内閣と言われたようにいまの立憲民主党のようないわゆる野党系の観念論の集団でしたがこれに似ています。
今回の日米会談で多国間協議以外受け入れないと頑張って決裂して帰る選択肢はあったでしょうか?
何かを受け入れない限り交渉は成立しないのですから、自動車の輸出数量制限を受け入れない代わりに何かの輸入を受け入れるしかないのが現実です。
何しろアメリカが、一方的に関税をかけた場合、日本は打つ手がないのが現実です。
国際ルール違反だと騒いでも、どうなる訳ではありません。
日本が報復関税をかけて相互貿易が滞れば日本にとってもっと大きな被害になります。
だから中国だって焦っているのです。
カナダもメキシコも「約束違反」といっても仕方ないので、結局なNAFTAの再協定に合意しているのです。
日本のメデイアや野党は、なんらの対案もなしに批判だけする・・安倍総理が円満解決したのが減点かのように騒ぐのは、日露講和条約時以来の無責任な煽り体質に終始している印象です。
元に戻しますと、日本の大陸進出政策への邁進に対する米国の警戒は日比谷焼き打ち事件の頃から、すなわち満州事変の約25年も前から始まっていたのであり、これが21カ条要求事件後、日本がアメリカの修正要求に応じないところから顕在化し、日本は逆に強硬論の拡大一方・・満州事変〜北支事変〜上海事変へと広がっていき、その都度欧米の反日姿勢が強まっていきます。
日米開戦はその延長上の結果でした。
野党系観念論者が政権を取るとこういう結果になる歴史です。

国際孤立化とメデイアの責任2(日米緊密化)

明治以降の漸進的民主化の動きを潰してしまった対ロ講和条約以来の歴史の勉強に戻ります。
現在も何かに目をつけてはメデイアが大騒ぎして「国民感情が許さない」と言っては、担当大臣辞職を煽る・ひいては内閣総辞職を狙うのは、戦前の日本を国際孤立化方向へ引きずり込んだ責任を全く反省していない・・失敗の経験を学ばないことになります。
戦後教育では軍部責任論ばかりですが、軍部さらにはその中の極論派を育ててきたのはメデイアの煽りであったことを自己批判していないのが日本国民の不幸です。
その都度、これを許せないという偏狭な右翼感情を煽るメデイアに政治家が屈してしまい、この繰り返しの結果、背後の応援団であった軍部トップが対外主張を通すために妥協を知らない内部極論を利用した結果、一知半解の極論派青年将校の発言力が強化されて行き、穏健=幅広い見識を持つ従来の軍部トップが発言力を失い・・・3・15や2・26事件などで軍部内粛清対象になって行きました。
今の国際環境激変時の対米関係を如何にするかは、ロシアやイランであれ北朝鮮であれ、どこの国でも最重要事項ですが、安倍トランプ関係の構築がどれだけ日本の国際的地位強化に役立っているか知れません。
革新系は民主主義の本家みたいな顔をしていますが、実は皆の意見を聞いてやるのが苦手・・唯我独尊的になりがちな体質です。
選挙結果無視の政党です。
原発事故時の菅総理のやり過ぎを見ても分かるように、革新系政治家は批判ばかりで、多くの人の納得を得て円滑に動かす能力に欠けています。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/1850

野田佳彦総理大臣は、米国東部夏時間4月29日(日)にワシントンDCに到着した。30日朝にアーリントン国立墓地で献花した後、午前から昼食にかけてバラク・オバマ大統領と首脳会談を行った。翌5月1日には帰国の途につく、という慌しい日程となった。
オバマ大統領その他の主要閣僚と会談するだけでなく、例えば、米日商工会議所や日米協会などで日本の震災後の復興について演説する、日本人選手が在籍する野球チームの試合を観戦に行く、大学で米国人学生とアジア太平洋地域における日米同盟の将来のビジョンについて議論する、など日本の総理自らが日本という国のPRマンとなるチャンスはいくらでもあった。訪米の際に、自らが持つ日本の将来に向けたビジョンについてのメッセージをしっかりと発信することで「外交に強い総理」というイメージを作る、あるいは総理自身の人となりを米国で知ってもらうという選択肢もあった。しかし、2泊4日というゆとりのない日程を組んだことで、せっかくの訪米という機会を棒に振ってしまった。
訪米時に1週間滞在した習近平
野田総理がオバマ大統領と過ごす時間が、会談の時間だけなのも気になった。習氏訪米時はカウンターパートのバイデン副大統領がアイオワ州やカリフォルニア州訪問を含めた全日程に同行した。
英国のキャメロン首相夫妻が3月に米国を訪れた際には、オバマ大統領はキャメロン首相とは首脳会談のほか、大統領専用機で共にオハイオに赴き、バスケットボールを観戦、加えてホワイトハウスで晩餐会も主催している。この晩餐会にはジョージ・クルーニーをはじめとする有名人が出席し、事後のワシントン・ポストの社交欄である「Style」欄の1面は「イギリス人が来た!イギリス人のためならジョージ・クルーニーだって連れてくるさ!」という書き出しの記事が占めていたのが印象に残っている。ところが、今回、野田総理がオバマ大統領と会うのは会談時のみで、総理の夕食会はクリントン国務長官が主催するという。

