沖縄米軍基地移転の本質4(防衛省の発表)

防衛省の記事です。
http://www.mod.go.jp/j/publication/wp/wp2013/pc/2013/html/n2351000.html

第II部 わが国の防衛政策と日米安保体制
第5節 米軍再編など在日米軍の駐留に関する施策
1 沖縄における在日米軍の駐留
在日米軍の兵力態勢再編などは、抑止力を維持しつつ、沖縄をはじめとする地元の負担を軽減するためのきわめて重要な取組である。防衛省としては、ロードマップ上の米軍再編事業について、在日米軍施設・区域を抱える地元の理解と協力を得る努力を続けつつ、粛々と進めていく方針である。
本節では、在日米軍の駐留が国民に真に受け入れられるものとなるための施策について説明する。
3 沖縄における米軍再編の経緯と進捗状況
ロードマップ上の米軍再編に関する取組においても、沖縄県における地元負担の軽減のための施策が講じられることとなった。
(1)普天間飛行場代替施設など
(2)兵力の削減とグアムへの移転
アジア太平洋地域における米海兵隊の態勢の再編に関連し、11(同23)年6月の「2+2」などで沖縄に所在する第3海兵機動展開部隊(IIIMEF)の要員約8,000人とその家族約9,000人が14(同26)年より後のできる限り早い時期に沖縄からグアムに移転することとされた。
ア ヘリなどによる海兵隊の陸上部隊の輸送機能
(ア)普天間飛行場代替施設(代替施設)を沖縄県内に設ける必要性
在沖米海兵隊は、航空、陸上、後方支援の部隊や司令部機能から構成されている。運用において、これらの機能が相互に連携し合うことが必要であり、普天間飛行場に駐留する回転翼機が、訓練、演習など日常的に活動をともにする組織の近くに位置するよう、代替施設も沖縄県内に設ける必要があるとしている。
(イ)代替施設に関する経緯
・・・東アジアの安全保障環境に不安定性・不確実性が残る中、海兵隊を含む在日米軍の抑止力を低下させることは、安全保障上の観点からできないとの判断があり、また、普天間飛行場に所属する海兵隊ヘリ部隊を、沖縄所在の他の海兵隊部隊から切り離し、国外・県外に移設すれば、海兵隊の持つ機能を損なう懸念があることから、普天間飛行場の代替地は沖縄県内とせざるを得ないとの結論に至ったものである。
・・・
その後、12(同24)年4月の「2+2」共同発表において、グアムに移転する部隊構成および人数について見直しが行われた。具体的には、ロードマップにおいて、沖縄に所在する第3海兵機動展開部隊(IIIMEF)のうち指揮部隊など、主として司令部要素をグアムへ移転するとしていたが、調整の結果、司令部・陸上・航空・後方支援部隊の各要素から構成される海兵空地任務部隊(MAGTF)をグアムに置くこととされた。定員約9,000人の海兵隊員が沖縄から日本国外に移転し、グアムにおける海兵隊の兵力の定員は約5,000人になる一方で、沖縄における海兵隊の最終的なプレゼンスは、ロードマップの水準に従ったものとすることとされた。
(3)嘉手納飛行場以南の土地の返還
ロードマップにおいては、普天間飛行場の移設・返還およびグアムへのIIIMEF要員の移転に続いて、沖縄に残る施設・区域が統合され、嘉手納以南の相当規模の土地の返還が可能となり、6つの候補施設(キャンプ桑江、キャンプ瑞慶覧、普天間飛行場、牧港補給地区、那覇港湾施設、陸軍貯油施設第1桑江タンク・ファーム)の全面的または部分的な土地の返還を検討することとされていたが、12(同24)年4月の「2+2」において、第3海兵機動展開部隊(IIIMEF)の要員の沖縄からグアムへの移転およびその結果として生ずる嘉手納以南の土地の返還の双方を、普天間飛行場の代替施設に関する進展から切り離すことを決定した。

