中国の棄民政策とその受け売り  

上が裸官と言って逃げ出す準備に余念がなければ、下も経済レベルに応じていつでも国を逃げ出す準備に余念がありません。
中国人の海外移民は昨年1年で9百何十万人とどこかで読んだことがあります。
中国で不要な人民を海外に押し出す政策・・20年前後前に担当した刑事事件で良くあったパターンではは以下のとおりでした。
蛇頭と言うヤミの手配師集団がいて、福建省辺りで日本への密航船に乗せられると窓のない船底に押し込められていて(・・200年ほど前にアフリカからアメリカに奴隷が送られたのと同じような環境状態です)1週間ほどして日本近海に着いて夜陰に紛れて人気の少ない海岸に小型ボートで上陸する・・そこへ日本にいる蛇頭の仲間がクルマで迎えに来ていてどこかの宿舎・・刑事事件ではその夜だけ千葉市内の公団住宅が利用されていました・・・・・翌朝そこからどこかの廃校を◯◯使っている一種の牢獄に押し込めて脱出手引き料入金(当時日本円で約200万円が相場でした)があるまで、監視する仕組みでした。
国民は最後の最後まで立ち上がらない・・と言うよりは、歴史上流民化することによって政府収入が途絶えて崩壊することの繰り返しでした。
(過去の王朝崩壊は反乱軍に負けたと言うよりも、流民化がすすむと国庫収入が途絶えて正規軍を養えなくなる悪循環に負けたのです)
農民の税で成り立っていた時代には農民流民化は収入減になるので大変でしたが、今は失業者が流民化→海外流出しても政府収支で言えば却って助かります。
・・・失業者が増えれば、何らかの福祉出費が必要であり治安対策費が増えるしかないので、難民になって海外流出していなくなれば政権には却って好都合です。
企業で言えば仕事が減って不満分子を抱えているよりは、早くやめて他企業に転職してくれた方が助かるのと同じです。
中国や韓国政府にとっては、税金を納められない貧民は邪魔なだけでいらないのです。
国民のために政府があるではなく政権維持のために政府がある(・・国民ではなく奴隷同様の稼ぎ手としか見ていないのです)社会の性質が現れています。
韓国に多い外国移民願望もこの一種です。
この辺は日本では従業員や地域社会を養うための企業ですが、日本以外の社会・・アメリカ企業も同様で、簡単に人員削減する性質がそこに現れています・・そう言う精神が根付いているので、従業員も企業で技術を身につけると有利なサラリーを求めて転職してしまう社会です。
中国や韓国では何十年も前から、身体障害者が生まれると欧米へ養子に出す習慣が知られていますが、棄民政策の思想が基礎にあるからでしょう。
中国や韓国びいきの学者人権派?知識人が頻りに「日本政府の棄民政策」と言う言葉を使うので、「不思議な熟語だなあ」と思っていましたが、中国や韓国が行なって来た歴史をそのまま日本に当てはめようとする思考習慣から生まれて来た言葉でしょう。
左翼文化人の使う大好きな政府批判・・「人民にたいする支配・搾取」などは大方韓国や中国の酷い政治をそのまま日本に無理に当てはめて使っているのだと理解すれば、合理的理解可能です。
戦後何十年も耳にタコができるほど「人民からの搾取」と言う図式論を聞かされて育ちましたが、日本の現実を見ればすぐに分りますが助け合い社会であって、支配と隷従や搾取構造は日本社会にあり得ない社会構造ですが、戦争に負けた以上日本人は仕方なしに黙っていました。
さすがに現実とあまりにも遊離していて無理があったので、この種のプロパガンダは数十年前から影を潜めましたが、そのころからその代わり過去の日本軍の蛮行を主張するようになっていきました。
ソ連軍侵攻によって満州に置き去りにされた日系人遺児に対する「棄民政策」と言う聞き慣れないスローガンが生まれて来たのは、このころからです。
悪いのは、不可侵条約を破って、日本敗戦の弱みに付けんで攻め込んだばかりか、無抵抗の婦女子に対して暴虐の限りを尽くしたソ連軍ですが、この辺を見ないで命からがら逃げ帰る逃避行で母子離ればなれになってしまった悲しい事実を無視して(ソ連に対する非難を覆い隠す目的?)、日本政府の棄民政策(親が子を棄てたと言うのかな?)を宣伝するのはあまりもおかし過ぎる主張です。
これも事実に無茶に反しているばかりか、逃避行の途中で子供とはぐれてしまったり、あるいは自分は殺されてしまい子供だけ助かって中国人に育てられたなどの過去を背負って、泣く泣く過ごして来た親兄妹の気持ちを踏みにじるものですから、いつの間にか廃れてしまい今でも使っているのは左翼活動家・弁護士だけでしょう。
私など素直?単細胞?ですから、宣伝されるとそのときはすぐにその気になるのですが、今になると噓ばかり教えられて来たな!と気が付いている程度です。

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