感染者増加と重症化・死亡率4(変化)

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57382500Z20C20A3000000/

千葉県の感染者、新たに33人 新型コロナ
2020/3/29 20:49
20歳代の女性保育士ら5人の感染が分かった。女性保育士は3月上旬の発症後も千葉市内の保育所に出勤しており、同市は職員や園児の健康観察や検査を進める。
東庄町の障害者福祉施設では28日、職員や利用者ら58人の感染が確認された。29日は利用者のほか、職員の家族も感染していたことが分かった。利用者や職員を含む関係者への検査は終わっておらず、感染者はさらに増える可能性もある。

千葉県のデータです。https://www.pref.chiba.lg.jp/shippei/press/2019/ncov20200331-2.html

障害福祉施設における新型コロナウイルス感染症の集団発生について(第4報)(令和2年3月31日)
3月28日に発表した、「社会福祉法人さざんか会北総育成園」について、現在までの検査の結果、94名の感染者が確認されました。
また、利用者(ショートステイ)で感染が確認された方が他の施設Aを利用していたため、施設Aの職員及び利用者の検査を実施したところ、職員1名の感染が確認されました。
県内では、これまでに感染者が176例確認されています。

以下検査結果の表引用を省略しますが、県発表の表を見ると陽性95名中症状なしが60名の比率です。
千葉県ではこの施設や保育所関連での感染者が当面急増するでしょうが、これも一斉検査で一段落し、あとは潜伏期間の人が何人か出る程度で収まっていくのでしょう。
くり返し書いているように3月25日ころから大量発生した(この間約千数百人増加→ほぼ倍増)感染者数によって重症患者がどれだけ増えたかの推移が重要です。
ちなみに感染症法?の規定により感染判明者全員隔離義務があるので、今は元気な人も強制入院制度らしく、入院患者数は意味が無いようです。
この運用?法の改正がないと、今後感染者が増えると症状らしい症状すらない軽症者が重装備病院を占拠してしまい収容能力オーバーリスクが言われているようで、症状に応じた軽症者向け簡易病棟設置による隔離あるいは(無症状者にはホテル借り上げ・自宅待機などの分類・・制度と受け皿変更が遅れている問題があるようです。
トリアージに関連して名古屋で軽症者向けベッド100床準備の報道を紹介したことがあります。
話題を戻して今は重症化率の変化を見ていきます。
3月11日〜3月21日(千例突破)と、4月1日(最新)で比較してみます。
A 3月11日3月11日現在の状況及び厚生労働省の対応についてお知らせします。(3月11日正午までの各国機関やWHO等から発表された内容を踏まえ、3月10日日報から下線部分を更新しました。)
国内で今般の新型コロナウイルスに関連した感染症の感染者は568例となりました。
内訳は、患者504例、無症状病原体保有者64名となります。国内の死亡者は12名となりました。
ICU呼吸器利用者数26(表引用省略)

B 3月21日

国内の発生状況(3月21日12:00)
3月21日12:00現在、国内で今般の新型コロナウイルスに関連した感染症の感染者は1,007例となりました。
内訳は、患者884例、無症状病原体保有者117例、陽性確定例(症状有無確認中)6例となります。国内の死亡者は35名となりました。
国内での退院者は、昨日より5名増加し、232名(患者198名、無症状病原体保有者34名)となりました。

ICU呼吸器利用者数50、死者33(表引用省略)
C 4月1日

国内の現在の状況についてNEW(令和2年4月2日版)
4月1日、各自治体より、今般の新型コロナウイルス感染症の患者101名、無症状病原体保有者25名、陽性確定例(症状有無確認中)76名が以下の通り報告されました。
今回の公表で、国内感染者は2,324名(患者1,706名、無症状病原体保有者231名、陽性確定例(症状有無確認中)387名)となります。
国内での退院者は33名増加し、505名となりました。

人工呼吸器・ICU利用者62名(前日比+2)、死者60名(表引用省略、表からの抽出)

