違法収集証拠の証拠能力(違法性の程度)1

違法手段で収集した証拠を排除すべき基準は、違法によって生じた損害の大きさとの利益衡量関係ではないでしょうか?
この辺は刑事訴訟法学者の研究論文が一杯あるのでしょうが、このコラムを書くまで気にしていなかったのでその方向から読んだことがありません。
ですから繰り返しお断りしているとおり素人の思いつき意見です。
GPS装着によって想定される実質的被害があるとしても、拷問禁止のように何が何でも禁止しなければならないような普遍原理と言うべき権利を侵害しているとは言えないように思えます・・。
以下最高裁判決文の一部です。
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=86600
平成28(あ)442
事件名 窃盗,建造物侵入,傷害被告事件
裁判年月日 平成29年3月15日法廷名 最高裁判所大法廷
「・・このような捜査手法は,個人の行動を継続的,網羅的に把握することを必然的に伴うから,個人のプライバシーを侵害し得るものであり,また,そのような侵害を可能とする機器を個人の所持品に秘かに装着することによって行う点において,公道上の所在を肉眼で把握したりカメラで撮影したりするような手法とは異なり,公権力による私的領域への侵入を伴うものというべきである。
(2)憲法35条は,「住居,書類及び所持品について,侵入,捜索及び押収を受けることのない権利」を規定しているところ,この規定の保障対象には,「住居,書類及び所持品」に限らずこれらに準ずる私的領域に「侵入」されることのない権利が含まれるものと解するのが相当である。」
「そうすると,前記のとおり,個人のプライバシーの侵害を可能とする機器をその所持品に秘かに装着することによって,合理的に推認される個人の意思に反してその私的領域に侵入する捜査手法であるGPS捜査は,個人の意思を制圧して憲法の保障する重要な法的利益を侵害するものとして,刑訴法上,特別の根拠規定がなければ許容されない強制の処分に当たる(最高裁昭和50年(あ)第146号同51年3月16日第三小法廷決定・刑集30巻2号187頁参照)とともに,一般的令状がなければ行うことのできない処分と解すべきである。」
(3)・・GPS捜査は・・・,裁判官による令状請求の審査を要することとされている趣旨を満たすことができないおそれがある。さらに,GPS捜査は,被疑者らに知られず秘かに行うのでなければ意味がなく,事前の令状呈示を行うことは想定できない。刑訴法上の各種強制の処分については,手続の公正の担保の趣旨から原則として事前の令状呈示が求められており(同法222条1項,110条),他の手段で同趣旨が図られ得るのであれば事前の令状呈示が絶対的な要請であるとは解されないとしても,これに代わる公正の担保の手段が仕組みとして確保されていないのでは,適正手続の保障という観点から問題が残る。・・・・」
「・・一般的には,実施可能期間の限定第三者の立会い,事後の通知等様々なものが考えられるところ,捜査の実効性にも配慮しつつどのような手段を選択するかは,刑訴法197条1項ただし書の趣旨に照らし,第一次的には立法府に委ねられていると解される。」
最高裁の判断は令状なしの装着が違法・・手続不備と言うだけのことですが、これによれば、手続さえ践めばあるいは立法さえ出来ればGPS利用の捜査自体が許されている・・拷問のように何が何でも禁止しなければならない捜査手法ではないことを前提にしています。
手続不備の違法を理由に無罪にして来た判例・・違法収集証拠排除の法理も元はと言えば、政策目的・拷問根絶と言う高度な人権保護思想が背景にあるのですから、どんな軽い違法でもあれば無罪にすると言う法理として形式的適用をするのは(私見によれば)間違いです。
国家が違法行為をして良いのかと言う理論付けも有りますが、矢張り程度問題でしょう。
