アメリカの長期戦略と日本1

小笠原や沖縄の返還は,米ソ冷戦真っ最中のアメリカが、日本を自陣営につなぎ止めるための無償?返還ですから、沖縄基地全面返還条件で平和裏に返すことがありえないのが明白・・全面返還に固執してそれで決裂して「一歩も譲らなかった」と自慢していれば良かったかの国民選択の問題です。
国民の政治レベルが熟していないクニでは、熟達した政治家による秘密合意が許されると言う意識が普通・・決断した政治家は将来の歴史評価に委ねるしかないのが現在の常識です。
その意味では「一定期間経過で公開する」アメリカの制度は合理的です。
世界の植民地独立機運が生じたのは、対日独戦に協力させるためにイギリスがインドに独立を約束するしかなかったことに端を発しているように物事には見返りがあります。
アメリカは占領初期には日本を工業国として再起させない目的で国内工場設備を解体してアジアへ搬出強制していたのに、これを一転して国内工業生産再開を許し再軍備を認め日本独立を認めたのは朝鮮戦争以来のあらたな戦争体制に日本を協力させるためであったことは、揺るがない歴史事実でしょう。
この世界大変動のチャンスを生かして、荒廃した産業を立て直し、独立出来たのは日本政府、民族の大成功でしたが、サンフランシスコ平和条約時に社共が主張していた全面講和論貫徹→独立先送りしていた場合を想定すると日本はいつまでも独立出来ないで占領下のままになっていたことになります。
ソ連崩壊による世界世論一致まで待てば良かったのでしょうか?
反対するソ連さえなくなれば社共が賛成に回ったでしょうか?
今度は中韓が反対だから反対というのではないでしょうか。
1990年近くまで占領されたままでいたのでは,後記のインデイアンに対するように日本民族は骨抜きにされていたでしょうし,ソ連が崩壊すれば独立出来たかと言うと、そうなってからでは独立が無理になります。
アメリカにとってせっかく大量の人命を犠牲にして支配下に置いた日本を何の見返りもなく独立させる必要がなくなる・・国内世論が承知しないというのがふつうです。
・今のロシア相手に何らの見返りもない北方領土返還などまとまりそうもない実態と同じです・・ギブアンドテイクが冷徹な国際政治です。
ロシアはウクライナ侵攻以来国際孤立していたから日本へにじり寄っていたのですが、トランプ氏登場で息を吹き返してこの僅か数週間でイキナリプーチンが北方領土返還交渉に冷淡、強気になったのと同じで、アメリカも敵対国ソ連が崩壊すればアメリカの日本利用協力メリットが低下するので、態度も変わります。
実際にソ連崩壊後対ソ戦略基地としての日本が不要になると。早速アメリカは中国・江沢民と組んで対日包囲・ジャパンパッシングを強めた・・世界的に「日本には将来がない」と思わせる動きの推進役を果たして来た事実を見れば明らかです。
調子に乗り過ぎた中国の暴発で,対中対立になりかけた結果、安倍政権以来日本が大事にされるようになっていましたが、アメリカ、トランプ氏がアジアで中国と覇権争いをする気がなくなれば・・経済利益だけで見れば,アメリカは伝統的に中国と仲良くし日本を敵視した方が合理的な関係です。
アメリカは元々条約を守ったことがありません。
アメリカでは、降伏したインデアンとの条約(降伏条件)を踏みにじりインデイアンの反骨精神を奪うために、赤ちゃんが生まれると直ぐに全員取り上げて白人家庭に送り込み政策が実行されました。
生まれつき白人の召使いとしての教育・・大きくなると全員寄宿舎に送り込まれて徹底した白人優越教育が行なわれる・・生まれながらの従属・劣等民族意識を刷り込む政策が実行された恐るべき歴史があります。
この結果あの勇猛なインディアンの子孫が、ほぼ全員精神を病むか骨抜きになり、麻薬・アルコール中毒中心の生活に陥り、今や絶滅危惧種並みの被保護人種になっています。
社共勢力・・これに同調していたマスコミ文化人らは何の展望があって独立を拒否したのか?ニッポン民族をどうしたかったのか?不思議です。
沖縄返還で言えば、無条件返還の観念論・・結局返還交渉を破綻させる場合との利害得失ですが・・民度の高い社会では実情を公開しても合意形成可能です・・何故高度に発達していた日本の民度でこの程度の合意形成が出来なかったのでしょうか?
