アメリカの傲慢と中国の適応力2

5月19〜20日に書いたように中国は(国内向けに劣等感の裏返しで)格好付けのためにする対外強硬意見ばかり日本で報道されますが、国内ではしこしこと公害であれ礼儀であれ謙虚に学んでいるように見えます。
他方でアメリカは超大国の威信にこだわり何も学ばない・日本に対して理不尽な要求を押しつけてくるばかりですから、長期的に見て学んだ国と学ばない国との違いが出て来る筈です。
米中共に今はローエンド製品向け民度中心であり、人口大国で(広大な領土保有)共通しています・・ハイエンド技術に上がれる人は限られるので、その他の巨大人口をどうするかの問題に直面することは同じです。
同じならば、学ぶ意欲のある中国の方が、(まして、製造現場が微細技術中心になると、欧米人よりアジア人の方が基本的に器用です)アメリカよりも適応力がある・・民度が伸びる可能性があると言う意見になります。
5月20日の日経新聞朝刊では、上海デズニーランドの入園者が、開園10ヶ月で1000万人突破・・予定どおりで順調と出ています。
開園直後で批判の多かった入園者のマナーも批判を受けて良くなっていると出ています。
また日本国内経済に目を向けると5月20日日経朝刊では、国境をまたいだ通販の発達で訪日観光客が帰国後資生堂などのリピーターになっている状態が報道されています。
帰国後リピータ買い増加の結果、化粧品の輸出が過去3年で倍増し、化粧品だけの貿易収支では、史上初(今までは西欧ブランド品の輸入額の方が多かった)・・・輸出が輸入を上回るようになり、資生堂などは国内工場の増産投資をすると出ています。
その他省力化投資が盛んで、ロボット製造大国の日本企業が潤っている経済ニュースが従来から出ています。
「財政投入で持ちこたえているだけだから資金切れになれば直ぐに行き詰まる筈」と言う批判論ばかり見ていると中国の企業は気息奄々で、従業員もいつ解雇されるか心配している筈ですが、そのような説明では末端消費の力強さと矛盾します。
財投で景気の下支えをしながら着々と省力化投資に邁進している様子が、対日発注の変化から見て取れます。
海外観光客数や国内自動車購買数その他・・末端消費の実数をみると、それだけの消費者が育っていることは確かです。
クルマの年間販売が数年前には2000万台規模だったのがいつの間にか2800万台前後で安定するようになっています。
https://www.marklines.com/ja/statistics/flash_sales/salesfig_china_2016
2016年の中国新車販売は前年比13.7%増の2,803万台
中国汽車工業協会は12日、2016年通年の自動車生産・販売台数がともに過去最高を更新したと発表した。
・2016年通年の生産台数は前年比14.5%増の2,811.9万台、販売台数は13.7%増の2,802.8万台。伸び率は2015年と比べ生産が11.2ポイント、販売が9.0ポイント上昇した。
・乗用車の2016年通年の生産台数は15.5%増の2,442.1万台、販売台数は14.9%増の2,437.7万台となり、伸び率は自動車全体と比較すると生産が1.0ポイント、販売が1.3ポイント上回っている。」
以下はアメリカです。
https://www.marklines.com/ja/statistics/flash_sales/salesfig_usa_2016米新車販売、2016年通年は0.4%増の1,755万台で過去最高
「オートデータが4日に発表した12月の米国新車販売台数は、前年同月比3.1%増の169万429台となった。12月の季節調整済み年率換算(SAAR)は1,843万台/年だった。
・1-12月の米国市場の累計販売は1,755万351台で前年同期比0.4%増となり、これまで過去最高であった2015年の1,747万9,469台を上回り、記録を更新した。
・12月の販売は営業日が1日少なかったが、週末が5回あったこともあって前年同月比で3.1%増となった。」
中国では景気対策のために、小型車の減税があったと言え、その程度の臨時優遇策・・(アメリカでは、ガソリン値下がりで良く売れたと言われます)駆け込み需要はどこの国でもあることですから、全体的に2500万台以上の安定した消費力があることが重要です。
また伸び率で見てもアメリカが金融緩和出口戦略で「景気が最高潮」と言うにしては、アメリカ3%に対して不景気な筈の中国が13%増と大幅な違いです。
まだクルマが十分普及していないことから、伸びシロが大きい点があるとしても、絶対数で見てもアメリカの年間1775万台ベースと2800万台を比較すると(事業用も含むので個人保有とは限りませんが一応の目安です)クルマ購入層の人口がアメリカの約1、6倍もいることになります。
