表現の自由市場論10と世論軽視の矛盾1

言論の自由市場正面テーマに戻ります。
出版の事前検閲がないけれど、「自費出版は自由です」と言われても大手取次店が取り次いでくれないと全国的書店に置いてもらえませんし、返品自由な慣習ですので、売れないとすぐにも破産です。
戦後社会は自費出版だけでなく大手取次店や週刊誌等に掲載されたり電波利用の洪水的報道に乗れない意見は、勝手に言っても処罰されないと言うだけでは誰も相手にしてくれないのに一人で喋っているようなもので、(このコラムも同様・・)です。
結果的にマスメデイアに採用されないと自由「市場」に参加出来ない仕組みでした。
株式市場上場には上場審査を経なければならないのと同じです。
メデイア好み(振り付けどおり)の意見をいう「文化人」のみがテレビ露出しているのが実態なのに、メデイア受けの良い学者がこれを思想の自由市場と自画自賛していたように思われます。
学会で干され、メデイアが取り上げないと一般国民が知るチャンスがない社会では、どこで自由市場が成立するのか不明です。
しかも「一般人が買わないのは、レベルが低くて理解できないのであるから?公的補助しろ!その基準は学会〜映画界等々その業界内部で決める」というのでは、部外者は蚊帳の外です。
そしてなぜか共産(左翼)系が組織内浸透に巧妙というか、その他諸派は無防備に是是非で議論しているうちにいつの間にか共産系組織に牛耳られる仕組みになっているようです。
革新系組織が共産党との連携や提携を怖がる理由としてメデイアでも取り上げますが、実は共産党近縁の革新系集団ではいつの間にか乗っ取られ続けてきた被害経験が役に立って保守系その他無党派層に比べて組織内浸透が比較優位の得意技になっています。
中韓が世界的に国際組織内浸透が得意なのは、どういう訓練を受けてきた歴史があるかは具体的には不明ですので、以下学問的裏付けなしに思い込み・想像で書いています。
中韓共に長期の専制支配体制下にあったので、個人的には面従腹背が基本的生き残り策であると同時にこの応用形で、捏造疑惑による冤罪で陥いれられないための党派形成活動が盛んになります。
いわゆる「讒諂面諛」(陰口を言い、面前ではおべっかをする)の跋扈する世界です。
孟子に出てくる熟語のようですが、君主が不善を好めばそういう人材が集まるという教訓らしいです。

告子章句下

夫苟不好善、則人將曰訑訑予既已知之矣、訑訑之聲音顔色、距人於千里之外、士止於千里之外、則讒諂面諛之人至矣、與讒諂面諛之人居、國欲治可得乎。

中国の後漢で起きた党錮の争いに始まる歴代王朝ごとに起きた(王朝ごとに当然別名の争いです・・例えば唐朝末期の牛僧孺と李徳裕の抗争を数十年前に読んだ記憶ですが、今見直してもめまぐるしくてじっくり読まないと頭に入りにくい複雑さ・日本で言えば観応の擾乱みたいです。)派閥抗争です。
中国歴代では、陰湿な足に引っ張り合いの歴史ですので、日本社会と違って経験豊富ということでしょう。
専制君主制確立すると、社会が変わりようがない・・変化がない以上新機軸による新製品の劇的売り上げ増もない・アイデアが出る余地もなければ新規芸術も花開かない・・目につく功績をあげるチャンスがないのでイキオイ競争相手を失脚させるマイナス競争になりがちです。
中国歴代王朝概ね300年平均の盛衰で、その間ほとんど社会変化がないまま推移しては同じ体制が繰り返してきたのは、この結果です。
中国地域の人民レベルガ低くて何も生まれないか?とは限りません。
この点は朝鮮民族も同じでしょう。
あまりにも強固な専制支配が確立してしまったので「足の引っ張り合い」以外の方向にエネルギーをそぐ余裕GAなかったというべきでしょうか?
この辺は、共産主義社会ソ連の粛清に次ぐ粛清の恐怖政治も同じです。
現在中国は共産主義政党とは名ばかりで、中国歴代王朝の腐敗官僚制復活そのものですが、「白黒問わずネズミを取るネコは良い猫だ」というキャッチフレーズが効いているので、目先の利く人材には大きなチャンス到来です。
当面先進諸国から産業や文化その他で大きな遅れをとっている分、まずは模倣でもなんでもキャッチアップするのは簡単→目の前で成金が続出するので、我も我もと全国民興奮状態になったということでしょう。
キャッチアップが終わった後どうなるかで民族の真価が問われます。
組織内浸透作戦が開始されると、純朴な思想や各種学会芸術界報道界等が手もなく捻られ浸透されるままになっていった印象です。
組織内浸透に成功すればするほど意見の(内部反対意見が出なくなり)硬直化・教条化が進むので、社会一般意識と乖離が進みます。
それでも大手メデイアを制し、教育界を制し学会思想界を制しているので簡単には揺るぎませんでしたが、2000年に入り、ネットの普及で思想供給ルートに対する大手メデイアの独占が崩れてきたところで、日本大手メデイアの問題提起が、虚偽慰安婦騒動の始まりとわかってくると、大手メデイアの信用ガタ落ち・・世論誘導力が衰えてきたようです。

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