韓国民の行動様式14(話し合い社会へ3)

韓国では9月2日に書いたように個々人の窮迫度の上昇・・歪みが自殺率の上昇・・ストレス社会になり国民の大多数が国外脱出願望を持っている恥ずかしい社会になってしまいました。
大統領が変わる都度、前政権の政策に対するストレス・・怨嗟を発散させては新たな政策実行によって、また弱者を切り捨てることの繰り返しが韓国社会でした。
専制君主制→ヤンパン思想の元で政治をしているので、庶民を家畜のように扱う価値観・習慣しかなかったからです。
国民が我慢の限界に達していて,自殺が増えるし海外売春輸出が増えるし・・これ以上弱者切り捨て政策の続行をするのが物理的に無理になって来たのがここ数年の現象です。
已むなくエリート層も「これ以上家畜を苛めると使い物にならなくなるよ!と言う観点から切り捨てられる国民の方にも目を向けようとなったのが、前回大統領選挙で現大統領の掲げた格差社会是正政策でした。
このまま財閥優遇ばかり続けられない・・ヤンパン中心のエリート意識で庶民など家畜のようにしか考えないで来た韓国政界も、無視出来ないほど国民個々人の窮迫が酷くなり過ぎた・・限界が来たということでしょう。
家畜だってあまり酷使すると病気になって死んでまいます。
家庭内があまり異常すぎると子供が学校で他所の子にストレスを吐き出すように、対日精神異常的言動がここ数年激しくなったのはこの結果が外に出て来たものと言えます。
子供が自発的に外でストレス発散しているのか、子供が親に反抗しないように親が外に子供の注意を向けさせているのかの違いがありますが・・・。
弱者を切り捨てっぱなし・切り捨てられる国民と切り捨てる支配者が激しく争う社会から、落ち着いた和解社会にするためには、勝者敗者の二者択一ではない中間的妥協解決社会に変えて行くことが必要です。
大統領任期中にも国民の声をある程度反映するようにする・・強行採決出来る要件を絞ったのが、昨年成立の国会先進化法の精神ですから、話し合い社会・・本来の民主主義国化・・成熟社会に向けて半歩前身です・・。
韓国でも激しく言い合ってばかり・・最後は、機動隊出動による強行採決・・理性によらない力づくの政治は良くないと気付き始めたことが分ります。
医療訴訟で言えば、調停制度利用促進策などの結果を紹介して来ましたが、社会意識の基礎から変えて行く地道な努力して来た成果を政治にも持ち込んだと言うべきでしょう。
政治の場で話し合いを促進する議会ルールが出来たと言っても、委員会通過しない場合の議長による職権上程が難しくなっただけです。
委員長を与党が抑えている場合、やはり強行採決で委員会を簡単に通過しますので、議長による職権発動は必要がありません。
この法律が通っただけでは、イキナリ話し合い政治になるのは無理としても、韓国でも乱暴な強行採決の連発に歯止めをかけようと言う気持ち・・その必要性に気がついたこと・・日本としてはこれだけでも(今後相手が少しはマシになるかな?と)慶賀すべきです。
韓国の政治決定過程では従来単純な多数決の強行採決が日常的だったとすれば、与党主張・法案が合理的か否かの議論ではなく、多数=選挙の勝者かどうかだけを基準にした国家運営だったことになります。
敗者/弱者の意見など殆ど顧慮しない社会であったことが分ります。
日本では行政府の決定には閣議という合議決定を経なければならない・・総理は(選任・罷免権があるので普通の委員会とは違いますが・・)同輩(出身は対等な国会議員でしかありません)で行なう会議の主宰者でしかない本質です。
選挙の洗礼を受けていない各省の長官と選出母体がまるで違う大統領制と本質的に違う所以です。

©2002-2016 稲垣法律事務所 All Right Reserved. ©Designed By Pear Computing LLC