奴隷労働→ベルトコンベアー式と世界平準化

大量生産方式→韓国、台湾ー東南アジアの雁行的発展であり〜中国改革解放後の国際経済システム参入の流れになりました。
米国あるいは先進国が後進国に低賃金競争に負けるのを防ぐために、生産やサービスの機械化に成功すればするほど後進国もそのシステムさえ導入し、(当初数年日本などから最新設備の作動技術を学べば、)導入前よりも現場技能の比重が下がるので技術格差によるハンデイがさらに縮小されることになります。
新技術を開発してもすぐにアジア諸国が真似して追いついてくる・米企業/先進国企業自体がアジア諸国に工場を進出して安い人件費で作るようになるので、技術開発に努力する意味がなくなります。
IT化の発達で微細技術・・熟練作業による金型造りでさえもどんどんデータ化できるようになりましたが、どこまでいっても結果は大量生産化でしかない点が先進国の弱点です。
他社・他国より早く微細化製品分野のIT化・大量生産に突入できるかの競争の過ぎない点は同じですから、情報拡散の早い現在では先行者独占的利益期間も超短期化していきます。
例えば江戸時代に麺製品が西国で先行すると福島の郷土の偉人が先進地域に修行に出て技術を持ち帰るまでは、1世代以上かかっていたものですが、今でも西欧のワイン用ぶどうの木を育てたり技術の導入には1〜2世代以上の時間軸が必要です。
IT化にたよる先端技術は産業スパイの能力次第で設計図さえ入手すればそっくりのものが作れるので、すぐに競争相手もIT化に成功して追いついてきます。
中国との低賃金競争に対抗するために日米が低賃金の中国人を仮に移民させても日米国内工場である限り日米国賃金基準で雇用するしかないので、人手不足による人件費アップを抑えられるだけで賃下げにはならず、中国との低賃金競争に貢献しません。
中国に工場進出して中国人を雇用して中国現地水準で雇用する方が有利なので国外進出する方がよくなり、外国人労働力を受け入れるメリットがなくなり移民不要経済になってきたのです。
中国が速やかにIT化成功しなくとも米国資本自体が、ホンの少しでも賃金コストの安い国での生産をする傾向があるので、すぐに技術移転が起きます。
日本の場合も同じで移民を受け入れる以上は人種差別できないので、国内労働者同様の賃金その他待遇が同じ水準でなければならない点は同じ・人手不足による賃金上昇を防ぐ効果しかありません。
例えば現在のコロナ騒動により武漢上海等の大都市に出稼ぎに出ている農民工がどうなるかの新聞報道では、中国の農民工の月収が現在5〜6万と報道されていましたが、この農民工を日本が外国人労働力として導入しても、日本で月収5〜6万で雇用することは許されません。
日本で雇用する以上は、日本人同様の数十万が最低賃金になりますので、日本企業は中国に進出して5〜6万円の賃金で生産して運賃関税を払って逆輸入した方が国内生産の競業他社より有利です。
このように自動化が進めば進むほど人間の能力差による品質差が低くなるので中国、ベトナム、バングラ等の低賃金国の攻勢に太刀打ちできません。
新興国の興隆は、新興国が攻勢をかけているというより自国企業が国内同業他者に勝つべく進出競争するようになったことによります。
自動化が進めば進むほど消費地生産に移行し国際的な所得の平準化が進むという意見を10年ほど前から・・たとえば07/16/09 「製造業と人口」でこのコラムで書いてきました。
このためアップルの場合ほぼ全量中国生産になっているわけで、こうなると先進国は低賃金労働者を移民として受け入れる政策で国際競争力を維持するのは不可能で福祉予算の増大リスクを抱えるマイナスの方が大きくなります。
生きる習慣、価値観や美意識が違うから異民族なのですから、民族融和に多大なエネルギーを要する(日本語の通じない移民の子供の教育負担など膨大です)だけでもマイナスです。
個々人で言えば他人は隣人として挨拶程度で付き合えばいいのであって、同居する必要がないように異民族は喧嘩せずほどほどの交際に止めるのが良いというのが私の持論です。
米国は中国が知財剽窃どころか、移転強制が許せないと言いますが、自国企業が新技術を開発しても国内で製造しないで中国等で低賃金国に進出した自国企業工場・・例えば中国のフォード工場で最新技術のエンジン製造するのなら良いと言うのですから、・・日本のトヨタやトーレも同じです・・例えば燃費向上した最新技術製品を競争力のある製品を巨大市場の中国に投入して競争に勝ちたいでしょう・・結局は資本家の利益を守るだけのことであって、国内製造業の維持には関心がないことがわかります。
知財剽窃しているから、中国市場が大きくなった訳ではないのでしょう。
私の個人感想ですが、米中は超大多数の民度が低い・民度格差の大きい点で似た国民構成になっている点で双方同じ開放経済になると競合面が大きいのが米中対決の根本要因です。
極論すれば、アメリカはノーベル賞級知識層をピンポイントで招聘するパターンによって少数エリート・ビルゲイツやアップルのジョブズ氏のような人が数百万人の仕事を創出し、一握りの人が巨万の富を得てこれを寄付等によって社会還元すれば良いという思想です。
米国の民度格差の大きさの根本原因は、エリートと同時に低賃金労働者の両端を求めて大量移民政策を継続してきた咎めが出てきたのではないでしょうか?
この後に排日移民法成立を紹介しますが、勤勉で優秀だから日系移民を排斥するしかない・中堅堅実層の少ない社会・・国民レベルの低さが結果的に証明されています。
戦後はドイツ系を筆頭にした・留学制度利用による頭脳部分移民確保に精出してきたようですが、一方で低賃金労働者を求めて移民の大量流入をしてきた結果、平均レベルが下がる一方になっているように見えます。
100点満点の秀才一人と10点しか取れない低レベル99人の社会ではどうにもならないでしょう。
低賃金労働者の大量流入を止めない限り民度全体の低下と格差社会化を防げません。
そこでトランプ氏による過激な移民規制が始まったと見るべきです。
新規流入阻止しても現にいる低賃金層をなくすか、(これが、違法移民追い出し政策です)ビルゲイツやスポーツ・芸能系の大スターのいない社会にしない限り解決しません。

