フェイクニュース7(データの正確さ)

現在の世論調査の方法は、戸別訪問しないで一定の乱数表に基づいて選んだ電話番号に・・せいぜい数千人規模・・自動的に電話をかけるシステムを構築していて、かける電話も録音内容を機械的に流すだけで大したコストもかからないし簡単に出来るようになっています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E8%AB%96%E8%AA%BF%E6%9F%BBによると以下の通りです。
標本数を算出するための公式がある(式は省略)。無限に数が多い母集団(「無限母集団」という。日本国における実際の母集団の数は約1億3000万)を対象に、信頼水準を95%として、標本誤差を5%以下とするために必要な人数を、高校で習う公式に当てはめて算出すると、「384人」と算出できる[3]。つまり、世論調査の標本数が384人以上なら、その調査は信頼できるということである。標本のサイズが大きいほど誤差が小さく、数千人の標本数だと、標本誤差は±3%以下になる。1万人を超える標本調査だと誤差を±1%以下にまで抑えられるが、標本のサイズが大きいほどコストが大きくなるので、世論調査にかかるコストと、誤差のバランスを考慮して、日本の世論調査ではだいたい数千人くらいの標本調査で妥協している。」
固定電話だけだと年齢層に偏りがでる批判から、最近携帯を利用した調査を併用する調査が増えているようです。
アメリカ大統領選での討論があってその翌日あたりにはどちらのポイントがいくつ上がったとか下がっとかの数字がすぐに出るのは簡単な調査方法によっているからです。
我が国でも、内閣改造があると数日後には世論調査内容が発表される訳です。
こうした世論調査の安易性を前提にすると「国家百年の計」ともいうべき原発政策に関して多数あるメデイアがこの5年間全く世論調査しなかったとすれば(私が探しきれないだけかも知れませんが)・・それ自体が異常・意図的な疑いが起きます。
堂々と討論できる出席者だけの意見とサイレントマジョリテイーが多く含まれる世論とでは、大幅に異なるのが普通であることについては、マンションや大規模工場などの新規立地説明会出席者の意見が全住民の意見比率とは大幅に異なることを例にして20日に書きました。
5年前の原発ゼロの是非に関する「討論型」調査結果47%を現在の世論であると主張することも、仮りに直近で世論調査していないとすれば、形式的な虚偽報道でないとしても単なる編集権の問題ではなく事実調査を意図的に回避している・・メデイアにとって不都合な予測がある時には5年間も調査をしないのか?という疑いが起きます。
国民関心の低い分野についてしょっちゅう世論調査する必要がないでしょうが、前々回の都知事戦の時に原発廃止を主張する細川元総理が立候補したこともありましたし、この後で紹介する現在の民進党の党首選挙戦でも大きなテーマになっています。
メデイがしょっちゅう話題にしながら、ムードを煽るばかりで「世論調査を全くしないのは奇異」としか言いようがありません。
そもそも東北大地震は11年3月ですから、それから今まで6年間以上の長期にわたってメデイアは原発の怖さを煽るばかりで、12年夏に民主党が長年主張してきた反原発運動に都合の良い結果が出るように政府主催で「討論型調査」だけして満足し(これが自民党政権ならば、政府調査の仕方を批判し平行調査していたでしょう)、民間で平行調査する気持ちもなかった・・討論型調査の前後を通じて国民意識調査を全くしなかったこと自体が異常です。
せっかく民主党政権が47%反対の公式記録を残したのに、新たに調査すると朝日新聞やメデイアの意図する方向と反対世論結果が出るの防ぐためにメデイアはこぞってその後一切の世論調査をしていないままにしている疑いが濃厚です。
そこで、「30年まで原発ゼロ政策に関する世論調査」で20日現在でネット検索すると12年の「討論型調査結果」を紹介する日経新聞と2012年8月21日ジャパン・フォー・サステナビリティ(JFS)「日本のエネルギー政策に関する国際世論調査」で「世界は7割が原発ゼロを支持」の2件シカ第一次的に出て来ません。
(次々の検索をすれば出るのかも知れませんが、そんな暇がありません・・5年前の記事が真っ先に出て来ることやその後の新しい大手メデイアの世論調査の結果が出る順位が下位になっていること自体不思議ですから普通に考えれば全くやってないか、やっていても不利だから?公表していないということでしょうか)
上記の2件の内、編集権の問題とは言え国際社会では「7割」という誘導的報道の影響力の大きさです。
内容を見ると政府など責任ある意見ではなく、ネットで理想的な「希望」を聞いたに過ぎないことが分かります。