実際に密約があったかは別として国民の「総意」としては,基地が残っても早く返還して欲しかったかったことは間違いがなかったでしょうし、(「異民族支配が続いた方が良い」と言う民族がこの世にあるでしょうか?)沖縄返還時にアメリカ軍に「全面的に出て行ってくれ」と言うのは無理があると言う総意で返還後も長年一致しています。
基地存続の合意で返還された以上、日本は暗黙の合意・約束を守るべき信義があります。
ところで、沖縄が密約や基地存続の結果、沖縄県民が日本本土の人の犠牲になって酷い目にあっているのではありません。
沖縄米軍基地は周知の通り日本防衛のためではなく、ほぼその99%がアジア太平洋全域のアメリカの国益のために日常活動しています。
米軍基地があってもアメリカ軍支配下よりも日本復帰の方がよかったから沖縄県民は復帰を選んだのであり,多くの日本人もこの形しか復帰させられないので気の毒・・一緒に苦労しましょうと言うだけです。
東北の津波被害に対して日本人みんなが自分のことのように気の毒と思っていると、東北の人から「みんなのために犠牲になっていると言い募られると」??となりませんか?
東北の御陰でおいしいワカメが食べられるかも知れませんが・・。
日本は日本列島防衛に関係のない、米軍沖縄基地のため、あるいは発展し損なってる沖縄のために莫大な資金を投下して来ました。
全て沖縄県民のための負担であって、沖縄復帰によって本土は何か恩恵を得ているでしょうか?
せいぜいアメリカ軍のパトロールによるアジア平和への貢献と言う抽象的利益に過ぎませんが,これは米軍施政権下のままにあっても同じです・・・・むしろ日本は基地経費負担など一切する必要がありませんから気楽です。
日本が樺太や北方領土のロシアの軍事基地系経費負担など、誰も考えないのと同じです。
北方領土も元住民のための復帰運動をした結果仮に基地付きで帰って来た場合,元住民から基地の存在のために騒音被害などの損をしている被害者だとしょっ中資金要求されているような関係です。
折角合意しておきながら、飽くまで米軍に嫌がらせして追い出そうとし、米国と仲違いのタネをまいて沖縄の防衛を無能力化したいのは、どこのクニの利益になるのか?
今回のトランプ氏の要求・・「基地経費を全部持たないならば撤退する」と言う要求が本当に出て来たら、このときこそ逐次全面返還交渉のチャンスでしょうが(それでも数十年かかる交渉です)、トランプ氏は脅す・・駆け引きだけであって、本気で出る気はないでしょうが,結果的にアメリカの存在感が縮小する方向へ向かうことは確かでしょう。
元々オバマ時代からアメリカは当面アジア地域のプレゼンスを維持しながら将来的には地域大国程度で良いと言うのが基本セオリーだったと思われますから,それをトランプ氏が(一種の孤立主義・・アメリカ第一と言うのもこの意味で理解すべきで)刺激的表現をするか、温和な言い方をするか程度の差でしょう。

秩序崩壊と騒乱4(稚拙な欧米基準)

北方領土交渉もロシアを経済的に追いつめれば、ロシアの民族感情を刺激するので返して来ることは100%あり得ません・おしておして押しまくって取り返すには問答無用の武力制圧しかないのが明らかです。
欧米は彼らの言う「選挙制度がない限り民主国家ではないし人権がない」と言う誤った思想を持って気に入らない国に対して恣意的に非民主国家と断定してその政権を経済制裁したりしていますが、このコラムで何回も書くように日本は革命を起こさなくとも選挙制度がなくとも民意重視社会でしたし女性重視どころか中心の社会です。
経済政治の表面に出る数で女性の人権を主張しますが、男女差や年齢差よりも、身分差の方が優越する社会・・例えば20歳でも王様や大手企業社長になれる社会は実力主義と社会とはとても言えないでしょう。
女性の地位も同様で、か−スト制など階級差別のきつい社会の方が女性でも大統領や社長になり易い・・社会全体の女性の地位とは関係がありません。
例えばインドでは、早くから女性首相が活躍していましたが、アメリカやフランスにはまだ女性大統領が出ていません・・アメリカに比べインド社会の方が女性の地位が高いと言う人はいないでしょう。
アメリカでは黒人大統領が出たから人種差別がないのか黒人の地位が高いのか?
