報道機関の役割(政治家と専門家の役割相違)1

以下に紹介するフロリダの入港拒否の内容を見ると受け入れるとしても、フロリダ州民以外の下船・治療を認めないという自分勝手なものでした。
日本のクルーズ船対応ではそういうことを言わず、世界中の人たちの治療を最後まで見ていました。
日本では、強力指導力発揮する余地がない社会なのに、強力な司令塔設置要求・・低レベル社会で必要な米国基準を持ち込んでその通りやらないと批判すること自体がおかしいのです。
米国内で発生している多くのクルーズ船の結末を、日本メデイア(都合が悪くなったから?)は一切報道していません。
NHKをはじめとして日本メデイアが米国で日本政府が批判されているとして、鬼の首でも取ったように日本政府対応批判キャンペインを張っていたのを6月21日頃のコラムで引用しましたが、メデイアが客観状況の報道でなく政府批判という特定目的をまず設定しその方向でしか報道しない傾向があるように見えるのは問題です。
NHKに言わせれば、批判内容が不明だが、ともかく米国で批判報道が広がっているという客観事実のみを報道しているという言い訳が成り立ちそうです。
この論法は、朝日の慰安婦報道が世界に広まり、それが事実確認無しに既定事実になっていったのと同じ方式です。
報道機関が報道している場合は、それは事実であるかのようなすり替えがある・報道内容の吟味を経ないで大手が一旦流すとそれが事実のように国外メデイアもそのまま報道するあんちょこな姿勢があり、日本メデイアはそれは日本発の報道転載でしかないこと報道せずに「海外で日本やり方が批判されている」と抽象的報道する・・キャッチボールされる仕組みになっている恐ろしさです。
今回は1ヶ月後にほぼ同じ事例が米国で起きたので必然的に比較対照報道された結果、日本に対する誹謗中傷が止みました。
日本国内での安倍政権批判も根拠を失い静かになり続いて検察官定年延長問題に移りました。
その後のクルーズ船の動きや感染結果等が不明なので日付で新しそうな日付のネット記事を探して見るとせいぜい以下のような報道しかありません。
https://news.yahoo.co.jp/byline/abekasumi/20200402-00171007/

まだあったクルーズ船問題!4人死亡、感染者多数?の米ザーンダム号 フロリダから受け入れ拒否
安部かすみ
ニューヨーク在住ジャーナリスト、編集者

上記によると(転載禁止と書いてあるので引用できませんが)米国籍・米国企業運営のクルーズ船なのに入港反対ということらしいです。
CDCが如何に強力な権限を持っていても、船の入港下船が地元政府反対で洋上漂流になるとどうにもなりません。
この点は6月29日に書いた通り中央政府が強力な権限をCDCに与えてもどうにもならないのが現在の民主主義国家です。
クルーズ船入港を認めるか下船させるか、緊急事態宣言するか、どの程度の外出規制するか等々の決定は専門家が決める領域でなく政治判断であると書いてきましたが、
日本のコロナ対応も専門家と政治家の役割分担の理念そのものの議論が、この1週間で表面化してきました。
https://www.asahi.com/articles/ASN6S7JGBN6SULZU004.html

専門家会議「純粋科学と違う」 自らの役割に苦悩の日々
2020年6月25日 8時00分

新型コロナウイルス対策についての政府の専門家会議のメンバーが24日、組織の見直しを求めた。
権限や責任があいまいなまま、対策や市民の行動変容など積極的な発信をしてきたことに、批判も出ていた。自らを省みた会見のさなか、政府は新たな会議体の立ち上げを発表した。政治と科学の関係はどうあるべきか。他国も模索している。
「感染症対策というのは、実験室の学問や純粋科学とは違う」。24日夕。日本記者クラブ(東京)で会見した専門家会議の尾身茂副座長はそう述べ、新型コロナ対策の難しさの背景を語った。
感染の拡大防止には人々の行動を変えることが必要になる。誰がどうお願いするか。元々医学的見地から助言するのが目的だった専門家会議は、権限と責任に法的根拠はなかったが、積極的な発信を続けた。迅速に対策を伝えないと、国内で感染が爆発的に広まるとの危機感が、メンバーに高まったためだ。
会見で、脇田隆字座長は前のめりになった理由を「(政府の)諮問に答えるだけでなく、対策をとる必要があると考えた」と語った。

