異文化尊重と人権4(国際標準3)

排ガス規制や建築あるいは保健衛生規制その他いろんな規制がありますが、それらは原則国内での違反規制であって国外で日本法違反建築をしても日本の建築法規違反や、排ガス規制処罰対象ではありません。
よその国で日本の建築規制に合わない(例えば耐震基準)建築工事しようとその国の耐震基準で適法であれば良いことです。
労働法規も国民を守るための法制度ですから国ごとに違って良いことですし、上記の通り各種規制法は皆同じですが、(殺人行為はどこの国でも処罰されますが、本来国ごとに別で良いのですが、殺人や泥棒などはどこの国でも処罰の必要性が同じになっているというだけの結果であって、だから処罰程度(死刑のある国や鞭打ち刑のある国など)や刑罰程度も国によって違います。
国外で日本の労働法基準以下(日本の最低賃金以下など)で雇用すると不正競争になるのかな?
不正競争という概念は広いので何でもなりそうですが刑事罰対象にするには、「不正行為」というだけではなく具体的な要件事実を法に書いてあるものだけが処罰対象になるはずです。
よその国で日本の残業規制や最低賃金以下の過酷?労働批判は国外処罰規定までは同法にないと思われますが、これを強力に批判するのは実質的競争阻害運動になります。
不正競争防止法を念のために見ると外国公務員に対する賄賂罪が規定されていますが、労働法規違反や低賃金や非衛生などの処罰規定はありません。

不正競争防止法 (平成五年法律第四十七号)

(外国公務員等に対する不正の利益の供与等の禁止)
第十八条 何人も、外国公務員等に対し、国際的な商取引に関して営業上の不正の利益を得るために、その外国公務員等に、その職務に関する行為をさせ若しくはさせないこと、又はその地位を利用して他の外国公務員等にその職務に関する行為をさせ若しくはさせないようにあっせんをさせることを目的として、金銭その他の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をしてはならない。
以下外国公務員の定義等省略

現地の環境・労働法規その他の各種法規を守っていても日本国内法規あるいは国内価値水準に適合しなければならないのでは、(環境汚染や汚職その他やり放題・・規制のゆるい中国等新興国では、)日本企業の発注先企業にのみ先進国基準を要求するのでは、競争上ものすごく不利になります。
ただし、今や親企業だけではなく子会社の道徳違反や環境無視も親企業の価値観の表れとして批判される時代になっている事実は受け入れるしかないでしょう。
そうでないと汚れ役を現地企業や子会社を作ってそこに押し付けて大手企業は綺麗事を言ってれば良い事になります。
国内法で言えば産業廃棄物違法投棄頻発が社会問題になって以降、産廃法では、末端の怪しげな業者に丸投げによる責任逃れを防ぐために途中どの業者が関与したかに関わらず、(マニフェスト・インボイスが連続していても)違法投棄が発見されれば、排出元・・建築業者等がその虚偽記載に関与していなくとも最終責任を負う仕組みになっています。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)(昭和45年12月25日法律第137号)

第十九条の六 前条第一項に規定する場合において、生活環境の保全上支障が生じ、又は生ずるおそれがあり、かつ、次の各号のいずれにも該当すると認められるときは、都道府県知事は、その事業活動に伴い当該産業廃棄物を生じた事業者(当該産業廃棄物が中間処理産業廃棄物である場合にあつては当該産業廃棄物に係る産業廃棄物の発生から当該処分に至るまでの一連の処理の行程における事業者及び中間処理業者とし、当該収集、運搬又は処分が第十五条の四の三第一項の認定を受けた者の委託に係る収集、運搬又は処分である場合にあつては当該産業廃棄物に係る事業者及び当該認定を受けた者とし、処分者等を除く。以下「排出事業者等」という。)に対し、期限を定めて、支障の除去等の措置を講ずべきことを命ずることができる。