例を出しているとキリがないのでやめますが、バカみたいな基準を世界に押し付け、マスコミが尤もらしく騒いでいるコトはいくらでも例証出来ます。
女性と男性は本質的に違う・・長所短所が別にあるのですから、違った能力を相互に認めたうえで違った面で活躍出来る・・それを相互に尊重する社会の方が本質的平等を実現する道です。
犬に猫と同じ動作を求めても意味がないし、猫も犬と同じ能力競争しても意味がありません・・こんな簡単な原理を無視しているのが欧米的人権意識です。
女性が男性と同じ仕事をして評価されなければならない社会の方が、女性差別が激しいことになります。
このような社会参加方式を?を逆に男性に求めたら,男性が女性と同じことを出来る訳がない・・直ぐに無理だと分ります。
男性の看護士や介護士、保育士もいますが、内部役割分担をしているから成り立っているのであってきめ細かな手厚い看護能力など男性が女性並みに出来る筈がありません。
日本では家庭内の発言権は、女性中心であって男性は従うしかない社会・・家計・・お金の管理も女性がやるのが普通でずっとやってきました。
欧米は女性蔑視・・結婚後お金・資産は全部夫が握る管理する社会ですから、明治になってフランス法制度を導入して以来法律上は女性の地位が下がりましたが家庭内では従来どおり女性がおしゃもじ権を握ったままで現在に至っています。
夫名義の遺産分割でも、皆女性が中心になって、どうするかの重要判断を決めている・・裁判実務でも生命に拘る病気で医師にかかるときの判断もみな同じです。
話題がそれましたが、欧米の人権意識・民意重視などは千年単位で日本より遅れていたことにちょっと気が付いただけのことを、さも大層な発見のように偉そうに言いふらしているに過ぎない・子供がちょっと社会の仕組みや礼儀を聞きかじって得意になって家に帰ってからオヤに「こう言う仕組みだって」・・と教えているつもりになっているような滑稽さがあります。
革命があったから偉いのではなく革命や禁止の法律がないと人権抑圧・動物虐待を際限なくしてしまう神経の方がおかしい・・日本にない奴隷解放や公民権法が出来たから進んだ社会の証明になるのではなく、19世紀まで奴隷制があり、20世紀末まで法的に黒人差別していたことが異常・・遅れた社会なのです。
英語の授業でリンカーンの(ゲチスバーグ)名演説として得々と自慢げに教えられますが、そんなことは古代から教えれなくとも日本人ならみんな知っていたことです。
欧米基準では軍事政権や独裁政権は非民主国家と言う断定ですが、独裁国家の方が民意が怖いので敏感です・・独裁者は政権が倒れると自分や家族まで命が危ないので民意をどうやって把握するかに必死(我が国では平家の「かむろ」が有名ですし、中国では強権支配が過ぎて民意把握が難しいので、保険的に「裸官」と言って家族を国外へ日常的に逃している状態です。
選挙制度の方が民意が予め分って便利で、しかも下野しても命までとられません。
選挙制度があっても選挙の結果、イキナリ負けるのはリスクが高いので民意を予め知るため世論調査をしょっ中やっている外、政治家は独自調査で選挙区の民意把握→次回選挙に落ちないためにこれに合わせるのに必死です。
高齢化して新たな民意に合わせ切れないと思った場合には、選挙で落ちてやめるよりは見込みなしと分れば次に出馬しない名誉ある撤退も出来ます。
選挙制度のない政権との違いは、ワンマンオーナーが引き際が難しいのと同じで、引き際判断を自分で決められるか暴動でやめるかの違い・・その程度の違い・・選挙制度は民意によって自発的にやめたり出来るので、制度政権担当者にとって便利な制度でしかありません。
我が国の場合元々民意重視ですから、明治維新の結果、欧米の選挙制度を知ると・為政者の苦労が軽減される・・「こりゃ便利な制度だ」と言うことですぐに定着しています。
中共政権では、権力者に便利な選挙制度に何故出来ないかと言えば、中国の支配地では古来から民意を虫けらのごとく扱って来て民意を汲んだ政治をしたことがないからです。