以上ABCの比較によると
A 3月11日             B 3月21日    C4月1日
感染者   568         1007    2324
重症者   26          50       62
死者    12          33        60
致死率 12÷568=5、8%  33÷2324=5、95%
重症者グループは致死予備軍ですし関係者も不安ですので、重症化率は重要です。
時間経過で重症化→死亡する遅行指数なので一概に言えませんが、感染症は一般の内科系成人病と違って重症化も回復も早いのが特徴です。
遅行指数である点を考慮すると急拡大中の場合、本日現在の感染者数と同日の重傷者、死者数の比率は意味がありません。
東京の例で言えば、21日発生数51件で、4月2日482名ですから、11日前と比較すれば9倍を超えています。
重症化あるいは致死の結果が出るには約10日掛かるとすれば10日前の感染者数との比率が妥当です。
10日前の当日の感染数との比較だと死亡率が上がり過ぎますが、10日後の死亡重症者全員でない・・15日前も20日前も混在しているので厳密化するには患者個々人の追跡調査しかないので、概括傾向を見る素人の意見としては10日前現在までの感染者者全員との比較でやっているだけで厳密ではありませんが、10日前の感染数と比較すると上記計算の通り約6%前後の数字になり、報道されている2%前後と言う数字より比率が高いことがわかります。
ちなみに同じ日の死亡率4月2日感染数で4月2日死亡者数を割れば2、5%ですし、米国の21万感染数で同日の死者数(うろ覚えで5000人余り)を割れば、同じく2%台です。
そこで1000人超えの3月21日を先行指数として選択比較したのですが、この考えによれば21日の重傷者死亡者は11日頃の感染者数の概ねの結果を示していることになります。
(データが揃えば発症後何日平均で重症化し、死亡するなどの統計が完備するでしょうが直感で10日前後とわかり良い千名突破日を基準にして見ましたが、仮に20日平均とすれば4月1日の致死数等は3月11日の感染者数の結果となりますので死亡率がほぼ2倍に上がります。)

新規感染者増加率4・人口比致死数の重要性

21日に3月8日のヤフーニュースで紹介した辺真一氏が3月12日の記事では韓国の致死率が低いのをプラス評価して、早期発見、早期治療による成果であるかのような意見をhttps://news.yahoo.co.jp/byline/pyonjiniru/20200312-00167401/に書いています。
しかし、3月19日にhttps://www.lireclinic.com/column/の引用で致死率の定義を書きましたが、致死率は人口比率ではなく、検査を受けた感染者数との比率である以上、検査技術の正確度のばらつきの外、治療必要性の低い元気な若者をどんどん検査して治療すれば治癒率が上がります。
大量検査してもしなくとも先進社会では、死亡する場合ほぼ100%医療機関にかかるので事前検査していてしてもいなくとも新型コロナ型ウイルスに罹患していたか否かが統計に出ますので、事前検査の有無によって、コロナ型感染者の死亡は統計から漏れることはありません。
この後に紹介するように今回の感染症発祥の地中国の統計によれば、死亡者の9割以上が重症の基礎疾患を抱えている人のようですから、国によっては死亡者のコロナ検査をしないで、ガン・心疾患・糖尿病による死亡」と死因を発表すればどうにでもなる統計ですが、日本の場合3月8日ころ名古屋の死亡例を見ても誤魔化すような民族ではありません。
「信用は一夜にしてはならず」です。
軽症で治療の不要な人まで闇雲に検査して感染者統計に加えれば感染者中の死亡率が下がり医療水準が高いようにみえます。
日本のように危ない人中心に検査すれば、感染者数自体が少なく出るので致死率が上がるのが当たり前です。
まして検査キット自体の信用度が低い・精度が仮に5割りを切るとすれば、(遅れて感染が広がった国ほど精度が上がるでしょうから時期的あん誤差も出ます)陽性の人が2回目に検査すれば陰性に変わる確率があるので、(一方で陰性の人は安心して検査を繰り返しません)何もしなくとも治癒したことになりかねません。
大量検査の無駄な結果を逆張り的に擁護するかのような(私の誤解?)3月12日付の辺真一氏の論理には賛同できません。
国際比較するには国によって検査力の違いのある感染者数との比率ではなく、人口比の死亡率・結果から見るべきです。
この点については、韓国大邱市の例を引用して19〜20日頃に連載しました。
ところで大邱市一帯の感染循環周期が峠を越す時期がきたせいか?新規感染数が減ってきたとのことで、これは大量検査の成果だという韓国政府あるいはこれに同調する主張が出てきました。
上記のように死者数の人口比が客観指標であるべきですが、致死率が同じでも急激増加したかどうかは社会に与えるインパクトが違うので平準化成功しているかどうかが最重要指標です。
韓国は22日紹介したグラフの制御パターンに当たるとでもいうのでしょうか?
検査結果によるかどうかの神学論争によるのではなく、各国収束までの波型比較で見るべきでしょう。
大邱市周辺の最近の感染状況はどうなっているのでしょうか?
グラフ化された発表を見かけないので時系列変化を見るには不便ですし、しかも大邱市周辺という地域データは厚労省データでは見られません。
ニュースを見ます。
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200322000800882?section=society-culture/index