上記を見れば海兵隊要員八千人とその家族九千人とはいうものの、沖縄に残る他の基地にも海兵隊員がいるので海兵隊全部がいなくなるわけではなさそうです。
その他基地の海兵隊との連携プレイ用に必要な部隊が残るその移転基地という位置付けのようです。
この程度のことならば、沖縄に残っている基地に分担して受け入れてもらえば間に合うような気がしないでもないので(他の基地ではその分の拡大余地がないのか?)、これは政府の苦肉の説明であって、実態的にはそれほどの必要性がない・・不要という見方ができないことはなさそうです。
やはり、イザという時の応援部隊移駐用基地を確保しておきたいのが本音でしょうか?
素人でも米軍のグアム移転計画にアクセスできるのですから(私は軍事計画の詳細に関心がないので資料まで読み込みませんが、軍事専門家にとっては目を皿にして読み込んでいるでしょう)、中国は米軍移転の実態を知っていますので、ほくそ笑みながらも、「司令部中心に移転して実戦部隊の大方が残る」というアナウンスを利用して反対運動を煽る・・本来他の残留舞台連携用の部隊やいざというときの移駐用の空間確保でしかない用地としても、それさえ確保させない・・首の皮一枚も残させない・外堀を埋めるだけでは承知しない・・いざとなればグアムから、飛来して駐機し補給できる基地すら作らせるな・・基地反対運動強化を煽っているようにも見えます。
他方で日本独自で沖縄を守り切れるかとなると心もとないので、(多分今でも無理でしょう)辺野古移設問題の帰結は沖縄防衛可能性に大きな関係が生じる・・・米軍が沖縄をいつでも見捨てられる方向になれば、日本列島全体防衛約束の信頼がなくなるので、日米同盟全体が危機に瀕する・・世界覇権を狙う中国にとっては攻勢をかける大きなチャンスと見ているようです。
中国のゲキに応じて中国呼応勢力が総出でこの問題に取り組むようになって、危機感を持つ民族派との攻防に熱が入ってきたようです。
民族派・・性質上どこの政府の資金応援もない・・反日勢力は世界中・・それぞれ分野ごとに利害が異なるでしょうが、日本社会弱体化は全ての国にとって(・・例えば日本を政治的にはたよっている台湾だって、個別企業間競争問題では日本企業より自国企業が優位に立った方が良いでしょうから・・)望ましいのでスポンサーになりうる関係です。
そういう目で見れば、国際政治のグランドデザインに基づくか不明ですが、私の司法試験受験時からの知り合い弁護士が、ちょうど10年前にいきなり東京から沖縄に移住し(老後を温暖な沖縄で過ごす計画かな?程度の想像を勝手にしていたのですが・・・)ていたので、ネットで調べてみると、移住直後から辺野古基地移設反対運動をしているようですが、グアム移転のロードマップは2006年です)時期的に偶然の一致だったのでしょうか?
私の知らない高尚な志があってその実践・貫徹のために、一念発起して移住したのでしょうか?
新淑玉氏の連載で書いたように県外の応援部隊確保が革新系集団の基礎戦略のようですが、弁護士の場合就職先不要で現地長期移住にはうってつけの人材です。
成田反対運動の時には、私の知り合いの弁護士が千葉に登録替えしてきましたが、成田闘争が終わると東京に戻りました。

沖縄米軍基地移転の本質3(国内政治波及2)

以下は当時の宜野湾市の広報記事?です。
http://www.city.ginowan.okinawa.jp/DAT/LIB/WEB/1/091126_mayor_4.pdf

日時:2009年11月26日(木)場所:衆議院第2議員会館・第2会議室
普天間基地のグァム移転の可能性について
宜野湾市基地渉外課
1.「海兵隊のグァム移転が司令部中心というのは間違い。
「再編実施のための日米のロードマップ」(2006年5月1日)
沖縄海兵隊の主要な部隊が一体的にグァムへ移転する。普天間飛行場の海兵隊ヘリ部隊も含まれる。」
~米国海兵隊司令官ジェイムズ・コンウェイ大将委員会証言
~●重要な決定事項の一つは、約8000人の海兵隊員の沖縄からグアムへの移転であ
る。これは、沖縄で海兵隊が直面している、民間地域の基地への侵害(encroachment)
を解決するためのものである。
2.「なぜ、司令部だけがグァムに行くとされてきたのか。
●第3海兵機動展開部隊(IIIMEF)司令部はグアム及び他の場所に移転
●残りの在沖縄海兵隊部隊は再編されて海兵機動展開旅団(MEB)に縮小
●約7000名の海兵隊将校及び兵員、並びにその家族の沖縄外への移転
●約8000名の第3海兵機動展開部隊の要員と、その家族約9000名は、部隊の一体性を維持するような形で2014年までに沖縄からグアムに移転。
●沖縄に残る米海兵隊の兵力は、司令部、陸上、航空、戦闘支援及び基地支援能力といった海兵空地任務部隊の要素から構成される。
「事実」については報道されず、検証もない。

その他詳細なデータ付きですが、引用しきれませんので、関心のある方は直接お読み下さい。
別の人の意見です。
http://eritokyo.jp/independent/aoyama-col57755.htm

