フェイクニュース5(拡散の原動力3)

クリントン批判を煽るフェイクニュースを次々と量産していたのは東欧の若者たちであったと言うネット報道が出ています。
(他にも政治目的で怪文書拡散作業していたグループが一杯いるでしょうが・・私の稚拙な検索能力で、ちょっと検索した程度では当面彼らが有名らしいと言う程度しか私には分かりませんが、たまたま出て来たので紹介することにします。)
以下のレポート記事によれば、彼らはクリントン対トランプのどちらの支持というのではなく(これも本当かどうか不明ですが)嘘八百を発信したところトランプ側の反応が良かったにすぎないかのように紹介されています。
ただし、レポーターの取材程度で「〇〇から資金をもらってやった」などと答えるものがいるとは思えませんので、この紹介記事自体が眉唾?フェイクの可能性があります。
台湾訴訟の高裁認定を読むと予め想定したシナリオがあってこれに従った筋書きで誘導して質問していくのが取材方法のようですし、テレビ等の街頭録音に応じてもテレビ会社のシナリオ通りの回答をしないとボツ記事になってテレビ等で放送されないと言われていることもあります。
新聞の文化欄かな?俳句や短歌の撰者によって毎週優れた佳作?秀作が紹介されていますが、それらを読んでいると撰者によって好む傾向が見られます。
およそ全て、「選り好み」というかバイアスがかかっているのを防げないのではないでしょうか?
ロシアゲート問題沈静化目的のシナリオに合わせて質問して聞き取りしてきた可能性なきにしもあらずですし、現地?レポーターがこの通り聞いてきたとしても彼ら若者が本当のことを言っているのかについての信憑性は不明です・念のため。
ついでにレポーターとフェイクに関連してちょっと触れておきます。
NHKラジオ深夜便その他の番組で各地現地生活者によるレポート・・現地生活者からみた現地雰囲気について、生の息遣いを伝えていることが多く、私も10数年ほど前まで気に入って聞いていたことがあります。
いわば大手メデイアの「官制?」格式張った(いろんな意見をミックスした毒にも薬にもならない?ニュースより、個人的(根拠のない)感想がそのまま出てくる点が人間的で?良かった印象です。
その人が見聞きした狭い範囲の印象報告ですから、その地域全般の傾向かどうかすら分からない・・その分事実かどうかを問わないし、実際に経験したことであってもその地域多数の平均的意見ではない・レポーターの個人主観によるバイアスがかかっているのは承知の上という設定でしょう。
日本のニュースで「〇〇と報道されて驚いていますが、ここでの近所の人は」「こういう状態ですよ!」という根拠のない?紹介をされるとレポーターの生の声の方を何となく信じてしまう趣向です。
ただ習慣的に入眠直前にうつらうつらで聴いたり、朝妻が皆川達夫氏の「音楽の泉」などの放送を流し始めるとこれを聴きながら薄っすらと目が覚めて起き上がる習慣でしたが、眠る前や起きる前の数十分ベッドでぼんやり聴いているとバイアスのかかった主観的印象が国民に与える影響力は半端ではありません。
十数年以上前からベッドに入るとその後は何も記憶がないので、多分数分以内でぐっすり眠り込んでしまうようになったらしく、何故か朝も目がさめるとすぐに起き上がならないと気が済まなくなって(庭木が育ったせいか、朝仕事に出る前の自宅周辺の落ち葉掃除に時間がかかるようになったこともあるのかな?)朝のラジオ番組をひとしきり聴く習慣がなくなり今はどうなっているか知りません。
現在でいえば、ネット系では「メデイアはこう言っているがアメリカを回ってくると、トランプ氏支持者が「実はバカばかりではない」「草の根の支持が高い」などのレポートなどもレポーターがそう言っているだけで我々読者には実は根拠不明のママ聞いた入り読んだりしているのです。
どちらのレポートが正しかったかは選挙の結果や、その後の社会変化・結果で証明されるしかありません。
レポーターや評論家の信用は、(どこでどういう人の意見を聞いた回ったかなど)事前判定不能ですから、過去のレポートがその後の経過とどの程度合致するかで決めて行くしかないのが現実です。
レポーターが近所の人から聞いたとおり・・真実を報告していても、(群盲象を撫でる類で)それが現地住民多数意見か少数意見かもわかりません。
近所に住む日本人であるレポーターに相応の気を使っている面もあるでしょう。
これをフェイクというのかどうか知りませんが、事前判定するのは無理があります。
現地の動きとしてのレポートが、現地の雰囲気の一部しか表現していない・・まちがっているかもしれませんが、「いろんな見方があるんだなあ!」と知ることができるのは楽しいことです。
例えば中国反日暴動報道一色の中で、現地居住中の主婦が「皆普通ですよ、特に反日感情が盛り上がっているような印象を受けませんが・・・」というようなレポートを仮にした場合、それが事実であろうとなかろうと、日本人がホッとし、「政府が扇動しているだけか?」と反中感情が緩む効果があります。
散々脚色報道してきた大手メデイアがそもそも今更になって、なぜフェイクニュースと騒ぐようになったかの視点が重要でしょう。
以下はマケドニアの若者の無軌道なフェイクニュース発信の実態らしいです。
https://www.buzzfeed.com/jp/sakimizoroki/fake-news-on-sns-and-democracy?utm_term=.de5NzDrYd#.op7oA36WL

