内需の重要性1

内需の大きい国はそれだけ国民が消費している・・消費力があることですから、国民が豊かな生活をしていることになります。
どんなに外観上多くお金を稼いでいてもお金を生活費に使っていない段階では、その人が何ら良い思いをしていない・・売上収入が半分の人でもお金持ちの2倍使っていればその人の方が贅沢していることになります。
(今では中国のGDP発表を信じている人が少ないでしょうが)仮に政府発表どおり国内総生産がほぼ日本と同じでも日本が中国の約2倍の内需率と言うことは、中国人は日本の半分しか生活費にお金を使えていないことになります。
まして人口が日本の約10倍もあるのですから、一人当たりの消費は・・?と言う水準です。
韓国のGDPは日本の何分の1しかなく、28日に紹介したとおり、韓国の貿易依存度が50%で日本は10何%ですから、人口が仮に半分としても一人当たり消費水準が如何に低いかが分ります。
これらは外資比率(中国の場合共産党幹部の巨額賄賂に化けて裸官と言う形式で海外流出率)が高いことが大きな原因です。
収入(所得)に税をかけるのではなく、お金を使う場面で税をかけるのが合理的で公平だと消費税のコラムで書いたことがあります。
国民の豊かさも同じで、年間どれだけ自分のために消費できるかが基準であるべきでしょう。
Aの10倍収入・売上があっても、消費水準がAの半分しかなければ、生活水準が半分です。
同じ人口の国で比較した場合、Aの国内総生産がBの2倍あっても内需・国内消費が3割以下であれば、B国の内需比率が8割であると内需の大きい国のB国民の方が豊かな生活をしたことになります。
豊かさ指標としてみれば、国内総生産の内で、内需に回した分が一人当たりいくらあったかを見るべきでしょう。
同じ人口の国で比較すると、国内総生産が2倍あってもその内8割を貯蓄してしまい自分で使ったのは2割しかない国と半分の総生産でもその9割を内需に回した国とでは、豊かさが違います。
米を10俵生産しても全部売ってしまい自分はヒエを食べている人と、米を1俵しか作っていなくとも米屋から3俵買って年間4俵食べている人とでは、多く食べている方が生活が豊かです。
真珠や宝石類を作っている人が真珠や宝石類を多く保有しているとは限りません・・全部売ってしまう人と1つも作ってなくとも沢山買って日々豊富に使い回して楽しむ人とどちらが豊かか?ということです。
生産量(GDP)や販売量(貿易黒字)の統計は、生活の豊かさ指数としては意味がありません。
ココ100年前後これが重視されたのは、戦争時にイザとなればどれだけ多くの兵器(「鉄は国家なり」と言われましたが、戦車大砲や軍艦建造能力など全ての基礎になる製鉄能力が重視されたのです)を短期間に補給製造できるかの能力に意味があったことによります。
国民生活水準は、戦闘継続能力の有無・強弱の基準とは関係がありません。
韓国の貿易黒字定着は、国民の(低賃金・社会保障の貧困と国内販売価格アップによる)貧困と引き換えになり立っていると言う批判に繋がるのでしょうか?
実際の数字を見るとhttp://www.wowkorea.jp/news/korea/2014/0525/10125959.html2014年5月の報道では以下のとおりです。

【ソウル聯合ニュース】韓国の有価証券市場に上場している12月決算法人の外国人株主への配当金は4兆6301億ウォン(約4600億円)で、前年比13.9%増加した。 韓国預託決済院が25日に発表した。

4600億円の配当は12月決算法人だけですので、12月決算法人の比率が不明では、1年間の総額が分りません。
昨年の貿易黒字額については、産経ニュースによれば、以下のとおりです。
2014.1.2 15:54 [通商・貿易] 
 
「韓国産業通商資源省は1日、2013年の同国の輸出額(暫定値)が前年比2.2%増の5597億2千万ドル、輸入額が0.8%減の5155億3千万ドルになったと明らかにした。輸出から輸入を差し引いた貿易収支の黒字額は441億9千万ドル。輸出額と貿易黒字額は過去最大規模となった。」

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