USA=領土拡張6(第二次世界大戦まで)

地続きの領域拡張と内部に抱える先住民絶滅作戦が終わると域外への膨張政策が始まります。
ウイキペデイアの整理では帝国主義時代の項目になっていますが、この時に始まったのではなく独立の成り立ちにそのDNAが仕組まれていたという視点で私はこのシリーズを書いています。
ウイキペデイアによるアメリカ合衆国の歴史からの引用続きです。

帝国主義時代 (1890年〜1918年)[編集]
西部開拓時代の終結によって、アメリカ人は更なるフロンティアを海外へ求め、「外に目を向けなければならない」という意識が起こった。
1889年にパン・アメリカ会議が開催され、この力がアメリカのラテンアメリカ進出を促した。
とはいえ、モンロー主義に基づくアメリカ合衆国の伝統的な外交政策は引き続き重視されていたため、植民地獲得については消極的であり、もっぱら棍棒外交やドル外交に基づいた経済的進出を狙いとしていた。
1898年にハワイ王国をなし崩し的に併合、領土を太平洋上まで拡大した。さらに同年、スペイン領キューバの独立戦争に便乗し、軍船「メイン号」爆発事件を契機として、スペインとの間で米西戦争を起こした。この開戦には、当時普及していた新聞が大きな役割を果たした。
すなわち、米国民の反スペイン感情を煽動する報道を繰り返し行った。これは新聞によって煽動された大衆が戦争を要求した最初の例であり、米国政府はこの情報戦略を積極的に利用し、後の戦争のほとんどに活用された。
米西戦争とそれに続く米比戦争に勝利すると、中米の多くの国からスペイン勢力を駆逐して経済植民地(バナナ共和国)とし、プラット修正条項によってキューバを保護国に、プエルトリコやフィリピン、グアム島などを植民地化した。
さらに、西欧列強と日本によって中国分割が進もうとしているときに、1899年と1900年に清の門戸開放・機会平等・領土保全の三原則を提唱し、中国市場への進出を狙った。
カリブ海地域を勢力圏にするために、カリブ海政策を推し進め、これらの地域で反乱などが起こるたびに武力干渉した(棍棒外交)。また、国内東西物流の安定を目的としたシーレーンの確保を目的に、パナマ運河建設権を買収し、2万人以上の死者と長期間の工事を経て、果ては工兵まで投入して完成させた。さらにコロンビアから分離独立させたパナマから運河地帯の永久租借権を獲得した。
以下略