専門家はこれまで学問上判明している限度の説明をすれば良いのであって、(諮問に答えるだけ)それを踏まえてどのような対策を取るかは政治家の分野です。
まして日本の場合、国立感染症研究所の所長・文字通りウイルスなどを顕微鏡で覗く実験が本業の人たちであり、行政機関ではありませんので、利害調節的判断=政治決断するのは畑違いすぎて苦悩の日々だったということでしょうか?

メデイアの中立報道3

韓国側で日韓関係修復したいと思って何か言うと、片言隻句を捉えた報道されるリスクが高まったので、韓国側ではみんな黙ってしまっている状態がないかの心配です。
韓国民や韓国政治家が言いたいことが言えない状態になると、嫌韓感情に浸っている人にとって感情論としてはなんとなく相手を言い負かしたような錯覚にとらわれて、気持ちがいい人が多いでしょうが、却って日本が相手の本音を読み間違います。
ヤクザ者が啖呵を切り、あるいは感情的な人が興奮して怒鳴り罵っている時には、興奮している相手が落ち着くまで相手の罵りに反応せずに言わせて置くのが普通ですが、だからと言って、第三者から見て罵っている人の方が正しいと思う人の方が少ないでしょう。
だからこそ言論の自由が民主国家の基礎になっているのです。
同じことは社長と社員の関係、国際関係でも友人関係でも言えます。
だから日本では地位あがれば上がるほど、謙虚に下の者の意見に耳を傾けるようになるのです。
相手が言いたいことを十分言えない関係になると、企業運営や顧客対応・商品開発を間違えますので民主主義とか表現の自由とかイデオロギーの問題ではなく、企業側では顧客ニーズ把握に必死です。
最近は言いたいことをいうのは自己実現の権利だという主張が憲法学会では主流のようですが、この点については何回か反対?疑問意見を書いてきました。
表現の自由は、自己実現が主たる権利でより良い社会になる効能が背景に退くと「弱いものの発言を封じればいい」という方向に結びつきやすいでしょう。
「基本的人権を守るべし」という綺麗事だけであれば、法の処罰さえなければいくらいじめてもいいという方向になりガチですが、弱いものの 言論だって役に立つ・・自分の役にも立つと思えば弱いものの気持ちを大切にするようになりやすいものです。
日本の報道機関は一方の感情におもねたり率先して煽るのではなく、嫌韓感情が強いとしても韓国人が本音でどう思っているのか、冷静・客観的報道に徹するべきでしょう。
日本人がいい気になって耳障りの良い一方的報道だけに接していると、もしかして中立の外野(その他諸国)から見ると不合理な嫌韓感情だけ盛り上がっているように思われてしまう危険があります。
意見全部をきっちり報道し、(今はネット時代ですので文字数の制約がないので、メデイアが勝手に一部取り出し報道する必要性がない)枕詞が気に入らないかどうかは、国民が判断すればいいことです。
現在テーマになっているスワップで言えば、慰安婦騒動最中に到来したスワップ協定期限満了時にもともと日本が頼むからスワップ協定してやったので韓国が頼む必要がないと言い張ったニュースが流れたので、日本側が世論硬化してしまった記憶です。
これも本当にそう言ったのか、朝鮮族特有の枕詞だけで判断するのではなく、全体の文脈でどうだったかも検証する必要があるでしょう。
その頃、韓国からお願いしますといってこない限り日本からどうしますか?と聞く必要がないと麻生大臣が公言する状態となり、以来4〜5年スワップ協定が自動終了したままになっています。
困り切った・苦しい人に「大勢の前でお願いします」と言わせる前に、気を配るのが日本の道徳ではなかったでしょうか?
日本はいつもそのようにして韓国に恥をかかせないように陰徳を積んできたつもりだったのにそれを悪用して逆に攻撃してきたので、今回ばかりは許せないということだったすればそれも一つの判断でしょう。
以下によれば「常々」と言うだけでいつの発言か書いていませんが、今から4〜5年経過したような記憶です。
https://shinjukuacc.com/20161207-01/