要するにマニフェスト等の書類完備があっても、実はそのマニフェスト記載が虚偽(正規の処理場へ搬入していなかった場合=文書偽造?)、ゼネコン等排出者にはそれを見抜けなかったことに過失がなくとも(有名な豊島事件では原告側は、排出者は処理業者委託に際しての慎重な調査義務があったなどの管理責任を問う法律構成で訴訟に持ち込み和解に至ったようです。)上記事件のように過失を認定しなくともこの条文で「支障の除去等の措置」命令を出せることになっています。
「支障の除去措置命令」とは違法に投棄された産廃の除去命令です。
何年かのちに途中の山林に投棄されていることが判明すると何も知らなかったとしても排出元に最終責任が来るのですから、建築業者等は日頃から信用できる業者に発注するように心がけるしか無くなります。
また経済的にも大手の場合、連結どころか関連企業の不祥事が命取りになる例が出てきています。
日本のバブル崩壊後の金融危機の回顧記事が最近日経新聞でシリーズ的に出ていましたが、1週間ほど前だったか?長信銀の 元副会長だったか?の回顧記事で本体は危機ではなかったが、子会社に問題があったことの発見が遅れたような意見が出ていました。
昨年あたり大騒ぎになった東芝の(倒産騒ぎ?)問題も、結果から見れば米国のウエスチングハウス社を買収して子会社に取り込んだところ、その会社の大幅赤字が屋台骨を揺さぶる結果になったものです。
フェイスブックの信用ガタ落ちの始まりは、研究資料として個人情報利用を許したロンドンの研究者がロシア関連に情報を横流しして選挙介入に利用された疑惑がその始まりでした。
それが今や、アップルやアマゾン、マイクロソフトなど大手企業にも個人情報を利用させていたことが判明しているらしいです。
(日経新聞12月27日朝刊6p Financial Taimesのコラム等の転載記事によります)
フェスブックの不祥事はミスではなく意図的?経営者の金儲けになれば、個人情報保護など気にしないという意識も問題というステージに発展しているようです。

異文化尊重と人権3(国際標準2)

例えば、日本で禁酒法や禁煙法が制定された場合、外国に行って飲酒・喫煙したのがバレたら帰国後処罰されるのか?となります。
このためになんでも国内法違反行為を外国でしたら、帰国時に処罰されるわけではない・刑法では属地法主義が原則で属人法適用は例外になっている所以です。
例えば殺人などの重罪犯は国外犯も処罰されるし行政法違反等は処罰されないのが原則的法原理です。
刑法

(国内犯)
第一条 この法律は、日本国内において罪を犯したすべての者に適用する。
2 日本国外にある日本船舶又は日本航空機内において罪を犯した者についても、前項と同様とする。
(すべての者の国外犯)
第二条 この法律は、日本国外において次に掲げる罪を犯したすべての者に適用する。
一 削除
二 第七十七条から第七十九条まで(内乱、予備及び陰謀、内乱等幇助)の罪
三 第八十一条(外患誘致)、第八十二条(外患援助)、第八十七条(未遂罪)及び第八十八条(予備及び陰謀)の罪
四 第百四十八条(通貨偽造及び行使等)の罪及びその未遂罪
五 第百五十四条(詔書偽造等)、第百五十五条(公文書偽造等)、第百五十七条(公正証書原本不実記載等)、第百五十八条(偽造公文書行使等)及び公務所又は公務員によって作られるべき電磁的記録に係る第百六十一条の二(電磁的記録不正作出及び供用)の罪
以下省略

(国民の国外犯)
第三条 この法律は、日本国外において次に掲げる罪を犯した日本国民に適用する。
一 第百八条(現住建造物等放火)及び第百九条第一項(非現住建造物等放火)の罪、これらの規定の例により処断すべき罪並びにこれらの罪の未遂罪
二 第百十九条(現住建造物等浸害)の罪
三 第百五十九条から第百六十一条まで(私文書偽造等、虚偽診断書等作成、偽造私文書等行使)及び前条第五号に規定する電磁的記録以外の電磁的記録に係る第百六十一条の二の罪
四 第百六十七条(私印偽造及び不正使用等)の罪及び同条第二項の罪の未遂罪
五 第百七十六条から第百八十一条まで(強制わいせつ、強制性交等、準強制わいせつ及び準強制性交等、監護者わいせつ及び監護者性交等、未遂罪、強制わいせつ等致死傷)及び第百八十四条(重婚)の罪
六 第百九十八条(贈賄)の罪
七 第百九十九条(殺人)の罪及びその未遂罪
八 第二百四条(傷害)及び第二百五条(傷害致死)の罪
以下省略

