欧米覇権の終焉開始3

さすが鉄面皮な韓国国民・パク大統領もこんな重要資料がアメリカから出て来るとどうにもなりません。
裏切られたような感じを受けたでしょう。
アメリカも韓国を裏で煽って来た責任があるので、何とか格好つけて朴大統領を引かせるためにアメリカによる強引な圧力で日本は最後までケリを付けることが許されずアヤフヤな解決を強制されてしまい、約1年後の15年末には、日韓合意となりました。
パク氏にとっては(赤っ恥をかかされたものの)首の皮1枚繋がった救済劇になりました。 
日本国内世論的には、昨年末の日韓合意は安倍総理も対中韓強硬派の信を失いパク大統領も同様ですのでいわゆる痛み分けですが、国際世論としては嘘つき韓国の評価が定着したと思われます。
世界中の人が日韓が親戚のようなものと誤解して韓国も相応に気を使って貰っていたのに、仲が悪いのなら気を使う必要がないと言うことで、韓国が日本の親戚のように世界で振る舞えなくなった効果が絶大でしょう。
この騒動の結果、韓国は大恥を掻いたし・・アメリカの力に対する絶対的信用をなくした・・今後アメリカの唆しに乗るのは危険だと思い知った・・結果的にアメリカのヘゲモニーが揺らぐ結果になりました。
中東その他の地域でもアメリカの言うとおりに(不正に加担?)して、酷い目にあった国や勢力が一杯ある筈です・・この積み重ねの結果あちこちでアメリカ不信の火が噴き始めたのです。
他方で、標的にされた日本人の方では、慰安婦を否定すると「戦後秩序に対する挑戦だ」「歴史修正主義者」と繰り返し罵られた結果、「戦後秩序ってもしかして噓の塗り固めだったの?」と言う懐疑心が目覚めてきました。
慰安婦騒動の原因を作って煽って来た朝日新聞その他の報道機関や文化人に対する不信感・・何故こんな噓を一緒になって煽って来たのか?の原因究明の関心が芽生えたこと→戦後秩序形成に加担し再生産を繰り返して来た教育界や文化人思想界・マスコミ全般への不信感→占領政治に遡る対米不信の芽生えです。
中国の反日暴動や慰安婦騒動が結果的に・・日米戦争は何故起きたか・戦後の教育〜マスコミ報道が中立だったのかなどの関心が急速に高まってしまったのはアメリカ〜ユダヤ勢力にとって大きな誤算でしょう。
これまで戦争原因を「軍部の暴走」と戦後教育で教え込まれていたに過ぎない多くの人が噓を教えられていたのか?と目覚めてきたのです。
何しろ物心ついてから、戦後教育で育った世代は既に80歳前後に達しています。
数日前に紹介したように日本の軍部が力を持つようになる何十年も前からアメリカでは排日法がドンドン成立していること1つとっても、軍部の発展とは順序が逆ではないかと言う当たり前の疑問です。
マッカーサーのアメリカ議会証言・・「これでは日本は立ち上がるしかなかった」と言う趣旨の証言は正に戦争に引きずり込まれた弱者の実態を表しています。
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Yasunari/7517/nenpyo/1951-60/1951_makasa_shogen.html
「昭和26(1951)年5月、アメリカ上院の軍事外交合同委員会で、ダグラス・マッカーサーは以下の2つの重大な発言を行なった。
日本の戦争は自衛戦争であった
アメリカが過去100年に太平洋で犯した最大の政治的過ちは、共産主義者が支那において勢力を増大して行くのを黙過してしまったことである
There is practically nothing indigenous to Japan except the silkworm. They lack cotton, they lack wool, they lack petroleum products, they lack tin, they lack rubber, they lack great many other things, all of which was in the Asiatic basin.
They feared that if those supplies were cut off, there would be 10 to 12 million people unoccupied in Japan. Their purpose, therefore in going to war was karagely dictated by security.”