麻生副総理は今年8月27日の「日韓財相対話」以前に記者団に対し、日韓スワップについて、
「あれは韓国が必要とするもの。(だから)韓国が要請して来ないと(日本としては応じる必要がない)。」
などと常々公言されていました。また、財務省ウェブサイトで公表されている今年8月27日の「日韓財相対話」の議事録上も、日韓スワップ再開の「提案」は韓国側から行われていることが確認できます。

上記の通り見え透いた嘘を韓国(北朝鮮も場合もすべて「〇〇が悪い」という紋切調の記者会見が普通ですが(民族特性でしょうか?)は公式発言で簡単に言う傾向があるのですが、まず、そのように枕詞を言わないと発言者の地位がもたないジレンマで千年単位で政治をしてきた社会であったからでしょう。
スワップの必要性に関してはプラザ合意以降(チャンスさえあれば円相場を上げようとする欧米の意向もあって)「有事の円」として何十年も通用している日本が、外貨流出に怯える韓国にスワップをお願いするような立場ではあり得ないのは、韓国民どころか世界中が公認するところでしょう。
こういう見え透いた主張→嘘を平気で言う国だと言う認識が日本中で行き渡りました。
歴史を紐解けば、江戸時代の朝鮮通信使の時代にもそのようなやりとりが頻繁にあって間に挟まった対馬藩が、やむなく双方に都合の良いような文書に書き替えてしまった国書偽造事件が起きています。
どちらが先に国書を出すかのせめぎ合いを対馬藩が、こう着状態打破のためにどちらにも都合の良いように改ざんした事件です。
対馬藩宗家のお家騒動に絡んで事件化した記憶です。
明治維新でも似たようなことがおきて、結果的日本が怒ってしまい征韓論に発展したものです。
慰安婦騒動最初の頃にも韓国や中国政治家の交渉では、
「国内向けにこう言わないと困るので言いますが、本当はこういうことですのでご協力お願いします。」
という話が中心だったのに、後になると表向きの話だけ持ち出すのは嘘つきだ、今度こそ許せないという論がネットでいっぱい出ていました。
これに対して韓国側では(日本は中韓の成長に追い上げられて)大人の風格をうしなった・「余裕がなくなったという声が聞こえてきました。
日本からすれば表向き勇ましいこと言っては、裏で揉み手で謝ってくる交渉態度に何十年も我慢してきたが、海外で慰安婦運動・日本批判をするようになると、我慢できる限界を超えたから怒っているという立場でしたから、韓国の反応は開き直りのように見えて「ふざけるな!と余計険悪になったのですが・・。
5月9日ころに紹介した小塩氏の主張・・韓国の対日依存度が低下した以上、「仕方ない」という冷静そうな解説もこのような議論形式の亜流でしょうか。

メデイアの中立報道責任2(朝日慰安婦騒動の検証報告書)