最高裁はこの点具体的な侵害の有無に触れずに「個人のプライバシーを侵害し得るものであり・・」と侵害可能性を認定するだけで続いて憲法35条の令状主義の精神に反しているので違法=証拠採用出来ないと結論を出しています。
この点では原審・・高裁判断の方が、違法性の程度も検討している点で合理的な感じがします。
(最高裁は高裁が余計な利益衡量をしていると言う立場ですが・・)
最判は法律実務家らしい具体的議論をすべきなのに、これをしないであちこちで粗雑な論理を展開して(憲法論に疎い素人の意見ですのでご容赦下さい)立法論に放り投げてしまった印象です。
(憲法論に素人の私のレベルでは)ワケの分らないプライバシー保護の理念の強調から折角証拠のそろっている犯罪者を無罪にしなければならないほど優先する人権か・・違法性がそんなに高いかの丁寧な議論が必須と思われます。
「立法的措置・・が望ましい」と書いていてそれなりに行き届いた判決のように見えますが・・。
しかし、上記判決文のとおり「侵害しうる」と言うだけで具体的侵害の認定もしないままで、憲法に明文のない「プライバシー侵害があり得る」d家得35条該当・令状主義を持ち出して・令状がないから違法な捜査であると言うだけで違法の程度を詰めないで証拠不採用にしてしまう・もしかして無罪になるのか?の疑問です。
遠くのビルから望遠カメラで室内の様子を探っていたら偶然殺人行為や違法行為を撮影した場合、遠くの高層ビルからの無断撮影はプライバシー侵害の可能性があるが、望遠鏡で覗いても良いとする法がないから違法・無罪にすべきだとなるのでしょうか。
民間人が趣味で覗いていたならば証拠になるが、捜査目的=35条違反・ダメと言う論理が分り難いのです。
内密にやるのと権力による強制的住居への押し入りその他の侵害とは本質的に違う・・違法性が緩い・・その点について緻密な議論が必要だったように思われます。
こっそり盗むのと強制的に金をとるのと犯情が明らかに違うでしょう。
憲法で令状を要求されているの文言カラ明らかなように実力で制圧して行なう「強制」捜査です・・これをはっきり言えば断るに決まっているから強制だと言うのは言葉のすり替えです。
刑法レベルで見れば(住居侵入を伴わない)入浴中の浴室などを覗き見るなどは、軽犯罪法違反程度ですが・・これもはっきり見せろと言えば断る決まっているから強制して女性の裸体を見たのと犯情が同じと言うのでしょうか?
最判は「そのような捜査手法を許容する法がない以上証拠に出来ない」と言う趣旨ですから、GPSによる捜査を認める必要があるならば民意に基づいて立法すれば良い筈・「立法化していない以上は、その間はGPS装着によってえた証拠は証拠として採用出来なくても仕方がない」と言うと一見罪刑法定主義の応用みたいな印象を与えます。
処罰するには予め法で開示しておく・・罪刑法定主義ですが、捜査方法は社会の進歩に従った日進月歩の必要性があるものですから予め捜査方法を法で決めた方法による捜査しか許さない・決めていない方法による捜査は違法となる性質のものではありません。
従ってそもそも前もって法で許可する方法に捜査を限定する性質のものではありません。
罪刑法定主義とは根本が違う・手続を犯罪行為前に決めておかねばならないものではありません。
特に本件では何かの法に反することを積極的にしたのかと言うと最高裁の事件は「プライバシーを侵害しうる」と言うだけですから、多分住居侵入のような具体的違法行為を認定出来なかったように推定されます。

民度3(朝鮮民族)

韓国は李氏朝鮮以来の伝統に復帰して,庶民無視・・戦後約70年に及ぶ人民(ピープル)に対する愚昧化政策+反日教育の成果が出て来て収拾のつかない状態を招いていると思われます。
鳩山氏の「少なくとも県外へ」の主張同様に韓国野党は日韓合意破棄など国際常識無視の無茶な主張をしてますが,政権を取ったらどうするつもりなのでしょうか?