2020.03.22 10:47
韓国の新型コロナ感染者 98人増え8897人=死者104人に
社会・文化 2020.03.22 10:47
【ソウル聯合ニュース】肺炎を引き起こす新型コロナウイルスを巡り、韓国の中央防疫対策本部は22日、この日午前0時現在の韓国での感染者数は前日午前0時の時点から98人増え、計8897人になったと発表した。死者は前日から2人増え計104人
1日当たりの新たな感染者発生数は再び2桁増となった。19日の新規感染者数は152人、20日は87人、21日は147人だった。
地域別の累計感染者は大邱市が6387人で最も多く、慶尚北道が1254人だった。ソウルは324人となっている

感染者数の下落が進んでいるどころか「全然減ってないじゃない!」というのが普通の感想でしょう。
20日ころで比較すると感染数ではソウルが昨日紹介した東京の3倍近くになっていて、大邱市と慶尚北道の合計に至っては名古屋/愛知県の約何十倍?・・これが早期解決に成功したという結果なのか意味不明です。
死亡者も日本の22日、35人に対し、104ですから約3倍・・人口比ではだいぶ前からの比率6倍のママです。
日本は、東京の急増でトータル感染者数が急激に増加していますが、それでもトータルでの比較をして見ると日々発生数でもまだ韓国の方が、圧倒的に多い印象です。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020032700928&g=soc

2020年03月27日22時10分

東京都は27日、新型コロナウイルスの感染者が新たに40人確認されたと発表した。これまで最多だった26日の47人は下回ったものの、新規感染者数は3日連続で40人台の高水準が続いている。

20から25日頃まで日本全体の新感染者数が50人前後平均だったのに、東京でいきなり毎日40人台の連続発症となれば急激すぎで国民には大ショックです。

周期的変化4(中国の新規感染ゼロ宣伝と実態)

昨日海外発の感染が後を絶たない状況を書きましたが、中国も今や感染源から新型型コロナウイルス輸入国に転じてきたようです。
https://www.msn.com/ja-jp/news/coronavirus/

新型コロナ、中国への「逆輸入」止まらず-新規感染4日連続増/ar-BB11wIhm

[北京 22日 ロイター] – 中国では22日、新たに46人の新型コロナウイルス感染者が報告された。国家衛生健康委員会によると、このうち45人が海外からの入国者で、新規感染者は4日連続で前日を上回った。
新型コロナの震源地となった中国は感染者を急速に減らしたが、海外から新たに持ち込まれるケースが着実に増えている。ほとんどは外国から帰国した中国人だ。
21日は41人の感染が報告され、全員が海外からの入国者だった。
22日に報告された新規感染者のうち、最多は金融ハブである上海の14人。北京は13人で、前日の21人から減った。
これで中国の累計感染者は8万1054人。死者は21日の6人を含め3261人となった。
新型コロナが発生した武漢を含む湖北省は、4日連続で新規感染者がゼロだった。

中国のニュースについてはこれといった対策もなくいきなり新規感染ゼロになったというニュースには合理的に説明がないので経済疲弊に耐えかねて無謀な生産再開によって感染が再拡大した場合、その原因を外国に転嫁する目的の陰謀に過ぎないという意見も出ています。
・・あれだけ大規模に病人がいた・・・病人の周辺家族同僚等の膨大な感染予備軍がある・病人だけ隔離して皆殺してしまってもその後の感染がすぐなくなるわけではない・・武漢と周辺の湖北省一帯を閉鎖しても、そこに住んでいた住民数千万人の感染予備軍が一斉にゼロになったという中国の報道の信用性を裏づける根拠・特効薬の開発成功など・・がない状態で、信用しろと言っても無理があるでしょう。
感染疑いのある人をどしどし射殺しているなら別ですが、新規患者はただの風邪ということにし、死因をもともと重症だった病名に切り替えたのでしょうか?
こういう疑念が広がっている中で中国で携帯契約数が1400万規模で減少しているというニュースも出てきました。
新規購入が減っただけでなく、各種通信契約が蒸発したと言うことは?
人間がその分減ったのか?という中国統計の読み方をする憶測が飛び交う状態ですが、以下によるとコロナウイルス禍の結果だけとは一概に言えないようです。
https://www.epochtimes.jp/p/2020/03/53457.html