慰安婦騒動について朝日新聞がフィクションにすぎない吉田調書記載事実の裏付けを何故かしないまま、これを事実であるかのように大規模報道をはじめた(朝日なら手堅く事実の裏を取っただろうとの信用を利用した)ことにより、他紙も追随報道競争に入ったことから日本でフィーバーしてしまい、韓国でも大問題になってきた経過と記憶しています。
その点ズバリの根拠を今探せませんが、検証委員会報告書を見ると朝日の報道を起点に韓国が追いかける状況が出ています。
朝日新聞に対する独立検証委員会報告の一部です。
朝日報道後これにショックを受け?世界的に慰安婦=性奴隷理解を前提にした国際世論が形成され常識化していった経緯が報告書の10p前後に書かれていますので、その一部と韓国の部分のみ一部引用します。
http://www.seisaku-center.net/sites/default/files/uploaded/dokuritsukensyouiinkai20150219-C20150227.pdf

米国紙の分析の結果、朝日と第三者委員会が認めていない以下の重要な事実が判明した。①「92年1月強制連行プロパガンダ」は、間違いなく米国紙に多大な影響を与えた。なぜなら、主要3紙が慰安婦に関するまとまった記事を書くのはすべて、その直後からだからだ。言い換えると、米国主要3紙は朝日が「92年1月強制連行プロパガンダ」を行う以前は、慰安婦問題をほぼ無視し、取り上げていなかった。

・・以下国際影響部分省略

主要韓国紙分析で明らかになった朝日の責任

また、韓国紙の分析の結果、やはり以下の事実が判明した。
①「92年1月強制連行プロパガンダ」は、韓国にも影響を及ぼした。韓国では慰安婦問題は日本から提起された、と捉えられていた。
韓国紙が慰安婦問題を集中的に取り上げるのは、92年1月からだ。
1月11日付朝日の「軍関与」資料発見記事と、それに触発された韓国紙が同年1月14日に「12歳の小学生まで慰安婦にした」という誤報をしたことが契機になった。
②92年1月当時、韓国紙は「強制連行」の根拠として吉田清治証言、金学順証言などを挙げていた。
③韓国において慰安婦問題の根拠とされた事柄は、未だに生きている。2012年8月30日付朝鮮日報社説は、朝日が報じた軍関与資料や吉田証言を、強制連行の根拠として挙げている。
④朝日が大々的に報じ、2014年まで取り消さなかった吉田清治氏の数々の「証言」は、韓国人に慰安婦について一定のイメージを植え付け、慰安婦強制連行を裏付ける重要根拠となった。⑤韓国の国定歴史教科書が慰安婦を「挺身隊の名で連行された・・・

