自衛力2→戦力比較

戦闘機が現地上空に常時あるいは一定期間以上滞空するには膨大な交代兵力が必要になるのに対して、中国福建省からの距離は沖縄からより若干近いように見えます。
仮に距離が半分の場合、交代戦闘機編隊の到着時間が半分になり・・仮にA編隊が戦場から離脱・基地に戻って補給して再参戦が1日2回できる国と、4回参加できる国とでは、兵力数が半分でも現地戦闘機の臨場数は互角になります。
日本国内の親中韓派が尖閣諸島に近い石垣島への自衛隊配備に反対したり、これまで普通のヘリコプターや戦闘機の事故があっても事故率(日本の基地付近で航空機破片を落とすなどの迷惑があれば別ですが、従来アメリカの運用で事故が多いかどうかなど問題にしていなかった・・私が知らなかっただけか?)のに、航続時間の長いオスプレイに限っていきなりアメリカで事故が多いと言って、配備に徹底反対していたのはこのせいと思われますし、一方で中国が近くから戦闘機発着できる航空母艦建造にこだわっているのは、この戦略によります。
結局オスプレイを沖縄に配備させずに岩国や九州配備に落ちつかせたのは、(せっかく航続距離が長いヘリを配備するのに沖縄の後方数百キロ以上も遠い所に配備したのでは戦略効果が大幅減退です・反対勢力が沖縄から遠ければ文句いわない・反対が緩むのは、中国の意向によって動いているかの疑念)中国側の対日政治工作の成功と見るべきでしょう。
中国の航空母艦はカタパルトがないために重いと離陸できないので積載兵器弾薬数などが制限されるなど実戦能力が低いと言われていますが、ともかく半分の弾薬積載量でも続々交代発着させられれば、全機が遠くからやってくる日本軍より(経済的にも)有利です。
まして、時の経過で訓練や性能向上の結果歩留まり・発着率や積載率が上がるでしょうし、保有航空母艦の数も増えてくると、(遠くからでかける日本は燃料に重量を取られる結果、ミサイル等の積載量が制限されます)日本にとっては大きな脅威になります。
双方ほぼ等距離(既存基地)からの出撃を前提にした場合、どちらが数や性能上優勢かの基礎能力が重要ですが、もしも日本の方が数が少なくとも性能的に若干優勢としても、遠くからの出撃であれば現地累計臨場数で圧倒的に不利になります。中国は航空母艦動員による航空機の多数を頼んだ戦略を狙ってくることが明らかです。
中国は昔から数を頼んだ戦法が得意というか?これしかないし、日本は少数精鋭主義の国です。
少数精鋭と言っても一定比率までの問題であって、相手の数が10倍あると十分な休養を取ってから再出撃できるのに、10分の1の方は次から次へと押し寄せてくる新手の敵相手にほとんど不眠不休(短い休憩時間)で戦うことになります。
鉄腕投手稲尾でも一定以上の連投をすれば疲れがでて、何%も能力が落ちてきます。
性能や練度が日本の方が仮に高くとも、交代時間があまり少ないと出撃後の機体修復(戦闘機の各種機器も連続使用すれば劣化しますので一定期間の休憩やエンジンなどの取り替えが必要です)チェック時間も必要だしパイロットの疲労がたまることから、休憩時間の短い方が時間経過で負けてしまいます。
那覇の基地からと中国本土航空基地からの距離がほぼ似ていても、現地投入戦闘機が双方100機づつとした場合、日本の那覇配備の戦闘機は19機しかないと言われており、他は三沢や北陸、九州からの応援部隊に頼ることになります。
滞空時間の8〜9割が往復時間に取られる状態(途中空中給油がない限り)で、これに対する中国本土の基地は全て尖閣海域に対して横並びにあって、(いわゆる鶴翼の陣)いずれも約400キロ圏にあるらしいので実際の戦力比が大きく変わります。
のちに紹介するように中国側の発表では、1日に4交代できるので圧倒的に有利と豪語しているようです。
古来の戦法で言えば、日本は縦深陣立であり中国は鶴翼の陣になっています。
いわゆる鶴翼の陣は守る方になると各個撃破される弱みがありますが、攻める場合には総がかりできる強みがあります。
日露戦争で東郷平八郎は、縦深・縦1列で進行してくるバルチック艦隊を迎え打つのに鶴翼の陣で先頭に進んでくる戦艦を横一列に並んだ日本側戦艦が順次左右両翼からの集中砲火を浴びせて完勝したものでした。
日本は専守防衛と言う変な原則があって敵基地を攻撃できない・手足を縛られた状態の防衛(・防衛とは銃撃してくる敵兵への反撃も含まれているはずですが、)ですから、中国は自分が攻撃される心配がないので、防御に弱い鶴翼の陣で問題がないのです。
日本が仮に戦闘機を10機増やしパイロットも同数増やしても数千キロも離れた北陸地方や青森のミサワからの出撃では現地戦闘能力アップ力が半減以下になる・税金の無駄遣いになりますから、昨日紹介した通り日本は南西諸島方面での基地新設の必要性があるのですが、中国にとって不利な事ですから、日本の呼応勢力は猛然反対している状況です。
