中韓政府・組織は誰のため?4

中国の赤字・ダンピング輸出が世界の製品価格押し下げ圧力になって、世界への不況の輸出・・これを嫌気した世界株式相場下落の悪循環が始まっています。
例えば、鉄鋼需要の大部分を占めるクルマで言えば、昨日紹介した紙面に中国国内の7月のクルマ生産台数が、前年同月比26、3%減(・・6月は11%減)と出ています・・もともと粗鋼生産量に関する政府統計は信用出来ないとしても、そのギャップが大き過ぎます。
もう1つの大きな鉄鋼製品需要項目である建設需要はもっと不動産バブル破裂が始まってから早くから減少が始まっています。
(同紙面では三菱電機のエレベーター出荷台数減も記載されていますが、建設需要減退は既に常識であるために上記新聞記事には出ていません)
中国では、輸出も輸入もドンドン減っている状況を5月末ころからのこのシリーズで紹介していましたが、出血輸出あるいは通貨切り下げに追い込まれて国民生活犠牲の輸出を続ければ(比喩的に言えば輸出入が2割減っただけでも窮屈になっているのに、輸入が3割減っていると大雑把に言えばその差額分が内需減・持ち出し・・耐乏生活化します)これに比例して国民不満が蓄積されて行きます。
輸出入共に伸びての黒字ならば豊かになる関係ですが、輸出減以上に輸入が減っての黒字増は身を削っていることが明らかです。
日本のように国民福利目的でやって来てうまく行かなければ国民の方から一致団結して対処しようとなりますが、国民を搾取対象とし、相互に虎視眈々と相手が弱れば要求を強める対象にして来た敵対関係にある中韓では、政府が弱みを見せられません。
中国では、弱みを見せて国民に協力を求めるのでは、政権の弱みこそチャンスとして歴代王朝末期に繰り返されて来た大暴動に発展する可能性の方が高いでしょう。
経済縮小時に国民福利に使うべきべき予算を増やす分の何割かを公安予算予算につぎ込むしかない状態陥っているのが現在の中国政府です。
韓国・朝鮮族の場合は中国人民より弱いので、未だかつて暴動で政権転覆成功した経験がないうえに、選挙で選ばれた強みを活かして強権抑圧だけしていれば良い・・昨日書いたエセ民主主義国のメリットを活かせますので、国民は21日に紹介したように自殺や国外脱出願望になって不満のはけ口を求めるしかありません。
21日に紹介したように韓国では国民の98%が国外脱出願望を持っていると言うことは、形だけ市場経済や民主体制を導入したものの・・韓国人論文による経済搾取構造を見ても分るように実質的にみればリンカーンの演説で有名な「人民のため政治・for the peopl」民主国家の実態をなしていないといえるでしょう。
北朝鮮政府がどんなにヘマをしていて国民が困窮していても、国民が抵抗しない点では、政府と人民の立ち位置が正に同族故に韓国と100%共通しています。
中国がいわゆる中進国の罠から逃れられず、国内経済活動縮小が続き、輸出入総額が縮んで行く状態が昨年来誰の目にも明らかで、これを白日の下に曝したのが今年の6月中旬から始まった株価急落と8月11日から3連日の通貨切り下げショックだったでしょう。
経済縮小過程に入ると、国内不満緩和のために少しは福祉予算も増やすしかないし、需要喚起のための公共工事も増やすしかない上に軍事・公安予算増加などで固定経費が逆に膨張して行く場合、結果的には資金を使い果たすか窮迫して来る時期が迫って来ます。
6月中旬以降の株価暴落とこれに続く通貨切り下げ(経済が持たなくなっていることを政府が公式に認めたと世界中が認識しました)ショックで、中国の将来性をはやし立てるマスコミ踊ろされて流入して来た資金の逆流が始まりました。
以下はhttp://ameblo.jp/katsumatahisayoshi/day-20150826.html勝又氏からの引用です。
「中国は景気テコ入れ策として、昨年11月から4回にわたり「政策金利」を合計1%引き下げている。これは当然、中国国内での資産運用に不利に働いた。海外へ資金を流出させる結果となった。そこへ今回、「問答無用」の基準値引き下げに踏み切ったので、資金流出傾向に拍車がかかった。これは、中国当局がまったく想定していなかった事態である。基準値の引き下げを3回で打ち切った背景はここにある。これ以上続けたら、大量の資金が流出するリスクに直面したからだ。
③ 「中国政府の公式国際収支統計によると、今年上半期の中国からの資本純流出額は1620億ドルだが、一部のエコノミストは実際の流出額はそれを上回っているとみている。」

上半期だけで約2000億ドル(約24兆円)近い流出があるのでは大変ですが、この間輸入減少による貿易黒字が穴埋めに寄与していることは確かですが、その分国内経済が縮小して行きます。
(上半期のデータは株価暴落ギリギリまでです・・その後に始まった暴落+8月11日からの)通貨切り下げ後はもっと急激な流出が始まっています)

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