新型コロナウイルス対応の巧拙7(周期的変化3)

感染が始まった以上は一定経過で収束するにしても急拡大させない・・管理・制御可能な形で一定期間経過で収束パターンに持ち込めるかが腕の見せ所です。
周期的変化の過去事例では以下のグラフ2例が出ています。
https://bungeishunju.com/n/n143f2c336728#T852a
新型コロナウイルス「致死率2%」でも“医療崩壊” 最悪のシナリオとは?
2020/03/13 08:00

/文・岡田晴恵(白鷗大学教授・元国立感染症研究所研究員)
大勢の感染で医療崩壊
この数週間、場合によっては、この1〜2週間で(本稿執筆時点=2月28日から見て)、対応を誤れば、新型コロナウイルスがあっという間に各地で大流行し、高齢者を中心に多くの犠牲者が出て、経済的にも大きな損失が生じる可能性があります。
なかでも医療現場が混乱し、流行や院内感染の拠点となり、医療のキャパシティーを超えるほど重症患者が発生し、他疾病患者の診療や治療も麻痺するといった“医療崩壊”すら生じる可能性があります。
・・・「スペインかぜ」です。これは、当時の「新型インフルエンザ」で、世界人口が約20億人であったところ、5000万人以上もの死者を出しました。

致死率2%でも甚大な被害・・略
セントルイス市長の英断
地域の行政機関の対応次第で、被害に天と地ほどの違いが出てきます。現在、中国における新型肺炎の致死率は、武漢だけが突出していますが、スペイン・インフルエンザの際にも大きな違いが見られました。
米国の都市セントルイスとフィラデルフィアの死者数の推移(1918年9月下旬から12月にかけて)を比較したグラフがあります。

使用_本誌4月号_グラフ_スペインかぜ_pages-to-jpg-0001

この間、フィラデルフィアの死亡率が0.73%なのに対し、セントルイスは0.3%で、他の大都市と比較しても、最低水準に抑えられました。これは、セントルイス市長のリスクも伴う英断によるものです。
市中の発症率がまだ2.2%の早期に「集会規制・行動規制」を実施した結果、セントルイスでは、グラフが示すように、大流行のピークが生じず、患者発生数は平坦なカーブを描いて、医療サービスや社会機能の破綻も起こらず、最終的に犠牲者も少なくて済みました。

上記のように医療崩壊が起きて大惨事になったフィラデルフィアの方が収束までの期間が短いのです。
短期間に収束すれば成功したことになるのでなく、地域医療資源対応力範囲内で治るかどうか重要です。21世紀に入って以降グローバル往来の拡大(国内地域間出入りも増えています)が半端でないので、地域内政策の巧拙だけで結果が出るとは限りません。
3月21日の厚労省記事から・・千葉県新規感染部分を千葉県のデータで前日の新感染者の内訳を見ると20日正午基準のデータ・・新規感染者5名のうち、オランダ経由入国者(入国検疫に引っ掛からず約1週間自由に動き回っていた)2名が占め、もう一人は都内居住者が千葉県内医療機関で感染判明ということです。
都内居住者の場合都内感染者と3月8日に接触後19日感染判明→20日正午までの厚労省報告→21日厚労省発表データですから、約11日間自由に動き回っていたことになります。
国際間あるいは地域間移動による感染拡大が始まっていることが分かります。
今回は波状的に海外からの感染者流入→国内感染が発生するので、出入国制限・・あるいは入国後2週間の隔離政策なしに短期収束は難しいでしょう。
2日ほど前に兵庫県と大阪市の移動制限が必要という政府要請がニュースに出ていましたが、国内地域間も移動自粛のギリギリの局面に入っているようです。
千葉県のデータは以下で見られますので関心のある方はご覧ください。
https://www.pref.chiba.lg.jp/shippei/press/2019/ncov20200318.html

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