沖縄海兵隊のグアム移転計画 青山貞一
掲載日:2015年4月29日
独立系メディア E-wave Tokyo
青山貞一
2009年当時、NHKの日曜討論番組で普天間基地の辺野古移転問題について議論があったとき、司会者が「仮に辺野古基地ができたとしても、数年で海兵隊がグアムに移動したらその後どうするんですか?」と聞いたら、長島政務官(民主党衆議院議員)は「そのときは、辺野古海兵隊飛行場を民間空港として使えばよい」などとうそぶいていました。

グアムへ海兵隊の実戦部隊移転完了しても普天間にあったそれ以外の機能が残るので、海兵隊以外の業務がなかったという事実を述べた上でないと「カラ」になってしまう前提の質問・疑問自体、飛躍のある質問であり、これを鬼の首でもとったように紹介する青山氏もいかがか?と思われます。
「カラになる」というためには普天間基地で何が行われどういう部隊運用していたかを決めてからでないと、(海兵隊以外にどういう部隊がいるかなど)海兵隊が出て行く=カラになると決めつける論理展開は無理があります。
このように決めつけ質問された民主党政務官は、勉強不足のためか、「他の機能があるので・・」と、切り返せずに、質問者の間違った質問に「売り言葉に買い言葉?」そのまま開き直り的発言をしてしまったことがわかります。
民主党政権時代には勉強不足というか実務経験のない結果か、その場でまともに反応する・・一歩下がって考えない政治家が多く、これも政権担当能力を問われるようになった原因でしょう。
最近では民進党代表だった当時の蓮舫氏にこういう傾向が目立った印象です。
いずれにせよ、新設の辺野古基地の利用価値が海兵隊主力?が抜けた分普天間基地より減ることは確か・・だからこそ機能縮小=基地面積が大幅に減る予定になっているのではないでしょうか?
辺野古基地がカラになるかどうかは別として、最強の海兵隊・・実戦部隊がいなくなって沖縄・・離島防衛はどうなるのか?は一応気になるところです。
ただ沖縄から全兵力が移転するのではなく、海兵隊の移転のようですから、実はそれほど深刻な事態ではなさそうです。
海兵隊は、上陸作戦等を主目的とする部隊ですから、いわば接近戦用勢力であり、最後に「ものを言う」のは接近戦であるとしても、それは最後の「詰め」に必要な兵力でしかありません。
第二次世界大戦の時から、そこに至る前のミサイルや航空・海軍戦力であらかた勝負がつく時代ですから、専守防衛の日本にとって、敵前上陸・敵地占領目的の海兵隊が沖縄にいなくなっても日本防衛にどういうマイナスがあるかの疑問です。
ただし、以前書いたことがありますが、専守防衛の日本は尖閣その他無人の離島にくまなく守備隊を分散配置しておくのは無理があります。
巡視艇や自衛隊機がパトロールしていても、敵が接近しただけでは攻撃できないので、ある日いきなり敵が上陸を始めると実力阻止は間に合わない結果、事実上先行占領されてからの短期奪回作戦を行うのが原則です。
日本の場合敵地占領目的ではなく、奇襲攻撃で占拠された離島奪回作戦・攻撃戦が最初の防衛戦争になる変則的な体制です。
この奪回・上陸戦自体は海兵隊が常駐していても応援部隊でしかなく、まずは自力で先頭切って行なう必要があり、米軍は制空権確保のため情報提供など間接的協力できる程度でしょう。
応援の米軍海兵隊自身が先頭きって上陸してくれて、肝心の日本兵が怖いからと後ろで見ている関係ではありません。
これが一般的な同盟軍の役割であって同盟イコール米軍が先頭に立って戦ってくれるわけではないのです。
たまたま戦後占領されて武装解除時時には米軍が臨時に全面責任を負っていたに過ぎないのに、これを恒久的なものと日本人は思い込んでいたに過ぎません。
独立(占領解除)後既に六十年以上経過しており、自国の防衛は自国がまず先頭に立って守り、足らざる部分の補充をお願いする普通の同盟関係になっているのです。
そうとすれば、海兵隊機能の大部分は日本独自に行なうべき分野になっていたと見るべきでしょう。
日米共同訓練等を通じて日本自衛隊の上陸作戦能力が上がり、後方援護さえあれば小規模な奪還作戦可能なレベルに達していると言う判断・合意があったのかもしれません。
それでも心配ならば、いざというときに米軍が日帰りでパトロールするだけでなく臨時移駐用地として用意しておく程度の利用目的だったのでしょうか?
日本としてはいつか独り立ちして行くしかないのですから「その程度でも仕方ない」完全にいなくなるよりまし!という状態と理解可能です。
宜野湾市の主張を見ると政府は司令部だけグアムに行くとか対外的には逆の説明をし、うやむやにしてきたように読めます。
しかし、上記青山貞一氏の意見でも政府が司令部だけ出て行く前提の応答をしていないし、次に紹介する防衛省文書でもロードマップの存在を前提にして、八千人と九千人の移動を明記していて、宜野湾市の主張するような虚偽?あるいは欺瞞的主張してきたとは思えません。