人口比の普及率の比較を書いているのではなく、中国の景況がどうかの基準で言えば、着実に安定成長している傾向が見えます。
上記のとおり中国は中国なりにキャッチアップに努力していることが分りますが、さしあたりアメリカの金利上げに追随するしかない点をどうするかが当面の難所
です。
3月15日発表のFRBの金利0、25%上げ・・今後金利上げが引き続く場合・・中国に最後のとどめを刺す始まりになるかはこれからの展開次第です。
EU危機で南欧諸国は不景気でもも独自の金融緩和・金利下げ出来ない難点が世界で認識されましたが、世界経済が一体化しているので、アメリカの金利上げに世界中が影響を受ける点では似たようなものです。
経済力の弱い純に金利を少しでも高くしないと金利の高い国に資金が逃げられてしまう・・たちどころに資金不足に喘いでしまいます・・資金不足・・不景気対策に金融緩和・主権国家だから紙幣をいくらでも増発出来ると言っても、為替相場がそれに比例して下がるので、輸入に必要な外貨を入手出来ない点では同じです。
これが現在進行中のベネズエラ危機・・国民が食糧難に喘いでハイパーインフレになっている通貨的側面です。
アメリカの金融政策の影響がないのは、多分世界最強経済・・最大純債権国の日本くらいでしょう・・。
日本は約20年ほど前から事実上世界基軸通貨国・・世界最低のゼロ金利政策を採用していても資金が集まる有事の「円」と言われる国になっています。
これこそが基軸通貨国の基準です。
表向き言えませんが・・既に日本は事実上世界の基軸通貨国になっていると言うのが私の意見です。軍事力・・物理的強制力がない程度であって、文化発進力でも腕力や宣伝によらずに事実上世界の底辺層に至るまで日本的生き方が世界標準になりつつあります。
文化発信国家と言う基準では、ちょうどエルミタージュ美術館に関する宣伝?映画が千葉劇場(私の事務所の2階にあります)にかかっていましたのでみて来ましたが、西欧の明がなどの紹介ばかり・・文化受容を自慢していることが中心で自国芸術が全く出て来ないのには驚きました。
もしかして独自文化のない民族って?悲しいものだな・・と言う感想を抱きました。
日本の国立博物館・美術館に行って、日本人の芸術品が1つもなくて海外の名作の所蔵ばかりが自慢はでは悲しくないですか?
今のプーチン・ロシアでは民族主義の固まりみたいに見えますが、自国民族の精神の固まりであるべき自国文化を主張しない民族主義って?ロシアって何のための民族国家なのかさっぱり分らない気がして帰って来ました。

アメリカの傲慢(半導体交渉)と中国の適応力1

商品の代わりに人間で言えば難民を送り出すクニがあると、送り出される方の治安や経済情勢が悪化します。
窮乏を基礎にした対外転嫁や先送りはいつか破綻すると言うのが定説ですが・・北朝鮮の例で分るように窮乏化競争では、より貧しい方が競争力があるのが普通です。
中国国内だけ見ると倒産先送り・国内雇用維持になっている代わりに、ダンピング輸出を受ける方にとってはその分国内生産が減る・・失業を輸出されているのと同じ効果になります。
中国人個人で見ても、世界中で世界標準の礼儀作法を守らないで汚しまくる・・大声で騒ぎ顰蹙を買う・・企業では知財の剽窃などルール破りが目立ちましたが、控えめに言って分る相手ではない・トランプ式恫喝が必要だと思う人も結構います。
そうは言っても中国の場合、国際ルールを知らないことに反省している気配が見えて、最近で大分礼儀正しくなっています。
企業行動でも低賃金・人海戦術は先がないとなれば、速やかに省力化投資に精出している様子がこの数年目立っています。
こう言う謙虚な精神がないのがアメリカで、熟練技術者不足となればレベルアップ努力するよりは作業工程を分解して流れ作業方式を編み出して未熟練者の大量採用で対抗する・粗放・大量生産の極大化を押し進めて来ました。
この一態様・・移民受入れ政策で・・要は労働者「数」で勝負する思想です。
粗放・大量生産方式に対して、日本のきめ細かい技術による対抗を受けて、これに再対抗出来ないとなると、先ず第二次世界大戦で一旦叩き潰し、戦後直ぐに再挑戦して来ると世界大国になった傲慢さから工夫するよりは開き直りに徹して来ました。
日本はhもう一度戦争になるとと大変なので、何を言われても「御無理御尤も」の精神で対応して来ました。
日本に追われるようになった繊維〜電気〜鉄鋼〜半導体〜クルマなど(腕力に任せて)日本に負けると次々と輸入制限しただけで安心し、国内での構造改革努力をせずにそれでも日本に負ける分野では海外進出して対抗する・スポーツも負け始めるとルール変更したり、低賃金競争に負けると移民で人口を増やす努力・・国民レベル引き上げの必要性に目をつぶり、その努力しなかったのが、戦後アメリカ政治でした。