民主党政権になってから初めて野田総理が訪米しても、けんもほろろ・大統領との会談時間すら昼食を挟んだ2時間程度でしかなく、大統領主催の歓迎晩餐会もなくほとんどなく軽視されたので、中国や韓国は軽くみて、尖閣諸島侵犯や反日騒動慰安婦騒動その他が澎湃として起こりました。
安倍総理のトランプ政権との緊密化の成功はどれだけ日本の国益に貢献しているか知れません。
これを革新系支持のメデイアは属国根性と揶揄しますが、属国根性かどうかは別として、日本は野球で言えばイチロー人気、今の大谷翔平人気など、多様な分野でアメリカ大衆の心を掴むスベを大事する必要があります。
その中でも政治家の影響力が大きいのです。
ともかく米国世論を侮ってはイケません。
これに対する安倍総理の訪米日程は以下の通りです。
https://mainichi.jp/articles/20180410/k00/00m/030/063000c

毎日新聞2018年4月9日 19時51分(最終更新 4月9日 21時22分)

安倍晋三首相は17~20日に訪米する際、米南部フロリダ州でトランプ大統領と「ゴルフ外交」をする調整に入った。米側が要請していた。日本政府内には森友学園問題などを抱えていることからゴルフには慎重論もあったが、首相は日米の蜜月関係をアピールできる好機と判断した。
首相は昨年2月に同様にフロリダで、同11月は訪日したトランプ氏と埼玉県内でゴルフをした。2人だけで長時間言葉を交わせるメリットがあり、首相も「突っ込んだ話ができた」と「ゴルフ外交」の意義を語る。

安倍総理は毎回かな?トランプ氏の個人別荘に宿泊して懇談していますが、隔世の感があります。
こちらがもっと時間が欲しいと言ってこと割られているのと、相手大統領から個人別荘に移動してゴルフしないかと誘われているのとではおお違いです。
ナポレン戦争を終結させたのはロシアの軍事力であって、いわゆるウイーン体制は背後に当時興隆してきた新興国ロシアの軍事力に西欧諸国が潜在的に依存している・・恐怖を抱いていた体制でした。
・・そのロシアが軍事力に任せて問答無用式にシベリアや中央アジア〜東欧〜中東等へ版図をどしどし広げていく恐怖感が19世紀西欧の基礎意識でした。
14年のクリミヤ併合作戦で示した覆面武装集団が問答無用式に制圧して行く光景・これが西欧諸国にとって不気味に感じている本質です。
弱体化したオスマントルコ領を蚕食していく凄まじい過程を素描しましたが、植民地争奪戦では長年のライバル・・宿敵同士の英仏が共同してようやくロシアの南下作戦を食い止めたのがクリミヤ戦争でした。
「ロシアの南下主義」と言うのは西欧のすぐ近く・バルカン半島や中東で起きている脅威を表したものであって、実態はロシアの全世界的拡張主義に対して西欧は脅威に感じるようになっていました。
同じ新興国の勃興でもアメリカの勃興は西欧の分身というか価値観共同の安心感があったのです。
西欧中世以来の戦争は神聖ローマ帝国内の争いでしたので一応暗黙のルールがあった・・これを条約化したのがウエストファーリア条約でしょう・・そこに異質・辺境のロシアが参入してきたことになります。