上記のように政策上必要ものに限定列挙形式です。

第五条 外国において確定裁判を受けた者であっても、同一の行為について更に処罰することを妨げない。ただし、犯人が既に外国において言い渡された刑の全部又は一部の執行を受けたときは、刑の執行を減軽し、又は免除する。

殺人罪等は国外で犯した場合、処罰規定のない国がないのでそこで処罰されるので、実はそれほどの必要性はありません・・。
上記によると賄賂罪を国外で犯しても日本で処罰されそうですが、これは公務員犯罪ですから日本の公務員に対する贈賄であって、外国公務員は刑法でいう公務員ではありませんから不適用です。
日本の国家秩序を守るための刑法ですから当たり前です。
たまたま、今朝の日経新聞朝刊28pでは、初の司法取引の初公判として、タイの工事現場で現地係官に贈賄要求されて現地担当者が日本本社に相談して贈賄要求に応じた事件(内部通報?)での司法取引(会社側が捜査協力して法人自体が処罰されない取引)内容が公開された記事が出ていました。
え?外国公務員への贈賄がなぜ日本刑法の贈賄になるのか?とよく読んでみると贈賄罪の起訴ではなく「不正競争防止法違反(賄賂)」という記載になっていました。
不正競争は企業間の公正競争の問題ですので、国外での企業間競争を公正にするためには国外の不正競争も取り締まる必要があるので不正競争防止法では国外の不正競争行為でも不正競争取り締まり対象になっているのでしょう。
ところで、第5条で国内で処罰できるとしても国外で処罰された刑罰を(二重処罰にならないように)減刑免除される仕組みですから結局国外で殺人等を犯して検挙されないで日本に帰った時に処罰するメリットが中心でしょう。
弁護士になったばかりの頃にハワイでの殺人事件で服役後強制送還された事件(成田空港で入国後即逮捕です)の刑事弁護をしたことがありますが、日本の裁判で8年のところハワイで6年服役していえば残り2年となります。
警報は国民の善導のために巨費を投じて行うものですから、外国人までいちいち刑務所で教育してやるのは国費の無駄です。
入院患者と比較すればわかりますが、働き盛りの国家公務員(平均年収5〜600万?)が24時間体制で監視し移動時には付き添い、3食支給し収容時の医療体制を講じるなどものすごい経費です。
どこの国でも被害者が自国民でなければ、できるだけ執行猶予等の軽い刑罰にして母国に強制送還して母国(母国では自国民が殺されているし被害感情もあるし、物騒な人を野放しにできないなら自分で再教育や面倒見てもらいたいので、すぐに母国(日本)へ送られてきます。
日本の外国人事件でも余程の重大事件でないと原則執行猶予で即強制送還ですから、オーバーステイプラス売春防止法違反あるいは不法就労や交通事故などの事件では「どうせ執行猶予だろう」という見込みで入管職員が法廷に迎えにきています。
このように刑法では限定的に列挙した行為だけ国外で犯しても処罰されるとなっているのに、日本NGOが外国の発注先企業があたかも日本基準を前提に(正確には言ってません・・イメージ流布だけです)大々的に国連等で批判運動するのはおかしな論法です。
上記の通り、日本の賄賂罪にならないが、不正競争にならないかという内部通報の発達もこの一種でしょう。
実質的競争阻害と言えますが、不正の態様に応じて国外処罰規定のあるのとないのがあると思われますが、そのさじ加減は国会(民意)で決めるべきことです。
国外処罰規定がないことを、NGOが騒いで批判しているとすれば行きすぎではないでしょうか?