いわゆる成功体験が新しい時代への適応を誤らせる好事例です。
日米経済戦争が次々と起きて来る中で最後の半導体では、・・アメリカの粗放生産向きの国民レベルでは、電子機器・・半導体工場等の微細工程をこなすには自国民には無理と諦めたのでしょう・・保護主義だけでは無理となって日本パッシングの道具・対抗馬として韓国企業を育てる方向へアメリカは舵を切りました。
https://matome.naver.jp/odai/2145459542538851901
卑劣 日米半導体協定 ⇒ 日本半導体産業崩壊
更新日: 2016年02月05日
日本は技術・経営で勝利したが,政治で敗北
概略
日本半導体研究開発成功 (大容量DRAM, 技術標準化)
 ⇒【技術的勝利】世界のシェアを奪う
  ⇒【政治的敗北】米国との協定により日本の半導体産業崩壊
   ⇒ 現在,米国と韓国が半導体のシェアを確保」
米国の政治的攻撃:日米半導体協定という不平等条約 (1986~1996年)
日本の半導体の輸出価格をアメリカが決め,日本市場の20%は外国に譲らなければならないという「日米半導体協定」を10年間結ばされ,その間に日本の半導体産業は衰退する。」
アメリカが日本企業の販売価格を勝手に高く決めてしまうことにより、他国と競争出来ないようにしてしまったことになります。
韓国企業を育てる応援を強制されたので?仕方なしに半導体製造装置を輸出せざるを得なくなり、それ以降日本は、いろんな分野で製造装置や部品の輸出で稼ぐ構造になりました。
この辺は逆に今の新たな経済パターンを作り出せて良かった・・ああすればこうする日本の柔軟な戦略にアメリカはいらついていることは確かです。
太平洋戦争に引きずり込まれて日本は痛い目にあったので、どんな無茶を言われても柔軟対応に切り替えていることになります。
この辺は逆に今の新たな経済パターンBt0CからBtoB方式にモデルチェンジ出来て良かった・・ああすればこうする日本の柔軟な戦略にアメリカはいらついていることは確かです。
戦後70年間・・隠忍自重をやって来たので韓国はアメリカの後押しさえあれば日本は何でも言うことを聞くと思い込んでしまったのです。
詳細を省略しますが、上記のとおりの理解・・占領直後に日本の工業生産を禁止ししていたのと似たような強制が1996年当時もあったのです・・サムスンの躍進はこうした米国の政略の後押しによるものです・・が今の常識でしょう。
アメリカにかかると経済原理・正義の基準も何もあったものではありません。
http://www.seminowa.org/seminowa_archive2014/articl_other/semi_news_V26_2.htm
日米半導体戦争
半導体シニア協会 理事長 牧本次生 
「この歴史を振り返って強く感じることは、首位を転落した後の米国の強烈な巻き返しである。超LSIプロジェクトの方式を「日本株式会社」と非難しながら、これが有効となれば、手のひらを返すような形でSEMATECHを設立。なりふりかまわぬ振る舞いには半導体を国家戦略として位置づける米国のすさまじい執念が感じられる。この当時、政府、産業界、大学、マスコミなど国全体で「米国の盛衰は半導体にあり」という認識が共有されていたのだと思われる。」
この後アメリカの応援を受けた中韓による日本に対する明からさまな敵視政策が顕在化して来ます。
話題を戻しますと、日米半導体戦争の決着以降日米経済戦争はあらかた終わりましたが、・・日本はクルマの製造拠点をアメリカ国内に作ることにしてアメリカの怒りをかわすのに成功したこともあり、他方でアメリカによる戦後台頭して来た対日押さえ込み政策が成功を収めていたことになります。
半導体交渉は、日本の輸出自主規制させておきその間に韓国企業を育てる政策であり、中国進出政策でした。
例えばGMは本拠地のデトロイトでの工員のレベルアップを放棄して、日本に対抗するためには中国で大規模生産して漸く生き残っている状態です。
アメリカ企業は、中国等の低賃金攻勢・・あるいはアジア人の器用さを武器にする攻勢に対して低賃金+器用な国に海外進出してしまい国内企業改革をしなかった・これがアメリカ国内産業空洞化の結果ですが・・他方で安い移民を入れる方に走ってしまったのとは違います。
アメリカ「民族系?」企業は嫌がらせされる心配がないので遠慮なく国外進出してしまう・・あるいはアップルのように99%中国工場で生産して逆輸入する・アメリカの産業空洞化を日系企業が穴埋めする入れ替わり現象が起きています。
この数年トヨタや日産、ホンダ等の日系自動車工場の進出先では、韓国系の慰安婦運動その他の反日運動に対する沈静化の支えになっていると言われますが・・。
