マスコミの信用失墜7(情報寡占の崩壊2)

マスコミの信頼が地に墜ちつつある現在、今後日本人が何を信じて生きて行けば良いのか・・社会の健全性・信頼社会をどうやって維持して行くかが重要です。
幸いなことにマスコミの信頼が地に墜ちたのは、これに代わるべき情報ツール・・ネット発信・これ裏付ける大量の海外駐在員・・あるいは自費で海外情報収集旅行が発達していて、政府や大手マスコミ発表以外の情報が多面的に発信されるようになったからです。
マスコミに属さないフリーの人材が多数出たことによって、マスコミの欺瞞性を暴けるようになったことによります。
情報の独占〜寡占があると折角政府が公開していても、これを中間の卸問屋みたいなマスコミが介在していてマスコミの推奨する意見・立場に都合が良いように取捨選択して・編集して報道することから、国民に歪んで伝わる状況が続いていました。
新聞やテレビ等のマスコミは数社〜5〜6社の寡占ですから、こう言う勝手なことが起きますが、ネットの発達の結果マスコミの検閲・フィルターに頼らずフリーに発信出来るツールが増えたのは良いことです。
情報に限らず何事も寡占状態だと悪用したい悪人がすり寄ることから、自ずから腐敗するという教訓ではないでしょうか?
権力も同様で権力が集中してしかも長引き過ぎると大変なことになるので、民主国家では権力の分散と任期制が採用されてきました。
幸いネット時代になって来たので、米英または中韓が世界のマスコミさえ影で支配すれば良い時代ではなくなってきました。
年末から中国資本がニューヨークタイムズを買収するという噂が広がっていますが、同誌が中国共産党の代弁するようになれば、読者がその気になって読む・・好きな人しか購入しない・・そのうちに国営新華社新聞と同じ位置づけになるでしょう。
マスコミは中立でもなんでもないと言う実態を国民が知って、割り切って取捨選択出来ればれば良いことです。
日本のマスコミが公明党の主張に近い報道が多いのは公明党・・創価学会が莫大な広告費を負担しているからという噂がもっぱらです。
パチンコ業界の広告が多いとその方向での主張が増えているのは、周知のとおりです。
ネット報道もそれなりの資金バックがあるので一概に信用出来ませんが、寡占ではなく(巨額資金を要しない)自由参入ですから、大量・多様な参加者がいることが担保になって当面健全性を保てるでしょう。
マスコミのように中立を装って一方に偏るのではなく、右翼の支持〜左翼の支持・・それぞれが自分の主張を堂々と競り合えば良いことです。
私は既に10年以上もこのコラムを続けていますが、どう言うバックがいることになるのか自分でも不明ですが、(資金的にどこからも制約を受けていませんが、弁護士の立場による無意識のバイアスがあると思います・・そのつもり読んでいただければ良いことです)ともかく個人の思うまま発表し続けられる有り難さです。
昔がん患者に真実を伝えるべきかと言う議論があり,私は患者を馬鹿にしているとずっと思っていましたが、軍事機密等特定分野を除いてはすべからく国民を信頼して事実を公表すべきです。
ただし、特定分野の定義が難しいのが問題です。
特定秘密保護法が昨年成立しこれに対して強く批判する意見もありますが、マスコミが自由に取捨選択するから、マスコミに任せれば良い・・政府は何でもマスコミにだけ出せというのでは国民が納得出来ません。
折角政府が事実を公表していても、マスコミが勝手に・・例えばアメリカ政府の指定暴力団幹部氏名の発表をそのまま報じないでマスコミ独自判断で韓国名部分を削除して発表していることを1月4日のコラムで書きましたが、マスコミが政府に代わって検閲してしまうのでは、本末転倒です。
犯罪者集団幹部の韓国名が知られるのは日韓関係上よくないかどうか・・どのように判断するかは、国民が決めることでマスコミが勝手に判断して情報を遮断すべきではありません。
マスコミのやり方は患者をバカにしてガン告知をしないで、医師が良いようにスルから任せておけという態度だったのと同じ発想です。
彼らは医師のような専門家ですらない・・ただマスコミ界に就職したに過ぎないのに、何の根拠でそんなに尊大(「国民がこんなことを知ったら暴走する」などと自分を一般国民の一等上に置く意識)になってしまったのでしょうか?
中韓べったりの報道しかしないマスコミに報道するかしないかの決定を一任するくらいならば、国民が自分で選んだ国会議員・・政府にその判断を任せた方が良いという国民が多いのではないでしょうか?

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