これまでやったことがないのでイキナリ逆転失脚するのが怖くて実施出来ないのです。
民意と政治のズレ・・GDPなどの数字を少しずつ誤摩化し続けると、その差が巨大になってしまって、今更本当の統計を出せないで困っている共産圏の統計と似ています。
中国地域での歴史ではいつも数百年周期で大乱が起きるのは、民意無視の硬直した政体なので、民意とのズレ・誤差の限界が来るからでしょう。
現在の中共政権は樹立後約70年近くなりますが、今は社会変化のスピードが速いのでそろそろ賞味期限が近づいている可能性があり・・これを治安警察力の強化・・恐怖政治でいつまで押さえ込めるかに世界の注目が集まっています。
鉄のカ−テンがあったソ連の収容所列島時代とは異なり、中国は今やWTO加盟によって世界との物流〜金融→人の往来が激しくなっていて、表向き開かれた社会になっています。
国内で情報遮断して好き勝手な政治教育をしていても、数時間かければ日本へ自由に出張し旅行に来られるので如何に反日教育していても、日本社会の実態が多くの国民の目につきます・・国民を閉じ込めておけない分、反日教育の成果は日々溶け出して行きます。
日本が、中国国民向けに飛行機でビラを撒いたり海外放送を強化しなくとも中国人がお金を使って?やって来る結果、どちらの社会が国民に優しいかは自然に浸透して行きます。
正しい方は泰然としていれば、結果がついてきます。

秩序崩壊と騒乱3(フラストレーション度1)

新興国の粗暴競争・・わがままの噴出を見ると、そこには正義の観念がない・・地道な経済政策等の王道で勝負する能力がないので、国内支持を得るためのパフォーマンス中心でマトモな議論にならない時代が目の前に迫っていることが分ります。
この辺はトランプ氏の主張も同じです。
マスコミはこう言う政治家が出ると「偏狭な愛国主義者・民族主義者・排外主義者・オポチュニスト」と言うレッテル張りで満足していますが、レッテル張りで解決出来る問題ではありません。
内政能力に自信のない者が政権を握ると対外パフォーマンスや国内弱者圧迫のパフォーマンスに頼りがちになります。
内政能力のない代わりに対外的に勇ましいことを主張するモノが選挙あるいは各種内部工作で勝ち抜いて選出されること自体、国民のフラストレーションの大きさを現しています。
フラストレーションを放置しておいて、ヘイトスピーチや排外主義が行けないとマスコミが宣伝しても、フラストレーションの溜まった多くの国民は聞く耳を持たないでしょう。
プーチンは当初資源価格急上昇によるボーナスで地位を盤石にしましたが、中国経済の勢いが止まった結果国際的資源下落が始まると経済低迷・政治的苦境が始まりました。
この辺はブラジル、ベネズエラ、みな資源高騰によって大きな顔をしていた新興国の指導者が追いつめられて、次々と政権崩壊が進んでいますが、彼らは地域軍事大国ではないので海外挑発によるパフォーマンスによる延命を図れないからです。
「アラブの春は、アラブ諸国による原油独占が揺るぎ始めたことが原因だ」と言う意見を数年前に書いたことがあります。
原油輸出国でなかった国の混乱も産油国からの潤沢な援助に頼っていた国が混乱に陥っている関係です。
ロシアは地域大国兼世界軍事大国ですから、資源下落による自滅を待つよりは・・と言うことで、目くらましのためにクリミヤ併合を行なった結果、国内的にはものすごく支持率が上がっています。
政治困難の本質が経済苦境にあるのですから、経済が回復しない限り本来の解決にはならない・・ウクライナに軍事侵攻し、クリミヤ併合しても経済が良くなる訳がない・・併合に伴う軍事費や占領地の治安対策比・現地迎合的出費や治安経費が却って増える一方です。
その上、世界中から経済制裁を受けてさらに国内経済が苦しくなる一方ですから、今度はシリア空爆(戦闘機・爆撃機1機あたり日々ものすごい出費です)を始め、国内の目を外にそらすのに余念がありません。
http://masteru.seesaa.net/article/428247380.html