ハニトラ→美人局の現代版2

この事件で思い出しましたが、たまたま私自身同種事件を15~20年ほど前に担当したことがあります。
インド主張中にレイプされたという主張だったか、浅草のホテルが事件現場だったか忘れましたが、ともかく浅草のホテルが路地に面していたのでタクシーをどこで降りたから始まって路地をどうやって歩いて行ったかなど、その他の状況を詳しく応酬しているうちに女性側の弁護士はそのホテルには少なくとも同意してはいったことを認めるしかなくなってしまい、(囲碁でいえば投了です)引き下がった事件がありました。
長い付き合いがあったのに、いきなりレイぷされたと言い出された事件でした。
ただし、ここで引用する意味は事実の真偽に興味があるのではなく、TBS男性側の言い分でも日頃から何か頼むと見返りに気楽に性関係を求めるし、それに応じる風潮があるということです。
伊藤詩織氏は「私はそういう女ではありません」という主張でしょうし、そういう業界常識を覆したいという正義感で記者会見を開いたというのですから、そういうことでしょうが。
その男性個人の特性であれば、風潮を正すための記者会見をする必要がない・芸能や放送業界はいつも性を売り物にして成り立っている風潮があるという意味でここでは書いています。
そういう風潮が業界に蔓延しているから男の方も気楽に誘ったりするのでしょう。
財務次官のセクハラ疑惑も黙って刑事告訴したり損害賠償請求交渉したりしないでいきなりの週刊誌発表と記者会見ですが、記者会見から始まる点もどこか今回のセクハラ事件週刊誌公表と似ています。
共通項は世の中の間違った風潮をただしたいという意味では表向き正義感に基づくもののように見えますが、安倍政権周辺を叩ければ何でもしたい・いわばマスメデイア総がかり行動の一環となれば、政治目的の行動となります。
伊藤詩織氏が15年の強姦被害事件を総選挙直前に山口氏が安倍政権応援本発表直前の17年6月頃にいきなり記者会見して告訴したという絶妙な時期選びと今回のセクハラ発表も16年から続いていた被害と言いながら、財務省の資料改ざん発覚の今ここで発表する必要性?の偶然の一致の疑問です。
テレ朝女性記者が正義感・色仕掛け取材の悪弊をただしたい純粋な思いを16年から温めてきたのであるならば、この時期になぜ発表したのか?別の時でよかったのでないかの疑問です。
政局に利用されて色眼鏡で見られるのが明らかなのに・・政治部記者であればその辺の機微に最も詳しいはずのプロですから、政局と切り離せば余計な憶測が広がらないでよかったのですが・・。
解散風によって(メデイア界の目が覚めて)審議拒否が収まってセクハラ騒動も収束するでしょうが、福田次官のセクハラ疑惑についてもう少し続けます。
編集前の録音がどうであったか、女性記者の訴えがあったのにこれを無視して?あえて国会で審議が止まるほどの騒動の渦中にある財務省次官と1対1(ということは個室を意味するのか?など疑問が尽きませんが)の酒席での取材に行かせたのか、誰が予約して誰が費用を払ったかなど重要事項の発表も、記者会見での質問すらありません。
世間を騒がせて発表する以上は、これらについてメデイアの常用する「説明責任」がないのでしょうか?
結果は、訴訟手続きで明らかにするしかないということでしょうが、いかにも目先の政治効果を狙っているイメージ見え見えで、数年後に裁判で事実がわかってもその時には政局は終わっているから・・次官も懲戒されてしまっていると言わんかのような不自然な対応です。
一般的事件では弁護士として相談を受ければ、企業内飲み会などに嫌なら行かなければいいのですが、義理のある別の上司の送別会など行かないわけにいかない飲み会があるでしょうが、そう言う場合には然るべき担当部署に相談してセクハラ行為を抑制してもらうとかですが、今回は自社内の人間関係ではなく一種の取引先のしかも1対1の酒席です。
取引先の酒席に応じるかどうかは企業関係であって、その女性個人が断りにくい問題ではありません。
企業対応で誰か別の人を派遣すれば良いことなのに16年から夜間単独取材からその女性を外していたというにしては(録音装置を持たせて?)をこの政局緊迫下に限ってあえて送り込んだ意図が不自然です。
セクハラ被害を訴えていたとすればそもそもそういう業務命令を出すこと自体労働契約上の精神から見てアウトのイメージを抱きますが・・・均等法の行政指導・ガイダンス違反でないのでしょうか?
特定上司からのセクハラ被害を訴えているのに、業務命令でその上司と2人きりで約1週間の出張命令出したことが事件になれば、そんな非常識な出張命令を出した方がアウトでしょう。
西山事件以来明らかになったことは、刑事事件で確立している通り、取材とはいえ「違法収集は許されない」ということです。
この程度の論理は違法証拠事件の報道をしょっちゅうしているし、西山事件の教訓もありメデイア界では熟知している筈です。
ハニトラで国家機密情報を聞き出そうとするのは、国家公務員法違反行為をそそのかす犯罪です。
そして密室と想定される「1対1の酒席での会食」は予約していくものでしょうが、(行ってみたら単独取材になってしまった事件ではありません)「嫌だと上司に訴えていた」というならば、その記者がどうしてのこのこと一人で行く必要があったか不思議です。
2回目の記者会見ではデスクの指示で行ったとなっているのですが、苦情を申し入れていたのにどういうやりとりがあって彼女が単身行くことになったのかの説明がありません。
いかにも上司とデスクを使い分けているような印象ですが、その点について誰も突っ込んだ質問をした形跡がなさそうです。
第1回会見では上司一人しか知らなかったような説明でしたが、デスクと上司が違うとしても直属上司が自分一人で収めておく性質(社内上司のセクハラ/パワハラ相談の場合、・・・例えば「課長に被害を受けていると係長が平社員から相談を受けた場合、社内のどの系列(派閥もあるし)の上位者に相談するかを悩んで「そのうち然るべき人に相談し対応するから少し待って欲しい」というのが普通ですが、取引先顧客関係のセクハラであれば社内の誰にでも遠慮なく相談できるものです)のものではなく、自分の上司(課長)や同輩(係長同士)に相談するのが普通です。
仮に部下から相談されているのに、これを握りつぶして上司が同輩やその上司に一切の相談をしていなかったとしても、(単独取材が業務上必須であるならば)1年半も彼女に限って夜間単独取材をさせていなかったとすれば業務担当者の仕事ぶりとしてイレギュラーであるばかりか、その穴を埋めるために別の同僚が代わって行くことになるはずですから、代打で行かされる同僚間でこうした事情が自然にひろまるものです。
(企業で出産前後その他の事情で休暇を取る場合、出産や家庭の事情は個人情報であるものの、代打的に代行する人には、いつのまにか全て伝わっているのが普通です。
私のところに労働事件ではない一般事件で相談にくる派遣の女性でも、正規社員出産休暇中のピンチヒッターであるなどの事情を普通に説明します・・・部局内同僚間で彼女が嫌がっている理由は周知のことだった筈です。