第二次世界大戦後は、日本の南太平洋にあった信託統治領を支配下に組み込み、現在に至っています。
戦後は世界の覇者として君臨するようになると露骨な領土拡張政策は限界を迎え、余剰人口吸収装置としてのアメリカの魅力が次第に薄れ始めました。
直接的領土拡張は第二次世界大戦まで続き、戦後は直接の領土拡張欲を捨てたように見えますが、戦後は植民支配時代時代の終焉を巧みに利用して西欧諸国の植民地支配の後釜に入り込み・・中東での石油利権をめぐり英仏を追い出して中東への事実上支配を強めるなど、中南米に対する棍棒外交の世界版として世界に張り巡らした軍事基地を背景にしたCIAによる政権転覆活動などによって世界を事実上支配してきたことは周知の通りです。
この力が弱まってくると最近では金融取引停止の脅迫で支配完徹手段としています。
以上見てきたように米国は独立戦争の当初から、実態は支配地拡張・21世紀に入ってからはグローバリズムに名を借りた世界支配に邁進してきた歴史でした。
中国の台頭によりグローバリズムによる覇者の地位が危うくなり始めると逆にグローバリズム反対・・アメリカンファーストと称し、内部分配がテーマになってきました。
内部分配はあちら立てればこちら立たずの矛盾が1体1の矛盾どころか、8対8程度の複雑なパズルを解く必要に迫られます。
この困難に逢着したのがシリアとIS関係・スンニ派とシーア派、トルコとクルド族、イスラエルとアラブ諸国等々利害錯綜で、単純思考の米国民度・政治経験レベルでは、解決不能の迷路に追い込まれてしまったのです。
これまでは反ソ連、反共産主義とか、悪の枢軸とか単純仕分けで攻撃していれば良かったのですが、ソ連崩壊後単純図式が当てはまらなくなり、中国の台頭で米国の将来性も?になってきました。
もともと拡張主義の旗印のもとに連合を組むメリットを享受してきたのですが、米国民が武力経済力等々の侵略の象徴である星条旗の旗印のもとに結集するメリットを感じなくなるとどうなるか?です。
米国は何かというと星条旗の元に団結を誇示するパターンが目立ち、これしか一体化の道具がないのは、以上見てきた通り、独立の始まりから支配地拡張戦争のために団結してきた歴史によります。
単純化すれば、量の勝負・・3〜40年前の日本では地方に行くと旅館ホテル等では量の勝負で食べきれない料理を出す・・と言われた時代でしたが、米国産業界は黒人奴隷に始まり低賃金労働者の大量仕入れ・移民導入で先進国との競争に参入したので叩き上げ熟練職人が育っていないので中下級品しか作れない弱点がありました。
この弱点克服のために、製造工程を分解して流れ作業化することにより熟練工不足のハンデイを克服に成功して世界の経済・軍事大国にのし上がったものです。
ベルトコンベヤー方式に馴染む・適応の進む産業分野から世界のシェアーを奪っていったのですが、原則として規格品製造になる結果、個性や品質で競う能力が低いままになります。
非熟練工でもそこそこのものを大量に安くに作れるようになる生産方式の発明により、米国が熟練工の多い欧州より多量に安く作れて有利になった点は、米国よりもさらなる後進国に対しても参入チャンスを与えたことになります。