(反日に偏った報道?で味噌をつけたメデイアに代わって)最近流行っているのは日本に籍を置くNGOが人権擁護のため?日本企業の海外工場批判等のキャンペインを張る→その国では無視できなくなる構図ですが、いわば慰安婦報道や、中間批判発言を「失言」などとして厳しく批判してきたのと根が同じ・・心情的別働隊みたいなものでしょうか?
ところで、(まだ3週間前後しかたっていないと思いますが)どういう意図か不明ですが?日経新聞で、元ジャイアンツのオーナーだったか?いわゆるナベツネ氏発言「選手の分際で・・」という趣旨の発言の流れが紹介されていました。
当時何気無く読んだので、何月何日の記事か正確な流れを思い出せませんので以下は当時受けた印象を書いています・・。
どこかの記者が球団再編問題が大騒ぎになっていた時期に、そうした業界再編のテーマは重大な影響を受けるが当事者でない選手にとっては蚊帳の外の関係でした。
各種企業の工場や支店の売却問題では、所属従業員には重大な関心のあることですから、節目節目で社内説明会などするでしょうが、交渉当事者でないのが普通です。
いわゆる終身雇用の正規従業員ですらないのですが、国民観衆から見ればなんとなく球団主役のような印象を与える点で外形と実質的地位の乖離の激しい分野です。
昔で言えば、映画会社とスター俳優の関係・現在のテレビ局と常連コメンテーターのような関係ですから、テレビ局同士の合併や買収交渉の当事者でないのと同じでしょう。
多分球団再編に批判的立場の報道機関があって、選手会会長に(野球界で絶大な発言権を誇っていたオーナー・ナベツネに)直接面会希望されますか?というような質問を向けたところ、選手会長が「お会いいただければありがたい」という程度の応答をしたらしいのですが、これを引き継いだ別の記者がナベツネに対し記者会見のような公式の場ではなく何かの時(ぶら下がり取材?)に「選手会会長が、面会要求しているが応じますか!」という趣旨の質問をしたので、(むつとして)「何さまと思ってる!という意味で、不快感を示したのが顛末のようです。
企業で言えば労働組合委員長がM&A問題に関して社長に直接会談要求するような関係ですから、イレギュラーな要求となります。
実務上、労組が交渉当事者になる労働条件交渉であっても、いきなりトップ会談を要求するのはよほどのことがない限り異例のことですから、一瞬「手順が違いすぎるだろう」という反応自体おかしなことではなかったのでしょう。
その記事によると選手は実際交渉当事者ではないものの、内部関係ルートでそれぞれ情報を説明していたようです。
その発言に続いて言いすぎたと気がついて?ナベツネが、選手にも立派な人もるもいるから・・と即時修正したらしいのですが、報道ではそうした部分は出なかったということらしいです。
この騒動で確定寸前であった球団再編成のテーマが横に飛んでしまい、ウヤムヤになって現在に至っているようです。
当時球団再編成した方が良かったかどうかは別として、メデイアが持って行きたい方向へ編集報道するのが当時も常態化していたことがこの例でもわかります。
今になって経緯・真相を書いても、一旦しぼんでしまった球団再編の機運は元に戻らない・・今の基準で言えば一種のフェイク報道だったでしょうか?
慰安婦騒動は時流?を読んだ各メデイアが、競って日本政府の責任になるような情報を探し、根拠のない情報でも新事実発見のようなセンセーショナルな、報道競争にうつつを抜かし、他方で否定的証拠には見向きもしない報道傾向があのような狂想曲状態になってしまったようです。
メデイアは韓国贔屓報道が批判されると、今度は掌返しで、嫌韓方向ならいいだろうと、また偏った報道に精出しているように危惧されます。
戦前好戦的主張してきたメデイア界が戦後GHQのお先棒担ぎに転じ、その延長で日本批判(の地位低下を目指し)ばかりの角度での報道に徹して慰安婦騒動のタネをまいてきたように思えます。
親中韓報道を批判されると今度は嫌韓?というトレンドで一方的報道をしているように見えるのは、トレンドの読み違いの反省に過ぎず、「報道の中立客観性の重要性に思いをいたすべき」という真の反省を欠いている・・反省する方向が間違っているように思われます。
報道傾向が一方に偏っていないかの私の意見は、埋もれている事実があるかないかすら報道がないので分からない=危惧にすぎませんが、なんとなく嫌韓感情を刺激する方向の一方的報道が多すぎる印象の危うさを書いています。

韓国政治家の表向き主張と本音の違い2(メデイアの中立報道責任1)

貴賓の訪問を求める意識の続き・・対トランプ関係の日韓比較です。https://www.asahi.com/articles/ASM4M3CF0M4MUTFK007.html

岡村夏樹 2019年4月19日11時33分
トランプ夫妻、5月に来日 異例の3カ月連続の首脳会談
政府は19日午前の閣議で、トランプ米大統領とメラニア夫人を5月25~28日に国賓として迎えることを決めた。5月1日に即位する皇太子さまが新天皇として初めて会見する国賓となる。トランプ氏は安倍晋三首相と会談し、北朝鮮問題などについて意見を交わす予定だ。
一方、首相は今月26、27日の日程で米国を訪問し、トランプ氏と会談する。トランプ氏は6月28、29日にも大阪での主要20カ国・地域(G20)首脳会議のため来日予定で、異例の3カ月連続の首脳会談となる。