中国の大規模なダンピングが世界の迷惑になっているかどうかは別として、中国はさしあたり国有企業温存の結果、国内大量倒産を防ぎ大量失業を発生させないで今のところ、何とかなっている・・見た目には成功しています。
これをどう見るかは立場によって違うでしょうが、イチガイに「ダメ」とは言い切れないように見えます。

大統領令4と法の優劣

レーガン大統領のトキに議会で成立したスーパー301条は2年間限定の時限立法だったので失効していた筈ですが,クリントン大統領が301条を行政命令で復活させたと1月27日に紹介しましたが,ここでズバリ大統領令・行政命令とはどう言うものかを見ておきましょう。
大統領令に関するウイキペデイア(正確かどうかは別として一応の解説)からの引用です。
「君主国や立憲君主国における勅令に相当し、法律と同等の効力を持つが、アメリカの大統領令の場合、権限の制限範囲はアメリカ合衆国憲法で明確に規定されているわけではない。
アメリカ合衆国大統領は、1789年以降、行政官による任務遂行の命令に助言するために大統領令を発してきた。大統領令は連邦議会の制定する法律に従い、その法律による大統領への委任を受けて発することもあり、その場合法的強制力が付与される。」
「日本で有名なものに1942年2月19日付けのフランクリン・ルーズベルト大統領による『大統領令9066号』がある。これは軍が国防上の必要があると認めた場合には強制的に立ち退きさせることを認めたもので、これが大規模な日系人の強制収用の根拠となった。」
仮に大統領令に戦前の勅令同様の効力があるとしても,法と抵触する場合どちらが優先すると言うルールがないと混乱します。
上記ウイキペデイア説明では「法と同等の効力を持つ」となっていますが,同等と言うことは法理論上後から出来た法が改正法になりますから,後法優先と言う意味でしょう。
喩えば、逮捕状がなければ逮捕出来ないと言う法律があっても,大統領の指定したものは無制限逮捕・勾留権をもつと言う大統領令が仮に出るとそれが優先することになります。
この適用例が何らの違法行為もしていないのに日系人と言うだけで日系人に対する強制収容・資産没収令の執行だったのでしょう。
フィリッピンのドウテルテ大統領の麻薬犯罪者現場射殺命令?も同じ原理かも知れません。
現在トランプ大統領が関税をイキナリ45%に引き上げるとか水責めなどの拷問取り調べ復活を主張しているのが報道されても・・日本的に膨大な法改正が必要と言う前提で考えると緻密膨大な関税関連法や移民法・・人権保障手続が網の目のように張り巡らされている現在、「無茶なことがそう簡単に実現出来る訳がない」・・・これらの法改正には数年かかるがその間事実上の運用で嫌がらせされるのが怖いので企業などがなびいているだけと思っていた人が大多数だったでしょう。
こう言う前提論で選挙時の極端なスロ−ガンは、大統領になれば現実的なものに修正されて行くだろうと言う読みが一般的でした。
ところが、就任後も選挙中の放言?とおり,有言実行とばかりに続々と大統領令が出て来て、直ちに入国制限が始まったのでみんな驚いています。
入国制限や関税を35〜45%にしたい思えば議会を通さずに大統領令に署名さえすれば、(ウイキペデイアの解説によれば)現行法より後から出来た大統領令が優先する以上、数分間の署名だけで即時発効してしまうとすれば、法改正の困難さに直面して現実化されることはなさそうです。
日本では法を一瞬にして無効化出来る制度がないので,そんな乱暴なことが出来るわけがないと思うのが普通ですが,アメリカでは彼が大統領令に署名すると既存の人権保障手続による制約を即時に無効化出来る前提になっているとすれば、全てその場で実現出来るシステムですから彼は自信を持って言っていたことになります。
ただ無茶をやれば支持率が下がるので、その塩梅をどのように見ているか・・支持が下がっても次の選挙に出ない覚悟ならば何でも出来ます。
(支持さえあれば何でも出来てしまう制度の危うさは別に書きます)です。
移民法も膨大ですし、関税法も緻密に出来あがっていますが,45%とか35%課税と言っても簡単に議会を通せないだろうと思う人が多かったのですが、トランプ氏が大統領令の威力を前提にしていたとすれば納得です。
自由自在に現行法と同等の命令(後で作った法が優先とすれば)を発効させられるのが大統領令となれば,どんなに緻密な法令システムが出来上がっていても署名だけで即時に無効化してしまえる・・生殺予奪の権を持つ専制君主制とほぼ同じです。
ある犯罪は懲役5年と決まっている場合,大統領令で「10年」と決めればそのときからそれが優先させられるとすれば驚くべき制度です。