太陽光発電補助金の可否2

民進党政権が決めた過大な補助金漬け政策を自民党政権になってどんどん縮小してきたようですが、5月26日に見た資源エネルギー庁の記事によれば、それでも17年時点で毎年2兆7000億円・これがどんどん伸びて30年には年間4兆円にもなる予定の国策とのことです。
補助金=国民の負担で設置されるパネルその他の資材が中国からの輸入がほとんどですから、結果から見れば、国内企業発展のための補助金ではなく、中国企業のために補助金を出しているようなイメージの制度になっています。
元々太陽光発電はこれまで書いてきた通り、立地場所がコストのほとんどを占める以上設置工事等の技術革新程度を期待しても(逆に人手不足の結果現地作業コストは上がる一方です)どうなるものでもありません。
モジュールやセル等の資材も末端製造が新興国に移転し生産する時代であって、先進国国内生産時代ではないのですから、資材生産企業への補助金は全額外国に吸い取られる関係です。
(後進国の場合当初先進国からの進出企業が受注していても、自国企業が下請け関与しているうちに国産化する期待ができます。しかし先進国の場合には、もともと自国で生産できていたものをどんどん後進国へ出していき、そのうち逆輸入するようになるのが普通ですから、いくら国内補助金をだしても時間経過で自国内生産に戻ることはありません)
上記は国からの補助金だけですが、その他に地方自治体の独自の補助あるいは設備設置による減税等の手厚い事実上の補助制度が満載です。
参考までにhttps://www.kankyo-business.jp/subsidy/solar/
から都道府県市町村に入るので、身近な千葉市の補助金を見てみました。
千葉市の場合は以下の通りです。
https://www.kankyo-business.jp/subsidy/solar/result.php?state=chiba&city=chibashi