現政権は国際合意の重みをある程度理解しているようですが,次の政権に変わったら前政権の約束を守る必要がない」と言うような思い込みで野党候補が運動してるようです。
幼稚な政治レベルで国際社会で一人前にやって行けると思っているのが不思議です。
(事実上次期大統領選に出馬予定と言われる)前国連事務総長の潘基文が,「先ず10億円を返そう」と言う意見を述べている様子です。
国連事務総長を務めていた彼が,「貰ったお金さえ返せば」国際合意を反古に出来るかのような発言をするとは驚きです。
潘基文氏の公式発言は以下のとおりです。
http://www.sankei.com/world/news/170113/wor1701130027-n1.html
【ソウル=桜井紀雄】韓国メディアは13日、次期大統領選への出馬に意欲を示す潘基文(パンギムン)前国連事務総長が、慰安婦問題に関する日韓合意について、日本政府による10億円の拠出がソウルや釜山(プサン)の公館前に設置された慰安婦像の撤去が条件なら「金を返すべきだ」と発言したと報じた。」
こういう国・・対価を貰うだけもらった後は約束を守る気がない・・これが「詐欺みたいだ」と批判されることがやっと分ると「じゃ返せば良いだろう」と言う次の段階に気づいた・・少し進歩した程度のことです。
先取りしたお金を返せば良いのではなく,「合意や約束を守るべき」と言う大前提が理解出来ていない点では、前国連事務総長すらも同じですから驚きです。
こう言うレベルの相手に何百億ドルと言うスワップ(相保障)の約束を出来るわけがないと言うのが国際常識ではないでしょうか?
このテーマで今後交渉を進めるように持ち込んだ安倍外交は成功と評価すべきか、感情的対応と言うべきかは短期間に結果が出るように思われます。
1月12日のコラム冒頭で,中韓も民度レベルが低いだけで士大夫層・エリートは相応の政治経験がある(筈)と書きましたが,韓国の場合クニのエースとして国連に送った人材でさえもその程度のようです。
朝鮮族は朝鮮通信使の時代から,儒教を早くから信奉していたので?日本より一日の長があると自慢しますが,ヤンパン層の政治経験レベルはそんな程度・・彼らは長い間何を学び・考えていたのでしょうか?
儒教は専制支配秩序に便利なので,(日本の封建制・・利害調整必須社会とは違う)漢王朝が支配道具としたのですが,李氏朝鮮も「これは便利だ」として専制支配に利用して来ただけ(その分思考回路が硬直していただけのように見えますが)ではないでしょうか?
専制支配・強い者が論理の正当性無視で決める社会しか知らないので,合意の重要性を理解出来ないまま現在まで来た様子です。
社会生活の基礎・・「合意を守る」と言う基本原理が理解出来ない・朱子学には深遠な哲理?があっても、社会あるところに必要な「合意重視」ルールの教えがなかったのでしょうか?
赤穂浪士処分に際して「忠孝重視」の教えと「社会秩序維持」の相克について荻生徂徠以下儒者が困った原因です。
日本の場合,遣隋使以来中国大陸の学問や芸術の優れたものは概ね取り入れて来ましたが,朱子学までの儒学は学問的価値を左程見いだせなかったので軽視されて来たに過ぎません。
朱子学になって初めて理論哲学として優れたモノがあったので,徳川幕府がこの時点で漸く取り入れたのは理にかなっています。
ただし中国や朝鮮では,朱子学以外の学問が科挙試験から切り離された結果、事実上その他学問が窒息して行った・・これが明清時代や李氏朝鮮社会停滞の原因になったと言われています。
儒学思想が停滞の原因と言うより,「科挙」と言う国家試験が強力過ぎて,学問を志すほどものにとって,科挙試験合格が登竜門・・科挙試験で採用されないと誰も勉強しない・・私塾や出版が成り立ちません。
朱子学以外には学問として生き残れない・・その解釈学に特化して行くと全く発想の違う視点の自由な学問が生まれる素地をなくしてしまった・・学問が朱子学を中心とする訓古学になってしまった原因です。
文芸も社会制度も何もかも,過去の解釈が優れているかどうかだけで,新たなものを考える力をなくしてしまったのです。
