アメリカ式移民モデルの破綻1(ユダヤ排斥と在日非難の共通項)

欧米が依存して来た移民さえ入れれば何でも解決出来るかの今回のテーマに戻します。
もともと輸入とは果物であれ何であれ、自国製品よりも(同じ品質でも季節的に日本で出来ない冬に出来る果物とか)優れている(信長が黒人を珍しがったように珍奇性も競争力があります)・・競争力があるから輸入するものです。
ところが、移民労働者は・・多くは本国の社会レベルが後進社会であることが普通ですから、例えば介護や子育てでも出身国の方が日本の水準より良い筈がありません。
高齢化は先に日本の方が進んでいて経験豊富ですし・利用するべき高齢者にとってもフィリッピン人の方が日本人よりも意思疎通し易いとは到底思えません。
製造工場でも出身国の工場の方が進んでいる場合にその技術を日本に教えに来るのならわかりますが、遅れた国から日本に来ても受入れた日本では教えなければ使い物にならないので重荷になるだけです。
中学高校で言えば優秀な生徒が転入して来れば良い影響を与えますが、授業について行けない子や不良が入って来れば、廻りが悪影響を受けレベルが下がるだけです。
不良が身近にいて勉強になった・・いろんな人がいて良かったと言う意見(決まり文句ですが・・)も言えますが、ここでは大方の生徒や先生(独りでも授業について行けない生徒あるいは不良がいると先生の負担が増します)が受けるマイナス影響を書いてます。
移民労働者は、言語意思疎通もママならないのが普通で、しかも別世界から来るので、移民先の慣習や仕事の手順すら分らない・・全ての分野で未熟練労働者ですから、移民を入れれば目先の総労働力が増えますが平均レベルが下がってしまいます。
しかもその企業・・例えば居酒屋やラーメン屋で言えば、皿洗いなど安く使えて少しは得するでしょうが・・企業外の社会の負担・・2世になると教育負担、不良対策負担など半端ではありません。
アメリカで言えば、移民を入れて労働生産性が下がっているのに、平均生活水準を保つには荒稼ぎの人・巨額収入者のおこぼれ分配にすがるしかありません。
彼らの多くが底辺労働に入るのが一般的です・・底辺労働中心の移民の場合非課税所帯・・社会保障負担や税負担がほとんどない・・高齢化すると蓄積がないので生活保護所帯に転落するのが普通で、次世代も秀才になるよりはお荷物になる率が高いから、受益以上の税負担するよりは受益の方が多くなる・・社会保障負担が増えることになります。
在日は移民と言っても既に2〜3世に入っていますが、今でも大手に就職出来ないので逆強の中で有能な人・・孫正義その他パチンコその他でタマに成功すると目立つものの、99%の庶民は末端現場労働で人生を終わっているのでないかと想定されます。
この辺は欧米で根強いユダヤ人批判・特定少数の成功者が目立つものの実は成功していない一般庶民の方が圧倒的に多い筈ですが、彼らに対するお荷物扱い・・犯罪者が多い・・テロ予備軍だとかの不満・・自分たちに分配されるべき福祉予算が彼らに食われている不満と目立つ成功者・・金融関係者の高額報酬へのやっかみの矛盾した不満を受けているのと同根です。
これはイギリス・欧州その他世界中での移民排斥論の基礎・心理状態でしょう。
在日の生活保護受給率が高い点を批判する意見が最近見られますが、不正受給が多いとは限らない・・社会保障の充実した大企業への就職困難→数人規模の零細事業・・飲食店等にやっと就職出来て働いて来た場合、まじめに年金を払って来た人でも国民年金だけでは老後苦しい・・生活水準が基本的に低い点に問題がある可能性があります。
生活保護受給率は生活水準に左右されることを無視して、人種別在日の受給率だけを取り出して(在日が不正をしている率が高いかどうかの検証なしに)あたかも不正が横行しているかのような在日批判をするのは論理飛躍があります。
他の移民に比べて在日の受給率が高い点が強調されていますが、フィリッピン,タイ、ベトナム、イラン系などは、今のところ移民1世代目で働き盛り中心で高齢化していないし、次世代が子供〜青年期なので(暴力団幹部の年齢になっていない)犯罪率も生活保護需給率も高くないのはまだ表面化するだけの期間が経過していないことによる可能性があります。
他民族に比べての犯罪率・需給率を主張するならば同世代での受給率や犯罪率と比べないと合理的主張とは言えません。
既に、我々実務界では、小中学校で問題児化が顕著になっている(クラスに一人言葉の通じないイランやフリッピン系人がいると先生の苦労は察するにあまりあります・・日本社会に負の負担がのしかかっています)ほか、18〜20代に達している世代では非行?化率も上がり問題になり始めています。
むしろ朝鮮人のようにこれを包み込む組織(民団や朝鮮人学校)がないことから、バラバラと個人的に入って来たその他の移民の子供は日本語もフィリッピン語もままならないまま日本社会に放り出されています。
母親は夕方から風俗に働きに行き朝方帰ってくるとすぐに寝入ってしまうので、子供と顔を合わせる暇もない・・学校へ行く準備すらまともにしてやれない・・勉強の面倒を見られない(・・元々日本語の教科書をオヤも読めないでしょう)小中学校に行ってもなんにも分らないまま大きくなって行く状態です。
こんな状態でも小学生の場合不良になる基礎能力がありませんが、中高校生になって来ると家に帰っても慰めてくれる母親がいない状態では自然に不良交友が始まってしまいます。
18〜9歳の犯罪事件の家事審判では、母親が(朝起きられないから寝ていると言う理由で)来ないまま手続が始まってしまう・・(どうしたのと?と電話すると寝ぼけ声では母親で電話に出る状態)日本人社会では想像もつかない状態が進行しています。
この辺は一定数の在日系社会が形成されて受け皿が整っている朝鮮系の方が底辺層の数が多いにしては、不良加率は低い・・うまく日本社会に融和しているように見えます。

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