そこで、当面相手勢力が多くを占める要因・至近距離で多数回発着できる航空母艦の撃沈等で発着能力減殺攻撃が優先事項になります。
今のところ潜水艦の攻撃=防御(静謐性)能力では日本が世界トップクラスと言われていますが、戦争開始と同時くらいの短時間に数隻に及ぶ敵航空母艦群を次々と本当に撃沈できるかにかかっています。
中国の侵攻開始が、至近距離の航空母艦発着による数量的圧倒を背景にした占領開始戦略であれば、航空母艦撃沈/大破時点で、戦意喪失・・恐れをなして中国は占領した離島から撤退するしかなくなるでしょう。
空き巣的占拠したものの日本に反撃されてすぐに撤退となれば世界の笑いものですから、中国の侵略開始は航空母艦の増加と対潜護衛戦力完備を優先してからのことになるので、今のところ皆シナ海での航路妨害準備で時間稼ぎをしているのでしょう。
それに必要な4〜5年の間に日本も沖縄方面への航空兵力や艦船寄港基地の再配備準備に時間をかけられることになります。
こうして見ると日本が相手にまず占領させてから奪回作戦を行うにしても、現場制空権を当初約1〜2週間以内にどちらが握るかにかかっている点は70年以上前の日米戦争時と同様です。
ところで、現在の日中の戦力・・性能比はどうなっているのでしょうか?
この種の比較は最高機密に属するのでお互いに憶測の域を出ませんが、まず(中国側意見は明日以降紹介します)日本側の専門家の意見から見ておきましょう。
http://www.thutmosev.com/archives/26946289.htmlによると信憑性不明ですが、以下の通りです。

015年04月12日01:27
尖閣で日中戦闘機が戦ったら? 数で圧倒する自衛隊
中国の戦闘機約1400機のうち1000機がベトナム戦争以前の機種
中国軍の戦闘機は1321機とされているが、このうち1,000機が1950年代のMiG-21の中国版なのである。
ロシアでも博物館でしか見れないものを中国は戦力として運用している。
MiG-21よりもマシな「イスラエル・ラビ」という試作戦闘機の中国版を200機以上保有している。
航空自衛隊のF4よりも新しいが、外観は軽戦闘機であり、尖閣まで出撃して制空権を争える戦力ではない。
中国軍が運用している唯一の本格的な戦闘機はロシアSu-27の中国版J-11で約170機を保有している。
加えてロシアから輸入したSu-30MKKという戦闘攻撃機を76機保有している。
これら約240機が、航空自衛隊と戦いえる戦闘機の全てである。
中国軍戦闘機は実働48機
中国空軍はSU27系240機+軽戦闘機200機の合計440機が全兵力となっている。
ところで中国空軍は戦闘機の稼働率を80%と発表しているが、西側の専門家でこれを信じる人は1人も居ません。
西側専門家の推定ではロシアのSU27の稼働率は20%台で、中国のSU27も当然、これより低い稼働率とみている。
保有する440機の稼働率が20%なら、実働は88機です。
このうちSU27系は実働48機しかありません。

上記はイスラエル系戦闘機は練習機程度の利用しかできていないという前提の意見でしょう。

韓国マンション相場(最低賃金比較)

韓国の場合、周知のとおり財閥とその他との格差が圧倒的ですから、金融資産を単純に人口で割る平均値では、一般大衆の平均値を表していません。
このようにしてみると、韓国マンション平均価格が6000万円になったと言うニュースの重み・・平均値と言うことは普通の人が買える価格であるべきですが、日本的感覚・・金融慣行を前提にすれば、普通の人が買える訳がない価格になっている状態です。
この機会に日韓の最低賃金も比較しておきましょう。
日本の平成28年の最低賃金はhttp://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/
によると東京圏で約900円台近辺で全国平均823円です。http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2015/0723/shiryo_03.pdf
内閣府によれば、
○ 最低賃金程度の時給で働く労働者は300~500万人程度(*)
。最低賃金を引き上げる場合、最低賃金程度の時給で働く労働者の所得を引き上げるとともに、働者全体の賃金の底上げにも効果 。
(*)最低賃金+20円以下の時給で働く労働者は340万人程度、最低賃金+40円以下の時給で働く労働者は510万人程度(2014年度推計)
他方、韓国では、http://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2016/11/korea_01.htm独立行政法人労働政策研究・研修機構l2015年のデータによれば、
