中国のバブル崩壊12と虚偽宣伝の破綻4

このシリーズで繰り返し書いているように、虚偽宣伝体質は中国の公害放置と深く結びついています。
政府自身が虚偽発表ばかりしていると中央政府に報告するべき末端組織の報告自体がいい加減になるので、政府だけが情報を握り国民を騙すつもりだったはずが、中央政府自身が真実を知ることが出来なくなってきます。
この結果ソ連最後の書記長ゴルバチョフの頃には、トップの彼自身政府の実態がまるで分らなかったと述懐しているそうです。
約30年経過で虚偽データ蓄積による矛盾が表面化して来てどうにもならなくなって来たのが、中国の現状です。
年間1割ずつ水増ししていると30年間の単純合計で3倍の誤差ですし、これを複利計算すれば実態との乖離は5倍前後になるかも知れません。
この実態乖離を隠蔽して来た道具立てが、解放直後は農民工に対する低賃金搾取による利益率の嵩上げ・・海外輸出でしたし、これの無理が出て来たリーマンショック後は、政府による40兆円に上る不要な固定資産に対する巨額投資によるカモフラージュでしたが、これが過剰投資や不動産バブルを引き起こし限界に近づいて来たのです。
民生の技術は世界最低のローエンド製品しか作れないのにロケットや人工衛星あるいは原爆だけは作れるのは、一点に特化した技術スパイ・あるいは技術者をもの凄い高給で引き抜いて成り立ったものです。
国を挙げて10〜20年かけて研究しても最低のものしか作れない場合、アメリカにゴロゴロいる技術者5〜6人をアメリカの給与相場の数百倍の高給でスカウトしてもペイします。
このやり方でサムスンは日本のトップクラス技術者を引き抜いて成長したと言われています。
一点豪華主義で他国から技術を盗んで来たものではない自前の社会では、裾野が広く厚いのが自前主義の特徴ですから、トップクラスに肉薄している紙一重の技術者や研究者が職にあぶれてゴロゴロいます。
こう言う失業者や社内で腐っている人材のの引き抜きには大した手間が要りません。
国民基礎的レベルの象徴としてのスポーツの祭典で言えば、(共産主義国や韓国では)国民全般でスポーツを楽しむレベルアップ(裾野の厚さ)の結果ではなく、特定選手だけに国費を掛けて養成します。
ソ連時代で言えばバレーなど特定芸術だけを徹底して幼児期からエリート教育していましたので、ソ連が崩壊するとたちまち雲散霧消した感じです。
・・知能テストがあればその訓練をして受けさせる・・学力テストがあればその問題だけを徹底して訓練する(韓国ではこれが盛んです)このように全ての分野で背伸びと言うか無理・・言わばズルをする傾向があって、これが長期間経過でひずみが生じて来る=持続可能な国土利用より目先利益獲得のための操業→公害に結びついているというのが私の理解です。
4月16日の韓国フェリー事故を見ても分るように、普段から運送会社は安全などまるで問題にせずに過積載を繰り返していた上に、避難訓練をまるでしていなかった・・こうした背伸びによってしわ寄せが安全面に押し付けられていたのです。
元は日本で操業していた船を韓国企業が中古で買った船らしいですが、購入後大規模に積み荷を増やす改造をしていたことや、積み荷固定装置を日本企業は確実に利用するのに韓国企業は手間を惜しんでか?固定していなかったことにより積み荷が移動してしまい、沈没に繋がったことが指摘されています。
中国では、日本から公害防除装置付きで輸出しても据え付けた後で現地企業が負担コストが重いので、公害防止装置を外してしまうと言われていますが、韓国フェリー事故を見ても同じことが明らかになっています。
日本などは国民のために衛生設備を設けたり公害防止装置・安全装置や訓練コストを負担して商品を作り売っているのに、中韓ではこうした負担をしないで商売して来た・・知財は盗み放題・規則は守らなくとも賄賂等でどうにでもなる・・これで世界の工場になったとダンピング輸出されるのではルールを守っている世界にとって迷惑です。
「ルールを守らない」というルールで商売してぼろ儲けして来た咎めが、中韓同時に出て来たのは偶然でありません。

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