焼きもの・・天目茶碗で言えば,トッピン級の画期的なものが出来ると・・清朝国内では異端扱いで見向きもされないので、良いものが出来ると直ぐに日本へ輸出する習慣があったと言われるのはこの所為です。
漢民族の逸品(書画骨董)の多くが日本に集まっている原因です。
現在日本で言えば科挙制度再来と言われる司法試験制度の弊害がここにあります・・異端学説では合格出来ない?・・一旦主流になった学説が幅を利かす弊害・占領期にアメリカの正当性を主張するために確立された憲法学説・歴史観を勉強しないと一流校→1流大学に合格出来ない→司法試験合格に不利となる現象です。
平和憲法の実質を議論するより先に問答無用式に「これを守れ」と言う論調がはびこる原因です。
ただし、司法試験は論理が優れていれば反主流の学説でも合格出来る点で,中国ではびこった学閥形成の弊害(漢時代に始まる党錮の禁その他面接官との個人的関係・・繰り返し弊害が起きています。)のない公正な制度ですが,それでも先ずは主流派の学説をマスターしておかないとマトモな論文を書けないので,主流派学者の方(ホンが売れます)があちこちで引っ張りだこ・・有利(事大主義意識が自然に刷り込まれる仕組み)です。
中国や朝鮮では,当時民間需要が発達していない・・官僚にならないと食えないし、政府買い上げでないと芸術品も売れない・・相手にされない時代ですから,その弊害の大きさが分るでしょう。
ちなみに現在日本では司法試験に合格しなくても民間でいくらでも実力発揮出来ますし、江戸時代にも将軍家お抱え絵師でなくとも民間でいくらでも活躍出来たし新たな浮世絵その他が輩出しましたし、芸大を出たからと言って芸術家と言えない社会でしたが,実は学歴社会の場合,その弊害が大きくなります。
これを利用したのが米軍支配制度で大学その他マスコミ等を占領政策貫徹目的の置き土産にした弊害が今になって目について来た状態です。
韓国では日本の何倍もの学歴重視社会ですから,一流大学やマスコミを内部侵蝕した方がた方が世論動向支配に有利・・・マスコミの多くは北朝鮮の工作成功の結果、事実上の支配に入っていると言われています。
最近の日本での法律家の政治運動・主張を見ると,(私もその一因ですが関与していませんので,運動を推進しているグル−プト言うべきかな?)どこか硬直した印象を受けます。
「秀才とは馬鹿の一つ覚えに特化した人材だ」と言うのが私の持論ですが)司法試験を頂点にする準科挙制の弊害・・主流学説=アメリカの占領政治の置き土産重視・事大主義の弊害を引きずっている結果かも知れません。

失言パッシングと言論の自由1

マスコミ界が特定事実に関して政治家が本当のことを言うと「失言とか妄言」とか大騒ぎして、パッシングする基準は何か?が気になりませんか?
子供が「王様が裸だ!」と叫んだのに対して、大慌てで周りの大人が口を塞いでいるような印象です。
あるいは宦官の趙高が「馬」を「鹿」といって、「あれは馬だ」と言う皇帝に恥をかかせても周りの群臣が誰も皇帝に合わせて「あれは馬だ」と言えなかった故事(バカの語源)がありますが、ここで独り真実に合わせて「あれは馬です」と言えば、直ちに処刑されるような雰囲気の再現です。
失言と言う変な用語が発達したのは事実を言われると困る勢力が、マスコミ支配している結果編み出した新語でしょう。
マスコミの存在伊意義は政府や力の強いものが不都合な事実を隠している場合、これを暴き国民に伝えるのが本来ですが、逆に誰かが不都合な事実を発言するのを封殺する役割を担うようになってしまっているのです。
マスコミが過去に失言・妄言と大騒ぎした結果、大臣が罷免か辞任に追い込まれた例が一杯ありますが、真実を言われると困る勢力はどこか?と言う基準で見ると共通項は中韓両国であった事例ばかりであることが分ります。
長年マスコミ界が一致してパッシングするとすぐに大臣罷免や陳謝に追い込める・・政界から抹殺出来るマスコミ界の力を誇示する風潮が言論を萎縮させ、慰安婦問題などを大きな事件に育てしまった反省が必要です。
マスコミ界に在日系や中国系人材を送り込んでマスコミ内の人的支配を目指す中韓両国の計画が事実上完成したのは、韓流報道がはびこったころでしょうか?