沖縄米軍基地移転の本質2(国内政治波及1)

辛淑玉氏による名誉毀損訴訟では日当を払ったのか交通費だけ応援したかの瑣末な違いが争点になったかもしれませんが、政治的意味があるのは、お金が動いているという事実が明るみになった点にあるでしょう。
日当目的のデモ参加か実費補填かは細かく見れば大きな違いと言えますが、地元民の運動かどうかの視点では交通費を払っている事実は大きなニュースです。
この広がりを黙らせる意図で噛みついたのでしょうが、訴訟になったと言う宣伝の結果私のように全く知らない一般人まで日当か交通費かは別として「お金が動いていたのか!」と言う印象を広める効果が大きかったことになります。
公職選挙法みたいにお金の動きをきっちり報告するシステムがないとすれば、本当に交通費に使ったかどうかの証拠保全がなされているのか、どこで誰がチェック出来るのかも不明です。
政治資金規正法のようにデータ公開していない限り極端な言い方をすれば、一般人には本当に交通費に使ったかどうかすら不明な印象です。
こう言う不透明なイメージを前提にすると交通費だろうと何だろうとお金が動くこと自体に拒否感を持つ人が多いでしょう。
少なくとも交通費を負担すると言うことは、地元民でない運動家が活動している印象を受けた人が多いでしょう。
成田空港反対運動のときと同様に県民をダシにした政治運動になっていないかの疑問を多くの人が持ったでしょう。
素人の私からすれば、移設が遅れれば基地被害が減らないので普天間基地周辺の人が余計困るのではないかと思っていたのですが、移設が予定より長引いても米軍の方は御構い無しにグアムでの工事を進めてどんどん兵員や航空機が出て行っているとすれば、基地内の実働数がガタ減りでしょうから、空洞化が進み地元基地関連需要が減少する・・騒音等被害も人員・実働数減少に比例しているはずです。
軍事側面で見れば、いつまでも移転先辺野古基地が完成できなければ、その間にグアム移転が進み米軍の一部すら日本に残らなくなる可能性を狙っているとすれば、周辺国反対派の狙いは合理的・戦略的です。
米軍は日本に頼まれて「一部出先基地を残しましょう」(生産基地移転で言えば主力生産工場でなくなるが周辺機器製造部門を残すような提案です)と言うだけなので、新基地が完成しないなら、ほとんど全部グアムに移転してしまっても良いのが、米軍の本音でしょうか。
米国の対中戦略としては、沖縄基地に中核部隊を置いていたのでは現在のハイテク時代においては前線に近すぎてリスクが大きいほか、日本(北方)に偏りすぎている・グアムに下がった方が、中国の正面中央に位置して、インドシナ方面等を含めた全方位展開に合理的に見えますが。
ただし軍事基地はハイテク化していますので、単に辺鄙な田舎に作ればよいのではなく、絶え間ない整備や補給が必須ですから、一定の工業技術水準の蓄積場所でないと高度な基地機能を維持できません。
これが第7艦隊の本拠地を横須賀においているゆえんです。
日常的整備をグアムである程度こなすとしても、一定期間本格整備を沖縄に残すのが現実的でしょう。
私のような凡俗にはメデイア報道がない限り知る由もなかった中国の膨張戦略準備の進み具合について、国防の最先端・プロの世界では、当時から十分に注視し予想していたでしょう。
近い将来の中国の台頭を睨んで、いざとなった時に米軍が沖縄に駐留しているとまともに巻き込まれるリスクがある・・それにどう対応するべきかが米国の長期関心だったと思われます。
その時に備えて日本に駐留していなければ、その時の中国軍事力との兼ね合いで、いろんな関与の仕方が考えられる。
米軍が直接参加して簡単に撃退できる時代には、「巻き込まれる」どころか頼まれもしないのに、積極的に介入したいから基地をおいていたのですが、戦力互角近くになると、他者の紛争から文字通り距離を置きたい・・自国の利害との兼ね合いで直接戦闘に巻き込まれるリスクが大きな関心になります。