シリア介入のコストは400万ドル/日

 こちらに よると、ロシアのシリア空爆コストは400万ドル/日である。IHS Jane’sの試算によると、空爆、供給、インフラと整備要員、巡航ミサイル発射のコストは、9月30日の空爆開始以来、8000万-1億1500万ドル に達している。ロシアの国防予算500億ドルと比べると、微々たる額であるが、コストとロシアの関与の度合いは膨れ上がるとクレムリンはみている。シリア 紛争は数年続き、兵士が死ねば、ロシアの関与は劇的にエスカレートすると専門家は警告している。
 36攻撃機、20攻撃ヘリがシリア内の基地から 一日あり40回出撃しており、これが三週間続いている。地上要員は1500-2000人と伝えられており、黒海やイラン、イラク領空経由で送り込まれた。 攻撃機は飛行時間あたり12000ドル、攻撃ヘリは3000ドル要する。攻撃機の平均飛行時間を一日あり90分、ヘリ1時間とすと、24時間あたり71万 ドル。毎日、75万ドル相当の弾頭を投下している。要員のコストは一日あたり44万ドル、地中海に艦艇を張り付けるにはプラス20万ドルを要する。また、 ロジスティック、情報収集等のコストも25万ドル/日かかる。すなわち、最小で一日あたり240万ドルかかるが、実際のコストは2倍に達すると見積もられ ている。巡航ミサイルは一発120万ドルであり、26発発射分で3600万ドルとなる。

確かに中東でのロシアの存在感をアップし,アメリカの凋落を印象づけましたが、それがロシア経済・・すなわち国民にとってどの程度のメリットがあるのか分りません・・出費が増えているだけでしょう。
介入が成功した場合、政権には貸しを作れますが、荒廃しているシリアの復興援助のてをカ空かない・・却って出費が膨らむのが目に見えています。
これをいやがって日本等に押し付けると戦後復興需要が日本等に奪われてしまいます。
イメージアップや業界団体での名誉や地位確保は自分の商売がうまく行っている場合の余技であるべきですから順序が逆です。
業界団体の会長等では出身企業の運営で失敗すると、自発的に身を引くものですが、政治の世界では内政がうまく行かないと外部での名誉を得ようと逆に頑張るのが現状です・・業界組織と違って政治構成員は非合理基準(フラストレーションで)で行動する人の方が多いコトが分ります。
シリア介入後ロシア軍機がトルコ軍に撃墜されるトルコへの制裁と称してトルコからの野菜輸入禁止を決めました。
実はクリミヤ併合に対するEUからの制裁で野菜類の輸出が禁止されて野菜不足で困っているのは、ロシアの方でした。
国民が困るかどうかより対外パフォーマンス・・自己保身の方が優先ですが、それでも国民が喝采し、支持率が上がるのですから排外主義がどうなるかは民度次第とも言えます。
冒頭に書いたように排外主義等の感情に訴える政策効果度がフラストレーション度に比例するとすれば、既に資源下落に追い討ち的に経済制裁されているロシアの方がフラストレーション度が上がっている・・比例してナショナリズムに訴える効果が高くなっています。
北朝鮮で言えば、経済制裁等で追いつめると却ってナショナリズムが高まる→対外挑発行為成功?が支持率アップになる関係ですから、国際政治家は逆効果を狙っていることになります。
その裏の意図は別の機会に書きたいと思っています。

        

秩序崩壊と騒乱2

プーチンとトルコが強気に出る背後に中国の後ろ盾があることを、今回のG20の撮影序列で中国は誇示しました。
ただトルコとしては中国は遠く離れた関係ですから,中国が大事にするほど利用価値がありません。
中国の方が中央アジア諸国→ウイグル族・トルコ系テロの脅威を何とかして欲しい関係で,特別待遇するしかないほど国内治安対策では追いつめられている徴候とも言えます。
ドイツ国内にトルコ人が多く入っているのでトルコを刺激出来ないドイツと似た関係・・親しいからではなく無視できない関係です。