第二次世界大戦前後を通じてコミンテルンがアメリカでマスコミ界・政府機関に人材を浸透させてマスコミ支配を完成させていた・・アメリカでマッカ−シー旋風の元になったことの再現を無防備な日本でやっていたように見えます。
無防備とは憲法9条の軍事面のことだけではなく、思想的無防備に繋がっています・・あらゆる分野でアメリカによって武装解除された状態で・・知財であれ、先端技術技術であれ、盗み放題になっている・・この防衛方面・・制裁面が極端に弱くなっている・勢力拡大を図る外国勢力にとって、自由自在に浸透出来るのが我が国です。
対中対立状態になって初めて日本の無防備が気になり出したアメリカの要請で?最近次々と取り締まり法規化が動き出しました。
あらゆる面での非武装平和論・・いわゆる戸締まり不要論による外国人犯罪の拡大・行き過ぎ是正策が、特定秘密保護法やマイナンバー法制定・外国登録の改正(住民登録制度)アングラマネー規制への大きな動きです。
日本人の本音を無視したマスコミ表現ばかりが何十年もはびこっていて、中韓の虚偽首長を批判する意見をマスコミ界で全く言えなくなって久しいので、中韓両政府にとっては、日本のマスコミ支配が完成したと考えたようです。(中韓に不利な事実を言いそうな人はマスコミで採用されません)
親中韓の民主党政権誕生によってこの機会とばかりに、トドメになる、大攻勢を掛ければマスコミ界が応援して「今までの謝り方がぬる過ぎたからもっと誠意を持って謝るしかない」と言う世論を形成させて、より多くの慰安婦賠償金や技術移転等の約束を獲得出来ると誤解してしまったように見えます。
自民党時代も含めて民主党政権時代までには、政府自身も(反論するとマスコミの集中砲火を浴びるから?ウラで何かあるのか不明ですが)韓国や中国政府の言いなりになっていたので、押し殺されている日本人の国民感情を中韓両国では理解出来なくなっている様子です。
ほぼ属国にでもなってしまったかのような思い上がり・・機は熟したとばかりに大々的攻勢・・反日暴動や尖閣諸島海域審連続侵犯行為・・慰安婦問題の世界拡大行動等・・イザ決戦とばかりに最後の一斉攻撃に出たことによって、日本人の本音・・中韓支配勢力のマスコミ支配による噓八百の押し付けに対する不満が遂に爆発しました。
韓国びいきの報道ばかりしていたフジテレビが国民批判を受けてすぐに業績悪化したことから分るように、日本人が喜んでいないのに韓流ばかり報道していた実態がありました。
私の例で言えば、NHkラジオ深夜便を好んで聞いていましたが、10数年前ころから、途中で話題に関係なく「韓国が如何に素晴らしいかの話題」が挿入されるようになって来たのでその後我が家では、深夜便を聞かなくなっていました。
NHKラジオを聞かなくなって久しいので今の状況が分りませんが、NHKは広告収入に関係がない強みで視聴者がいくら減っても営業方針?に関係なく、今でも韓流や韓国料理などの賞讃報道を続けているのでしょうか?