IPO投資の逆回転4と世界経済3

以下、中韓の債務膨張→起債不調等を書いてい行きますが、これは世界の 起債市場変調の引き金になるか?という心配から書いて行くだけであって、IPO投資不調・逆回転の兆候が中国あるいは特定国の債務過剰に不調に原因があるというより構造的問題であるという基礎的意見です。
起債市場異変が起きるとすれば、・・日本の超金融緩和に世界中が便乗して米欧で超金融緩和に乗り出して、EUではすでにマイナス金利にまで踏み込んでしまったことにより金融機能が損なわれてきたことに対する危機感にあると思われます。
本来リスク資金は返済義務のない株式投資で賄うべきところ、超低金利かで借金でマカアヌ方が有利になってきたことによります。
株式は発行して仕舞えば終わりではなく、一定の配当を維持しないと株価下落し機関投資家の不満が高まります。
当然経営責任も問われる事態・・投資ファンドの発達でROE重視とか言って、配当重視(過剰?)がもたらした結果です。
ゼロ金利で借りられれば、極端な例で言えば、前年同率の利益率でも株式を半分に減らせば、配当率が倍になるので株価が二倍になる仕組み・・社債発行(借金)してその資金で自社株買した方が経営者にとって有利になる仕組みです。
業績1割不振でもゼロ金利の社債発行によって得た資金で自社株を1割買いあげれば、前期同様の配当が可能です。
利益が出ていないのに粉飾で高配当・・いわゆるタコ配当が昔流行りましたが、いまは死語でしょうか?
結果から見るとタコ配当に似ていますが、実際に出た利益を配当するので違法でもなんでもないですが、配当すべき相手を減らすことによって株主として残った人が、本来に利益率以上の高配当を得られる奇抜なアイデアです。
というわけで、企業が自社株買いすると報道すればその株を持ってれば配当が期待できるので業績発表が前年比減配当額が前年比1割減っても、自社株買が1割あれば株をそのま村にで持ってれば前年同額の配当を受けれるので株式相場が値上がりする理屈です。
前向き投資の資金需要の場合でも増資による資金手当てをすると、配当すべき株式が増えるのに対し、新規投資によるリターンはうまく行っても(生産工場用地取得し立ち上げ等の場合)数年間寄与しないので、配当率が下がります。
これに対し、M&Aが流行るのは、買収先企業の売り上げや販売益が、当期利益にそのまま反映されるからです。
そいsてM&A資金を社債等で賄えば利子支払いが増えますがこれがゼロ金利だとその負担がゼロで、配当相手は増えないメリットがあります。
このように企業は今や増資(新株発行)等で資金手当するよりも、社債発行で手当した方がメリットが大きいいので既発行株式も消却していく方が有利という状況です。
企業統治的に見ても株式保有者は経営に口出しできますが、社債保有者の場合経営権がありません。
それこそ、「釣った魚に餌をやる必要がない」という状況です。
機関投資家も買うまでは立場が強いですが、買って仕舞えばあとは嫌なら転売すれば?と言われるだけで満期がくるまで何の意見も言えないし聞かれません。
債権者は会社の外部者という立場で、制度上株主総会のような経営に物申す制度がありません・・解散等特別な場合債権者保護のための制度がありますが、あくまで「債権者保護」のための制度であって経営参画権ではありません。
借金には返済期限がありますが、実際にはほとんど大手企業ではロールオーバー・・借り換え債発行で回転していくのが普通ですので、その時に不信任・買い手がつかないと社債満期の償還資金手当に苦しむ・・一種の不信任を突きつけられるリスクがあるだけです。
お金に色がつかないので、業績さえ良ければ別の機関投資家が買うかもしれないので人的コネに頼る度合いが薄まります。
このあとで紹介しますが、韓国ケミカル大手のハンファが、日本でサムライ債の借換債発行に失敗しましたが、代わりに米国でドル建て起債すると言い訳していますが、それも無理なら韓国内での起債、それも間に合わない時にはつなぎ融資に頼る緊急融資でしょう。
このように社債購入母集団・今回の場合、日本人集団の信認を失うといきなりの衝撃がありますが、これは、文政権の度を過ぎた反日言動に対する日本人全体のブーイングが反映したものですが、こういうことは稀ですので、一般的には業績さえ普通なら、特定社債保有者意見など相手にする必要がありません。
サムライ債を買っている日本人の声を聞くシステムがないし、スポンサーを変えればいいシステムです。
一旦株主になるといくら口うるさく嫌な株主でも企業側で株主を変える権利がないのとは大違いです。
借金の場合金利負担がゼロとしてもいつか返済期限がきますが、これは借換債発行が際限なくできれば、株式と結果的に変わりません。
社債を買う人が少なければそのグループの意向を無視できませんが、今のように大量の個人が少額買う仕組みになれば、個々人なんの意見も言わないので企業にとっては元利償還さえできれば空気のような存在でしょう。
サムライ債の社債購入者個々人は、砂つぶのような存在ですし社債購入者名簿もなく一致団結行動チャンスもないのですが、今回は文政権があまりにも嫌韓感情を煽っているので、無意識の団結というか、借換債の募集に対して応募する人がいなかったのだと思います。
IPO投資不調が社債発行市場にもどいう影響を及ぼすかも重要な問題です。
超金融緩和が、ゼロ金利が配当圧力にさらされる経営者を社債に走らせ、企業統治に物言わない便利さ等々によって、世界中が過剰債務状態になっているように見えます。
過剰債務問題は中韓に極端に現れていますが、実は金融超緩和の申し子です。

