価値観外交に頼る危険性9(米中韓の一体性1)

最近の東南アジア諸国の投資回復やインドへの投資拡大はこの意味では喜ばしいことですし、安全保障上有効な政策です。
日本がどんなに誠意を持って中韓両国に対して何をしたってどうしてやったって本質的敵対国であることが変わらないことが分ったのですから、中韓両国への投資はかれらの国力増強になるばかりでその分日本の安全保障の脅威・マイナスになる関係です。
日本は明治維新以降迫り来る欧米列強に対抗するために日本単独では無理だという基本認識があって、清朝・朝鮮との連携を国是としてその底上げに努力しましたが、彼らにその能力がないことが分りました。
日本の皇室や武士団のように自民族を異民族支配から守ろうという強固な意識が元々ないことに日本が気が付いたのです。
日本の場合、勤王タイ佐幕の違いを越えて、異民族支配から如何に民族の尊厳を守るかの基本目的が揺るぎませんが、朝鮮王家とヤンパンや清朝とその後を継いだ各軍閥は自己保身が先決であって、民族の運命など二の次になっているのが本質でした。
商人はいわゆる買弁資本家と言われ、政治家も売国奴が幅を利かしていて欧米にすり寄る方向・・弱い日本と組んで対抗して自分が滅亡するよりも(独立がうまく行っても日本の四民平等の考えが浸透するとヤンパンや朝鮮王家自体が駄目になります)地位保全が約束されている強い欧米とつるむ方向しか有力者は考えていなかったのです。
これは中国地域の民族や朝鮮族だけの問題ではなく、全世界の被植民地国はこのような地元有力者の自己保身政策の結果、抵抗力を失い次々と支配下に入って欧米による異民族支配の手先・傀儡政権に成り下がって自民族を奴隷状態に追い込んで行った原因です。
世界中で地元有力者が自己保身よりも民族の前途を考える習慣になっていたのは世界で日本しかなかったとも言えます。
個々の日本人自身が、今でも個の利益よりも日本に対する愛国心が強いことからも分ります。
日本は朝鮮族や清朝末期の政治情勢を見て、共に欧米と戦うには無理があると考えるようになって脱亜入欧論となり、現政権よりは彼ら内部の民族主義者と手を組む方・・そのためには彼らを応援して旧支配層と対決する方向に転換したのが征韓論以降の日本の方向性でした。
これが戦後になると日本が侵略として逆非難されている根っこです。
アジアを欧米による隷属化の進行から守るための共同戦線に彼ら支配層が参加しない・・むしろ旧支配層が自己保身のために欧米に迎合して支配体制を招き入れようとする状態でした。
欧米のように搾取するための植民地化ではなく、彼ら旧支配層を排除して現地の愛国者/民族主義者と一緒になって欧米による植民地化に対抗しようとしたのが、いわゆる脱亜入欧論であり日本支配地拡大政策です。
日本だけで戦うには力不足であることが明治維新前から分っていましたので、彼ら隣国支配層が共同戦線から尻込みするならば、彼ら支配層を取り除いて現地愛国者と手を組むしかないとなりました。
この方針は東南アジア諸国でも採用されていて、インドネシアやミャンマーその他現地独立運動家等の養成に力を貸していたことは現地及び世界の常識になっています。
朝鮮や中国では民族運動家・・欧米支配に抵抗するグループと組んだ方が負けた結果侵略者と定義され、植民地支配を押し進めていた方と手を組んでいた方(植民地化受入れ勢力)が戦争に勝って正義の政権と主張している倒錯した状態です。
植民地支配維持拡大を目的とする欧米とを組んで、独立派と手を組んでいる日本を追い払い今の政権がある韓国や中国では、後ろめたいこと限りない状態です。
中韓が本質的反日である根源は東南アジアのように欧米植民地帝国と戦って民族独立派が政権を取ったのではなく、欧米植民支配軍の後ろ盾で政権が存立出来ていることに由来します。
韓国は日本と仲良くするくらいならば、中国の属国に戻っても良いと言う姿勢に驚く人が多いですが,元々独立(国民のための政治)志向ではないからです。
ココ4〜5年の韓国高成長が喧伝されていますが、大手の殆どが外国資本に牛耳られていて、今も現在型経済植民地支配を唯々諾々と受入れている国です。
儲けの多くが海外流出しているので、国民は非正規雇用中心で所得分配率が低過ぎます。
李王家やヤンパン時代だけではなく、現在でも指導者は国民のための政治・経済をしていません。

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