フラストレーション度3(ロシアとトルコの関係)

さしあたりできることは、(専守防衛の呪縛を煽るための運動家を養っていますのでその活用によって、)何の反撃もしてこない安全パイの日本攻撃・反日暴動に戻る可能性が高まります。
国内反日キャンペイン再開・国民を煽るだけ煽って〜尖閣諸島海域で漁船や公船という名の軍船?大量投入や南シナ海での通行妨害程度のことから始める可能性がないわけではない・・・皆無ではないと見ておくべきです。
現状は、国際孤立化プラス米国の総攻撃?の結果やむなく日本ににじり寄っていますが、いつでも日本攻撃できるように同時に南京事件の教育強化や南京事件否定意見を禁止するなど着々と布石を打っています。https://www.asahi.com/articles/ASLDD7S52LDDUHBI04R.html

南京事件の追悼式典、習氏ら参加せず 日本へ配慮にじむ
2018年12月13日18時23分
昨年は習近平(シーチンピン)国家主席が出席したが、今年は習氏をはじめ最高指導部の党政治局常務委員の7人は参加しなかった。日中関係が改善するなか、日本への配慮がにじむ式典となった。
南京市では式典に合わせ、市民に1分間の黙禱(もくとう)をこの日に義務づける条例を施行。条例では、南京事件を否定したり、記念館周辺で旧日本軍を連想させるような軍服を着て写真を撮ったりする行為の禁止も盛り込んだ。

習近平が今年だけ?「出席しない」というだけのことで、南京事件否定意見をいうことすら禁止→違反すれば刑務所行き?条例を制定するなど逆に着々と制度強化しているのが実態です。
天安門事件の時に日本にすがりついてきたのと同様で「今困っているから応援をしてほしいだけで、アメリカの攻勢が終われば嫌がらせ復活します」という意思表示ではないでしょうか?
こんな国に誠意があるでしょうか?
朝日新聞は何でも中国をよりよく見せたがるようですが、「配慮がにじむ」どころか「面従腹背」という中国古来の相手を欺く常套手段の一種(現在では養光韜晦)ではないでしょうか?
この後で中国の伝統的味方である独仏を中心としたEUの動きを紹介しますが、少しの間、国威発揚の1形態である制裁合戦の帰趨・・ロシアによる対トルコ野菜輸入禁止に戻ります。
Sep 19, 2016「フラストレーション度2と中華の栄光復活」の続きです。
トルコも野菜輸出出来なくて困りますが、本来我慢競べでは世界から制裁を受けているロシアの方が困る筈ですが、比喩的に10対8の差があっても国民の不満度では、トルコの方が民主化が進んでいる関係・あるいはフラストレーション度がロシア国民より低い関係で対外強行策による支持率アップ効果が低い弱みがあって、エルドアンが遂に謝って関係修復しました。
野菜等を買う方は個々人であって、エンドユーザーは企業人ではありません。
個々人の方は、経済学者が前提にするような合理的行動する人ばかりではありません。フラストレーション度が上がると民族意識鼓舞によって、窮乏我慢力が高くなっているのが普通です。
他方海外輸出する方は,作物を庭先で近所の人に売るような仕組みではなく、企業化されているので、輸出関連業界が成立している外に、半年前に作付けした野菜の処分に困る・・資金繰りが最優先課題で動く面が大きい・・良く言えば合理性が高いのです。
民族意識の鼓舞だけではどうにもなりませんので、その突き上げの方が大きい面があります・持久戦では、輸出禁輸する方が負けるのが普通です。
買う方は制裁に関与していない国から割高でも輸入その他いろんな買い方があるのですが、輸出禁止している国・・輸出国・商売人の方がよその国に商圏を奪われるのと従業員を養い切れない資金繰りがつかなくなるので焦ります。
エルドアンは以下紹介するように6月下旬頃から謝罪の書簡を送っていましたが、謝るだけでは格好つかない状態に陥っていました。
そこで16年7月15日〜16日に起きたクーデター未遂事件に対する徹底弾圧をする一方で欧米価値観に対する挑戦的態度を表明し同時にクルド族との和解を破棄して積極攻勢に転じて国民支持を上げています。
ちなみにこのクーデター未遂事件自体、普通のクーデターでは、最優先対象である筈のエルドアン大統領に対する攻撃ないし捕捉を意図的に避けている印象・・彼がホテルを出て行った後を空爆するなど不自然・・おかしな流れでしたから、もしかしたら手の込んだヤラセっぽい演出を疑う人が多いでしょう。
クーデター直後に1万5000人近前後の裁判官や軍〜政府機関の人物をクーデター関与を理由に解任や拘束していること・・あまりにも早過ぎる点も不自然な印象です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/2016によると以下のとおりです。