「それぞれの回答を選んだ理由について、ゼロシナリオを選択した回答者のうち、「原発は事故のリスクが大きすぎる」(ゼロシナリオを選択した回答者の36%)「人類は核廃棄物を管理できない」(同17%)と、原発のリスクや核廃棄物の危険性を挙げた回答が最も多く、同シナリオ選択理由の53%を占めた。また、「日本が世界に規範を示すことを期待して」(同10%)のほか、「再生可能エネルギーをもっと増やせば実現可能」(8%)「省エネやエネルギー効率化で実現可能」(5%)と再生可能エネルギーへの期待や、エネルギー消費の見直しを求める意見が見られた。」
今朝の日経新聞朝刊3pに民進党代表選候補者双方の主張を表にしていますが、原発政策「30年代ゼロ目標」に関しては枝野氏が「どうすれば原発ゼロにできるか工程表を示し年内にも法案提出したい」前原氏は「30年代ゼロを目指してあらゆる政策資源を投入。工程表もしっかり作る」というものです。
これによれば、党内で「30年までにゼロにする」という主張自体を表明できる勢力がないことが明らかで、蓮舫党首が党内意見を全く無視していた・党首として党内運営能力さえなかったことが明らかです。
30年までゼロではなく、「30年代」という漠然とした目標にランクを落としてさえ、両代表共まだ工程表すら準備がなく、子供の夢みたいな主張にとどまっています。
そもそも主張というのは、こういうことで実現できるからこの案でどうでしょうかと提案するものであって、できるかどうかわからないが、まず主張するというのでは責任ある・大人の意見と言えるのでしょうか?
「何時までにどこそこへ行きたいがどのコースがいいか」という場合、,A案ならばどこそこ経由で10分前に着く、B案ならば2回乗り替えで15分前に着くというように物事は具体的です。
「行けるかどうかわかりませんが、C案はどうでしょう」と言ったら笑われます。
子供の夢は・・根拠なくパイロットになりたいとかノーベル賞を取りたいというのは「夢があっていいね」ということですが、・・政策発表は、具体的な実現可能性を前提にすべきことです。
実現準備のない「少なくとも県外へ」八ッ場ダムその他の実現性のないスローガンに自己陶酔していた鳩山政権=結果的に民主党が自滅したのですが、いまだにこの程度です。
ま、今回は工程表を作るというだけマシですが、政策発表をする以上は「こうやって実現する」という工程表があってから発表すべきではないでしょうか?
「国民を今より豊かにする」「好景気にする」「平和を守る」と言うスローガンだけなら誰でも言えます・・どうやって実現するかの道筋の提示があってこそ国民が選択出来るのです。
国家の原発政策としてドイツが原発全面廃止を決めたと原発事故当時〜以降大々的に報道されていましたが、それには資源国のドイツが元々原発に頼る比率が低かった現実を前提に資源のない日本との比較が不可欠です
その上で日本がどうやって実現すべきかということです。
環境条件の違うよその真似だけ主張してもどうなるものではありません。
広大な農地の広がるアメリカの真似をして飛行機で種まきをするのが正しい農法だと言っても意味がないように、おかれた環境に応じた生き方・産業があるのです。
以下原子力発電大国フランスから安く電力供給を受けられる関係をネット等で報道されていましたが、その虚実あるいは、環境条件などを探って見ましょう。

政党の存在意義(政策論争=対案の重要性)1

旧社会党の弱点として「対案を出さないで反対ばかりの政党」という問題点があって事実上党勢消滅に至っている訳ですが、政党がしっかりした対案を出せないで反対ばかりでは国民は支持しようがない・・消滅する方向しかありません。
19日現在のウイキペデイアの記事からです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E6%B0%91%E4%B8%BB%E5%85%9A_%28%E6%97%A5%E6%9C%AC_1996-%29
「1996年1月に日本社会党が改称して発足し、継続して自社さ連立政権に参加したが、1998年5月に連立離脱。2009年に民社国連立政権に参加したが、2010年に離脱。歴代党首は、村山富市、土井たか子、福島瑞穂、吉田忠智。機関紙は『社会新報』(週刊)、『社会民主』(月刊)[6]。国際組織の社会主義インターナショナルに加盟しており、前党首の福島が副議長を務めている。」
「2013年7月21日の第23回参議院議員選挙では、先の衆院選時における新党・第三極ブームは収まったものの、与党が圧勝し、参議院でのねじれ解消という展開となった。その中でも共産党や日本維新の会・みんなの党といった中堅野党勢力はそれぞれの反与党票を確保し比較的堅調な戦いを見せ、公示前より勢力を拡大させた。一方の社民党は民主党や生活の党などと共に、反与党票の受け皿とはなり得ず、逆に公示前より勢力を減らした。同選挙では選挙区に5人、比例区に4人擁立したが、比例で1議席(又市征治)を獲得するに留まった[注 3]。この選挙でもかろうじて得票率が2%を越え、国会に議席が存在する限り2019年まで政党要件喪失を回避する結果とはなったものの、退潮傾向に歯止めがかからないことに変わりはなく、選挙結果を受けて党首の福島瑞穂は引責辞任を表明した[36]」