一定の距離を置く・・基地の後方移転をしておけば、その時の実力関係次第では、直接戦闘主力として戦わないでちょっと応援部隊を出す程度から、全く「巻き込まれない」で、背後の応援・・武器供給や情報提供する程度〜武力行使反対などのリップサービスで済ますなど多様な選択肢を残せます。
その検討の結果、グアム線(第二列島線)に後退する作戦を採用したものと思われます。
ただし、いきなりの移動は無理なので一部の分野だけ手始め程度から始めた?と見るのが正しいかも知れません。
日本とすれば、米軍駐留中の沖縄本島の侵攻まで意図するには、中国は余程の自信がないと実行できない安心感がありますが、米軍がいなくなって「いざとなればいつでも来るから・・」と言われても、安心感では大違いです。
一部でも移転を始めれば「いざとなれば見捨てる選択肢を示した」と思うのが普通の感想ですし、中韓露にとってもそのように見たでしょう。
米国としては、政治的配慮から一部残すと言わざるを得ない・これが普天間ほど大きくないが辺野古への移転という合意の背景でしょう。
表向きの発表とは別に実際には日本の都合などおかまいなしに、米民主党政権はグアム移転を進めていましたので、米国は日本防衛だけでなくどこの場面でも中国が実力行使に出ると「中国とことを構える気構えがない」と読んだ中国が、米国の出方試す意味もあって、「コロや良し」として、尖閣攻勢〜南シナ海埋め立てなどに手を出し始めたと思われます。
中国の読みの通りに、南シナ海の公然たる実力行使に米国は年に1〜2回程度の航行の自由作戦として艦艇を航行させただけ・事実上の放置姿勢を実証しました。
強盗の通報を受けた警察が近くをパトロールするだけのようなパターンです。
沖縄基地移転政治問題化は、軍主力基地を沖縄からグアムへ後退させる米の長期戦略と日本防衛を米軍にたよる日本の対中危機感とのせめぎ合いが背景にあり、中国の膨張主義戦略顕在化によって表面化したように見えます。
キリシタンの踏み絵のように、国家の危機に面して中国隠れ支持勢力が表面化してきたように見る人が多いでしょう。
沖縄本島からの尖閣諸島への巡視艇派遣や自衛隊のスクランブル発進の往復だけでも、距離が遠くて大きな負担なのに、少なくとも県外=最短の九州に移転してさらに遠くなるのでは、有事の際に南西諸島を防御しきれなくなるのは目に見えています。
例えば現在那覇からの片道が400キロとして九州発だと700キロになるとすれば、発信した飛行機が単純往復だけで航続距離の限界になる・・・あるいは現地滞在時間が10数分しかないとすれば、とても尖閣諸島防衛はできません。
上記距離がもっと少なくとも同じで、距離に反比例して戦闘能力が減少していくので(距離が2倍になれば、航空機・戦艦等兵力を2倍にしても現地滞在時間・・戦力は同じです)、中国としては、沖縄基地消滅画策は、のどから手が出るほどの期待でしょう。
国防力弱体化・日米安保反対を狙う勢力にとっては、肝心の米軍自体が駐留意欲をなくし始めたことは、長年の悲願達成の千載一遇のチャンスに見えるのでしょう。
この機会に米軍基地の一部でも沖縄に残さない・・「少なくとも県外へ」→他の県が引き受けない=国内に残さない・・国外・グアム完全移転を目指すことになったのでしょうか。
念のため当時のデータを検索すると宜野湾市の作成した文書が出てきましたので、明日以降紹介します。
以下によると、米軍側では沖縄基地への民間による侵食侵害?・基地周辺への移住が進んだ?が激しいので移転するという名目になっています。
反対運動が激しいからというのでしょうが、そんなことは昔から同じですから、本音は国際情勢上沖縄駐留のメリット・米国の国益に合わなくなったということでしょう。