「関与したとされる軍関係者が次々に身柄を拘束され、7月18日までに軍関係者、検察当局や判事など司法関係者の約7,500人以上を拘束したほか、警察官約7900人、地方の知事や首長30人を含む公務員8700人を解任した[24]。」

(普通は幹部の検挙から順に芋づる式に割れて行くものですが・・クーデター鎮圧とほぼ同時ですから驚きです。)
この疑問・・人権侵害・・政敵弾圧政策ではないかの疑問を言う欧米に対する「シャラップ」が、ロシアに対する急接近とシリア反政府連合の一員であってアメリカが支援するシリア国内のクルド族攻撃強化です。
http://mainichi.jp/articles/20160810/k00/00m/030/146000c毎日新聞2016年8月9日 23時46分

「ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領は9日、露北西部サンクトペテルブルクで会談した。昨年11月にトルコ空軍機が露空軍機を撃墜して以降 では初めてとなる会談で、両首脳は関係を正常化させていくことで一致した。先月のクーデター失敗後、欧米との関係がぎくしゃくするトルコとロシアの「再接近」にはイランも関心を示す。この3カ国が欧米やアラブ諸国との対抗軸を形成すれば、シリア内戦など中東情勢にも影響を与えそうだ。 」
「エルドアン氏が6月下旬、撃墜事件についてロシア側に謝罪の書簡を送り、半年ぶりに関係改善の糸口が開かれた。 」
「北大西洋条約機構(NATO)と軍事的対立を強めるロシアにとって、その加盟国であるトルコを引きつけることは安全保障戦略上の意義が大きい。
一方でトルコにとっては、クーデター失敗後に強権支配を進めるエルドアン政権と米欧との関係にあつれきが生じる中、ロシアとの良好な関係は有効な外交カードとして使える。エルドアン氏がクーデター失敗後の初の外遊先としてロシアを選んだのは象徴的だ。」

米国の中国攻勢→ファーウエイ副会長逮捕の衝撃3

ところで、今や中国人民の多くが国際経済に深く大きく組込まれていますので、国際物流〜金融取引その他が全面ストップする緊急事態に於いて、その対策を放置して対日戦争などにかまけてしている場合か!と言う非難の方が大きくなるリスクが高まります。
12月15日の日経新聞朝刊12pでは、延滞カードローンが1兆4000億円になっていると紹介されています。
上記記事ではカードローンを使ってスマホ決済しているというイメージ解説ですが、住宅ローン延滞を先送りするためにカードローンに手を出す人が多かった日本でのサラ金事件全盛時の経験によると、住宅ローン延滞予備軍(不動産バブル破裂の兆候)でもあるかもしれません。
その他企業債務や、地方政府債務など大口は(統計が信用できないので)闇の中ですが、車の販売台数(これは以前書いたように外資との合弁が多い販売統計なので、誤魔化しが利かない)が今年は販売減少になっています。
https://www.marklines.com/ja/statistics/flash_sales/salesfig_china_2018