「最低賃金(時間当たり5580ウォン)未満で働く労働者は222万人に上り、全労働者の11.5%を占める」
公式最低賃金比で言えば日本900弱対558です。
最低賃金未満で働く人が11、5%もあると言うのでは、最低賃金比で最底辺労働者の平均水準の比較をすることが出来ませんが、最低賃金比で見ても900対558の比率になります。
違法行為の摘発は難しいにも関わらず11、5%も違法賃金があると言うことは、実際にはその何倍もあると見て良いでしょう・・。
韓国では実際には最低賃金を守っていないし、日本の300〜500マンの数字は、最低賃金+40円以下で働く人の数字ですから、日韓の実質的最底辺労働者の収入格差はもっとあると見るべきです。
咲いて賃金以下で働いている数字が11、5%もあると言うことは、外資や大手は最低賃金を守るしかないが、中小はお目こぼしの社会・・中国が汚職処罰や環境規制は先進国並みと威張っても厳しく取り締まって外資を不利にしているだけですから、北京の空を見れば結果が違うのと同じです。
どこの国でも現場裁量による幅があるのですが・明白な2重3重基準になる社会は法治国家とは言えない・・後進国と言うことでしょうか?
あるいは後進国は、民度レベル上無理な基準なのに形だけ先進国基準を導入するものの、現場では民度レベルで無理があるので、先ずは大手や外資だけ厳しくして中小零細はついて行けない実態に合わせてお目こぼしするしかないと言うことでしょう。
日本は古代に中国の都城概念を導入しながら、(商業都市国家が起源の中国と日本社会の成り立ちと違う面もあって)羅城「門」だけ作って城壁を作らずお茶を濁したのと同じです。
韓国では、最低賃金未満の雇用が11、5%もあると言うことは、同国の最低賃金制度は(日本との比較のために?)対外的格好付けのために、経済実態に合わない程高くした結果、経済実態がついて行けていないことを表しています。
法で決めた最低賃金以下でも働くしかない・・要は職場がないこと・・就職難に原因があります。
市場原理で決まって行くしかない賃金相場を法で決めるのは無理がある・・当たり前の結果です。
最低賃金以下ならば職場があると言うことは、市場原理をいじるのではなく、経済システムに問題があることを表しています。
安倍政権のように雇用を増やして需給バランスを改善して行き、結果的に賃金水準を上げて行くのが王道でしょう。
市場原理無視で大統領の命令一下「非正規を減らし賃金格差を縮小しろ」と言っても出来る訳がありません。
韓国の場合、大手財閥が利益を全部取ってしまい、下請けが食うや食わずの経済構造とすれば・・構造を改造をしないで末端の値決めだけ強制しても無理があるでしょう。
韓国経済が対外的に貿易収支黒字で成り立っているのに、国民には最低賃金を払えない・払うと中小企業が成り立たないと言うことは、いわゆる出血輸出の構造です。
サムスンや現代自動車等の財閥系大手も利益がなくて、下請けにこれ以上高い代金を払うと赤字になると言うならば分りますが・・。
下請け従業員が生活出来るようなマトモな賃金を払えないような原価割れ発注を繰り返しているのは、大手自身が下請けにきちんと生活出来るようにすると国際競争に負けると言うならば、国を挙げての出血輸出・ダンピング輸出の問題ですし、大手の利益取り分が大き過ぎて下請けに払う分が減っているならば、優越的地位利用の不公正取引の問題です。
日本と韓国では法制度が違うでしょうが、独禁政策は先進国では概ね共通・・似たような条文がある筈ですが、この活用がされていない・・回避されていることになります。
日本の独禁法を見ておきましょう。
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)(定義)第二条
(1)〜(8)省略
(9)この法律において「不公正な取引方法」とは、次の各号のいずれかに該当する行為をいう。
一〜四省略
五 自己の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して、正常な商慣習に照らして不当に、次のいずれかに該当する行為をすること。
イ 省略
ロ 不当な対価をもつて取引すること。
韓国歴代政権が財閥の横暴に切り込めない・・独禁法適用を回避して政府がやっているフリ・・パフォーマンスをするために?最低賃金だけ上げても末端では守る体力がない・・これが韓国民の悲惨な状況を拡大させている原因です。
今回当選した文大統領は下請けイジメをやめさせないで(そのままで)、非正規雇用をなくすと言う末端から強制して行く構えのようです。
しかし今でも中小零細企業は大企業による不採算発注の圧力で息も絶え絶えで経営者や家族労働の手取りを削り人件費を削るしかないのに、この構造を無視して「非正規を正規にしろ」と強制して解決出来るのでしょうか?