中国通信3大手、今年1月2月で携帯電話の契約数が1447万件も減少 憶測飛び交う
2020年03月21日 23時27分

過去のデータをさかのぼってみると、中国のモバイルユーザーは、2018年6月に最高契約数を記録して以降、微増微減が続いた。この2カ月で突然急落したことで、武漢発の中共ウイルス感染症との関連を連想する声があがる。
一つは、中国当局が正確に発表していない、ウイルス感染者の死者数が解約の大幅な増加に繋がったとの見方だ。ほかには、ウイルス流行と都市封鎖などによる経済不況で、企業が倒産し、携帯電話の解約が相次いだというもの。また、不況により複数の台数を契約していた個人が予備の携帯電話を解約したという推測もある。
中国本土は昨年11月、「番号ポータビリティサービス」(番号を変えずに希望のキャリアに変える)を開始しており、その影響との見方もある。しかし、携帯電話以外にも通信量の減少があると、 チャイナモバイルの楊傑会長は最近明かしている。
香港明報3月20日付によると、楊傑会長は、2020年最初の2カ月間と、肺炎ウイルス流行の影響について語っている。楊会長によると、2月は携帯電話の契約者数が725万人減、4Gの顧客数が1200万人減、新規契約者数が約6割減、ホームブロードバンドの愛用者数が6割減、携帯電話などの商品売上が3割減で、多大な影響を被ったという。
また1月の旧正月の前後には、1日平均あたりの音声通話が27%減、SMSも43%減少し、モバイルインターネットトラフィックも2%減り、国際ローミングの収益は半減したという。

日本ではコロナウイルス禍防止のために在宅勤務の必要性が生じて、通信料が伸びるはず・・デジタル化が進むはずという予測とは逆の変化が中国で起きています。
毛沢東の大躍進政策大成功報道があったのに、後で解放されてみると4〜5000万人の餓死者が生じていた大失敗であったことがわかったように、数十年後体制変化して初めて真相が明らかになるのでしょう。
経済成長発表の水増しを暴くのに電力消費が伸びていないとか、トラック輸送が伸びていないとかが問題視されたことがあり、その後この種の統計発表がなくなったことがありますが、今回は通信契約の消滅・激減にはいろんな要素があるとしてもその中には死亡者増加を表す指標の意味も含んでいるようです。
ところで昨年は中国の実態経済悪化が進み、6%成長どころかマイナスに落ち込んでいる筈という常識論からいえば、経済活動に比例する携帯や通信量激減→6%成長どころか2〜3割のマイナスがあって、企業の携帯(日本でも多くの企業は社員に対する業務用スマホ等の貸与・多くの社員がこれを自己使用しているのを普通に見かけます)が解約になっていてもおかしくありません。
このように事業縮小が進み企業契約が激減している指標とみれば、コロナで死亡した指標ばかりとは言い切れません・・2月以降の通信関連の業界発表はなくなるのでしょうか?
ロシアのコロナ情報が一切メデイアに出ないのですが、ロシアも新型コロナ型ウイルスという分野の存在を一切認めないで普通のインフルエンザ処理していると言う情報が駆け巡っています。

新型コロナウイルス対応の巧拙6(周期的変化1)

昨日紹介のhttp://vox.hatenablog.com/entry/2020/03/13/174636
の続きです。

画像:人口100万人あたりの新型コロナウイルスによる死者数

韓国(全土): 1.31人
テグ(大邱): 19.7人
韓国(テグを除く): 0.39人
韓国(テグと慶北を除く): 0.06人
日本: 0.12人
イタリア: 16.8人
韓国の新型コロナによる死者数はテグの死者数によって全体的に大きく引き上げられています。テグ広域市と慶尚北道での死者数を除外した韓国の人口100万人あたりの新型コロナによる死者数は 0.06 人です。
この数値は3月9日時点の日本と同じですから、ムン・ジェイン大統領が強気な姿勢を示す理由も理解できなくはないと言えるでしょう。
イタリアは3月6日の時点で「人口100万人あたりの新型コロナによる死者数」は 3.25 人でした。それが1週間ほどでテグの水準にまで達してしまったのですから、医療崩壊が起きているのは確実です。
新型コロナウイルス感染者への対応に医療リソース(人員・病床・機材など)が取られたことで他の疾患への治療に支障が生じるのが医療崩壊です。