2018年11月 販売台数速報
11月の中国新車販売は前年同月比13.9%減の254.8万台
・中国汽車工業協会は11日、11月の中国の自動車生産・販売データを発表した。
・2018年11月、自動車生産・販売の前月比はいずれもやや増加し、前年同月比の減少幅は依然として顕著であった。1-11月の自動車生産・販売の前年同期比は引き続き減少し、減少幅は1-10月に比べて拡大している。

数日前の日経新聞には、トランプ氏による対中高関税により、衣料品製造注文がバングラデシュの工場に集中したので特需に沸いているという記事が出ています。
専門家?の意見の多くは、「関税を25%あげるとアメリカ人が高いものを買うことになり国民が損をするだけ」というのですが、ユニクロ等の世界企業は、アメリカ向け製品の縫製をバングラ等へ振り向けるのでアメリカ国民は25%高い製品を買うことにはなりません。
中国が困れば部品等輸出の日本企業が困るという宣伝がしきりに行われていますが、組立工場立地が新興国に流れるだけのことでそれほどのことはありません。
サプライチェーンが変わるまでの移行期間の問題ですが、25%にあげるのはだいぶ前から宣伝しているので消費者の駆け込み需要対応だけでなく、企業の生産地変更対応が進みます。
13日の日経新聞15pではサムスンの中国でのスマホの売れ行き不振で天津工場閉鎖の報道が出ていますが、内容を見るとサムスンの18年の世界生産の4割前後をすでにベトナムで製造していると書いています。
対中関税が高くなるという動きが出てから慌てて他国の土地買収や許認可交渉→進出するのではなく、すでに東南アジア等にある工場敷地内の増産余力内の増産(残業をふやすなど)やラインの追加投資すればいいだけですから、意外に素早く対応できる時代です。
サムスンの工場閉鎖報道を見ると反日暴動以来チャイナプラスワンの動きが、日本企業だけでなく世界規模で進んでいる実態がサムスン関連報道でもわかります。
東南アジアへシフトした分中国の衣料品工場に限らずアップル等組み立ての生産が減っているはず→そうした総合結果が、車等の国内消費減に現れているのです。
GDP統計だけ増えていると言っても、誰も信用しないでしょう。
以下の通り、勝又氏は卸売物価指数は信用性があると言うのですが、同氏https://ameblo.jp/katsumatahisayoshi/page-3.htmlによると以下の通りです

2018-12-11 05:00:00

中国、「景気変調」11月卸売物価上昇率はほぼ「2年前の水準」

『日本経済新聞 電子版』(12月9日付)は、「中国の卸売物価、11月2.7%上昇」と題する記事を掲載した。
(1)「中国国家統計局が9日発表した2018年11月の卸売物価指数(PPI)は前年同月比2.7%上昇した。上昇幅は前月(3.3%)より0.6ポイント縮小し、16年10月以来2年1カ月ぶり低水準になった。前月比でも0.2%下落と7カ月ぶりに下落に転じた。国際的な商品相場の下落が波及したほか、販売不振の自動車なども下落した」
(2)「PPIを業種別にみると、石油・天然ガス採掘や石油加工で上昇幅が大きく鈍った。原油の国際相場の下落を映した。自動車、製紙や非鉄金属は前年比で下落した。個人消費の低迷が物価にも及び始めた公算がある。中国のPPIは過剰生産能力が原因で12~16年まで前年比で下落しつづけた。中国政府が16年初めから、鉄鋼や石炭を中心に生産設備を強制的に廃棄したことで16年9月に前年比で上昇に転じ、それ以降はプラスを維持している」
PPIの値下がりは、企業の売上に反映してくる。輸出需要の低下が、PPIを押し下げている面もあろう。したがって、米中貿易戦争の激化が、与えている影響は広範囲にわたっている。ファーウェイ副会長逮捕で、中国が激昂して対抗する余力はないと見るべきだろう。