上記によると社民党だけではなく、実現可能な対案を出さない批判だけの旧社会党系議員を多く抱える民進党も大幅退潮したことも触れています。
民進党党首蓮舫氏によるロードーマップの準備のない唐突な30年までの原発全面廃止宣言も、支持基盤の動揺を誘発して撤回に追い込まれましたが、いまだに実現可能性を無視したアッピールに頼る体質を引きずっているからこそ撤回表明に追い込まれました。
民進党の脱原発政策発表についての朝日新聞の記事からです。http://www.asahi.com/articles/ASK2X4JCNK2XUTFK00C.html
「民進党の蓮舫代表が「2030年原発ゼロ」方針について、3月12日の党大会での表明を断念した。脱原発を求める世論よりも支持母体の連合を優先したことに対し、さっそく党内の脱原発派や共闘を組む野党から批判の声が上がった。蓮舫執行部は国会での重要法案の判断や東京都議選を控え、危機に瀕(ひん)している。」
ここで朝日新聞らしく「脱原発を求める世論よりも・・」とテーマをすり変えて朝日新聞が勝手に「世論」を断定して報道をしています。
原発を長期的にゼロにすべきという意見が仮に多数としても、これと30年までに完全ゼロにするという意見とは同じではありません・・「30年までゼロ」にするべきかどうかが争点となって連坊氏が党内支持すらも得られず撤回に追い込まれたのですから、民進党内部でさえ多数意見でないから党の方針表明の撤回になったと解すべきです。
にも関わらず上記では「脱原発を求める世論よりも支持母体の連合を優先した・・」となっていて、如何にも30年までの原発ゼロが党内どころか「全国民の世論」であるかのような表現です。
いろんな利害調整の結果30年まで原発ゼロにすることに党内反対の方が多いならば、それが少なくとも党内「世論」ではないでしょうか?
党として政策表明すらできなかったのは、現時点の世論の支持を受けられない=世論ではないという意見が党内多数だったからでしょう。
以下によると事故1年後の12年の民主党政権時代に行われた討論型世論調査がありますが、現時点での世論調査はネットで見つかりません。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGC22005_S2A820C1MM0000/
政府は22日、中長期のエネルギー政策を巡って実施した「討論型世論調査」の結果を公表した。
原発ゼロ支持、参加後47%に増加 討論型世論調査 2012/8/22 11:29 (2012/8/22 13:22更新)」
上記によると討論している内に47%支持に上がったというのですから(会場での資料提供の仕方や司会者の意見のもって行き方にも大きく左右されますので)これを国民世論というにはちょっと無理があります。
その上、一般の世論調査と違い公聴会など人を集める形式の場合、参加者は意識の高い?運動家中心になりがちです。
原発事故前の新規原発立地の事前公聴会での意見分布を見ればわかると思いますが、いつも反対論が次々と出て、反対一色のような展開で終わっていたとしても、それが国民世論ではありません。
マンション建設説明会でも賛成者はもともとほとんど行きません。
民主党政権は特定意図を持って、あえてインチキっぽい「討論型調査をやった」と見るべきでしょう。
メデイアもしょっちゅう世論調査をしているのに原発政策に限っては、平行した世論調査をしないで政府のやる調査を見守った印象(メデイアと民主党政権は親密)です。
だからこそ元々反原発でやってきた民主党政権でさえもこれを「世論」だというには無理がありすぎるので(30年までゼロではなく)30年代ゼロ目標を採用するしかなかったのでしょう。
https://judainews.jp/2015/11/25/350には上記世論調査結果詳細が出ていますが、
「この討論型世論調査の結果を受けて、2012年9月14日に野田政権は、「2030年代の原発稼働ゼロ」を目指すエネルギー戦略を打ち出します。
しかし、この方針を打ち出したすぐ後の9月19日に、野田政権は以下の文言を閣議決定したのです。
今後のエネルギー・環境政策については、「革新的エネルギー・環境戦略」(平成 24年9月14日エネルギー・環境会議決定)を踏まえて、関係自治体や国際社会等と責任ある議論を行い、国民の理解を得つつ、柔軟性を持って不断の検証と見直しを行いながら遂行する。(2012年9月19日の閣議決定より)