トランプ氏は翌6月にまた大阪に来る予定ですから、そのうち1回くらい韓国へ行くしかないか?という外交儀礼のようです。
さすがにそこまで断れないだろうという安全パイで、韓国はたった2分しかなかたっと報道されているトランプ氏との首脳会談で要請したのでしょう。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190412-00000018-yonh-kr

4/12(金) 4:57配信
文大統領 トランプ氏に訪韓要請

その成果かどうか不明ですが、トランプ氏も外交儀礼上あまりコケにできないので以下の通り日本へ来たついでによりましょうとなったようです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190516/k10011917701000.html

2019年5月16日 9時06分
ホワイトハウスは15日、声明で、トランプ大統領が来月下旬に開かれるG20大阪サミットに参加するため日本を訪問するのに合わせ、韓国にも訪問すると発表しました。

江戸時代で言えば将軍家が大名の屋敷を訪問するとなれば、御成門(東大の赤門は、加賀前田家が将軍家を迎えた時の御成門です)を造営するなど、一世一代の栄誉でした。
天皇制度は敗戦によって神格を否定したとはいえ、世界に冠たる日本の伝統文化に根ざした日本の文化価値を象徴する至宝中の至宝です。
日本文化が憧れを持って受け入れられるレベルに応じて天皇訪問あるいは拝謁できる価値が上下する関係でしょう。
このように日本の天皇陛下が訪問するということは、国内であればその地域、外国であればその国にとって、名誉なことあるいは国際的地位向上に大きな誉れになる大イベントです。
天皇陛下の政治効用が大きいからといって、軽々に天皇陛下がナーバスな政治問題の取引に天皇陛下を利用すべきかは日本国民が慎重判断すべきことで、外国からの要求、仮に要請であってもそれに反応して決めるべきことでないでしょう。
韓国国会議長の発言が仮に全体として、あるいは本音で日韓友好のためにしたものであったとしても、日本人は天皇陛下を利用するなど恐れ多いこととして、おくびにも出せないほど神経を使うものです。
この辺の機微を弁えない・日本統治下にいたはずなのに・わずか40年の経験では韓国人には理解できない?意見となるのでしょう。
日本における天皇の地位は微妙な理解のもとに成り立っている・・・微妙な間合いを図りながら運営してきたからこそ、時代の変化に揉まれながらも天皇制度が古代から連綿と続いてきたのです。
「機微を弁えないから・・話にならない」と否定するならば・天皇利用などの議論にのれないという正面の議論をすべきであって、片言隻句を捉えて嫌韓感情を煽るのは良くないでしょう。
天安門事件後国際孤立した中国からの天皇陛下訪中(必死の)要請に、日本政府が、戦争で迷惑をかけたことを踏まえて?応じた例もあります。
天皇訪中により名誉回復できて、国際社会復帰の糸口を見いだしたのが中国でした。
とはいえ、どういう場合であっても天皇陛下がお出ましになるのはあくまで親善を固める目的であって相手国の対日要求を取り下げてもらうような政治取引に天皇陛下を利用するようなことは、日本国憲法の精神のみならず国民感情に適合しないことは明らかです。
韓国国会議長の発言前後の文脈・本音発言が翻訳されてきませんが、日本メデイア界が、最近韓国で「またこういう暴言が出た」という(嫌韓感情を煽る)刺激的方向での報道に特化してきたように見えます。
昭和50年代に日本政治家が本音を語ると日本メデイアが「また妄言・失言と騒ぎ立てるので、それに対し中韓が日本で反中韓発言・あるいは靖国参拝や教科書の記述が国内問題になっているのに、被害国の中韓メデイアや政府が問題視しないのはおかしい!と国内問題に波及して追っかけて中韓のメデイアが取り上げ、政府間のトゲになってきた経過が知られています。
慰安婦騒動も靖国参拝の政治問題化まず日本国内で火をつけて、中韓メデイアや政府がやむなく追いかけたものです。
例えば、靖国神社に関するウイキペデイア中の中国関係の記事です。