カード債務増加問題も重要ですが、ここでは反日暴動以来の日本企業の中国脱出・チャイナプラスワンの始まりで深圳などで大規模工場閉鎖の嵐が吹き荒れていたのに失業者がどうしたかのニュースはさっぱり流れてきませんが、労働者・消費者の懐が限界にきているのではないかの関心を書いています。
改革開放後の中国の急激な躍進は、低賃金労働者供給が無尽蔵にあるという点が強みでしたが、自信を持った?中国が急激に人件費引き上げたことと、反日暴動の結果政治リスクが高いこともわかったので、低賃金労働ならば政治リスクのないバングラ、ベトナムその他の新興国でも同じ・・という流れが反日暴動で勢いがついたので、中国が人海戦術による世界の工場を維持するのは無理になりました。
新興国東南アジアと競争するためには、中国政府は高付加価値化とロボット導入に切り替えるしかなくなり、この数年では日本製ロボット輸入が高水準で推移してきました。
バングラなどへのシフトで数万人単位で働く縫製工場などの閉鎖→失業増加にとどまらず、チャイナプラスワンの影響を受けないその他工場でも、(無人コンビニに象徴されるようにサービス業でも)ロボット化による労働者削減が急激に始まっています。
https://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/insight/jp180926.pdf

中国の「爆買い」で増加する日本の産業用ロボット輸出
1018年9月26日
2017年以降、日本の資本財出荷は輸出向けで大幅に増加している。品目別にみると、中国向けを中心に産業用ロボットの輸出が急増していることが主因

以上の記事に入るとグラフ等で詳細説明されていますが引用しませんので、関心のある方は直接お読みください。
こうなると反日暴動前の現場労働者の仕事先がどうなったかの関心です。
政府統計はあてにならないにしても(懐が苦しくなれば)現場の消費は落ち込むでしょう。

EU弱体化とフランスの混迷3

燃料税アップに対する反対から火がついたデモは、各種不満爆発の導火線として多様な不満を背景にするデモに変わってきたので、マクロン氏は燃料税の増税を中止しただけでは収まらない様子を見て、11日のニュースでは、最低賃金アップも決めたようです。
メデイアは燃料税アップ中止と最低賃金引きあげによる税収減が何ユーロ→財政赤字拡大方向と報道していますが、目先の財政赤字の問題よりは、経済原理無視の最低賃金引き上げはもっと大きなダメージをフランス経済に及ぼすことになるでしょう。
韓国文政権の性急な最低賃金引き上げの弊害でもわかるように、最低賃金を引き上げるだけでは、却って中小企業の窒息を招き失業率アップにつながりかねませんし、(このために小企業への補助金を出すような報道も見られます)大手でも生産性無視の強制賃上げでは、国際競争力がいよいよ損なわれていきます。
社会主義的政策・・政府の介入が多すぎて国運が衰退してきたのを挽回するためにマクロン改革踏み切ったのですが、国民の方は長い間の政府介入による救済に慣れているので今更これをやめるのは難しいのでしょう。

https://www.jiji.com/jc/v7?id=201812france

【地球コラム】何も変わらぬ「フランス病」~マクロン大統領の書生論通じず~(12月11日)

フランスでは1789年の大革命以来、デモやストライキは労働者の生活防衛の武器であり、対話ではなく直接行動によって、お上に公然と盾突くのが流儀だ。そのたびに歴代政権は動揺し、譲歩ばかりしてきた。このため大胆な改革はなかなか生まれず、経済の低迷が続いた。この「フランス病」にメスを入れようとしたマクロン大統領は、いかにもエリートくさい書生論的な改革の手法が民衆から嫌われ、窮地に立たされている。(時事通信社解説委員・元パリ特派員 杉山文彦)