この表現では、「2030年代の原発ゼロ」を掲げたエネルギー戦略を、政権として採用したのか、参考扱いにしかすぎないのか、どちらとも読める玉虫色の閣議決定だと批判されました。」
とあります。
普天間基地移転問題同様にゼロの実現には、原発エネルギーに代わるエネルギー源の開発が必要ですが、これと関係なく感情で原発禁止しても・・代替エネルギー開発の時間軸に関係なく30年にゼロにした場合エネルギー不足の生活を強制するのは無理がありますから物事は実現準備の環境整備との時間調整が必須です。
普天間基地移転の失敗同様に環境調整の見通しもなしに(ともかく)「30年」と設定してもまたもや空理空論の政党となってしまうのを恐れて蓮舫執行部も断念するしかなかったのです。
※ちなみに蓮舫氏は「30年ゼロ」を党の方針にできなかった後に未練がましく国会で同様の主張を前提にした質問をして、データが間違っていると指摘されて恥をかいていますが、これはあとで紹介します。
仮に上記討論型調査が公平に民意を反映しているとしても、ゼロ支持増加といっても47%ですから過半数に達しないものを「世論」というのは無理があります。
朝日新聞が30年までの原発ゼロ政策の賛否に絞ってその後世論調査したのでしょうか?
当時は太陽光発電や風力発電の夢が強調されていましたが、ここ4〜5年では・・民主党政権の後先考えない高額買取制度による電気代の上昇圧力・民生に響くだけではなく、国際競争力にも関係します・・などをどうするかの問題に直面しています。

消費者信用の拡大政策8と格差縮小?

NHKや東京、朝日の期待する?方向性とは逆に日本では個人金融資産が膨れ上がる一方です。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDC17H0N_X10C17A3EAF000/
家計金融資産、最高を更新 16年末1800兆円
2017/3/17 10:41
このようにしてみると、プラスマイナスの比率が気になるのが普通の疑問でしょう。
孫正義氏が世界的大富豪とはいうものの、負債額もこれに匹敵するほど大きいと言われるように要はバランスの問題です。
個人金融資産がいくら世界一になっても破産予備軍とは交わらない・・持っている人と持っていない人との格差が大きいだけで関係がないかも知れませんが、個人金融資産合計が減る一方で破産者や倒産も増える一方では、その社会の将来性が暗くなります。
少なくとも個人金融資産が増え続けていることは明るい話題でしょう。
もしも、個人金融資産が増え続けているにも関わらず一方で破産者が増えつづけている場合、格差が問題です(ただしこの後に書くように仮には算数が増えてもそれだけでは一概に拡大とは言えません)が、昨日紹介した通りNHK宣伝に関わらず全体の消費信用が減っているようですからそれは当たらないでしょう。
それに所得格差があるとすれば所得再分配と(いくら再分配しても無駄遣いする人には)消費教育の問題でしょう。
ただし、消費信用には資産家から無産層への実質所得移転をしている意味があることを7月14日に書きました。
もしも毎年一定率のデフォルトが起きるとその分資産家層からの貸金が消滅するのですから所得再分配そのものです。
生活保護で所得移転するよりは消費信用供与による移転の方が、消費者が頑張って返そうと言う意欲がある点で健全です。
最近生活保護現場でも、若くて元気のいいものに・労務賃を払ってくれないで逃げられたような相談・彼らには失業保険もありません・・でdは、まずは生活資金の貸付から始めるような事例が出てきました。(債務整理相談で福祉事務所が債権者に登場している事例です)
その頑張り力の補助エンジン供給に当たるのが超低金利政策であり、借り易さの仕組みづくり・・友達に借金して買いものするのは恥ずかしいがクレジットなら恥ずかしくないという意識づくりです。
超低金利そのものがすでに資産蓄積している階層から蓄積のない階層への膨大な所得移転(世代的に見れば大胸高齢層から若年層)ですが、運悪く?戦い敗れて破綻(白旗を掲げて降伏)した時には、気持ちよく免除してやる・・その時に100%の所得移転になります。
所得再分配に逸れますが、フローの収入格差を基準にするジニ係数重視論をこれまで繰り返し批判してきましたが、保育所や学校制度に始まり、成人にまで就労支援その他多種多様な公的支援・公的学習環境・公費負担による各種美術館博物館、図書館等の教育設備、医療負担が整備されるなど公的設備・インフラ整備は、全て所得再分配の一環をなしています。
可処分所得の価値についても、日本のように高額医療費を自己負担しなくてよい国と自己負担が大きい国とでは大きな違いです。