和訳:
「日本は絹産業以外には、固有の天然資源はほとんど何もないのです。彼らは綿が無い、羊毛が無い、石油の産出が無い。錫(すず)が無い、ゴムが無い。それ ら一切のものがアジアの海域には存在していたのです。もし、これらの原料の供給を断ち切られたら、1000万から1200万の失業者が発生するであろうこ とを日本人は恐れていた。したがって、彼らは戦争に飛び込んでいった動機は、大部分が安全保障の必要に迫られてだったのことだったのです」
東條英機は宣誓供述書で「断じて日本は侵略戦争をしたのではない。自衛戦争をしたのである」「国家自衛のために起つという事がただ一つ残された途であった」と語ったが、それはこのマッカーサーの米議会証言録と重なるもので、最終的に東條とマッカーサーは同じ見解を披露したことになる。」

現在で言えば、中国の領海侵犯が激しくなってこれに対応するために巡視艇の増強を急ぎ独力での防衛は無理なので、集団安保条約が必要になったのです。
相手の違法行為に対応すると「軍国主義復活」と大騒ぎするのが日本のマスコミ・文化人ですが、これは先にアメリカなどが日本封じ込め・嫌がらせを始めていたのですから、煙でいぶされた狸が決死の覚悟で穴から飛び出すのを待ち構えていた猟師のように、アメリカが日本が蹶起せざるを得なくなるのを待ち構えていたにも拘らずその順序を抜きにして「日本が先に手を出した」から卑劣だとか、「軍国主義の暴走」と批判して来たことの焼き直しです。
こう言う下手な焼き直しを中韓や日本マスコミ・文化人がするので、却ってユダヤ+アメリカの戦前の謀略が浮かび上がって来ます。
西欧のアジア侵略のないときには、日本は何百年も平和に生活していました。
順序逆の歴史を垂れ流す教育界やマスコミは、今でもどこかの支配を受けているのかが問題になってきます。
世界のマスコミ界は英米・・ユダヤ系の支配下にあると言われていて、公正な報道が期待されないので、アラブ世界では、独自の報道機関アルジャズィーラを作ったのが知られています。
フィリッピン大統領が下品な言葉を使って非難したのでオバマが怒ったと今まで紹介されていましたが、【KSM】によると人権人権と偉そうなことを言うアメリカが植民支配していたことを批判して、最後についでに「この◯◯野郎メ」と言った言葉だけを日本のマスコミが報じていることがネットで同大統領の発言録音とともに、報道されています。
以下のとおりです
【KSM】オバマ米大統領はフィリピン、ドゥテルテ大統領に過去の植民地支配に言及されることを恐れていたのだ。
トランプ氏であれエルドアンであれ、単に無茶苦茶な罵りだけで多くの国民の支持が得られる訳がないので、マスコミを支配している勢力に都合の悪い肝心の主張をまともに紹介していない可能性があります。
トランプ氏であれエルドアンであれ、単に無茶苦茶な罵りだけで多くの国民の支持が得られる訳がないので、マスコミを支配している(ユダヤ系?)勢力に都合の悪い肝心の主張をまともに紹介していない可能性があります。
彼らの発言はどぎつ過ぎて洗練されていない点があるとしても、マスコミは政治家の発言その他発言者が全体の文脈として何を言おうとしていたのかを忠実に報道すべきであって、言葉遣いの荒さばかりあげつらうのは公平な報道ではありません。
庶民・・粗野な人同士の会合で「おい、お前!」など気さくな会話の方が話が弾むように、政治家がインパクトを持って訴えるには、持って回った言い方ではなく、粗野・乱暴な言い方の方が親近感を持たれているのでしょう。

欧米覇権終焉の開始1

ロシアや中国がアメリカのヘゲモニーを堂々と争う状態になってきたのに対して、アメリカは、どうすることも出来ない状態が続いています。
アメリカの威信ががた落ちになって来ると最近では近代以降長年欧米に忠実だった地域大国トルコまでもがアメリカのヘゲモニーに挑戦するかのようにロシアに急速接近し、シリア内戦ではアメリカの言うとおりしない・更には国内人権弾圧批判に対しても欧米の批判を受け付けなくなっています。
元凶は中国の人権侵害や国際ルール無視を欧米が(巨大市場に目がくらむ一方で対日牽制もあって)大目に見て来た(裏からみればすり寄って来た)ことで北朝鮮が図に乗るし、その他中小国も便乗・・図に乗って来たと言うべきでしょうか?
ロシアのクリミヤ併合も中国と組めば(原油等の資源も買って貰える→その分中国のロシアに対する貸しが出来て中国の立場が大きくなる)それほどの孤立はないと言う読みがあってのことです。
フィリッピンの新大統領の傍若無人ぶりもイザとなれば中国と組む選択肢があってのことと思われます・・フィリッピン完勝の国際司法裁判所判決が出たばかりで日米が判決を守れとASEAN首脳会議で力説しているのに被害国の同大統領は中国に対して何の要求発言もしませんでした。
日米の主張・・国際秩序尊重の主張は穴の空いている風船を膨らませるような結果になってしまいました。
アジアではフィリッピンのような小国大統領でさえ、欧米の国内人権批判に開き直るどころか、ASEAN首脳会談時でのオバマ大統領と会談予定直前にオバマ氏に対する侮辱発言までする始末です。
この発言に対し、オバマ氏が「溜まらず?」首脳会談予定を取り消す異例の事態になりました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160906-00000024-jij_afp-int
AFP=時事 9月6日(火)14時31分配信
「ドゥテルテ大統領は5日、タガログ語で「売春婦の息子」を意味する言葉を用いてオバマ大統領を罵倒していた。
両大統領は6日午後に米比首脳会談を予定していたが、5日のドゥテルテ大統領の発言後、米国側が会談を取りやめている。」