IPO投資の逆回転3と世界経済2

ファーウエイが国内で社債発行をしたことがニュースになっています。
https://36kr.jp/25920/

ファーウェイが中国で初めて社債を発行 900億円で国内事業を強化へ
2019年9月21日

国内事業強化のためと言いますが、今まで国外での社債発行もそのための資金集めだったはずです。
大手メデイアは中国に睨まれることを正面切って言いませんが、外貨建て債務を国外で発行しても買い手がつかなくなっているリスクを恐れたのではないかと素人目には勘ぐれます。
アメリカの金融調達市場からの中国締め出しがどんどん進んでいる上に、資金集めの場として頼みの綱とする香港が大規模騒動で中国の代名詞のようなファーウエイが香港市場でも資金を集めるのが難しいと判断したからでしょう。
中国は国内過剰債務問題・急激な債務膨張→資金不足に苦しんでいます。
国内資金不足の最中に世界的大企業であり政府が必死に育成している強者であるファーウエイが国内で900億円も資金を吸い上げたらその歪み効果が半端ではないでしょう。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45994680S9A610C1FF2000/

中国債務、再び膨張 債務比率、3月末に最高更新
景気対策、地方の借金拡大へカジ 2019/6/12 18:00

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50672470W9A001C1FF8000/

北京=原田逸策】中国の債務が再び膨らみ始めた。
中国政府系の研究機関によると、金融を除く総債務の国内総生産(GDP)に対する比率は2019年3月末で248.8%と過去最高を更新した。
昨年12月末からの上昇幅は5.1ポイントと3年ぶりの高水準だ。中国政府は景気対策でインフラ建設を加速するため、地方政府の借金を拡大する方向に政策も修正しており、債務膨張は続く恐れがある。

https://jp.wsj.com/articles/SB11197303591251874043504585493533149114448

膨張する中国の家計債務、歯止め策限界の背景
By Mike Bird
2019 年 8 月 19 日 06:23 JST
――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
中国政府は家計債務を抑制する力に限界を感じているかもしれない。  政府は賢明にも、国内で10年続く住宅市場の活況と、その結果積み上がる債務、そしてそれが自国の開発モデルにとって何を意味するのかに警戒を強めている。だが統計には、引き締めの兆候が全く現れていない。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/63323