ある新機軸の商売が始まる多くの場合、既存規制が邪魔していることが多いので、政府がこの解禁で後押しする場合には、やりたい人が一杯いる場合に(民泊のように)その分野の新産業の活気が出ますが、産業界がやる気がないのに政府が特定新産業を推進しようとしてもうまく行きません。
「馬を水飲み場に連れて行けるが水をのませることは出来ない」と言われる所以です。

対外資産の内容(日米比較)1

May 7, 2015,「主要国の金利差と国力差」に書きましたが、ある国の金利水準こそがその国の国際的地位を如実に表す指標です。
この低金利時代に中国が基準金利・4〜5%の高金利を維持せざるを得ないどころか更に金融引き締めるしかなくなったのは、(偉そうなことを言っていても)資金の海外流出が怖いからです。
高金利国はそれに比例した国力の弱さを表しています。
企業で言えば信用力に比例して有利な(低金利)資金調達が出来ますし、信用・・体力がないと他所よりも高金利でも借りるしかありません。
今のところアメリカの金利政策は日本を除く世界中に直接影響しますが、金あまりの日本には全く利きません。
アメリカ・トランプ氏はこれが口惜しい・・自分の方が金利を先に上げると経済論理的には日本は対米貿易黒字国なのに円がもっと安くなってしまっても平然としている→アメリカの貿易赤字が逆に膨らんでしまうのが口惜しいところです。
日本はアメリカ現地工場進出・投資を今後更に促進し黒字分を帳消しにすると言うのが戦略らしいですが、それではアメリカの雇用を守れても日本資本に支配されるばかりで本音では面白い筈がありません。
5月7日の日経新聞朝刊では、日系クルマメーカーのアメリカ国内生産台数が400万台に迫る勢いと出ています。
ところで、いろんなきれいごとを言っても外資に支配されていたい国はありません。
アメリカの本音は・・自分が勝ちたいと言う結果重視が基本です。
スポーツでも顕著でしたが・・日本が勝ち進むと次々とルールを変えることの繰り返しでしたが、挑戦者が日本だけではなくアジア全体のレベルが上がって来たのでこのやり方に無理が来て最近卒業しました。
国力差についてはまだ挑戦者が日本に限られていたので、自分が一強のときには自由競争を主張していましたが、競争に負け始めると何かと理由を付けてはスーパー301条のような法律を作っては日本に対して輸出自主規制を強制しました。
最近では挑戦者が日本だけではなくなって来たので、人種規制・・アラブ系入国禁止を主張したり何かと自分勝手な規制・保護主義に走ります。
今回のイタリアサミットでは、自由貿易の旗印を共同宣言出来ないほど・・アメリカの保護主義が露骨に主張されていました。
アメリカは、自分が資本進出するばかりのときには資本自由化を強調していましたが、今後日本企業に進出されるようになると面白かろう筈がありません。
ただし、今のところアメリカの方が対外債権・投資残が日本と比べて桁違いに大きいし収益構造も日本よりも桁違いに高率らしいです。
以下は、http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/602.htmの一部引用です。
「・・対外債権について。
米国: 2011兆円
イギリス: 945兆円
フランス: 884兆円
ドイツ: 625兆円
香港: 310兆円
中国: 265兆円
日本: 519兆円」
日本の対外資産は香港の1.6倍くらいであり、大雑把にえばイギリスの約半分、米国の4分の1である。日本は決して世界に冠たる対外資産国ではないのだ。」
ここで関心のある資本支配のテーマでは、対外資産内で直接投資残高が重要です。
日本の場合、民間部門の対外資産は、
・直接投資が、 → 『39兆円』
・株式投資が、 → 『38兆円』
・債券投資が、 → 『171兆円』
であり、・・アメリカの場合は、
・直接投資が、 → 『32900億ドル』
・株式投資が、 → 『25000億ドル』
・債券投資が、 → 『9000億ドル』
となっており債券投資が半分以上を占めている、日本とは異なり、アメリカの債券投資は、『1割未満』の水準になっている。
直接投資の比率が、日本では→『8.9%』に過ぎないのに対し、アメリカでは→『ほぼ3分の1』に達している。もちろん、株式投資の比率も投資先進国アメリカでは、『4割程度』を占めております。」