議会による法の制定には(関連業界の意見聴取など)与野党の綱引きを経るなど膨大な時間がかかります・・数年かけてやっと法が成立しても、極端なことを言えば,大統領がその法律を気に入らなければ,その10〜30分後に反対内容の大統領令に署名すれば,逆の法が生じてしまいます。
戦前日本の勅令だって天皇が個人の思いつきで出していたものではなく,それなりの手続を経て出していたものですし,日本の政令は閣議決定が必要であり,省令も省内のしかるべき手順を踏んで決まります。
局長通達でさえ内部手順があり局長が個人的に出す文書が全部通達になるものではありません。
ところがアメリカの大統領制は、日本の閣議のような手続がいらない・・各行政部門のトップは大統領の部下・・企業の部長みたいな扱いで社長は直截なんでも出来る企業のようなシステムに見えます。
大統領令を無効化するにはもう一度大統領令に反対の法案を可決すれば,後から出来た法が有効になりますが,大統領署名には順次の内部手続すらいらないとすれば、その10〜30分もあれば次の署名が出来るので効力否定競争では大統領の方が格段に有利です。
司法によるチェック・・憲法違反の無効判決を仮に得ても、直後にちょっと変えてまた施行すれば、次の最高裁判決が出るまでの期間は有効です。
国内政治の争点は憲法問題は滅多にない・・ちょっとしたことでしょっ中法律が出来ているので(憲法違反になるような政治案件は少ないので,)大方は大統領令を後出しされたらおしまいです。
例えば税率を何%にするか,産業振興のための◯◯法など新たな分野でこれを刑事処罰の対象にするか、ある種の犯罪の刑を何年にするかなどの意見相違で法律が議会を通過した場合、憲法違反をテーマにするのは難しいのが普通です。
結果的に大統領の意見に反した法律を審議会を経て何年もかけて議会で通しても・直後に懲役何年・税率何%(消費税適用除外品目など)と言う大統領令を出されたら直ぐ変更になってしまうのでは,議員が地元民の意向を吸い上げ,議会で何年も議論した意味がなくなります。
これでは議会と大統領の関係は対等どころか圧倒的に大統領有利・・殆ど専制支配と変わりません。
実際にはこう言う泥仕合は起こらなかったのは・・国民の支持が少ない大統領令を濫発すると次の選挙で落選するし、明白な憲法違反を繰り返すと革命騒動が起きるでしょうから,歴代大統領が自制して来たので大きな問題が起きないまま現在に来たと思われます。
この結果、せいぜい反発の少ない少数民族・・戦時中の日系人だけ、(ドイツ系民は何千万人もいるので出来なかった?)今回はアラブ人だけを標的にしているように,少数者迫害向けの大統領令が多くなる傾向があります。
今回もマスコミが支持率の多少を気にしているのは,法律論・・人権保障よりは、「多数の支持さえあれば良い」と言う実際的効果の重要性を意識しているからです。
支持率の多さだけを基準に少数民族に対して何をしても良いと言うのでは,(実際今回の入国制限で最も被害を受けるアラブ系米国人が反対運動さえ出来ていない弱さをみれば・・)ナチスのユダヤ人迫害とどのように違うのかの基準が見えません。
戦時中の日系人迫害に対して日系人は反対運動することが出来ませんでしたし,数年前にはトヨタ標的の言いがかり的騒動でも「でっち上げ」と言う反論さえ許さない雰囲気でした。
古くはハンマーで日本製品をぶちこわす・・ナチスバリにいつもスケープゴートを作り上げては、マスコミ挙げて興奮する・・巨額課徴金を徴収するなどの繰り返しでした。
専制君主以上の権限を持つ大統領制と民主主義の関係を日本が危惧しても意味がない・・ソモソモ全人類破滅に追い込む核のボタンすらも,彼・大統領一人の判断で出来る制度設計からすれば専制的権力を持っていても驚くにあたらないかも知れません。
「民意に基づく政治4(大統領制と議院内閣制3)」その他で民主主義のランク付けでJuly 16, 2013「議院内閣制に比べて大統領制は民度が一段遅れた社会向け・・専制支配権力行使を前提に任期と選任手続が担保されるようになった違いだけ」と言う意見を連載して来ましたが,大統領令にその制度的担保が残されていたことになります。

アメリカの民主主義と大統領令3(移民)

入国関連法・・アメリカの場合「移民法」に国家安全保障上の緊急条項みたいなモノがあってイラクその他からの入国者を一律に「危険人物」(根拠のない)認定をしたのかも知れません。
ここで横道にそれますが、アメリカ関係報道では「不法移民」と言う報道が多いので,住み着いている移民をイメージしますが、日本の出入国管理法をアメリカでは「移民法 Immigration Acts.」と言う名の法律で管理しているだけのことです。
喩えば、留学ビザ、観光ビザ、ビジネスビザ、就労ビザ・研修・経営ビザ等々・あるいはアメリカのトヨタ工場に働いていた日本人が日本本社へ出張して(数週間帰国)アメリカに帰るときの再入国も全て「移民法」に基づいて申請する仕組みですので念のため・・。