鉄道未整備の国・・広大な原野が広がる地域では車保有資金がないと自分で自由な移動ができません・アメリカでは運転できない子供は自転車区域を超えた移動の自由がありません)が、地下鉄網や路線バスの整備されている都内では数百円もあれば簡単に23区の端から端まで簡単に移動できますしお付きの人がなくとも小学生でも一人で電車通学しています。
アメリカでは子供だけにすると検挙されることがあるとすら言われてますが、安全がただ意識の日本ではびっくりする話です。
報道イメージだけしか知りませんので真偽不明ですが、例えば以下の通りです。
https://matome.naver.jp/odai/2140517995024474901
日本と同じ感覚でいるとすぐに逮捕されてしまうかも。
アメリカでは一般に13歳になって初めてティーンエイジャーとして認められ、行動の責任が自分にあるようになります。それまでは常に親が保護する義務があるのだそうです。このため、13歳未満の子供だけで街を歩いていれば子供達は保護され、その親達にはペナルティーが課せられます。
出典アメリカ育児事情〜子どもの安全管理〜
日本では貧乏人も金持ちもみんな冷暖房の効いた電車で移動でき、大方の駅にはエレベーター等があって、足腰の弱った老人や車椅子の人でも世話係の下男下女を伴わなくとも単独で移動できるし、警備のお供もいらない・身の安全は自衛できるお金持ちだけでなく庶民まで恩恵を受ける社会です。
数字的に見れば、総支出のうち9割が公的インフラで賄われている場合、残りの1割の支出額が、2対1であっても生活水準格差は10%しか違っていません。
可処分所得が10万円と20万では2倍の格差のように見えますが、インフラ次第で国によって大きな差があるのですから直接的収入額だけで比較しても実態を表していません。
このように消費拡大政策は庶民の生活水準底上げに寄与していること・消費水準格差縮小機能を果たしてきたことは確かでしょう。
ところで、どんなに政治がうまく行っても、好景気でも商売に失敗する人が皆無になりませんし、インフラも利用が増えれば一定の比率で事故が生じます。
消費信用拡大も失敗を怖がって何も挑戦しない社会よりは、再挑戦機会保証でどんどん挑戦/失敗できる社会の方が健全です。
社会からの失敗・落伍者をゼロにするのは不可能でしょうから、再挑戦可能社会にする方が合理的です。
輸出用国内生産増は無理があるので、内需拡大しか国内生産をふやせない→購入資金のある人だけをターゲットにするのではなく、消費信用(借金)拡大によって消費拡大を図る場合、借金の意味が変わってきます。
それまでは借金するのは非常に恥ずかしいことという意識で、質屋も裏通りにあり、こそこそと裏口から入っていったものですが、その後若もの世代ではカードで買い物できるのが格好良いという意識に変わってきました。

最低賃金制度3と2重基準

韓国で最低賃金が守られない社会の基礎にある就職難・・就職予備校の続きです。
https://courrier.jp/news/archives/64677/からの引用です。
韓国で全寮制のスパルタ式就職予備校が増えるわけ
韓国ではいま若者の失業率が深刻な課題だ。
「2016年1月から、公務員職の求人に対して、史上最多となる22万人以上の応募があった。労働市場における過酷な競争のせいで、多くの若者が無職状態にある」と韓国統計局で雇用状況担当のシン・ウォンボは言う。
こうした現状で、なんとか安定した職に就くため、全寮制の就職予備校に入る若者たちを「朝鮮日報」が追った。
全寮制の予備校はもともと大学浪人生が入るものだったが、最近は、就職に備える人を対象にしたものも増えているというのだ。
通常の4年制大学卒業者を対象にした4年制の専門大学院だが、ロースクールと同じように、大学を卒業して就職に失敗した人や、就職しても転職を考える人が受けることが多い。
またTOEIC対策の全寮制予備校もある。サムスン、ヒュンダイ、LGなどの大手ではTOEICスコアが入社基準の一つとなっているためだ。
京畿道にある全寮制のTOEIC予備校では、朝8時に授業が始まる前に携帯電話を預ける。それから学校側が定めたスケジュールに沿って夜の11時まで勉強する。
規則も厳しい。この予備校では「飲酒禁止」「恋愛禁止」で、発覚すると罰金をはらわされ、退学させられる。
塾生同士が親しくなるのを防ぐために、名前でなく「○○番予備校生」と番号で呼ぶ。
夏の間、この予備校で勉強したカン(25)はこう語る。
薬学大学の受験に備える予備校では「授業中の男女の同席」も禁止されており、破ると罰則点数が科せられる。罰則点がつくと「罰則チョッキ」を着て1週間生活し、保護者に通告される。点数が上限を超えると退学になる。
予備校生のイ(25)は女性と同席したという理由で、1週間「規則をきちんと守ろう」と書かれた罰則チョッキを着て生活した。