沖縄米軍基地移転の本質1(中国の台頭と米国のためらい)

そのころの報道では、沖縄の負担軽減のための移転だからそのための日本が経費負担をするという報道が出ていた程度の記憶です。
米軍人と家族のグアムでの宿舎設営経費負担の話だったか?
日本が出て行ってくれと言うのはなく、米軍の世界戦略の都合でグアムに機能を移転するのであればその移転費用を日本が負担するのか不思議でしたが?
その表向き理由は沖縄県民が出て行ってくれと運動している・・そのための移転だからというものでした。
その頃は、まだ中国は例の晦光養晦中で、軍拡〜膨張主義が表面化していなかったこともあって、日本の負担金額の報道ばかりに目が行っていましたが、グアム移転ニュースがその後パッタリなくなったのですっかり忘れていました。
しかし現実は着々と進んでいるはずです。
辺野古移転とグアム移転とどういう関係があるのか、あったのか?が今になると気になってきました。
沖縄の反基地運動は昔からありましたが、何分の1以下に利用縮小が始まってから、反基地闘争がかえって激しくなったのは不思議だからです。
基地機能で考えれば、大規模な沖縄米軍をいきなりゼロにできないとすれば、(グアムへ順次移転による基地機能縮小・空洞化・・普天間基地の機能縮小に伴い一定期間残す機能だけ辺野古に新設する縮小移転の二分割案だったように想像できます。
沖縄県民が基地騒音や犯罪で苦しんでいるとすれば、少しずつ(どころか大規模返還)返還されていくのに反対し、イキナリの全面撤退でないとなぜ何故いけないかの疑問です。
被害を受けているというのが本当であれば?移転→縮小計画が出ると喜ぶべきなのに、逆になぜ移転拒否運動が激しくなったのか素人には意味不明です。
軍事基地・・特に空軍基地は概ね僻地に立地するものですから、普天間基地が元々民家がびっしり集まった場所を押しのけてできた・民家ギリギリに鉄条網を張るような基地新設があるのか?かの素朴な疑問ですが、(一般論による疑問・推測であって、事実不明です)基地に生活手段を求める人が増えて通勤や納品あるいは基地勤務者相手との商売には基地に近い方が便利なので基地境界ギリギリに民家が増えて行ったのではないでしょうか?
基地関連業者やその周辺需要に頼っている人たちにとっては、反基地運動の結果出て行かれると困る実態が背景にある・・企業城下町で公害反対運動しながら大規模工場縮小反対に心理と似ているイメージです。
おおざっぱな数字でいえば、日本政府が基地維持経費の何割かを負担していますが、(維持経費以外のコストを米軍は支出しているので)その何倍ものお金がいろんな形で地元雇用や物品納入その他の需要に回っているはずです。
本日現在のウイキペデイアの記事からです。

各国の駐留米軍経費負担率(2002年)は以下の通りである。
国家          経費負担率   金額
日本          74.5% 44億1134万ドル
サウジアラビア     64.8% 5,338万ドル
カタール 61.2% 8,126万ドル
ルクセンブルク   60.3% 1,925万ドル
クウェート 58.0% 2億5,298万ドル
イタリア        41.0% 3億6,655万ドル
韓国          40.0% 8億4,311万ドル
ドイツ 32.6% 15億6,392万ドル

最新版では以下の通りです。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS26H64_W7A120C1PP8000/在日米軍駐留経費、日本負担は86%

防衛省試算
防衛省は2015年度の在日米軍駐留経費について日本側の負担割合は86.4%と試算した。民進党の後藤祐一衆院議員の請求に応じたもので、後藤氏が26日の衆院予算委員会で提示した。総額は約2210億円で、そのうち日本が約1910億円を支出している。
ただ稲田朋美防衛相は「必ずしも(米側の負担項目が)全て入っているわけではない」と説明した。米国防総省が04年に発表した米軍駐留費の各国別の負担割合では日本は約75%となっていた。
在日米軍駐留経費は米軍基地で働く日本人従業員の労務費や光熱費など日米地位協定上は米側が負担すべき項目が大半。これに周辺対策や施設の賃料なども含めた「在日米軍駐留関連経費」は防衛省資料によると日本側負担は約3736億円。割合は92.6%に上る。