ビザの種類については以下の「「アメリカ移民法基礎」の説明が詳細ですので,参考のため・・関心のある方はご覧下さい。
http://asoajapan.org/investusa/librarydocs/040129RichardGoldstein.pdf
日本では単に不法入国とかオーバーステイと言うのをアメリカの場合,マスコミが「不法移民」と翻訳している可能性があるために,この辺,正確に翻訳してるいるのか不明・・語感が違い過ぎる点に気をつけるべきでしょう。
今回イラク系などの社員が海外出張してアメリカに帰って来たら、再入国禁止されたと言うことが問題になっているようですから、日本語イメージの移民拒否とは大分実態が違っています。
日本人は,外国人が日本人になろうとして来た人だけを「移民」とイメージし,短期ビザ等で来ている人は単に「出入国している人」と言うイメージで分けていますが,(出入国管理法であって,移民法ではありません)法的には入国して来た人の中に就労ビザその他の区別があるだけです。
その後帰化して国籍を取る(これは国籍法)かどうかだけ(帰化した人ではあっても)で「移民」と言う概念はありません。
グーグルで「移民」の辞書検索してもアメリカの移民制度などの説明ばかりで,日本語の説明が出て来ません。
ソモソモ帰化人の熟語自体が,663年に白村江の海戦敗北の結果、「朝鮮半島から帰って来た人」と言う意味(最近では,満州からの引揚者と同じ)でしかありません。
要するに日本語の「移民」の定義がはっきりしないまま、何となくブラジルなどへ定住目的で行った人のイメージが定着している程度で実は意味不明のママですから、アメリカで出入国管理をしているに過ぎないイミグラントを「移民」と翻訳しないで「入国者」と翻訳する方が良いかも知れません。
翻訳の正確性などどうでも良いと思う方がいると思いますが,政治的に見るとかなり重要です。
私はどちらの肩を持つものではありませんが,トランプ陣営の主張では「移民を受入れる基準は主権国家・それぞれの民族が勝手に決めるのが何故悪いんだ」と言う主張があったように思いますが、こういわれると一応尤もに聞こえます。
しかし、民族の仲間として受入れる日本語のイメージする「移民受け入れ」(帰化許可)と,短期に商用や観光等で来る人も含めてどこのクニの人を入れないと言うのとでは次元が違っています。
個々人で言えば誰と同居するか(民族の仲間と認めて帰化を認めるかどうかは)は主観的な要件(好き嫌い)で良いでしょうが,レストランや劇場等で客を宗教や人種の基準で選ぶと言って良いかとなると別問題です。
日本の歌舞伎など関心がないからアラブ人や韓国人が見ないのは勝手ですが,「◯◯人お断り」と言うは行き過ぎでしょう。
高級ホテルやレストランは単価を高くしているだけであって、貧しい人はお金を持っていてもお断りといえないものです。
特定国からのビジネスその他の入国を一律禁止するのも主権の一種ですが,相手が不快感を持つから主権行為とはいえ乱暴なことを言ってよいかどうかは別問題です。
表現の自由があるとしても口に出して言って良いことと悪いことがある・・相手が不快感を持たないように自制し婉曲的方法で接するのが大人の智恵であり国際礼儀です。
この辺の区別なく,「表現の自由があるから何を言おうと勝手だ,誰を移民として受入れるかは主権行為で勝手だ」と言うのは論理の飛躍であり問題のすり替えと言うか、田舎者の智恵です。
(目上の人の家を訪問するのに身だしなみを整えず行ったり、乱暴な口の聞き方をするのは表現の自由の問題ではなく「失礼」と言う次元です)
以上のとおり日本語のイメージする「移民受け入れ」基準と一般的な入国お断りとは次元の違うものですから、翻訳がズレていると日本人に伝わるイメージ効果は大きな差になってしまいます。
話題を大統領令の効力に戻しますと,大統領が直截特定人物を危険と認定することは物理的不可能ですから「このクニ・教徒を危険人物と認定しろ」と言うような一定基準設定の大統領令があったとすれば・・入国手続関連官憲でもない大統領が「司々」の認定手続を経ない個人的意見でイキナリ作れる制度になっていることになります。
入国差し止めの大統領令が法的効力を発揮しているかのような報道によればアメリカの誇る「デュープロセス」「法の支配」尊重主義が本当に機能しているのか不思議・疑問です。
日本人は昔から孔孟の教えを尊びますが,肝腎の中国人の殆ど誰も尊敬していない・・解放後具体的中国人が良く知られるようになると彼らの行動基準にしていないかのように思う人が増えましたが、アメリカも外国には民主主義・自由競争や人権重視を自慢しますが実態はお粗末なのかも知れません。