安倍政権が躍起になってマスコミの中立化復活のために中立人材をトップに送り込んでも、昨日書いたように政府任命のトップ以外の従業員が皆、中韓関係・・本国の意を受けた人材で固められてしまっているとした場合、日常業務・日々の放送内容にトップが口出し出来ないので、どうにもなりません。

朴外交と内政能力

以前どこかで書いたと思いますが、韓国の政治改革は教科書どおり?欧米の要求どおり極端に行なう傾向があり・・この点で実情にあわせてモタモタしながら進む日本より進んだ制度になっている箇所が多くなっています。
90年ころまでは民法その他基本法は戦前の日本制度の模倣のままだと言われていましたが、以後急激に日本離れが進み欧米の指導どおり?これが良いとなればドンドン取り入れて?抜本的に入れ替える改正が進んでいます。
いつか紹介したと思いますが、戸籍制度も完全にやめてしまいました。
FTAが良いとなれば国内利害調整など無視して突っ走ります。
(私たちの世界で言えば、刑事事件での身柄拘束率が極端に減少し、日本より形式上は進んでいます。)
韓国政体は実質期間限定の独裁制であると書いてきましたが、この性質上反対派を蹴散らして強行採決→法案成立させる国でしたから、これが良いという指導を受ければ国内の実情無視して、法制度的(実際の運用はどうであれ)には強権突破でどうにでもなるのでしょう。
中国などで知財等法制度だけ近代化しますが、その運用面では外国人や政敵だけ独禁法や賄賂で取り締まるなどがあるのと同じです。
複雑な利害調整なしで強行採決するばかりならば、中国のように始めっから民意を問わない制度の方が国民もそんなものだと納得し易いかも知れません。
日本には不都合な真実が伝わって来ないですが、社会の実態がついて行かないのに、法律だけが超近代的な制度になっている無理があちこちにあると思われます。
昨日名前だけ紹介しましたが、あまりに強行採決続きで社会の制度疲労が出て来たので、李前大統領末期だったかに?国会先進化法と言うものが出来て、議長による職権上程が禁止されてしまったらしいのです。
職権上程が出来ないと野党との合意がない限り審議の対象に出せないと言うことで、強行採決出来なくなってしまったと報じられています。
議長の職権上程禁止だけならば、与党が委員会の多数を占めれば委員会で強行採決すれば本会議上程出来そうですが、この辺の韓国での具体的手順を知らないので、野党の合意がないと何故上程できなくなったのか今のところ分りません。
その他に人事承認案件もあって簡単に承認されず、過去のスキャンダル暴きになって候補者が尻込みするようになっていると言われています。
(少しは大人の話し合いが出来る社会に近づいたから強行採決が不要になったと言うよりは、弊害が大きくなり過ぎたからか仕方なしに修正したと思われます。)
この結果、朴政権は政権発足後何日も閣僚の任命さえ出来なかったことや最近でもセウール号沈没事件の責任を取って、首相が辞任表明後後任首相候補が次々と辞退に追い込まれて、結局辞任表明した首相の留任なってしまうていたらくです。
内政に関しては、何もかも野党の協力がないと法案が通らなくなって朴政権は立ち往生状態と言われています。
朴政権の内政能力のないことの言い訳に国会先進化法の責任にして、日本のマスコミが解説しているのかも知れませんが・・。
それもあって、国内政治能力欠如を誤摩化すために外交は国内利害調整なしに勝手にやれるので、反日宣伝外交に飛び回っていると言うことでしょうか?
