中国の分裂1と世界平和

ベトナムとの領海紛争のやり方を見ると、李克強がベトナム訪問で友好関係を強調した直後の勃発ですから、まさかベトナムを安心させておいて虚をついて攻撃するために訪問したとは考えられません。
陸戦ではベトナムの方が強いことは以前の中越国境戦争で証明されていますが、海軍力は日本の海上保安庁の巡視艇程度の船を少し持っているだけで、海軍力と言えるほどのものはなく、とても中国海軍と戦える状態ではありません。
相手はマトモに戦えないほどの貧弱な海軍しか持っていないのですから、中国は政権トップがわざわざベトナム訪問して仲良くやろうと演出した直後に・・油断させておいて奇襲攻撃するような複雑な手順を踏む必要がありません。
総理訪問直後の体当たり攻撃の激化は李克強の面目を潰すためにやったような感じですから、中共政府は既に政権の体をなしていない・・別の部門・石油閥や軍閥などが勝手にやっている印象を国際社会から、受けつつあります。
中共政権の崩壊によって中国は将来いくつかに分裂するのではないかと言う意見がありますが、現在すでに「政権内部の統制が取れない状態が始まっている」という国際的ウオッチャーの意見が強まりそうです。
地域的分裂と違い、政権内部の統制が取れなくなる分裂・・その大きな部分が軍であるとすれば、国際的には大変危険な状態が到来します。
精神が分裂状態になっている(統合失調症の場合もあるし飲酒酩酊・・あるいは薬物中毒その他・・?)大男が、無茶苦茶に暴れ回る状態が近いうちに始まることが予想されます。
日本は平和を愛する国民です・・平和愛好者だと言って話せば分ると言っても、相手が話の分からない人の場合・・精神分裂状態の人とは、正常な交渉は成り立ちません。
話の成立しない人・・暴力を振るって暴れ回っている場合、警官を呼ぶしかないでしょう。
非武装中立というのは個人で言えば、自分で銃を持たない代わりにいつでも警察が来てくれるし周りに物騒な人がいない社会が前提です。
20日ころに上海で開幕したアジア信頼醸成会議(冗談みたいな名称ですが・・)で習近平氏が、アジアの安保はアジアで解決するので、外の勢力(アメリカ)が口出しするなという演説したそうです。
アジアという家の中で腕力の強い中国が腕力でごり押しして来るので、隣の伯父さんに助けを求めているのが現状ですが、これに対して「よその人は家の中に口出しするな!自分が腕力で好きなようにに解決する」と言い張っていることになります。
中国の強引な膨張主義の発揮に対し、ナチスの膨張とチェンバレン(オバマ)の融和策の再来かと言う意見が前からありますが、ナチスやプーチンロシアのように統制が取れていれば交渉可能ですが、中国の場合、政府による統制が取れなくなっているとだれと外交交渉してモノゴトを決めて良いのか不明になり、交渉解決は成り立ちません。
統制の取れなくなった組織があばれ回っている場合、これを阻止するには、実力阻止しかありません。
こう言う事態が生じているときに非武装平和論をなお維持しようとする意見は、押し込み強盗が来ても逃げ惑うだけで良いということにならざるを得ません。
・・尖閣諸島とフィリッピンの南沙諸島ベトナムの西沙諸島を比較すると最も戦闘力の弱いフィリッピンは既に実力占領されてしまい、今では中国が急ピッチでが飛行場建設中と報道されています。
これに対する国際批判に対して中国政府は「自国領土に何を建設しようと勝手だ」と言い張っていますが、先祖代々の領土ならばそのとおりですが、係争中の岩礁を実力占領したばかりである実態を無視した暴論です。
支配下に入れば敵将を煮て食おうと焼いて食おうと勝手という専制支配時代の思考そのままです。
他人の家に押し入ればその後は俺の家だから、外から口出しするなというような山賊の論理です。
フィリッピンはこの事態を受けて急遽アメリカ軍の派遣が決まったので、これ以上中国が進出できなくなった(当面占領すべきものは占領してしまった)ので、次に弱い環であるベトナムに矛先を向けたと解釈されています。

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