「イギリス紳士」と習って育ちましたが,イギリスに行ってみると当たり前のことですが「紳士」は殆どいない・・貧弱な人が圧倒的多数でした。
この違いを私は中国の場合,士大夫層と人民が画然と分れているからとし、欧米は市民とピープルの階層分離社会である・・日本のように上下渾然一体社会ではないと書いて来ました。
最近PC(ポリテカルコレクトネスpolitical correctness、)が大流行りと言われますが,政治的にこれが良いとなると誰もが政治禁句を強調してこれを言う人を批判する・・そうすることによって自分が先端人権運動家になったつもりになっていると言われます。
10数年前にこのコラムで書いたことがありますが,共産党支持者・前衛活動家が,女性の地位向上と言いながら自分の妻に対する視線評価が蔑視的なのに(私は自分の能力が低いこともあって,結婚後妻に対する尊敬の念が深まる一方でしたので)驚いたことがあります。
活動家が演説で人権擁護を言ってれば,自分は最先端人権重視家になったつもりになっている人が多いのを昔から実感しています。
外に向かって偉そうなこと言う人は実は怪しいことが多く人権や民主主義を主張する筈の学生運動では、内部の言論の自由や人権無視・・内ゲバに明け暮れていることは周知のとおりですし、弁護士会も外部に向かって偉そうなことを言っていますが,将来的には内部の言論の自由がどうなっているかその内問題になって来るでしょう。
そう言えば日弁連では、総会成立の定足数を設けると言う会則改正案を次回総会議案として出しています。
委任状でよいにしても一定数以上の委任が集まらないと総会が成立しないのですから、将来的には極端な活動家に牛耳られてしまう・・全学連のような空洞化を防ぐ一助になるでしょう。
「少数者の総会招集権を妨害するものだ」と言う反対意見が送られて来ましたが・・。
少数派が僅かな出席者で総会決議を得ようとする方がおかしい・・矛盾に見えますが、難しい駆け引きは分りません。

アメリカの民主主義2(大統領令とは?2)

大統領令に署名さえすれば,イキナリ現場で特定国出身者だけ一律に入国拒否したり拘束したり出来るかのような報道を見ると(報道ぶりからすれば)具体的審査の結果ではないように見えます。
ただし,上記は反トランプ立場?の報道によるだけで,疑いの濃厚な特定国出身だけ厳しく質問・審査したら,怪しい人物が引っかかった・・やはり厳重検査して良かったことになるのかも知れません。
特定国出身到着者全員が入国拒否されたのかどうか知りたいところです。
全員またはこれに近いとなれば具体的審査の結果だと言うのは無理ですから,予め特定国出身者だけ入国させない命令であったことになりそうです。
いずれかについては大統領令自体にどう書いているか見れば直ぐ分ることですから,誰か早くアップデートとして欲しいものです。
※後記2月5日MSN報道で毎日新聞名で大統領令が要約されて出ました。
もしも具体的審査の結果ではなかったとした場合のことですが,
第1に考えられるのは,オバマ大統領が2014年頃に不法入国して15年以上経過している人で子供のいる人には,特別な在留資格(3年間先送り・Deferred )を与えようとして議会(共和党に)に反対されて実現出来なかった政策・DAPA (Deferred Action for Parents of Americans and Lawful Permanent Residents)を,大統領令で断行したことがあります(内容を含めてうろ覚えで正確ではありません)ので、これの撤回署名だったかも知れません。
現状は以下のとおりです。
http://www.cnn.co.jp/usa/35084845.htmlによると以下のとおりです。
「オバマ大統領の移民政策は、子どもが米国籍もしくは合法的な居住者である不法移民(約430万人)については一時的に強制送還の対象から外し、合法的な就労に道を開くというもので2014年に発表された。」
「だがテキサス州を初めとする26州はこれに反発、大統領権限での改革は憲法違反だとする裁判を起こした。15年には連邦地裁が州側の言い分を認めて実施を差し止める決定を下し、高裁でもそれが支持された。」
「民主党の候補指名を確実としたヒラリー・クリントン前国務長官は最高裁の判断は「受け入れがたい」と声明で述べた。一方、共和党の指名候補となるのが確実なドナルド・トランプ氏は「(裁判所は)われわれの安全を守ってくれた」とツイートした。」
上記によると26州が執行停止決定を取っていて,最高裁では4対4の可否同数で決着がつかなかった状態・・高裁決定が維持されている・・効力がないが、訴訟していない26州以外では大統領令が施行されていることになるのかな?