上記は出典を書いていないので、いつの統計か数字の正確性も不明ですが、参考までに上げると上記のとおりです。
債権投資・・米国財務省証券のように実際には売らせない・・イザとなればイラン禁輸のように対日・対中規制で凍結出来ますので、米国にとっては貰ったも同然の資金です。
イザとなれば、これは踏み倒せば終わりで簡単ですが、直接投資の方は、企業支配・・事実上自国民が支配企業の指導に従うしかない・・事実上の支配力を行使出来ます。
トランプ政権の副大統領ペンス氏はトヨタなど日系アメリカ工場所在地の元知事で親日家であることを期待する声が大きいですが、あまり直線的にうまく行くのはリスクがあります・・。
日本式経営・文化に現地人が同化して行く方向・・これが広がり過ぎると長期的には日系企業の集積していない地域では、反日気運が盛り上がらない保障はありません・・心すべきことです。
明治維新以降、外国資本支配を防ぐために必死になって民族企業を育成して来たのですが、中国の場合宗族優先で民族意識が元々ないので、アヘンでも何でも儲かりさえすればその手先になって売りさばく傾向がありました・・中国企業家を「買弁資本家」と歴史で習って来たところです。
これは5月24日まで書いたとおり、民族意識より宗族利益重視の性質がそうさせるのです
「買弁資本家」を検索すると意外に私の過去のコラムJanuary 13, 2012「海外投資家比率(国民の利益)1」その他が出て来ましたが、私の若い頃に仕入れた過去の知識がどのように変わっているかを他人の意見で見ておきましょう。
echon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20131129/319482/
中国社会の9階層(2)経済発展で消えた「買弁」
今月取り上げているのは『中国社会各階層分析』。中国社会を9階層に分け、それぞれについて解説した書籍である。
・・・本書で扱っている中産階級はこの記述よりもやや狭く、「資本家にはなれていないがまずまず豊かな層」程度の定義づけである。本書では、資本家は、1978年の改革開放政策の開始直後の、法や社会的ルールが未整備な状態で富を得た層の2代目という取り方をしている。それに比べ中産階級は比較的新しい階層で、自分の代で豊かになったものを指すのだという。
 それゆえ入れ替わりも激しく、中産階級層からは多くの破産者が出る一方で新しく中産階級層に入ってくるもの多い。また、他国の中産階級の人々は自分たちがこの後「資産家」になれる可能性は低いと考えているが、中国の中産階級はまだ今後自分たちも資産家になれると考えているそうである。」
しかし、この記述は1997年現在のものであるため、現在でもこのような分析が適当かどうかは再度考察すべきであろう。このように本書が最初に書かれた時点ではまだ中国社会も高度成長の初期であり(WTO加盟が2001年)、10数年後にGDP(国内総生産)で世界2位になるということを実感として予測していた人も少なかったのではないか。
・・・毛沢東の言う「買弁」は「外国人の手先となって国の利益を脅かすもの」という見方であったが、本書ではその見方は採らない。外国人の代理となって働く彼らがいたからこそ、外国資本などを受け入れ発展することができたと考えているからだ。」
・・・中国が計画経済から現在のような経済体制へと移行していく間にさまざまな業種などが消えていったが、買弁というのもそのような端境期の一種のあだ花であったのだろう」

特定秘密保護法9(実定法の比較2)

日本の緊急事態以外・・平時にアメリカの戦争に巻き込まれるリスクと大騒ぎしていますが、昨日書いたように日中や日露間が平和なときにアメリカが単独で中ロと戦争するリスクは常識的に想定できません。
今や核大国同士の直接対決は不可能な時代であることは常識です。
だ下こそ日本有事のときに、本当にアメリカが助けてくれるの?と言う疑念があるのです。
今では、せいぜい北朝鮮や中国のアメリカ向けミサイル発射の情報を逸早く通報(ミサイル防衛網に参加)したり、ちょっとした給油や緊急事態の周辺的応援・・全て米軍が自前でやるよりは安く上がるという程度・・日本の協力があった方が良いという程度のことに過ぎません。