ただし、上記は日本全体の負担であって、沖縄・普天間基地に限定した経費ではありません。
経済問題を離れた現在の基地反対騒動を支える思想的立場で分類すれば、米軍基地縮小ではなく完全撤退を求める「沖縄に軍機能が一切必要がない」という勢力と、国防のために一定の米軍抑止力が必要とする勢力との争いになったように見えます。
交渉態度で言えば、一歩譲ると2歩譲れと言い、2歩譲ると3歩譲れ〜10歩ゆずれというので、誠意を示して20歩譲ると全部ゆずれと言う・・全部譲ると過去の償いをせよという交渉態度でしょうか?
なんとなく韓国相手の交渉のような印象です。
そもそも日米安保に反対して周辺戦争に巻きこまれるといい、「平和憲法を守れ!」という非武装平和論者にとっては、自衛隊さえいらない(集団自衛権反対論は「自国は自国だけで守れ」→自衛強化論ですから実は矛盾しています)のですから、米軍の必要を一切認める余地がないから、首尾一貫していることになるのでしょうか。
沖縄の基地縮小移設反対運動がそういう運動の決戦場との位置付けであれば、基地騒音などの迷惑を受けている県民と関係ない・・県外運動家中心になっていくのは自然の流れです。
成田空港反対運動のときに、土地を取り上げられる地元民応援より、本音は成田空港による日本の近代化〜高度社会への離陸反対運動だったので、社会党の一坪地主運動に代表されるように、運動家が反対のために地主になって、地元民の資格で本来の農家そっちのけで運動するようになっていました。
一坪地主運動は、地元との連帯という名目だったでしょうが、運動の結果から見れば人権救済運動や各種訴訟は政策実施妨害名目だったと国民の多くが理解したでしょう。
成田空港反対の場合、東京近郊で働きながらデモ参加できたので表に出るような資金援助はいらなかったでしょうが、沖縄の場合遠くて仕事がないので住み着くには無理があるし、土地買収反対事件ではないので一坪地主になるわけにいかない・・交通費支払い名目の資金援助方向を公表するしかなくなったように見えます。
評論家等が講演料程度の収入でスポンサーになるっているというのは経済力からして、無理があるという一般論を書いた後で、「のりこえネット」という組織を知り、ウイキペデイアで見たら、生協がスポンサーになっているという記事が見つかり意見の訂正したばかりですが、NGOやいろんな組織が政治活動する以上は資金源を明らかにする必要があるでしょう。
本日現在のウイキキペデイアの記事からの引用です。

のりこえねっとは、2013年に設立された日本の任意団体である[1]。正式名称は「ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク」[2]。「在日外国人・留学生、国際交流、行政への改策提言」を活動分野として公表する[1]。のりこえネットと表記されることもあるが、「ねっと」は正式にはひらがなである。パルシステム生協連合会専務理事の若森資朗を代表者として登録しており[3]、パルシステム生協連合会の助成団体として資金提供を受けている。[4]

沖縄先住民権論4と言論の自由4

前置きが長くなりましたが、オナガ知事の国連演説を紹介しましょう。
平成29年9月10日の「先住民権運動の背景3(ロシアの領土欲1)」の続きでもあります。http://www.huffingtonpost.jp/2015/09/21/takeshi-onaga-okinawa-un-human-rights-council_n_8173918.htmlによると以下の通りです。

NEWS
翁長雄志知事が国連で演説
「沖縄の人々は、人権をないがしろにされている」(日本語訳全文)
沖縄県の翁長雄志知事(64)は9月21日、スイスで開かれている国連人権理事会で約2分にわたって英語で演説し、アメリカ軍普天間基地の移設計画について、沖縄に米軍基地が集中する実態を紹介し「沖縄の人々は、自己決定権や人権をないがしろにされている」などと訴えた。
翁長知事の国連演説は、国連人権理事会の場で発言機会を持つNGO「市民外交センター」が、持ち時間を提供して実現。国連での演説の意義について、同NGOの上村英明代表は琉球新報に、「沖縄の基地問題は安全保障、平和の問題ではなく、人権問題だということを国際社会にアピールする機会となる」と説明した

報ステが方針転換?翁長知事国連演説の真意を報道


2015年10月1日
報ステが方針転換?翁長知事国連演説の真意を報道
「この場のスピーチには、どういう意味があったのか。国連人権委員会の元委員に話を聞いた。
「翁長知事が発言した内容の中に、『沖縄の人たちの自決権が無視されている』と。国連人権理事会でこの演説を聴いた人は、『先住民たる沖縄県民が住んでいる沖縄という島の中で、アメリカが軍事基地を新たに設置しようとしている』という図式を描くわけですね」
「安全保障の問題が、人権の問題に。もう一つは、国内問題であったものが、国際的な問題に変容している」(元国連人権理事会諮問委員会委員 坂元茂樹氏)、
「・・自決権というのは2つあって、沖縄の中の自治権という意味もあるけれども、もう一つは「独立」を含んだ、「独立の決定」という意味の自決権という意味もあるので、この国連の人権理事会の中ではそういうニュアンスを含んで、あの短い時間とはいえ、スピーチをしたととらえたほうがよかろう」と、そういう見方が出ております。」

ところでNGO「市民外交センター」とは何者か?
http://japan-plus.net/783/によれば以下の通りです。

(1)市民外交センター http://www005.upp.so-net.ne.jp/peacetax
先住民族の人権問題に取り組む団体。代表は上村英明氏。長年、琉球民族を先住民として認めさせる運動を国連に対して続けている。2014年、国連は日本政府に対し、琉球民族を先住民族として認めるよう勧告を出している。