中華人民共和国政府は、1979年4月にA級戦犯合祀が公になった時から1985年7月までの6年4月間、3人の首相が計21回参拝したことに対しては何の反応も示さなかったが、1985年8月の中曽根首相の参拝以後は、「A級戦犯が合祀されている靖国神社に首相が参拝すること」は、中国に対する日本の侵略戦争を正当化することであり、絶対に容認しないという見解を表明し続けている。

中国は合祀後6年模型化してから苦し紛れに戦犯合祀を批判名目にしていますが、上記引用の通り合祀したのは6年前のことです。
慰安婦騒動も、日本のメデイアが始めたものですが。当時の事実を知っている韓国人の多くが相手にしなかった・最初韓国ではそんな夢物語など相手にしていなかったと言われます。
外国・特に中韓の国民感情を刺激するテーマで日本政府批判のキャンペインを日本国内で張る→自国民の被害がひどいと加害国で問題になっているのに自国政府が無関心で良いのか!の被害国とされている国の報道が過熱する・その国の政府が反応せざるを得なくなる関係悪化を煽る・悪習が批判されたことによって、逆方向で嫌韓感情に便乗して復活して来たようです。
反省の方向が違っていないか?
反省すべきは角度をつける報道をしたことの反省であって、客観事実を中立報道する精神を大事にすることでしょう。

憲法改正6(公明党の立場と報道)

https://dot.asahi.com/dot/2017121400032.html?page=1

9条改憲にブレーキかける公明党 そこにある創価学会・名誉会長の言葉とは
朝日新聞編集委員・藤生明さんの解説を紹介しよう。
安倍氏に近い憲法学者の八木秀次氏は「(戦力不保持や交戦権の否定を記した)9条2項の削除が正攻法だ」としながらも、国民投票の過半数を押さえるには、首相の提案は現実的な選択だと評価。「加憲は公明党が主張してきた考え方でもあり、公明党も受け入れやすいのではないか」と話す。ところが、その公明党側がここに来て、慎重姿勢に転じているように見える。
「多くの国民は自衛隊の活動を支持しており、憲法違反の存在とは考えていない」と明記し、首相案にやんわりと異議を唱えてみせた。
この先、「自衛隊を国軍に」という議論も出てくるに違いない。そうなれば、平和と福祉の党を掲げる公明党としては、絶対に譲れない。
「戦争ほど、残酷なものはない。
戦争ほど、悲惨なものはない。」

と池田大作氏の言を引用していますが、これこそが朝日新聞好み・左翼人権活動家が錦の御旗にしている主張に引き寄せた推測意見です。
自衛隊は憲法違反の存在でないと国民多くが認めていると主張するならば、それを憲法に明記するのに賛同すべきであって、明記に反対する倒錯した論理が理解不能でしたが、上記引用記事や上記立憲デモクラシーの会の意見を総合すると、憲法に明記すると、「自信を持って一人歩きしないかの心配」という「自衛隊に対する不信感とこれを阻止できない国民レベルの低さに対する心配がある」ということでしょう。
何十年も前から自衛隊違憲の裁判闘争ができなくなったからといって、憲法学者や革新系政党の言うように自衛隊が野放図になって日本で彼らの愛用する「軍靴の音が聞こえる」ような社会になったでしょうか?
彼ら(憲法学者や弁護士、左翼駅政党)が社会の前衛として意識の低い国民を守るという思い上がった意識こそが茶番なのです。
そんなことは政治家集団である公明党もとっくに分かっているでしょうが、メデイアによる小池新党への洪水的応援報道で怯んでしまった・・総選挙開始で日和ったと見るべきでしょうか?
選挙後の朝日からの引用です。
https://dot.asahi.com/dot/2017111700069.html?page=1