(実際に中国がアメリカ本土に向けて本気で大陸間弾道弾を撃ち込むことなど想定外ですが、遊び心でアメリカが想定訓練しておきたいと言うならば、参加して恩を売り,日本も相応の技術修得しておけば良いでしょう)
日本がこの程度のことすら協力を拒否するならば、アメリカは今でも危惧されている日本防衛に協力出来ないし、最新兵器供与も出来ないとならざるを得ません。
相互負担をいやがっていると日本の戦争(中国の尖閣諸島への侵攻)にアメリカも巻き込まれるのが嫌だと正面から言う根拠になってしまうので、そもそも日米同盟が成り立ちません。
相互負担と言っても日本の周辺限定ですから、日本はクリミアまで行って応援する必要・・巻き込まれることがないのに対して、アメリカは本国から遠い日本近海の事態に巻き込まれるだけであって,その意味ではなお片務的です。
外交とは相互譲り合いであると書いてきましたが,相互負担をしてはいけないと言う論理を前提にすると世界中の諸国とどんな条約も締結できず、ひいては国際的孤立をすべきだという論理になり兼ねません。
日本が世界のどことも軍事同盟を結ぶべきではない・・孤立すべきという主張は、中韓にとっては重要目標でしょうが、日本の国益を考える限り等全戸のが逆を目標にすべきことになります。
日本が世界での孤立を結果する相互負担条約拒否論を、日本人が何のために主張しているのか疑問です。
何回も書いていますが、政治主張にはこれによって利益を受ける集団と損する集団が必ずいますから、集団自衛権行使または相互負担約束に反対するとどの集団が得するかを見極める必要があります。
日本だけ特別に見る・・何でも反対して世界での孤立を期待する中韓式議論でやりたいならば、特定秘密保護法反対論でも他所の国の法令は参考にすること自体あり得ないことになります。
日本だけ特別扱いする中韓独自の議論方式によらずに、世界の常識・世界の軍事同盟がどうなっているかの比較に従って、相互負担条約が原則なのか例外なのかについて議論するのが合理的な議論のあり方です。
特定秘密保護法の議論を見ると、諸外国でどう言う規定の仕方をしてどのように運用していてどう言う問題が起きているのかなどの具体的議論がまるで見えません。
関弁連(関東弁護士連合会)の反対声明を見ると、専門家集団らしく2013年6月に世界70カ国以上の専門家が発表したと言う「ツワネ原則」というものを引用して批判しています。
世界中に現実に施行されている法律が大量にあるのに、これら実例を全く紹介しないで学者の理想論の発表だけをよりどころにした批判論は、地に着いた堅実なものとは言えません。
(モノゴトは白か黒かという二者択一ではなく、現実的利害調整能力が必須であることを足利政権の例を引いて書いてきましたが、こうした利害調整・利益考量の意見こそ実際政治には重要です。)
現実政治・・具体的法案に賛否を示す以上は、先ず世界中に現実に存在する実定法との比較から議論を出発するのが国民に分り易く公平です。
マスコミは反対表明し恐怖政治になると大々的に報道する以上は、その前提として米英独仏等で実際に運用されて来た法文と、我が国の法案との違い程度・・比較対照表程度は報道するべきでしょう。

特定秘密保護法8(世界各国実定法の比較1)

9日に紹介した特定秘密保護法の条文によれば、一般的な政治議論に必要な分野を網羅して特定秘密にするものではありませんが、何を特定秘密にするかの線引きが難しい感じです。
周辺技術資料まで、何でも特定秘密にするとなると健全な議論が出来なくなり民間技術の発展も阻害されます。
この辺は既に日本以外の先進国殆ど全部の国で、(核兵器や大陸間弾道弾などの情報が世界に拡散していませんから)この種の法令が整備されているし運用されている筈ですので、これを参考に決めて行くべきでしょう。
アメリカがスパイ防止法(正式な法律名を知りませんがこの種の法律があることは間違いないでしょうから)運用の結果、先端技術開発が進まないとか航空機技術の開発が遅れているとか暗黒社会になっているという話を聞きません。
文化人はいつも欧米では◯◯と知識をひけらかしながらの議論が好きですが、今回に限って諸外国の実例を紹介して議論しないのが不思議です。
スパイ防止関連法律がないのは世界でも日本だけなので世界のスパイ天国と言われてますが、独裁国家は別として世界中の民主主義国の実例こそ紹介してどのような決め方をしているか、その弊害などきめ細かな議論すべきではないでしょうか?