http://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20170219/Recordchina_20170219008.html
韓国に過去最悪の就職氷河期到来、「日本との比較で一層悲惨」と韓国紙
レコードチャイナ 2017年2月19日
朝鮮日報は「今月卒業を控えたソウル市の私大(4年制)史学科の学生40人余りのうち、就職が決まったのはわずか10人足らずだ。大学院進学者を除いても卒業予定者の半分以上が卒業と同時に『ニート』に陥る状況だ」」と紹介。同学科を卒業予定の女子学生の「入学したころから『就職は容易ではない』と聞かされていたが、それでも当時は先輩たちが卒業前に何とか就職に成功していた。卒業したらすぐに失業者になると思うとめまいがする」との声を伝えている。」
「昨年の日本の大学新卒者の就職率は97.3%、高卒者も97.7%に達したことに触れ、「日本もいわゆる『失われた20年』の期間中は若者の就職難に苦しんだが、現在日本では新卒者たちが就職先をえり好みするのが普通」と言及」
上記のように入学時に予定していた大卒としての就職出来なかった数は大変な数ですから、多くの若者が法令違反でも雇ってくれれば働くしかない・厳しい労働環境を表しています。
外資系や大手は法令違反出来ないので、中小商店主(個人商店などは)が最低賃金より安い賃金で雇えると言う事実上の中小優遇策です。
中国でも先進国並みの厳しい環境や保健衛生規制をしていても民族系は守らなくとも大目に見られる・・外資系はドシドシ摘発されるなどの差別政策が行なわれているのと同じです。
18日に紹介した記事では、韓国では、最低賃金未満(法令違反)で働く人が11、5%もいる点が重要・・統計に現れない実態としての下押し圧力が強いと言うことです。
日本では、18日の紹介記事では最低賃金+40円未満が300〜500万人となっていますが、下記のとおり日本では6500万人前後はたらいていますから全労働人口の5〜6%しかいません。
この3〜500万がどの世代に多いかの視点が重要です。
日本の労働人口はhttp://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/統計局速報
労働力調査(基本集計) 平成29年(2017年)4月分 (2017年5月30日公表)
(1) 就業者数,雇用者数
   就業者数は6500万人。前年同月に比べ80万人の増加。52か月連続の増加
   雇用者数は5757万人。前年同月に比べ57万人の増加。52か月連続の増加」
しかも日本では65〜70歳台で老後暇つぶし・・健康管理目的で働く人がかなりいますが、この種の人にとっては収入があっても小遣い程度の感覚ですから、最低賃金+アルファでも働けさえすれば満足です。
(私もまだ弁護士業務をやっていますが、高齢弁護士の場合、若いトキのように家族を支える収入の必要性が皆無です・・自分の手取りはゼロでも良い・・事務所維持出来れば続けるか?と言う人が多いでしょう)
http://www.stat.go.jp/data/topics/pdf/topics97.pdf 
総務省平成28年9月18日
統計からみた我が国の高齢者(65以上)
要約
○ 高齢者の就業者数は、12年連続で増加し、730万人と過去最多
○ 就業者総数に占める高齢者の割合は、11.4%と過去最高
○ 日本の高齢者の就業率は、主要国で最高
○ 高齢雇用者の7割超は非正規の職員・従業員
「自分の都合のよい時間に働きたいから」が最多の理由
上記によれば、高齢労働者が730万もいる・・その7割=510万人が非正規です。
これはあたり前の結果ですが・・日本では最低賃金+40円未満の労働者数350〜500万人というのですから、高齢労働者の非正規(・・働きたいときに働く週2〜3日?しか働かない?)だけでほぼカバー出来ていることになります。
日本の場合、最低賃金でも働く傾向の強い高齢者の割合が全労働者の11、4%もあっても、全労働者中最低賃プラスαで働く人が5〜6%しかないと言うのですから、最低賃金近辺で働く若年層の比率は殆ど取るに足りない数字になります。
高齢者でも生活のために収入の必要な人もいるとしても概ね年金や蓄えで間に合う率が高い高齢労働者が暇つぶしに働く人が増える一方の社会では、平均賃金が下がるの当たり前です。
賃金の実態を知るには漠然と平均賃金の公表をするのではなく(高齢者や子育てて中の女性の労働参入が増えると平均賃金が下がる傾向になります)世代別の賃金推移その他きめ細かいデータ開示が必要です。
賃金センサス等で概ね出ていますがそこまで見る人は少ない・・メデイアが報じる場合・・選挙時に「景気が良いと言っても平均賃金が下がっている」というメデイア報道の影響力は甚大ですので、メデイアの報道姿勢をここでは書いています。
ところで、最低賃金制度が何のためにあるか?
