高級住宅街としての日本1

超長期の信頼の重要性意識が悪いことをしない、今だけではなく5年〜10年後に恨まれるような悪どいことをしない社会を作り上げて来たのです。
ちょっと住み易そうだから・労務賃が少し良いからと外国からやって来て、ちょっとした災害があると急いで逃げてしまうような人を相手に、千年単位で築いて行くべき信頼感を築くのは無理でしょう。
仮定の話ですが、世界中が民族国家意識・・同胞意識をなくして行くとした場合、(世界中が同胞意識になるならば心地良いですが世界中がバラバラになって、誰も信頼出来ない社会って怖いですね・・今のアメリカや中国がそうでしょうか?)国の境界は何のためにあるのかが疑問になって行きます。
元は王様の勢力圏・専制君主制のときには君主が何をしても文句言えない地域・・縄張りを表す意味でしたが、為政者が公僕でしかなくなれば、自分の勢力圏が大きいと自慢しても大した意味がありません。
国の境界もその内に人為的に決めた都道府県の境界線くらいの意味でしかなくなるでしょう。
警察が管轄内外を決めているのは仕事の重複防止・合理化を図るためであって、その結果署長の命令出来る部下の範囲が決まるだけであって権力範囲を決めるために管轄を決めているのではありません。
会社の◯◯課の課長というのも同じです。
仮にどちらの国にも日本人と韓国人が10分の1ずつ住んでいるとした場合、日本の総理を終わってから次は韓国の大統領になっても良さそうな感じです。
実際、都道府県知事は他所から来た人がイキナリ立候補して当選したりしています。
◯◯課の課長が別の△課の課長になるより優しいかも知れません。
部や課の方は一応専門化が進んでいるので別の課に行くのは実は馴れない仕事で大変ですが、県知事や市長の仕事内容はどこへ行ってもそんなに差がありません。
こうなって来ると国家間紛争・・特に領土紛争・戦争って何のためにするの?と言う疑問が起きます。
支配者の勢力範囲争いのあった戦国時代と違って、都道府県間戦争や争いなど、全く起きなくなったのと同じです。
そう言う時代が来れば、知事になっても大したことがないと思いますが支配欲?を満たしたければその地域の首長に応募すれば良いし、(東国原氏は大分の県知事をやった後に東京都知事に立候補しました)企業も人間も好きなところへ行けば良いのですから、国際経済紛争もそれほどの意味がなくなるでしょう。
マンションの老朽化・スラム化の問題は(例えば一人数百〜500万円拠出して)建替えるとした場合、管理組合での多数派工作のためにエネルギーを使うよりは、近隣に新築マンションが出来れば、(数百万円〜500万円出してより高いけれども最新式のマンションを)買い替えた方が簡便という考え方によります。
居残った方は建て替え反対派ばかり・・買い替えて出ていったあとに新たに買って入って来る人は中古で安いから買うのですから、古いままで良い(建て替え用に追加金拠出に反対)と言う人ばかりですので、スラム化がいっそう進みます。
先祖代々の土地の上の家なら安易に棄てられませんので、買い替えより現地建て替えが中心ですが、マンションの場合土地に何の愛着もないので買い替えが普通になって行きます。
国境を越える民族移動もマンション買い替え程度の意識・・住み良いところ・・負担の割に住みよいところに移転するように変わる時代がもうすぐ来るでしょう。
こう言う時代になっても、日本だけが同一民族・同胞意識・事実上の単一民族で固めているとどうなるでしょうか?
今でも日本は(マスコミが勝手に言っているだけかも知れませんが・・)ガラパゴス化と揶揄されていますが、今よりももっと特異性が際立って来るのでしょうか?
インターネットに限らず、これからこの種の機器が発達する一方でしょうから、世界中で情報伝播が瞬時になって来るので、江戸時代のように情報的に世界から孤立する心配はありません。

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