世界の株価は「中国債務危機」のリスクに身構えている
処理先延ばしでも成長率低下は不可避
竹中 正治
龍谷大学経済学部教授

融資を受けやすい国有大手と違い中小=民間企業がギリギリの状態に陥っているので、銀行の融資を受けにくい中小の資金繰り逼迫緩和のために金利を下げたくとも人民元 暴悪が怖くて金利を下げられないジレンマにあり、その代わりに預金準備率引き下げによる量的緩和するなど中国は政策総動員体制中です。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-09-06/PXEP6F6VDKHS01

中国人民銀、預金準備率引き下げへ-穏健スタンス変わらず
Bloomberg News
2019年9月6日 20:38 JST 更新日時 2019年9月7日 12:53 JST
準備率を0.5ポイント引き下げ、9月16日から適用
準備率引き下げに伴い、市場に約13.5兆円を供給へ

国際的な資金調達力のある超優良企業には国外で社債を発行して外貨資金をかき集めて国内還流に協力して欲しいところだと思いますが、昨日紹介した記事・・一方で不動産業に対して借換債以外の外債発行禁止は素人の私には意味不明です。
借換のために国外起債は仕方ないが、新規投資用社債発行禁止→国外での社債発行は対外債務を増やし新規投資は失敗が多いということでしょうか?
解説的記事ではドル建ての場合、ドル手当てができなくなるとデフォルトの危険があるからと言うのですが、国外投資は失敗が多い→そうすると国内の債務弁済資金も出せ なくなる道理です。
国内債務だけなら、いくらでも人民元を刷って救済できるが外債発行していると救済できないlという意味でしょうか?
基軸通貨国でない中国の場合、無制限紙幣増刷による内需維持政策→輸入が増えるので結果的に人民元の急落を招くので自殺行為になります。
債務超過で資金繰りに苦しい時に大手が国内社債発行して国内資金を吸い上げたのでは、量的緩和政策が900億円分帳消しになる計算ですが、国の金看板であるファーウエイの成長(成長投資資金なのか、資金繰りに苦しいのか不明)を止めるわけにいかないというところでしょうか?