韓国のように公式に出ている統計でさえ、11、5%も守られていないのでは、違反者に対する処罰も出来ないし最低賃金を強制する意味がないことがあきらかです。
最低基準や各種業法規制は・・国内のレベルを基準に「不景気とは言ってもこの程度すら守れない事業者には、市場退出を迫ることが出来る水準」で決めないと実効性がありません。
およそ強制力のある「法」と言うものは、大多数が守れる基準・・この基準でさえ守れない人は同一社会の構成員として認められない(刑務所に入ってもらう・・あるいは事業免許取り消し)と言う最低基準であるべきです。
中韓の場合国民が実際に守れない基準を決めて事実上放置し・・コネ次第でお目こぼしになる・政権に不都合な者だけ取り締まる社会・・先進国並みの「法」を制定して、先進国を装っている二重基準傾向がこうした場面に出て来ます。
統計の誤摩化しと根本思想は同じです。

韓国文大統領の雇用政策1(革新政党の短絡性)

文大統領の選挙公約・主張を見ると、革新系と言うのは経済原理が分らない・・(凡人に分らない深い戦略がある可能性がるのですが、それは結果を見て分ることです)強制力で何でも出来ると思っている傾向があるような印象を受けます。
我が国でもそう言う体質の集まりが、民主党とか民主主義政党を名乗り、民主主義や人権を守れと政府批判するのですから滑稽です。
特定秘密保護法や共謀罪法などに対する各種反対論は、民主化されていないロシアや中国社会を前提にした議論です。
民進党や日弁連の主張は、非民主社会・・中国で言えば処罰法すらなくとも秘密裏に香港の店主が共産党◯◯に拉致されてしまう社会を前提にしているかのように見えます。
こう言う社会では、処罰法さえ不要ですから、謀議だけで処罰するのは簡単でしょうが・日本の場合法治国家ですから、「テロ行為」の謀議立証が必要です。
疑いだけ・恣意的検挙すら出来ません。
常識のある民主主義社会の場合、先ず法適用を明らかにする必要があるので、証拠もないのに検挙出来ない・・裁判所も令状を出さないし公判になっても安易に証拠認定出来る筈がないと言う意見を書いて来ました・・。
共謀を認定するには周辺間接証拠の積み重ねが必須ですから、酒屋で冗談を言ったくらいで検挙されることはありえないことも数年前に書いたことがあります。
学者文化人メデイアが自己主張の正当性を裏付けるための常套手段である「国際基準」・先進国の意見を開陳するのが好きですが、彼らの意見によれば既に共謀罪関係法による不都合な事件が多数起きている筈なのにこれが一切公表されないのは、世界中に存在する共謀罪関係法による不都合が滅多に起きていないことを裏付けます。
あるいは先進国ではこんな危険な法制度がないと言うならば、そう言う法制度のない国を上げれば良いのですが一切上げません。
特定秘密保護法など世界中でどこにでもある筈の法制度の場合、架空の心配論は意味がない・・日弁連や法学者が反対論を展開する以上はプロらしく先進諸国の運用の実例を紹介すべきと書いて来ましたが、現在に至るまで単に「危険」と言うばかりで未だに実証論文を見たことがありません。
もしかしたら論文があるかも知れませんが、あるならば日弁連会内の委員会ニュースその他の媒体でその紹介を何故しないのか疑問です。
見ているといつ院内集会を開催し何人の議員が参加したとか、盛況であったとか危険性を訴えた・・政権の横暴とか充分な理解を得られていないと言うたぐいのものばかり目立ちます。
国民の充分な理解を得られないのは、反対する具体性がないからです。
主張に具体性がない上に中国等の人権侵害には南濃も示さないのが普通ですので仕方なしに勘ぐるしかないのですが、冗談めかして言えば危険があるとしたら民進党が政権を取り、中国共産党のような恐怖政治を始めて裁判所を恐怖支配しているときだけのことでしょう。
中韓の主張を見ると自分が悪どいことをする習慣を前提で日本がこういうことをした「筈』と歴史をでっち上げることの繰り返しですが、民進党や日弁連は日頃から何かと裁判に訴えることが多いのですが、本音では裁判所など権力さえ取ればどうにでもなると言う意識を持っている人が多いのでしょうか?