千葉市で利用できる補助金 (2018年1月24日 時点)
太陽光発電システム…3万円/kw、上限は9万円。市内業者施工の場合4万円/kw、上限は12万円。
太陽熱給湯システム…強制循環式10万円
エネファーム、定置用リチウムイオン蓄電システム…10万円
地中熱ヒートポンプシステム…経費の1/10、上限は20万円
太陽熱利用給湯システム(事業者向け)…経費の1/3,上限は100万円

その他事業者向け補助金(各種税制優遇も結局は取るべき税が取れないのですから補助金一種です)もあります。
国益としての総合視点でみる時には、その業界を日本で育成する可能性.必要性があるのかなどの見通しと、補助金漬けの製品に占める海外企業の市場占有率・国内勢の育成によってが巻き返せるかが重要です。
太陽光発電における国内産業の動向を見ておきましょう。
https://www.nikkei.com/article/DGXLZO15629850R20C17A4TJ2000/

太陽光パネル 減産相次ぐ 京セラ、国内生産撤退
2017/4/22 0:54
日本経済新聞 電子版
日本の太陽光パネルメーカーが相次ぎ国内生産の一段の縮小に追い込まれている。
京セラは三重県の工場を休止し、国内の組み立て事業から撤退する。
国内の太陽光パネル市場は売電価格の下落で需要不振が続いているうえ、大規模な生産体制を持つ海外大手が低価格攻勢を強めている。厳しさが増すなかで日本勢はコスト構造や販売戦略の見直しを急ぐ。
太陽光パネルで国内2位の京セラは三重県伊勢市の組み立て工場での生産を3月末ま…
https://www.excite.co.jp/News/economy_g/20170619/Toushin_3505.html
2017年6月19日 08時30分
太陽電池メーカーは消えるのか
http://rief-jp.org/ct4/79505
太陽光パネルの国内出荷量、2017年度は17%減。3年連続の減少で、出荷規模はピーク時の6割に縮小。政府の再エネ政策の不確かさを反映
・・・・国内出荷量のうち7割近い3591MWは、海外生産分となっている。

海外生産品が国内出荷の7割を占めているというのが昨年の実績で、18年では・・まだ最近の記事ですが、日経新聞ではもっと衝撃的な報道(国内生産が壊滅しそうな?記憶がはっきりしないのでネット検索しているのですが・・)があったのですが、ネットでは探せません。
こういう状態で何がなんでも原発再稼働反対で太陽光発電を賞賛しまくるメデイア界は、国益という総合的視点が欠けているのか特定意図を持っているのかの疑問を持つ人が多いのではないでしょうか?
中国の輸出攻勢に補助金をだす民進党政権の発想が理解しにくいのですが、トランプ政権ではセーフガードを発動していますが・・・。
https://www.jetro.go.jp/biznews/2018/01/9c32c8d2d6aa206c.html

太陽光発電製品に対してもセーフガードを発動へ-トランプ政権によるセーフガード措置(2)
セルの輸入は関税割当制、2月7日から適用
トランプ大統領は1月23日、太陽光発電製品の輸入に対してセーフガード措置の発動を命じる大統領布告(Presidential Proclamation)を発出した・・・
中国企業の迂回措置への対抗策と強調
USTRは、中国製太陽光発電製品に対して米国政府がADや補助金相殺措置を発動して以降、中国企業が生産拠点を国外に移転し、これら貿易救済措置の関税を回避してきたと批判し、今回のセーフガードが中国企業の迂回行為に対する対抗措置であることを強調している。

メデイアはトランプ批判満載でこういうニュースは目立った報道されませんが、こうしてみるとトランプ氏は対中国でやるべきことはきちんとやっているようで、これがトランプ氏の国内人気が根強い原因でしょう。
上記「太陽電池メーカーは消えるのか」の引用記事では「政府の再エネ政策の不確かさを反映」と如何にも安倍政権の「政策の不確かさ」をマイナス評価的に書いていますが、安倍政権になって毎年何兆円も中国へ垂れ流すような補助金にメスがはいったのは当然であり健全なことでしょう。
親中韓系が何が何でも「反安倍」に必死なのも、憲法論に限らず(「在日特権反対」というスローガンに象徴される在日系優遇策の数々)網の目のように張り巡らされた中韓系既得権権益打破の積み重ねが背景にあることがわかります。
加計学園問題は国内既得権益打破への反作用とみられます。

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