中韓接近5

従業員の多くがやる気のない・・どちらも競争力のある製品がない脆弱な体質の赤字企業同士が合体したり、あるいは強い企業が弱体企業を買収して見かけの従業員数や売上高が国内第何位になったと喜んでいても、その内に合併企業が、買収先のモラールの低い社員の影響を受けて腐って行き大変なことになって行くのが普通です。
国際的にM&Aが盛んですが、それには自企業の弱点を補う技術があるとか,その国で新規参入するための外国資本への規制をくぐるなどそれ相当のメリットを研究して実施するものです。
弱いもの同士が一緒になってもどうなるものではありません。
弱体企業同士の単純合併でも社長が一人で足りる、重複している支店の統廃合などスリム化のメリットがありますが、国が併合あるいは連合してもこうしたメリットは生じません。
異民族間ですから間接統治が必要で融合に苦労するマイナスの方が大きいでしょう。
せいぜい敵対国になっているよりは許認可がスムースに行く程度ですが、今ではWTO体制が整備されていて内外平等扱いが法的に保障されている上に、個別のFTA〜今後はTPP体制が出来て来るなど貿易・投資障壁が低くなる一方ですから、国別の親密度の差による効能が低くなる一方です。
個々人の生き方で見ても大家族でないといろんなことが出来なかった時代と違い、核家族あるいは今では単身者でさえ、自宅アパートで風呂から洗濯機までなんでもそろえられる時代です。
クリーニングは外に出せば良いし、高齢化しても公的介護が充実して来て家族労働に頼る比率が極小化する一方です。
都会に住んで、多くの人と交流することと大勢で同居することとは全く別物です。
親子でも別居する人が多いくらいでアカの他人と一緒に住んで苦労したいと思う人の方が少ないでしょう。
独り住まいで孤立するかどうかはその人の魅力次第であって、交流チャンスは同居することに比例するものではありません。
韓国が中国とくっつこうと、どうしょうと図体の大きさを競っても、今では関係がなくなっている時代です。
中国は日本と敵対しても他方で投資して欲しくて仕方がないように、要は日本企業製品の競争力次第ということです。
(韓国もあれだけ無茶言いながらも、日本からの高度部品をボイコット出来ません)
合併だと弱小企業や国を吸収するのは損だという意見が圧倒的多数でしょうが、領土問題になると軍事占領をムキになってしたくなるし、占領されると許せないのですから、国と国の関係は時代遅れと言うか人間の成長段階で言えばギャング期の幼稚な発想であることは明らかです。
ただし占領される方は、話し合い合併と違って個人で言えば強盗に遭うようなものですから、ともかくこれを警察・軍事力で防衛すべきは当然です。
この辺は個人の歴史経験と国・・法人・組織団体の歴史経験は全く別もの・・組織団体の智恵はその組織結成のときが赤ちゃんでその後の時間経過で智恵がついて行くものであるという意見を、2013/02/17「政府と国民の違い(中国人との付き合い方)5」まで連載したことがあります。
国家としての経験でみれば、中国や韓国ではまだ現国家政府の成立後約半世紀しかないので、まだ幼児期レベル・・版図拡大志向・・非合理な子どもっぽい欲望の方が前面に出てしまうのです。
我が国政府では古代から連綿と続いていて歴史が長いので国家としても成熟していて合理的思考が根付いています。
図体が大きければ良いという意見の過ちについては、例えば日本が、フィリッピンや台湾、インドネシア等から仲良くしているのだから合併しようと持ちかけられて賛成する人がいるでしょうか?
仲良くつき合っているだけで充分と言う意見が大多数ではないでしょうか?

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