騒乱の功罪5(ヤクザは嫌われる1)

民主主義運動を装った国策のごり押し・権力行使・・狡い発想の拡大で日本や諸外国内においてさえも、中国政府が日当を支給した官製デモ・大量動員を仕掛けておいて、民衆による自発的抗議活動をして何が悪いと言う開き直りをするようになりました。
6月23日に書いたように、外形上民衆の自発的行動を装った中国政府の官製行動・・外国での大衆動員・権力行使が世界中で目立つようになります。
元の軍艦を軍籍さえ外して領海侵犯をさせても軍事行動ではないし、裏で日当を払って領海侵犯させても自発的漁船団だと主張しているのと同じ発想です。
法治主義の理解はその国の法形式さえ踏めば何をしても良い・・データねつ造し放題でも国家の統計という形式手続きを践んでいれば内容の信用性について誰も文句付けられないと言う形式主義国家です。
そこにあるのは、真の正義・道義観念がない・形式的合法を装おいさえすれば、どんな悪どいことでもやれるという形式主義です。
ナチスが民主主義を悪用して独裁権力を樹立したように、中国は先進国の民主主義理念を逆手に取って実質的権力による威嚇行為を繰り返しています。
諸外国に留学中あるいはそこで働いている自国民を自国の主張を支持させるために大量動員してデモをさせても違法ではないから、その国では取り締まり出来ません。
日本人は眉をひそめるだけです。
中国政府は国力を諸外国で誇示したつもりで得意になっているのでしょうが、誇示された国での自国及び自国民に対するマイナス評価の高まりが理解出来ないのです。
自国内ではならず者に裏で日当を払って操って外国企業相手に無茶をさせておいて、犯人を形式上軽い処罰さえすれば被害を受けた外国企業等は文句言えません。
いくら無茶をやられても・・現在では自国民保護のために自国軍の駐留を求めることはあり得ませんが、その代わり外国企業が逃げ出すリスクがあることを考慮出来ないようです。
「1を知って2を知らない」という言葉がありますが、中国は過去にルールを守らない・違法なことをしてはその反動を受けて苦しんで来たのですが、この苦い経験を真摯に反省しないから、これをよい方向に活かすことが出来ないのです。
専制君主制・・法の基準がなく専制権力の好きなように死刑でも何でも出来る・・国民はこれでも仕方がないとして我慢し続けて来たのですが、これでは外国人・企業の安全が守れなないので自国民保護のために軍の駐留に発展したのです。
中韓政府の主張する歴史認識と言っても、そこから物事の原理を学ぶ姿勢がなく、占領した日本が(何故か西洋列強のことを言いません)が悪かったという相手の非難ばかりです。
(侵略した方も悪いでしょうが・・)何故自分が侵略を受けるようになったかの反省がないのでは進歩がありません。
今も続く違法コピーその他各種場面での遵法精神の強烈な欠如(人治)社会が西洋列強から対等につき合えない・・無茶苦茶な清朝支配から自国民を守る必要性が生じた・・付け入る隙を与えたことに対する反省が必要です。
実質的遵法精神(正義感)の欠如は、今も変わらない中国人民・社会の重要な資質です。
今では中国政府が違法行為を取り締まらないからと言って、各国が警察官や軍を中国国内に派遣して暴動破壊者を鎮圧したり違法コピーの取り締まりを出来ません。
権力によるデタラメな強制が酷過ぎたので、その逆に権力の意向に逆らいさえしなければ何をしても良いというのが、紀元前から慣れ親しんで来た専制支配国家の道義観です。
被害を受けた外国企業の本国は何も言えないし手を出せないとなれば、これを良いことに違法行為のし放題で良いという意識で行動しているのが今の中国です。
やられ放題の中国進出外国企業では・・その代わりヤクザを相手にするような気持ち・・マトモな交際をしたくない・・ハイリスク国として扱う・・ハイリターンを求められる国になっている損失に思いが至らないのです。

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