人口比死亡率を見るのが合理的という意味では上記グラフの提示は合理的で、私の考え方にもあっていて目についたので引用したのですが、グラフ表示と文字解説・主張が一致していないような気がするのは残念です。
点線グラフが大邱の死亡率と表示されているにもかかわらず、韓国全体のグラフより低い数値を表すグラフになっている不合理性で頭がついていけない点と図面に19、7の数値表示場所さえないので、韓国全体と大邱のグラフ表記が入れ替わった単純ミスでもなさそうです。
そこで19、7がどこから出た数字か気になったものの、グラフ作成をどの資料に基づいてしたかの説明がついていません。
読者・私のような素人には大邱の人口と日々の死者数データを簡単入手できないので何と何を組み合わせて19、7になっているか、何月何日時点の数字かも検証不能です。
結果的に残念ながら、グラフに基づく解説あるいは主張としては意味不明になっています。
それらを措いて・・グラフでなく文字意見を前提にするとしても、論旨には以下の通り疑問があります。
井戸端会議の筆者は、韓国のデータからテグと慶北を除けば日本と比率が同じだから韓国全体では問題がないかのような説明ですが、日本でもっとも感染者の多い北海道を除けばとか言い出せばきりがないので、比較するなら同じ基礎条件・・日本全体との比較の場合は大邱周辺を含めた韓国全体数字で比較すべきでしょう。
日本全土対韓国全土で言えば、上記主張・解説によっても韓国の死亡率は日本の約10倍以上ですし、都市間比較ならば同規模都市同士で日本の最大感染率の都市と大邱市を比較するのが妥当でしょう。
国内最大感染率かどうか不明ですが、同規模都市として名古屋市・愛知県の感染報道が多いのでこれを比べてみます。
名古屋市の感染関連では、たまたま3月8日のニュースが出ていました。https://www.asahi.com/articles/ASN383FRRN38OIPE008.html

名古屋市は8日、市内在住の80代男性が7日に死亡し、直後の検査で新型コロナウイルスの感染が判明したと発表した。男性は別の感染者との接触があり、6日夕まで目立った症状がなかったが容体が急変したという。愛知県内で感染者の死亡が明らかになったのは初めて。
男性は7日午前8時ごろに県内の病院に救急搬送され、救急隊の到着時は心肺停止状態だった。離れて暮らす遺族からの聞き取りでは、6日夕の段階では発熱はなく、食事もとっていたという。

上記によれば日本国内で感染者数が伸びていて要注意になっている名古屋市でも、3月8日時点で初の死者が出た状態です。
14日時点では、以下の通り愛知県では増えています・このようにいつの時点かの特定がないと比較になりません。hhttps://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3929338.html

新型コロナウイルス、名古屋市で男性2人死亡
名古屋市は、これまでに新型コロナウイルスに感染していることが確認されていた男性2人が死亡したと発表しました。
名古屋市によりますと、1人は今月10日に感染が判明した90代の男性で、新型コロナウイルス肺炎で死亡。さらに、これまでに感染が判明した高齢の男性が死亡しましたが、年代や死因は明らかにされませんでした。
・・・愛知県では感染者が114人、死者は10人となりました

これらのニュースが正しければ、冒頭引用した井戸端会議が、なぜ大邱のデータと名古屋市あるいは愛知県とを比較しないかの疑問が膨らみます。
しかも3月8日の死亡者は前夜まで自宅で元気だったのに一晩でいきなり急変したものですから、仮に日本で希望さえあれば無制限検査できるようにしていても防げなかった事例です。
次に札幌で見てみると札幌の数字が直接出ないので北海道で見ると以下の通りです。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/402615

新型コロナ、札幌の80代女性死亡 道内死者5人目 感染4人増の148人に
03/16 11:36 更新

3月16日現在でも北海道全部で死者5人にすぎません。

新型コロナウイルス対応の巧拙4(医療崩壊2)

新型コロナウイルスは感染しても8割は軽症で普通の風邪とほぼ変わらず、死亡率は1〜2%と言われていますので、それほど恐れる必要はないので爆破的拡大を防ぎ制御しながら受け入れていく・・免疫力を高めるのが合理的です。
・・ただし現在進行中の新型ウイルスのために統計がまだ揃わないのでこれは予測に過ぎないでしょうが・・。
確かなところをこの時点で確認しておきます。
https://www.lireclinic.com/column/新型コロナウイルス