ただし、プーチンは困って中国を頼ったものの、足下を見た中国が原油輸入交渉その他で強気に出て露骨に格下扱いしたので、バランスを取るために今は何とか日本にすり寄ろうとしています。
日露首脳会談は、ソチ〜ウラジオストク〜G20〜この先の日本招待と長年の安倍外交が実を結んで相互信頼関係が進む一方なので、中国のプーチンカードが色あせて来たので余程焦っているとみるべきでしょう。
さらに欧米対抗勢力の一方の旗頭であるトルコ大統領と安倍総理の関係が親密なこともあって、言わば中国の国際基盤造りの先々で(せっかく99%属国化していた韓国を日韓合意によって日米陣営に引き戻されるなど)次々と足元を安倍総理に掘り崩され続けている関係です。
広くいえば伝統的中国支援国ミャンマーやベトナムやカンボジアさらには近年大金をつぎ込んできたアフリカ諸国への日本の浸透が目に見えて進み始めました。
いずれも札びらで頰っぺたを叩くような露骨に相手を見下した外交の限界を、日本の誠実外交が世界中で掘り崩すして行く関係です。
安倍総理との会談場所を敢えて貧弱な部屋にしたことや、「余計なことを言うな」と言う失礼な発言は、中国の焦りの強さを表しています。
日露協商成立だけでも面白くないのに仮に軍事協力まで進むようになると中国にとって腹背に敵を抱える関係ですから、対外冒険主義を実行するのは無理が出て来ます・・当然面白くないので、今回の撮影序列では、プーチンも中心から遠ざけられています。
中国はプーチンを遠ざけて不快感を示したつもりでしょうが、プーチンの「中国だけに頼るのではなく、日本やトルコに保険をかける」作戦に中国の方が負けている感じです。
話を戦後秩序崩壊に戻しますと、秩序違反を咎められれば、「中国に近づいても良いいのか!」とちらつかせれば欧米が黙るやり方をみんな見習うようになると大変です。
古来から権力が弱って来ると治安維持能力衰退から始まります。
権力のタガが緩むとその隙をついて犯罪・野盗などが広がる・・その内公然と・・連携・・集団化して黄巾の乱・・梁山泊のような運動になってきて・・この討伐軍がいつの間にか軍閥化して来る・・相応の政治勢力に育って来て最後に政権が崩壊して来たのが人類の経験して来た歴史です。
フィリッピン大統領はこの討伐で軍功?を上げたダバオの市長が大統領に当選したものです。
彼は、犯罪者に対する容赦ない取締・・大量処刑をビシビシやって成功した実績で大統領になれたのは、フィリッピン国内情勢では麻薬撲滅・・麻薬犯やテロ組織の跳梁による国民の恐怖感が大きく容疑者の人権手続の要請よりも治安回復に優先順位があるからです。
繰り返し書くように国によって優先順位が違うのですから、(フランスだって、連続テロ・・緊急事態が起きたことを理由に戒厳令を発令したままです)欧米が自国の安定社会を前提に他国の人権がどうのと内政干渉することが間違いです。
ドウテルテ大統領の経歴からして、国家全体を運営する能力は(多分彼自身にも)未知数ですから、今年4月に大統領になってからは兎も角派手に標的を作っては英雄的言動に終始する・・さしあたり何の反撃もされそうもないオバマに恥をかかせることで国内支持を上げる方法を選択しているように見えます。
国連事務総長をバカ呼ばわりしても、さしあたり目に見える損は何もありません。
中国に対して国際司法裁判所の判決で勝ったにも拘らず、音無しの姿勢なのは1つには判決・勝利を強調しない代わりに資金援助さえ引き出せればその間だけ黙っていると言う計算と、対中国の場合、挑発すると即輸入停止のような実力行使されるとフィリッピンは為す術もないのでは格好がつきません。
このようにしてみると今までの派手なパフォーマンスによる人気取りは、短絡的仕返しをして来ない・・リスクのないところを巧みに選んでいるように見えます。
オリンピックのドーピング疑惑に対する仕返しに?早速ドーピング委員会のデータ大量に流出事件・・ロシア政府関与か?の疑惑が今朝の新聞に出ています。
プーチンならやりそうと思う人が多いからでしょうか?