フェイクニュースが民主主義を壊す Facebookが助長したその実態とは?
マケドニアの青年らが金目的に立ち上げたフェイク(偽)ニュースサイト。
米大統領選でトランプ支持者に向けて扇動的なニュースを書き続けた。内容が真実である必要はない。Facebookでより多くシェアされさえすればいいという。その驚くべき実態とは。
2016/11/23 06:01
投稿者 Saki Mizoroki (溝呂木佐季 BuzzFeed News Reporter, Japan) Craig Silverman (BuzzFeed News Media Editor) Sheera Frenkel (BuzzFeed News Reporter)
旧ユーゴスラビアを構成していたマケドニア。ギリシャと国境を接する人口200万人余りの小国だ。その中部の町ヴェレスは「デジタル・ゴールドラッシュ」にわいていた。
約7千キロ離れたアメリカ、大統領選のおかげだ。
この町の若者らは140以上のアメリカ政治サイトを立ち上げた。こんなもっともらしいドメインを持つ。
以下ドメイン名省略(稲垣)
例えば、WorldPoliticus.comの記事「あなたの祈りは聞き届けられた」。匿名のFBI捜査官を情報源に「ヒラリー・クリントンは電子メール問題に絡み、2017年に起訴される」と伝える。(現在は削除)
Facebookで14万エンゲージメントを獲得した。(エンゲージメントとは、シェア、いいね!などのリアクション、コメントの合計数)
もちろん、でっち上げ記事だ。
「稼げるなら、やっちまえ」
「投稿の情報は悪いものだし、虚偽だし、ミスリーデイングだよ。でも『それで、人々がクリックし、エンゲージメントを稼げるなら、やっちまえ』だね」。こうしたサイトの一つを立ち上げたヴェレスの男子大学生はBuzzFeed Newsに話す。
「簡単に金が稼げるからサイトを立ち上げたんだよ」。仲間数人でサイトを運営する17歳の男性はBuzzFeed Newsに打ち明ける。
「マケドニア経済はとても弱く、ティーンエージャーは働くことを許されていない。だから、金を稼ぐためにクリエイティブな方法を探さなきゃならないんだ。ミュージシャンなんだけど、必要な道具を買えない。ここマケドニアでは、小さなサイトからの収入でも、いろんなものを買うのに十分なんだ」

以下有名なローマ法王のトランプ支持記事など含みますが長くなるので省略します。
道義よりも「稼げればいい」と言う姿勢とクリントン政権側に有利のフェイクよりも、トランプ政権寄りのフェイクの方が食いつきが良かったので(稼げるので)ドンドン拡散していった様子が書かれています。

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