IPO投資の逆回転2と世界経済1

ソフトバンクグループは何兆円の投資資金を動かせるでしょうが、裏から言えばほぼ同額の借金(法的には借金でないとしても投資家から集めた資金)王でもあるのですから、歯グルマの逆回転が始まると大変な事態になります。
ソフトバンクグループだけの問題ではなく色んな(実態のない?)有望株の暴落が同時に始まるでしょうから、世界中の市場で連鎖暴落が始まるとどうなるかが心配です。
リーマンショックの時と違い、震源が一つでないので手の打ちようがない大問題に発展しないか、素人の杞憂です。
プロの世界では相応の対策を策定しているのでしょうが・・。
リーマンショックの時には、サブプライムローン=金融機関が結節点でしたので、リンパ球のごとき役割・・戦国時代で言えば防衛拠点・・金融機関に資金供給して連鎖的波及を食い止めれば何とかなりましたが、今回はそういう結節点がどこにあるのか(私には)不明です。
まして、投資ファンドは何かあると、せっかくの緊急融資に動いても「禿鷲ファンド」などと悪し様に言われる傾向があって、投資ファンドの公的役割に関する議論が煮詰まっていないから、ファンドへの資金注入は金融機関救済よりもっと揉めるように思われます。
もしかしてバブル崩壊時より国民の理解度が進んだでしょうか?
日本のバブル崩壊時に崩壊処理が進行していく中で、リンパ節のような役割を果たしている金融機関の債権処理を解決しないとどうにもならないことが判明していたのです。当時金融機関システムには公的インフラ機能があるのは誰もが承認するものでしたが、民間かどうかの違いだけで、公的資金投入必要性に対して「国民が納得しない」という反対論・・国民の声を僭称するメデイアではバブル崩壊対策を合理的に進めるのを何故か阻止する意見が横行していました。
結果的に公的資金注入が遅れに遅れてしまい、これが日本のバブル崩壊処理がぐず付き回復が遅れた原因でしょう。
国民生活の必須インフラを担っているかどうかの基準で、民間か国公営かを決めているのではありません。
区別の要素は一元的ではありませんが、大きな基準は市場原理に委ねて自立できる産業は自立させた方が良いというのが自由主義諸国のコンセンサスではないでしょうか?
左翼系マスメデイアは中国をお手本にして?形式的な国公営か、民間企業かで、公的資金注入の区別に用いようとしていたのです。
半導体も製鉄も教育システムも鉄道も電力もガスも携帯スマホもなくてはならないものですから、台風で途絶すれば民間だから自衛隊や自治体は放っておけば良いのではなく、自衛隊出動や自治体の予備電力備蓄その他必死の応援が期待されているのです。
要は危機時に国民生活を守るために救済の必要があるかどうかです。
ファンド救済の困難さに加えて一旦収束に成功しても、その後の底割れ防止のためにどこかが資金を出す必要があります。
緊急手術で出血をとりあえず止めてもその後の療養手当の準備がどうなっているかです。
戦後の荒廃に対しては米国がマーシャルプラン等でその役割を担い世界覇権確立の基礎となりましたし、リーマンショック時には中国が40兆円規模の内需拡大資金を出して世界経済の底割れを防ぎ発言力を強めたのは周知の通りです。
今中国の台頭をとやかく言いますが、危機時に巨額資金を出した国にヘゲモニーが移るのは歴史の教訓です。
ただし、中国は身の丈に合わない資金拠出したので息切れしてきた段階のように見えます。
今回は中国自身が、世界恐慌の引き金を引く恐れで警戒されてきた瀕死の?病人・・バブル崩壊の先送りを繰り返してきたのですから、自分が資金流出を防ぐのに必死ですから、もう一度大金を出すどころの余力はないでしょう。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49167580Z20C19A8MM8000/

中国、資金流出を警戒 急激な元安回避へ新規制
2019/8/29 23:00
日本経済新聞 電子版
【上海=張勇祥】中国政府が海外への資金流出を抑制する新規制を導入した。
資金流出が加速した場合、海外送金や外貨売却が多い銀行の評価を引き下げる新ルールを適用する。
不動産会社には借り換え目的以外の外債発行を禁じた。米中貿易戦争が長期化するなか、人民元相場で11年ぶりとなる1ドル=7元を突破し、当局は当面この水準を容認しているが、元安に歯止めがかからない状況は回避したい考えだ。

中国や韓国では外貨流出→巨大な外貨(ドル建て)債務の支払い不能になるのを防止すことが最優先課題に陥っているのを上記記事が表しています。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50672470W9A001C1FF8000/

中国外貨準備、7カ月ぶり低水準 9月末
債券安・ドル高で 2019/10/6 21:16

※・・稲垣意見
表向き中国当局の主張・・ドル高により、ユーロ円建て国債等の債権評価減が主たる原因という表題ですが、内容を見るとそうとばかりは言えないようです
以下上記日経記事の続きです。

ただ、今夏の人民元安で資本流出の圧力が再び強まっていることは見逃せない。銀行口座を通した資金の流出入をみると、8月は流出が流入を243億ドル上回り、純流出額は昨年9月以来11カ月ぶりの高水準だった。
国家外貨管理局によると、6月末の中国の対外債務は1兆9980億ドルと昨年末より328億ドル増えている。米国との貿易戦争が激化するなか、中国の外貨準備は増加傾向が続いてきたが、対外債務を差し引くと実際にはそれほど増えていない可能性がある。

対外債務を増やして外貨準備を増やしているのでは、企業で言えば借金して手元資金が潤沢と自慢しているようなものです。

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