総選挙に圧勝し、悲願の憲法改正に向けて準備を進める安倍晋三首相。そこに強力なブレーキをかける政治家があらわれた。公明党の山口那津男代表だ。
山口氏は12日に放送されたラジオ番組で、憲法改正の発議には衆参両院で3分の2以上の賛成が必要なことを踏まえ、「それ以上の国民の支持があるくらいの状況が望ましい」と述べた。過半数の賛成で改正が決まる国民投票でも、3分の2以上の賛成が見込めなければ改憲案に反対することを示唆したものだ。
同党で憲法調査会長を務める北側一雄衆院議員も歩調を合わせている。10日には、憲法改正の具体的な内容について「事前に与党協議をする類いの話ではない」と述べ、改憲案を事前に与党間で取りまとめることを否定した。
公明の現役幹部が安倍首相を次々にけん制したことに、驚きの声が広がっている。

上記記事は、客観報道というよりは、朝日新聞の改憲阻止への期待・願望が大きく出ています。
3分の2程度の支持があってやった方が安全という代表の意見を反対示唆したといい、自民党との協議はどうなっているかを聞かれた北川氏が「そんなことはしていない」とケムに巻かれたのでこのように解釈しているのであって、(それぞれの解釈があやまりとは言えない.北川氏の応答がずれている面からも誤りとは言えないまでも)質疑のやりとりをそのまま客観報道すべきでしょう。
日経の質疑記録によると以下の通りです。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/071000146/082200009/
2017年8月24日

カギを握る公明党、憲法調査会長の北側一雄・衆院議員に聞く
北側:安倍政権、自公政権が一番評価されてきたのは、何より経済だと思うんですね。やっぱり経済を再生し、立て直すことをしっかりとやっていかねばならないと思うんですよね。成長と分配の好循環をつくること、これをしっかりと政権内では最優先で取り組んでいかないといけないと思いますね。
改憲については、スローダウンというようなことではないと考えています。
「山口代表の慎重姿勢」は拡大解釈
北側:山口代表の「政権が取り組む課題うんぬん」というのは、ちょっと意味が拡大解釈されているような気がします。
そもそも憲法改正というのは国会で発議するものです。制度的に。内閣が発議をするわけでも何でもない。両院の憲法審査会で論議をし、そして合意形成を図って発議するものです。その後に国民投票にかけるという流れなわけですよ。だから、そういう意味で山口さんは言っているだけです。
そもそも内閣のやるものじゃない、という制度的なことをおっしゃったということですか。
北側:そうです。「国会で論議をすることが大事なんですよ」ということを言いたかったんじゃないですか。私はそういうふうに理解しています。
与党という枠組みでできるかというと、それも違いますからね、これは。国会の3分の2の賛成が必要なわけですから。だからできるだけ多くの政党間で合意形成をしていく。または、それを追求していくことが大事じゃないでしょうかね。憲法改正しなくてもいいなんていうことはあり得ないですよね、そもそも。
公明党は憲法を改正しないという立場ではない
北側:我々は憲法を改正してはならないという立場ではありません。必要なところは改憲すべきだという立場です。先ほどの山口さんの「政権の課題うんぬん」も、同じような趣旨のことは、都議選前から言ってきましたから。
改憲の動きは、安倍首相が5月初めに「2020年に改憲を」と積極発言をして以後、加速しましたが、事前に公明党に相談はなかったのですか。
北側:ありません。そういうものじゃないでしょうか。事前にあっても困りますから。
自民党総裁として党内の議論を加速させようという意図だと思いますよ。実際に今、議論がされているわけだし、それを私たちは見守るという立場です。

以上の通りの質疑ですが、北側氏の質疑は選挙前の記録なので時間差があって、正確には比較できませんが、これを朝日新聞が、公明党は改憲反対方向〜ブレーキであるかのように報道していたことになります。
朝日新聞に独自解釈・編集権があるとしても、上記 個別応答と比較するとこれでは信用がなくなりませんか?

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