実際には外交交渉はその成果によって、内政に直接反映します。
TPPに限らず全て実のある外交交渉であれば、その効果が直接国民の利害に関係し新たな法の制定が必須ですので、内政以上に利害調整能力が要求されます。
重要な外交案件は相手国の安定政権を相手にしないとまとまらないと言われているように、重要案件ほど国内利害の対立が起きますので、国内利害調整能力がないと、何も決められない筈です。
朴外交は日本を誹謗中傷をするのみで、内政に利害が起きるような対外取り決めをしないで内容のないことに精出しているから、好き勝手にやれているのかも知れません。
(外国に反日記念館や慰安婦像を建てる程度では国内関連法の整備・・利害調整不要・・反対派がなくて気楽です。)
反日宣伝をしても利害調整の必要な国内法制定は不要ですが、日本の悪口を言いふらした対日マイナス効果は、日本との冷却化を招いて長期的に国民が大きなマイナス負担することになりますが、直ちに関連国内法を議論する必要がないと言う目先の逃げ道にしているだけかもしれません。
勿論中国を何回訪問しようとも、国内法案成立(即ち利害調整)を必要としていません。

ウクライナ危機12と中国の学習能力5

4月23日書いたように特定企業の狙い撃ちで国民不満のガス抜きに使い、尖閣諸島侵犯もやめるにやめられないので、細々と領海侵犯を繰り返しています。
公害の顕在化など失政が日に日に明らかになって行く状態で、中国政府はいつまで姑息なやり方で国民が納得させれるかの岐路にさしかかっています。
ロシアのウクライナに対するような対日圧倒的兵力差はないし、(開戦すれば逆に日本に大敗するでしょう)さしあたり韓国を取り込んで世界中で対日批判を起こしながら、特定企業の狙い撃ちで様子を見ようとしているところに、ウクライナ危機が発生しました。
経済不振の進行と国民の目・・不満をそらせるための対外軍事行動に追い込まれている・・誘惑に駆られている点では、ロシアのプーチン氏の置かれている立場と中共政府は類似しています。
追いつめられている点では、中共政府はまさに土壇場ですからプーチン政権の比ではありません。
改革開放以来30年来反日教育して来たものの、日本はまだまだ強いし(背後に直接アメリカ軍が控えている点でも)簡単に攻撃できない点では、ロシアとウクライナの関係より不利です。
そこで、手強い日本に対してはちょっかいを出す程度で、フィリッピンやベトナム等に対する周囲の島々を併呑する方向に徐々に方向転換して、国際反応をテストしてみようとしていたところでした。
南沙諸島では、その気になればほぼ無抵抗に占領出来ることも、ロシアの対クリミア・クライナ作戦と似ています。
暴力団か強盗のようなことをして経済制裁を受けた結果、経済不振がさらに酷くなって、結果的にプーチン政権転覆にならないか・・これを中国に当てはめた場合どうなるかを必死に観察して研究していると思われます。
中国の場合、ロシアとウクライナ関係に比べて日本に対して軍事力で圧倒的な差がない上に、現にアメリカが軍が駐留している地域であって、ロシアの内海のような黒海沿岸とは軍事的な意味が違います。
その上、外資の入り組み程度が半端ではありませんから、この流出が始まると経済が持ちません。
経済不振誤摩化しのための軍事威嚇ですから、結果的に数ヶ月くらいで経済破綻するのでは却って政権維持が難しくなるので意味がありません。
中国は軍事力ではロシアのように周辺国に対する圧倒的兵力を有していませんが、その代わり中国には世界一の外貨の蓄積と巨大な内需があるので、内需目当ての外資は直ぐに逃げないし・・資金流出が始まってもある程度持ちこたえられる強みがあります。
内需の幅が広い・・ロシア・資源輸出国のようなモノカルチャー的弱さがありません。
中国が金融制裁に対抗してアメリから資金を引き上げる・・アメリカ国債を売り払って自国通貨買い支えをすると脅しても、アメリカは自国通貨建てですから紙幣を印刷すれば支払が出来るので、アメリカは短期的には困りません。
むしろ、はっきり中国が敵対すればアメリカ国内の敵国資産凍結の実行で対抗できますし、そこまで行かなくともイランに対する制裁のように金融資産凍結・取引禁止できるのが普通です。
これをやられると、外貨準備は何の効力もなくなり、(使えないので)中国が資本流出に打つ手がなくなります。
問題は尖閣諸島を奇襲攻撃して占領したときに、中国から資本流出が起きるかどうかアメリカによる経済制裁があるかどうか、あったとしてどの程度になるかの見極めです。
アメリカが、日米安保条約によって本格参戦してくれるとは期待出来ない(日本人大多数が信用していないと思われます)までも、日本軍の後方支援をする一方で、中国に対する経済制裁に踏み切るのはかなり確率が高いと思われます。
いくら何でもこの程度のことすらしないとなれば、日米安保条約は完全に効力を失います。
4月23に国賓で来日したオバマ大統領が、尖閣諸島が日米安保条約に定めるアメリカの防衛義務の対象であると明言したニュースが流れています。

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