仕返しの恐怖で相手を圧倒する・・批判させないやり方は暴力団の論理ですし、国内的は恐怖政治です。
仕返しの連鎖になると世界の抗争がエスカレートし、最後は腕力次第となって、道義も秩序もなくなって行きます。
中国もロシアもそこまで行くと自分が勝ち残れないことを知っているのですが、今のところ火遊びをしている感覚でしょうか?
彼らのパフォーマンスを見ると、一見強い相手も標的にしているかのように見えますが、実は目先反撃されない相手を選んでいて、自分は如何にも勇気があって格好いいかと言うパフォーマンスをしているだけのことになります。彼ら威勢のいい独裁者の共通項を見ると、即時反撃されそうな自分より強い・・怖いところには何もしない暴力団的論理です。

欧米覇権の終焉開始3

さすが鉄面皮な韓国国民・パク大統領もこんな重要資料がアメリカから出て来るとどうにもなりません。
裏切られたような感じを受けたでしょう。
アメリカも韓国を裏で煽って来た責任があるので、何とか格好つけて朴大統領を引かせるためにアメリカによる強引な圧力で日本は最後までケリを付けることが許されずアヤフヤな解決を強制されてしまい、約1年後の15年末には、日韓合意となりました。
パク氏にとっては(赤っ恥をかかされたものの)首の皮1枚繋がった救済劇になりました。 
日本国内世論的には、昨年末の日韓合意は安倍総理も対中韓強硬派の信を失いパク大統領も同様ですのでいわゆる痛み分けですが、国際世論としては嘘つき韓国の評価が定着したと思われます。
世界中の人が日韓が親戚のようなものと誤解して韓国も相応に気を使って貰っていたのに、仲が悪いのなら気を使う必要がないと言うことで、韓国が日本の親戚のように世界で振る舞えなくなった効果が絶大でしょう。
この騒動の結果、韓国は大恥を掻いたし・・アメリカの力に対する絶対的信用をなくした・・今後アメリカの唆しに乗るのは危険だと思い知った・・結果的にアメリカのヘゲモニーが揺らぐ結果になりました。
中東その他の地域でもアメリカの言うとおりに(不正に加担?)して、酷い目にあった国や勢力が一杯ある筈です・・この積み重ねの結果あちこちでアメリカ不信の火が噴き始めたのです。
他方で、標的にされた日本人の方では、慰安婦を否定すると「戦後秩序に対する挑戦だ」「歴史修正主義者」と繰り返し罵られた結果、「戦後秩序ってもしかして噓の塗り固めだったの?」と言う懐疑心が目覚めてきました。
慰安婦騒動の原因を作って煽って来た朝日新聞その他の報道機関や文化人に対する不信感・・何故こんな噓を一緒になって煽って来たのか?の原因究明の関心が芽生えたこと→戦後秩序形成に加担し再生産を繰り返して来た教育界や文化人思想界・マスコミ全般への不信感→占領政治に遡る対米不信の芽生えです。
中国の反日暴動や慰安婦騒動が結果的に・・日米戦争は何故起きたか・戦後の教育〜マスコミ報道が中立だったのかなどの関心が急速に高まってしまったのはアメリカ〜ユダヤ勢力にとって大きな誤算でしょう。
これまで戦争原因を「軍部の暴走」と戦後教育で教え込まれていたに過ぎない多くの人が噓を教えられていたのか?と目覚めてきたのです。
何しろ物心ついてから、戦後教育で育った世代は既に80歳前後に達しています。
数日前に紹介したように日本の軍部が力を持つようになる何十年も前からアメリカでは排日法がドンドン成立していること1つとっても、軍部の発展とは順序が逆ではないかと言う当たり前の疑問です。
マッカーサーのアメリカ議会証言・・「これでは日本は立ち上がるしかなかった」と言う趣旨の証言は正に戦争に引きずり込まれた弱者の実態を表しています。
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Yasunari/7517/nenpyo/1951-60/1951_makasa_shogen.html
「昭和26(1951)年5月、アメリカ上院の軍事外交合同委員会で、ダグラス・マッカーサーは以下の2つの重大な発言を行なった。
日本の戦争は自衛戦争であった
アメリカが過去100年に太平洋で犯した最大の政治的過ちは、共産主義者が支那において勢力を増大して行くのを黙過してしまったことである
There is practically nothing indigenous to Japan except the silkworm. They lack cotton, they lack wool, they lack petroleum products, they lack tin, they lack rubber, they lack great many other things, all of which was in the Asiatic basin.
