徴用工訴訟と国内法論理(相似形?)4

韓国過去5年間と1年間のデータ・結果としての流れを見ておきます
https://jp.tradingeconomics.com/south-korea/balance-of-tradeからの引用です。
South Korea Balance of Trade

South Korea Balance of Trade

上記によると、14年からは右肩上がりでしたが、17年終盤から下落停滞傾向が見え、年始に下がるのは例年のことのようですが、19年の落ち込みが深くその後の反発力が18年より弱くすぐに下落傾向に入っているようです。
これが韓国固有(韓国衰退)傾向かは国際比較しないと分かりません。
同時期の日本のグラフがあれば同時引用したいのですが、世界ネタ帳は17年までのグラフしかなく直近の傾向比較ができません。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL16HFW_W9A410C1000000
2019/4/17 8:59

財務省が17日発表した3月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は5285億円の黒字だった。黒字は2カ月連続。QUICKがまとめた民間予測の中央値は3800億円の黒字だった。

上記は増減率で具体的数字でないので韓国データと比較しづらいですが、一応見ておきます。
17年以降日本が前年同月比マイナスになったのは、原則的に18年末から19年1月だけですが、韓国の過去5年のグラフで17年と18年を比べると18年で17年を超える月はほとんどない・・概ね前年比マイナス傾向にあったことが分かります。
19年1月は、日本も前年比6〜7%前後マイナスですが、韓国の場合18年1月の3800前後から19年1月は1200〜1300程度におよそ50%以上も下がっています。
最直近19年3月で比較すると、日本は前年比2、4%減ですが、韓国は(目視ですが)3月頃は18年6200〜6300程度に対し18年3月はおよそ5000前後で20数%減です。
世界平均のデータまで探す暇がありませんでしたが、日韓だけ比較した過去約1年の推移では、韓国の方が落ち込みが大きいようです。
ただし昨日書いたように、韓国も輸出に頼らず現地生産化を進めたので輸出入規模が減ったのかも知れず、一部統計の推移だけでは断定できません。
現地生産化の進行は母国産業構造の空洞化に直結する場合もあれば、日本のように高度部品や知財収入の還流で経常収支では総合的に黒字維持できる場合もあれば、後進国では日本の部品購入で現地生産していた(独自技術の少ない)場合もあります。
例えば、韓国民族資本企業の工場が(日本または日系あるいは外資系韓国工場から8〜9割部品供給に頼っている場合)ベトナム等へ移転するとそこへ供給する部品輸出の大部分を韓国現地生産していた日系企業は韓国現地生産量削減→撤退縮小になります。
最終または後工程組み立て企業が多い国が海外進出すると国内空洞化に直面する仕組みです。

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