アメリカの戦争犯罪と神道敵視政策1

以下20年ごとの遷宮年の参拝者数の比較を見て行きましょう。
昭和48年の遷宮では内宮504万対外宮484万の比率に開き、平成5年では552万対285万ですから、その比率が開く一方でした。
ちなみに今回の遷宮で外宮にお参りする人の比率が平成5年よりも増えた(平成25年10月12日現在では636万対363万)のは、外宮に遷宮館という最新式の資料館が出来ていることと、内外連絡用の臨時バスが発達して両方のお参りが便利になったこと・・一般人にも外宮の存在が多く知られるようになったこと等によります。 
どの業界も凝り固まったコアの信者・ファンは重要ですが、はっきりした教義がある訳ではない・・八百万の神を畏敬し万物を慈しむ・・絆(きずな)中心の日本人の心・・神道にとっては、無意識の共感の広がりこそが他の集団・業界に比べてとりわけ重要です。
あらゆる産業やイベント、党派維持にとっても同じかも知れませんが、一見逆説的ですが、プロ信者でない一般人の支えが教義のはっきりしない神道の維持には特に重要です。
周辺的参拝者・・内宮のみの比率が増えて来て、順次外宮その他(いろんな社・やしろがあります)まで足を伸ばすコアに近い信者が増えて行く方が、社会全体としては、健全な広がりを持って来たと言えます。
米軍は戦争責任を神道に押し付けたのですが、神道は八百万の神々を尊重するというだけで元々キリスト教のような過激な教義は一切ないどころか、政敵の神々も大事にする思想と言うか習俗ですから、戦争責任を押し付ける事自体論理矛盾になります。

国家神道神社神道ニ対スル政府ノ保証支援保全監督並ニ弘布ノ廃止ニ関スル件
      (昭和二十年十二月十五日 連合国最高司令部日本国政府宛覚書)
一 国家指定の宗教乃至祭式に対する信仰或は信仰告白の(直接的或は間接的)強制より日本国民を解放する為に戦争犯罪敗北、苦悩、困窮及び現在の悲惨なる状態を招来せる「イデオロギー」に対する強制的財政援助より生ずる日本国民の経済的負担を取り除く為に神道の教理並に信仰を歪曲して日本国民を欺き侵略戦争へ誘導する為に意図された軍国主義的並に過激なる国家主義的宜伝に利用するが如きことの再び起ることを防止する為に再教育に依つて国民生活を更新し永久の平和及び民主主義の理想に基礎を置く新日本建設を実現せしむる計画に対して日本国民を援助する為に茲に左の指令を発す
以下省略

敢えて言えば、西洋流の思想・・異教徒・異民族に対してはどんな非人道行為も許される・・しかも現にやって来た・・自然を征服するという身勝手な論理の対極にあるのが神道精神です。
日本軍が東南アジア支配下人民に対し仁慈の政治を布いて来たことも、西洋式植民地の支配方式の対極でした。
キリスト教徒にとってはこの違いの大きさに愕然としたから・・折角日本をアジア植民から追い出した後に、英蘭仏等が植民地を復活しても再度統治し切れないと悟ったでしょう。
・・何とかして日本は酷い国だ・・その基礎になる神道を邪悪なものと定義付けたかったように思えます。
日本式道義心の広がりに対する恐怖心・・これが戦後一貫した日本の戦争責任の追及・・如何に日本軍は人類の敵であったかの虚偽・悪戦伝に努めるようになった基礎意識になっていたように思われます。
しかし実際に日本は中韓だけではなく、南洋諸島や東南アジアで広範囲に支配して仁慈を施した実績がありますので、その植民地復活後現地人民に対して欧米が如何に虚偽教育しても、この虚偽宣伝を受け売りする民族は中韓を除いてありませんでした。
中韓両政府は歴代は統治能力が著しく欠如していたためにこれでは日本統治に時代の方が良かったという怨嗟の声が満ち満ちてきたので、アメリカのデマ教育に便乗することにしたのです。
東南アジアでは日本軍統治時代に軍事訓練を受けた兵隊が戦後復活した英(マレー半島やビルマ)蘭(インドネシア)仏(インドシナ半島)等の植民地軍に対する独立戦争に立ち上がったので、当然欧米のの酷い・非人道政治がテーマになり、日本軍の方が酷かったという宣伝はたち消えてしまいました。
実際、インドネシアのスカルノ大統領やマレーシアのラーマン首相、リクアンユー等々指導者がちゃんと国内統治実績を残せる国が多かったことも影響しています。
日本は各地で教育や職業訓練に精出しただけではなく、現地人に武器を持たせて自立するように応援していました。
勿論朝鮮人も訓練していて、現朴大統領の父親は日本の士官学校を出て将校として徴兵されて来た日本人兵士を指揮していたくらいです。
欧米植民地では現地人教育を一切せずに無知蒙昧なままにしていたし、何らの武器も持たせず、圧倒的格差を見せつけて支配して来たのが西洋植民地政策でした。
この辺の経緯はシンガポール建国者リー・クアンユーの「私の履歴書」(日経新聞)に詳しく書かれています。
現地人に軍事訓練して武器を持たせていた国がどこにあるでしょうか?
日本は国内の大学整備を中断して・・大阪大学よりも先に朝鮮に京城帝国大学を設立していることを以前紹介しました。
このような自国同様の教育・・国内以上の教育投資・・そこには圧迫して支配し半永久的に隷属させようとする気持ちなどなかったことが明らかです。

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