日本の民主党政権同様に権力さえ持てば何でも出来ると思って社会原理を無視していると、文政権は直ぐに行き詰まる可能性があります。
社会原理とは、「少なくとも県外へ」の例で言えば、秀才が学んだ民主的・法的手続さえ尽くせば良いのではなく、社会生活上必要な原理=相手のある行為を進めるときに必要な配慮でしょう。
韓国の文大統領は就任後大統領の職責の重み・・社会を相手にしていることを実感してどこまで現実的になれるかですが・・。
文新政権の政策に関する日経新聞ニュースです。http://www.nikkei.com/article/DGXKASGM12H6P_S7A510C1FF8000/
2017/5/13付
文政権「非正規ゼロに」 まず公共部門、民間波及狙う
企業当惑、人件費増も
「文氏は大統領選の公約順位の最初に「雇用拡大」を掲げて当選した。「民間任せでは雇用は増えない」と公共部門で81万人の雇用を創出すると宣言した。仁川空港公社の訪問は政策実現に向けた第一歩といえる。」
「朴槿恵(パク・クネ)前政権は、解雇条件の緩和や非正規職の雇用期間延長など、労働の柔軟性を高めることで企業が人を採用しやすい環境をつくることに主眼を置いてきた。文政権はこうした民間主導の政策を否定し、政府主導の労働政策を打ち出した。」
「文氏は12日、仁川国際空港公社を訪問し、「任期内に公共部門の非正規職ゼロ時代を開く」と宣言。政府や公共機関に対し、下半期までに非正規職の実態を調査して問題解消のロードマップを作成するよう指示した。
 同公社の職員は1400人だが、第2ターミナルが開業する今秋には協力会社を含め約1万人が非正規職として働く。保安検査なども含め業務の8割以上が外部委託で、文氏はかねて正規職への転換を主張してきた。文氏の発言を受け、同公社の鄭日永(チョン・イルヨン)社長は「間接雇用の非正規職を含め、1万人を正規職に転換する」と応じた。」
民間就職は成功しても直ぐに解雇されるリスクが高く、そんなリスクのない公務員人気が高まって公務員向け就職予備校がにぎわっている・・成功率が30人に一人〜800人に一人と言う受験地獄が報道されていますが、「それなら公務員採用枠を増やして解決してやる」と言う選挙公約でした。
経済原理を無視して公務員だけ81万も増やして(・・イキナリ増やして何をさせるのか?・・財政はどうなるのか?)その先どうするかの展望が見えません。
その上で公社に対する正規化の大号令です。
6月14日に紹介したとおり、大手の非正規は元々中小企業で働く正規職よりも待遇が良いのです。
後進国の方が女性が出世し易いのは厳しい階級社会の場合、男女差よりも階級差の方がはるかに大きいからと言う面があります。
韓国の場合大手か中小かの格差が大幅であって、大手に勤める場合、非正規職でも中小の正規よりも格が上という社会になっているからでしょう。
韓国では今でも武士である限り下っ端でも商人に威張れる社会の延長と思えば良いでしょう。
長かったヤンパン支配に対する憧れ・・学卒=旧ヤンパン・エリートであると言う精神構造が基礎にあって、社会全体の学卒需要無視で)大学進学率が上がってしまった基礎原因です。
学卒者が大手が必要とする量をはるかに越えている結果、当然受皿がない・・それでも現場労働に就くのを潔しとしない精神構造が邪魔をして、行き場のない不満が渦巻いていると言われます。
中国の場合蟻族が有名ですが、そう言うことをするほどのしたたかさがないのでしょう。
中小の経営者や正規職員より、待遇の良い大手に準じる公社の非正規を正規にしても、強い者の待遇がより良くなるだけです。
大手で働く非正規は全非正規労働者の5%しかいないので、大手で働く非正規を全員を正規にした場合でも、大手にとって5%のインパクトでしかありません。

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