大方の評価は「書生論では現実政治はできない」というところでしょうか?
日産ゴーン事件の背景にはフランス政府のルノーに対する政府介入(例えば工場閉鎖制限)に嫌気した日産からのクーデターとも言われていますが、フランス国民自身どうにもならないほど政府介入(期待)中毒になってしまっているようです。
マクロン政権が最低賃金アップに限らず、今後痛みを強いる改革を放棄して市場競争分野への介入やバラマキをするしかないとなれば、イタリヤ・ギリシャなどのバラマキ無責任赤字財政放置政治をフランスも非難できません。
上記の通り、今やマクロン政権は自分の身を守るのに精一杯で解任されたゴーンの心配やルノーの将来像を考えている暇などないでしょう。
今やフランスでは国中がゴタゴタの渦中にあって、国内がてんやわんやの状態です。
EUの盟主、ドイツではメルケル首相が秋の地方選大敗の責任をとって(首相の座に残ったままの)与党党首辞任表明し数日前頃に後継党首選を実施したばかりです。
メルケル腹心の幹事長を次の党首候補に立てて同候補が党首の座を射止めたものの、メルケルの意向そのままでは何のための党首交代かの問題に行き当たるので、新党首は独自色を出すしかないので微妙な運営が要求され結果的にメルケル政権がレームダックになるしかありません。

今やフランスでは国中がゴタゴタの渦中にあって、てんやわんやの状態で国際的発言力はほとんどない状態です。
EUの盟主、ドイツではメルケル首相が秋の地方選大敗の責任をとって(首相の座に残ったままの)与党党首辞任表明し数日前頃に後継党首選を実施したばかりです。
メルケル腹心の幹事長を次の党首候補に立てて同候補が党首の座を射止めたものの、メルケルの意向そのままでは何のための党首交代かの問題に行き当たるので、新党首は独自色を出すしかないので微妙な運営が要求される結果、メルケル政権がレームダックになるしかありません。
国内が支離滅裂状態にあって国際問題にまともな発言力維持は困難になりつつあります。
昨日紹介したようにトランプ氏に「自分の頭のハエを追い払ったらどうか」と言わんばかりに揶揄されるのはまさに核心を突いた一撃でしょうし、黙ってられなくて外務大臣が「こちらに口出ししてくれるな!」という応酬をせざるを得なかったのでしょう。
他方EU離脱予定のイギリスはこの数年EU離脱交渉条件に振り回されていて、まともに国内政治に向き合えない状態です。
メイ首相はEU側とようやくまとめた離脱合意案に対する反対派が多くて国会採決断念に追い込まれた上に、その翌日?党首不信任案が出されて昨日ようやく否決したばかりですが、国会採決断念に追い込まれて造反議員を締め付けるどころか、逆に造反議員の方から不信任案が正式議題になること自体、まともな政権運営では考えられないことです。
しかも不信任票が4割もあったと言うのですから、野党を含めた国会での不信任案決議となるとどうなる?ということで最早政権の体をなさないように見えます。
と思ったら翌日頃のニュースではメイ首相は総選挙前の党首辞任を表明したという報道がありました。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3886867013122018I00000/

英与党、メイ首相を「信任」 次期選挙前の辞任表明
2018/12/13 6:0
一時的に党を離れていた議員も含め317人が投票。信任200、不信任117で、メイ氏の信任が決まった。
英BBCによると、メイ氏は投票に先立つ演説で「次の選挙の時に、私は党首(首相)としては選挙戦に臨まない」と述べ、次期総選挙の前に首相を辞任する意向を示した。今の下院議員の任期は2022年まで。メイ氏は自らの職に区切りをつけることで、EU離脱を実現する覚悟を示したとみられる。

日本だけが国内政局が安定し、強固な日米基軸関を構築したうえで、ロシアのプーチン、トルコのエルドアン、インド、フィリッピン〜東南アジア諸国との関係も良好で、国際政治上の安定感が際立っています。
以上の国際情勢を前提にすると、中国でハードランデイングの混乱が起きたとき・・または起きる直前に目くらまし的に中国軍が対日戦端を開くことが、国際政治的・物理的・経済的に可能かどうかの疑問があります。
このシリーズは15〜6年頃に書いた原稿の再起動ですが、今になると中国は米国の激しい攻勢に困っているので、日本を敵に回すどころか(ほとんどすがりつきたい?)応援を頼みたい状態になっています。

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