限定戦争と原発政策2

原発は経済的に化石燃料や風力・太陽光発電等に比べて割高という論者(私も国内だけで見れば今のところそう思っています・・)が原発輸出政策を批判すると趣旨不明になります。
原発を輸出して儲けて国内原発コストを引き下げることまで反対するとなれば、経済的パフォーマンスを批判しながら、本音では原子力関連はすべからく反対という宗教運動の一種になります。
交通事故の被害が大きいから・・排ガスが良くないからクルマを禁止しろとか、工場排水・排煙・騒音・労災がいけないから工場を禁止しろと言っていたのでは、科学技術の進歩がないことをこれまで何回も書いてきました。
医薬品や道具類に限らず、政治制度を含めてあらゆるものは不都合な部分を併せ持つのが普通ですから、不都合な部分を工夫して制御して行くのが人類発展の基礎です。
不都合な部分に焦点を当ててこの制御技術を工夫しようとするために警鐘を鳴らすのは合理的・前向き意見です。
(日本はこの結果公害防止技術やクルマの燃費向上で世界最先端技術を発展させ・道路整備等によって交通事故率を低下させてきました)
「放射能が嫌いだから何の工夫もしないで全面的にやめろ」となれば、何の発展性もなく単なる無責任発言または外国のスパイか?と言われても仕方がないでしょう。
核兵器保有問題に戻しますと、実際に核兵器を保有して維持して行くのには巨額の経費がかかりますから、いつでも(運搬手段と一体化した)核開発出来る基礎能力維持にとどめておく方が民需等への汎用性があって合理的です。
兵力で言えば国境線に大軍を張りつけるよりは、一定の距離まで後退したところに兵力を維持してイザとなれば扇型に前方展開出来るようにしておく方が首尾範囲が広く効率的です。
基本的には、米軍がグアムまで後退して行こうとしているのと同じ発想ですが、距離がどのくらいが良いかは兵力移動時間・航続距離等から判断して決まります。
核兵器・関連施設製造にかかる時間・実戦配備のための実験訓練期間があるので、実際には原発技術だけでは心もとないですが、一応「日本もイザとなれば核兵器保有するぞ!と言う脅しにはなります。
部分限定戦争に戻りますと、武力脅迫の実効性は結局通常兵力・部分戦争の戦力差によるのですが、実際には日本の方が通常戦力(練度)が上まわっているので、中国は正規軍を出せずに漁船や海艦という名目での領海侵犯しか出来ない状態になっています。
これが実際に中国海軍が居座って事実上占領されてしまっているフィリッピンの南沙諸島との違いです。
今後の戦争はいろんな人脈・サプライチェーンに影響を及ぼさない・・どこか遠くの海上で雌雄を決する・・代表者による決闘みたいなものになって行くしかないのが国際常識・合意だとするならば、スポーツや芸術・学術やロボット・忍者大会や音楽コンクールその他のワールドカップ・特許出願・取得件数競争等による代替戦争で良いのじゃないか?という気がします。
最近のニュースではイラクでサッカーの試合中に相手のファンがシュートを決めようとしていた選手を拳銃で射殺する事件が起きていますが、代替戦争だとすればその程度のことは大目に見るしかない・・当然の結果かも知れません。
韓国ではどこの国との親善時代でさえも、無茶に相手を罵倒したり危険行為をして怪我させたりして、世界中から嫌われてこの結果親善試合を殆ど組めない状態になっているとネットに出ています。
韓国民はストレスが多くて世界中誰とでも良いから突っかかって行きたい・・喧嘩したくてウズウズしている精神状態を表しています。
その分、闘争精神が旺盛・元気で良いと言う人もいますが・・・・一種の狂犬病にかかっているようで、日本が見放したらどこの国でも関係したくなくなるでしょう。
日本人はどこの国へ行ってもマナーが良くて好かれていてソフト化が進んでいるのは、国民にストレスが少ない・・国内政治・経済が成功していることの証左です。

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