They feared that if those supplies were cut off, there would be 10 to 12 million people unoccupied in Japan. Their purpose, therefore in going to war was karagely dictated by security.”

和訳:
「日本は絹産業以外には、固有の天然資源はほとんど何もないのです。彼らは綿が無い、羊毛が無い、石油の産出が無い。錫(すず)が無い、ゴムが無い。それ ら一切のものがアジアの海域には存在していたのです。もし、これらの原料の供給を断ち切られたら、1000万から1200万の失業者が発生するであろうこ とを日本人は恐れていた。したがって、彼らは戦争に飛び込んでいった動機は、大部分が安全保障の必要に迫られてだったのことだったのです」
東條英機は宣誓供述書で「断じて日本は侵略戦争をしたのではない。自衛戦争をしたのである」「国家自衛のために起つという事がただ一つ残された途であった」と語ったが、それはこのマッカーサーの米議会証言録と重なるもので、最終的に東條とマッカーサーは同じ見解を披露したことになる。」

現在で言えば、中国の領海侵犯が激しくなってこれに対応するために巡視艇の増強を急ぎ独力での防衛は無理なので、集団安保条約が必要になったのです。
相手の違法行為に対応すると「軍国主義復活」と大騒ぎするのが日本のマスコミ・文化人ですが、これは先にアメリカなどが日本封じ込め・嫌がらせを始めていたのですから、煙でいぶされた狸が決死の覚悟で穴から飛び出すのを待ち構えていた猟師のように、アメリカが日本が蹶起せざるを得なくなるのを待ち構えていたにも拘らずその順序を抜きにして「日本が先に手を出した」から卑劣だとか、「軍国主義の暴走」と批判して来たことの焼き直しです。
こう言う下手な焼き直しを中韓や日本マスコミ・文化人がするので、却ってユダヤ+アメリカの戦前の謀略が浮かび上がって来ます。
西欧のアジア侵略のないときには、日本は何百年も平和に生活していました。
順序逆の歴史を垂れ流す教育界やマスコミは、今でもどこかの支配を受けているのかが問題になってきます。
世界のマスコミ界は英米・・ユダヤ系の支配下にあると言われていて、公正な報道が期待されないので、アラブ世界では、独自の報道機関アルジャズィーラを作ったのが知られています。
フィリッピン大統領が下品な言葉を使って非難したのでオバマが怒ったと今まで紹介されていましたが、【KSM】によると人権人権と偉そうなことを言うアメリカが植民支配していたことを批判して、最後についでに「この◯◯野郎メ」と言った言葉だけを日本のマスコミが報じていることがネットで同大統領の発言録音とともに、報道されています。
以下のとおりです
【KSM】オバマ米大統領はフィリピン、ドゥテルテ大統領に過去の植民地支配に言及されることを恐れていたのだ。
トランプ氏であれエルドアンであれ、単に無茶苦茶な罵りだけで多くの国民の支持が得られる訳がないので、マスコミを支配している勢力に都合の悪い肝心の主張をまともに紹介していない可能性があります。
トランプ氏であれエルドアンであれ、単に無茶苦茶な罵りだけで多くの国民の支持が得られる訳がないので、マスコミを支配している(ユダヤ系?)勢力に都合の悪い肝心の主張をまともに紹介していない可能性があります。
彼らの発言はどぎつ過ぎて洗練されていない点があるとしても、マスコミは政治家の発言その他発言者が全体の文脈として何を言おうとしていたのかを忠実に報道すべきであって、言葉遣いの荒さばかりあげつらうのは公平な報道ではありません。
庶民・・粗野な人同士の会合で「おい、お前!」など気さくな会話の方が話が弾むように、政治家がインパクトを持って訴えるには、持って回った言い方ではなく、粗野・乱暴な言い方の方が親近感を持たれているのでしょう。