スパイ防止法のあるアメリカやイギリス、フランス等は文化国家でも民主国家ではなく、ロシアや中国の方が進んでいると言うならば、ロシアや中国のスパイ防止法でも何でも参考にして議論した方が良いと思います。
日本だけが同じような法律を作ったら、暗黒社会になると言う論建てを理解できる国民の方が少ないでしょう。
中韓の主張方式によれば、日本だけが英霊を参拝すると軍国主義の復活と言い、相互防衛協力・集団自衛権行使も軍国主義の復活と言いますが、他所の国同士では世界中で当たり前の条約です。
そもそも軍事同盟というのは相互に助け合うものですから、アメリカに一方的に助けてもらう日米安保条約が世界の例外だったに過ぎません。
どんな条約も(FTAに限らず子供の連れ去りに関するハーグ条約でも犯罪人引き渡し条約も全ての分野で)相互負担を前提に成り立っています。
タマタマ戦後日本に再軍備をさせないという(永久的に日本の実質的独立を認めないという悪意に満ちた)アメリカの基本政策によって,これとの整合性を保つために片面的な日米安保条約が締結されたに過ぎず、この意味では一種の無償援助協定的性格のある特殊なものに過ぎません。
アメリカの国力低下に伴って片務的・恩恵義務を果たせなくなって来て、その分を日本に肩代わりさせる・・再軍備を認めるしかないとなってきた以上・・日本もこれを利用して対中国のために防衛力強化を図る以上は,相応の負担が必要になるのは当然です。
日本防衛の補完を求めるだけではなく、補完勢力として応援参加してくれている共同作戦中のアメリカ軍が危機に陥れば直ぐ近くにいる日本軍が横から応援するのは当然あり得ることですし,古来から共同戦線の合戦では普通にあることです。
A隊が正面の敵に押され気味のときに、友軍のB隊が横合いから突きを入れて救援するような戦術は昔から行なわれてきました。
軍事同盟と言っても自分が戦っているだけしか義務がない・・友軍が危機に陥ったときに知らんぷりというのでは共同戦線は成り立ちません。
日本独自の戦争(中韓からの攻撃しか予想できませんが・・)に対する協力作戦参加中のアメリカ軍に応援してもらっている以上,応援に来た米軍が攻撃されたら応援をすべきは当然です。
日本に対する中国の侵攻の場合にアメリカの協力が必須ですし、これの期待があるから中国の暴発を抑止出来ている意味でも、日本の平和保障に必須であるから日米安保があるのです。
アメリカの戦争に巻き込まれると主張する人がいますが、まるで時代遅れの意見です。
中国の沖縄侵略等があってもアメリカが本当に参戦してくれるか・・イザとなればアメリカが中国と本気で戦争する気がないのじゃないかと誰もが心配しているのが現在の最大の問題です。
この逆に日中が仲良しなのに、アメリカが進んで中国と戦争を始めて日本が巻き込まれる事態(・・相互に核保有国であるから直接の大戦争)は殆ど想定できません。
現在緊迫しているウクライナ問題でもロシアのガスに頼っている欧州が及び腰になっているので、アメリカ思い切った制裁が出来ないように、周辺諸国が平和に過ごしている場合、周辺国の反対を押しきってアメリカが戦争を押しつけることが出来ないのが普通です。
集団自衛権・大規模軍事同盟の方が、参加国の無言の意見が大国による無茶な戦争を抑止する効果があります。

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