新型肺炎・コロナウイルス感染の致死率、症状、免疫などの情報
コーヴィッド19
WHOから、コロナウイルスの致死率は2%程度との見解がありました。
*致死率=死亡症例数/感染症例数
決して人口の2%の方がなくなるわけではありません
(致死率:SARS 9% MERS 10%)インフルエンザの致死率は国によって異なりますが1%未満程度です。
日本では抗インフルエンザ薬が多用されており致死率が0.1%(高齢者0.3%若年者0.01%)と諸外国より低いとされています。

上記によれば人口比ではなく症状が出て統計対象になっている人に対する死亡率のようですから人口比ではもっと低いのでしょう。
感染していても軽くて医療機関に行かないで治ってしまった人は分母に含まれていないことになります。
逆から見れば、軽症者(無症状や感染度合いの低い人?)をどんどん無制限検査して感染者にカウントして激増させれば治癒率も上がるし致死率がぐっとさがる仕組みです。
一般的な風邪ひきの場合、少しだるいかな?発熱等の症状があって、4〜5日様子見しているうちに放置できないとなってから勤務先に遅刻連絡して近隣クリニック等で受診するのが普通のパターンですし、治癒率や致死率とは、こういうフィルーターを通して選別された受診者の統計比率です。
新型コロナウイルス等大騒ぎすればするほど普通の場合受診しない程度の軽微な症状者の受診率が高まるので、放置してれば受診行動に出ないうちに治ってしまうレベルの人も感染者にカウントされるので、統計上治癒率が上がり、致死率が下がる方向に作用します。
ちょっと風邪っぽい程度の人はその何倍もいるし、感染に気付かない比率が高いとも言われるので感染者中の死亡率としても実際の死亡率はものすごく低いことがわかります。
統計の宿命ですが、・・小売販売額統計もデパートスーパーだけの統計でなくネット販売等の統計を組み入れないと実態を表さなくなっているように、調査対象をどこに置くかによって実態反映率が変わっていきます。
大規模検査の効率性判断の客観指標とすれば、国によって大量検査する国と厳選して検査する国のばらつきがある場合、人口比死亡率が最も客観性がありそうな気がしますが・・。
死亡に至る呼吸器不全の場合、この時期原則的新型コロナ感染可能性をチェックするために事前胃呼吸器障害の症状がない人を含めほぼ120%?死亡後検査しているようですから死亡数を基準にすれば統計漏れがないでしょう。
例えば名古屋市での死亡者に関するニュースです。
https://www.asahi.com/articles/ASN383FRRN38OIPE008.html

名古屋市は8日、市内在住の80代男性が7日に死亡し、直後の検査で新型コロナウイルスの感染が判明したと発表した。
男性は別の感染者との接触があり、6日夕まで目立った症状がなかったが容体が急変したという。愛知県内で感染者の死亡が明らかになったのは初めて。男性は7日午前8時ごろに県内の病院に救急搬送され、救急隊の到着時は心肺停止状態だった。離れて暮らす遺族からの聞き取りでは、6日夕の段階では発熱はなく、食事もとっていたという。

日本ではこういう人も死後検査してウイルス検出されると新型ウイルス死亡者にカウントしているので死亡者絶対数を「人口比で見るのが客観性があります。
そこで韓国の大規模検査が死亡率低下に役立ったのか?逆に医療崩壊させて(コロナ型ウイルスに限定せず)地域全体の死亡率を高めたかの疑問に入ります。
20年3月3日現在の記事です。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020030301017&g=int

韓国感染者、5000人超 大邱で病床不足深刻―新型肺炎
2020年03月03日19時32分
韓国保健当局は3日、新型コロナウイルスの感染者が計5186人に達したと発表した。
死者は31人となった。感染者は連日急増しており、過去10日間で約10倍に膨らんだ。保健当局は現在、3万5000人以上に対し、感染の有無を検査している。
死者も大邱や慶尚北道に集中しており、同地域では感染者の急増で病床不足が深刻化。大邱では感染が判明しても、医療機関で治療を受けられずに自宅待機している感染者が2000人に達し、もともと疾患を持つ高齢者らが自宅で亡くなるケースも続出している。韓国紙は「医療体制の崩壊」(毎日経済)などと政府の対応の遅れを批判している。

それほどの重症でないものが列をなしてこれの対応に忙殺されて重症患者の診察順番が来ないとか、先着の中〜軽症者にベッドが占領されていて肝腎の重症者が入院できない弊害がいわゆるトリアージ問題ですが、社会全体の問題としてみれば新型コロナ型患者内の順位争いにとどまりません。
地域社会での医療崩壊・・日常的医療を受けられるシステム崩壊が起きれば深刻です。

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