NGOとは何でしょうか?
NGOとは、本来は政府権力から離れて人権を守る運動家の団体であるべきですから、人権を守るために政府と意見対立する必要のある場合もありますが、「逆は必ずしも真ならず」の法則通りであって、政府意見に対立.反対運動すれば全て人権擁護になるとは限りません。
NGOが国連等で行なっている日本社会批判が本当に人権を守るためにやっているか?のチェックが必要です。
結果的に日本に不都合な(慰安婦騒動のようにありもしない?)事実を(外国勢力の影響下で)NGO の名で国連に広めていく反日国家の別働組織と区別がつかない印象を受ける人が多いでしょう。
この疑念を払拭するは、日本のNGOの資金源を明らかにする必要があります。
大口の資金を出している人や組織が本当の支持者であり本籍ですし、その支持者のために動くのが普通です。
どこが資金を出しているのか?・いわゆるマネーロンダリングの解明次第ですが、これができないと実態が不明です。
マイナンバー法案に反対し、成立後には普及に徹底反対する組織はこの問題が絡んでいる印象を感じられます。
資金問題はヒューマンライトナウが16年末頃に誇らしげにネット報道した日本の少女売買春国連調査官報告?の騒動時に関心を抱いて書きかけていましたが、間に色々挟まって連載が先送りになっています。
事務所経営している弁護士として経営の視点から見ると資金源の重要性に関心がいきます。
当時ネットで活動実績などをみると、NGO活動にほとんどの時間を費やしていて、しかもたまにやっているように見える?本業の弁護士活動ではあまりペイしない自己犠牲的訴訟中心の仕事ぶりのアッピールが出てきました。(綺麗ごとを書いているだけで実はぼろ儲けしているのかもしれませんが・・)
国連まで出かけて活動するには(1回行くだけならば大したコストではないでしょうが、そこまで自分を売り込むには)相応の活動経費がかかると思われるし、国内NGO関連事業でもあちこちへ行くイベント経費を誰が出しているのか?
設営作業参加者から徴収するとしても簡単にペイしそうもないようですから、(参加協力者自身交通費その他の負担があり日当ゼロの無償参加自体がきついでしょうから・お弁当くらい配給して欲しいとか?参加費を払うどころではないでしょう)どうやって事務所経費や集会・イベント費を賄っているの?という疑問から書きかけのままになっています。
資金源の公開についてはどうあるべきかNGOの資金源のシリーズで別に書く予定です。
翁長知事は(中国の応援で)日本から独立の道もあるのだ→「中国の属国になってもいいんだ」とは言いませんが、先住民論を国連で事実上公式発言したので上記の通り一歩踏み出したと取られています。
韓国パク大統領が自国を有利にするために中国にすり寄ったのと同様に、なりふり構わない・・浅はかさでは同様ですが・・同じ日本人でそこまでするか!というのが大方の印象でしょう。
もしかして「元々俺は日本人ではない・・先住民だ」というのであれば・・「愛国心はどうなっているのだ」という意見は議論がかみ合いません。
古来から「何があっても同じ日本人である」という1点で価値観を共有できましたが、外国の応援を背景にしているかどうか不明ですが?こういう人が出てくると・・難しくなってきました。
中国はこれに呼応して(というより中国共産党の長期的浸透作戦が実を結び翁長氏を擁立したという?噂があります)尖閣諸島だけではなく、沖縄諸島全体が中国の領土だという主張を始めているようです。
この数日の引用に限らず、このブログでの各種引用は、元の記事自体が本当にあるか不明・確認する能力が私にはないので、このようなネット報道があるという程度の信用でお読みください。
http://blog.goo.ne.jp/yomogiinu/e/71d61b213f725292c89eb9cc91aea090

沖縄は中国領だと世界的に主張する中国
2016-11-16 | 中国
中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は16日、日本が「奄美・琉球」(鹿児島、沖縄)の世界自然遺産登録を目指していることに関連し「琉球諸島は日本固有の領土とは言えない」とする専門家の論文を掲載。中国ではここ数年、沖縄に関する日本の主権に疑問を投げ掛ける論調が出ており、自国領と主張する沖縄県・尖閣諸島に対する日本の領有権を崩すための世論工作とみられる。「奄美・琉球」の世界遺産登録に関しても、中国は尖閣まで対象地域が拡大しかねないと懸念している。」

各地で今後原発停止仮処分が通らなくなると、オナガ知事のような(「外国勢力になびいて良いのか?」と言わんばかりのそぶりをして?)主張をしたい誘惑が出てくる・「魚心あれば水心」で日本の混乱を狙う中国が暗躍を始めるのでしょうか?

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