※追記です
2月5日のmsn報道では、今回の入国禁止令はワシントンの連邦地裁で違憲判決?が出て、全米の入国手続再開と出ていますから、個別審査の結果ではなく一律禁止命令だったたように見えますし1地裁で違憲判決が出ても全米で効力があるようです。
【ロサンゼルス長野宏美】中東・アフリカの7カ国からの入国を一時禁止する大統領令について、米西部ワシントン州シアトルの連邦地裁は3日、一時差し止めを命じる仮処分の決定を出した。命令は全米に適用され、即時効力が及ぶ・・」
全国で効力があるとすればオバマの大統領令が全米で執行停止されたままだったことになります。
そうするとAB両地裁で別の判決が出るとどうなるのか?この報道だけではアメリカの制度は意味不明です。
マスコミが一方的に報道していたので,オバマの大統領令がそのまま施行されているとばかり思っている人が多いと思いますが,国内意見の実態は上記のとおり拮抗していたのです。
こう言うややこしい・国論が割れていた状況であったことを日本では全く報道せずに、極論主張のトランプと言うイメージばかりだったので,彼の勝利を「驚き」としているのです。
今,トランプ氏が最高裁判事に推薦している人は保守論客と言うことですから,任命されたら4対4の均衡を破って憲法違反決定になると言われています。
トランプ氏側の言い分は,http://blog.livedoor.jp/wisdomkeeper/archives/52001959.htmlによれば以下のとおりです。
「日曜日の午後にトランプは移民に厳しい大統領令を発令しました。しかし同時にトランプは、ホワイトハウスにて、「・・今回の大統領令と、2011年にオバマ元大統領が発令した大統領令は同じ内容である。彼はイラクからの難民に対するビザの発給を6ヶ月間禁止した。」と述べました。
さらに、トランプは、「イラク、イラン、リビア、ソマリア、スーダン、シリア(無期)、イエメンは一時的に入国に禁止したが、これらの国々はオバマ政権が”テロを支援し訓練している国”と名指しした国々である
「プリーバス首席補佐官は、NBCのインタビューにて「アメリカには325000万人の外国人旅行者が入国している。今回、詳しい入国審査を行う目的で空港で拘束した109人については、オバマ政権と連邦議会がテロを支援、訓練している国として名指しした国から来た者たちだ。」と述べました。
以上によると元々オバマ政権がリストに上げていたクニからの入国審査を強化した結果、一部不審者を拒否したり拘束しただけで、一律拒否したわけではなさそうに見えます。
そうとすれば審査をまじめにしているだけのことになります。
今回の大統領令記載の文言自体を(マスコミの解釈ではなく)早く知りたいものですが、何故かマスコミが翻訳文を報じない・・煽りに徹しているようなので本当のことがよく分りませんが,その内いろんな立場から出て来るでしょう。
※上記2月5日朝のMSNに報道によれば、違憲決定が出たのであれば、個別審査の結果ではなく一律禁止命令であったことが推測されます。
とすればトランプ陣営の「審査強化しただけ」と言う主張は事実に反していたことになります。
繰り返しますが、ここのテーマは国民の多くが支持しているかどうかを知りたくて書いているのではなく,支持さえあれば強制収用所送りなど既存法制度無視の大統領令が今でも有効になる国かどうかを知りたくて書いています。
憲法違反で差し止めになれば良いのではなく,そんな大変な裁判をしない限りさしあたり有効として強制出来てしまうクニかどうかです。
ところで大統領令の位置づけですが,学校で習っている三権分立の原理からしてこれが非常に怪しいと言う関心からこの数日このテーマで書いています。
これまで書いて来たように,アメリカの人道主義と言っても黒人差別、日系人差別(日系人強制収用・・戦後では,クリントン政権の日本標的の100%関税の強迫など)をして来た歴史から見ると人権はアメリカ人・あるいはキリスト教徒だけにあって外国人(白人以外)には人権・・法の保護がないという基本的システムであるような疑いがあります。
トランプ氏の大統領令で具体的事由に関係なく仮に一律入国拒否出来るとしている場合を考えてみましょう。
既存法令無視で大統領令だけでどうしてこんな乱暴なことが出来るかの疑問です。
日本の場合上陸拒否出来る事由は法定(限定列挙)されていて,その中には、総理大臣等が超法規的に「指定したものを拒否し拘束出来る」と言うような乱暴な条項はありません。
入国であれ逮捕などの条件であれ,厳格な法定手続を定めながら,総理または大臣等指定するものを例外とすれば法で拒否理由を限定記載する意味がなくなりますから,そんな法規が国会に上程されたら,それこそ法治国家の全面否定・憲法違反の疑いで大騒ぎになるでしょう。
逆に上記法定事項に該当しても法務大臣は特別に許可出来ると言う逆の救済条項があるだけです・・これなら裁量があっても人権侵害になりません。
出入国管理及び難民認定法
(昭和二十六年十月四日政令第三百十九号)
(上陸の拒否)
第五条  次の各号のいずれかに該当する外国人は、本邦に上陸することができない。
各号省略
(上陸の拒否の特例)
第五条の二  法務大臣は、外国人について、前条第一項第四号、第五号、第七号、第九号又は第九号の二に該当する特定の事由がある場合であつても、当該外国人に第二十六条第一項の規定により再入国の許可を与えた場合その他の法務省令で定める場合において、相当と認めるときは、法務省令で定めるところにより、当該事由のみによつては上陸を拒否しないこととすることができる。」

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