アメリカの権威失墜状態は大国中国+北朝鮮→ロシア→トルコ→フィリッピンへと、螺旋状に進み始めています。
さしあたりごろつき集団化に打つ手がない状態が始まっているとも言えますが、アメリカの権威低下傾向に嫌気をさしてトランプ氏のように「世界秩序など関係ない」と言い出せば18〜19世紀の弱肉強食時代が再開されます。
腕力はあるが総合力の劣る中国とロシアは、「腕力優先→道義や民の福利はその範囲で守れば良い」と言う前近代的国際秩序が居心地が良いのでしょう。
「俺には俺のルールがある」とローマ法王と絶縁してイギリス国教会を作ったイギリスのヘンリイ8世の支配程度が似合っている国の方が多いような気がします。
フィリッピンでは麻薬撲滅などの分野では、欧米的民主的手続など言ってられない状態にあることも分ります。
綺麗な本社ビル・宮廷内では、背広や礼装が似合うでしょうが、作業現場で背広が似合わないのと同じで,ルールもTPOが求められます。
中小国が何故腕力基準が第一で道義は二の次の国になびくかについて、国益よりは自己保身・・目先利益誘導(賄賂攻勢)に弱い指導者が多いと言う意見もありますが、それよりは、上記のとおり国情に合わない基準を押しつけられる問題点の方が大きいように見えます。
田沼清治の後を継いだ松平定信の政治を批判した
 「白河の 清きに魚も 住みかねて もとの濁れる 田沼恋しき」
で知られるように、物事には場面ごとのルールが必要でしょう。
アメリカで銃の所持規制出来ないのは,国民底辺層のレベルがまだその段階にあるコトを表しています。
またデュープロセス重視の連邦最高裁判所判例の結果、法的手続に乗れば、完全な人権が保障される代わりに、現場射殺が横行している現実をこれまで何回も書いてきました。
これの二重基準をフィッリピン大統領が公式に奨励し,今まで2000人殺したとか自慢していることをアメリカやフランンスでは、実際に現場で(こっそり)行なっていることです。
こっそりとやっている結果、黒人中心に射殺対象になっていることが黒人の不満・・この数年黒人射殺事件の度に暴動発生に繋がり、問題点として浮かび上がっています。
フィリッピンの場合目の前で漁場を武力で中国にとられている状態で中国には何も言わない・・そんなことよりも人権侵害批判を言うオバマに悪態をつく指導者が生まれています。
トルコはEUに加盟したいがために欧米基準に合わせて死刑廃止していましたが、欧米のヘゲモニーが揺らいだこの機会にエルドアン政権が死刑復活を言い出しました。
欧米は国際ルールの主導権だけが守れれば良かったのに内政にまで口出しし過ぎて命取りになった印象です。
領土の一部をとられてもその部分だけですが、内政全部に口出しされる害・・イラクのフセイン大統領あるいはリビヤのカダフイ大統領殺害・によるその後の大混乱・シリアへの内政干渉による収拾のつかない混迷はその代表例です・・の方が大きいと言うのが今の方向性でしょう。
国民は独裁でも前の安定していた統治の方が何倍も良かったと言うのが普通の考えでしょうう。
独裁で良いかどの程度までの独裁権限まで許容するかはその国民が考えることであって、アメリカや西欧が口出しすべきことではありません。

コミンテルンとアメリカ政府の動き1

昨日紹介した1935年の第7回コミンテルンをみると、コミンテルンの世界戦略としては1見日独ポーランドを攻撃目標としているように見えますが、目先のポーランドはソ連にとって簡単な(何の抵抗力もない)侵略対象でしかないので、世界中の共産主義者幹部が集まって議論するようなテーマではありません。
ドイツ問題は、第7回会議がナチス台頭後でナチスから共産主義者が過酷な弾圧を受けている最中ですから、対ドイツ関係対応を協議決議するのも目先の当然の対応であって当たり前の緊急事態です。
ここで目先の対応策ではなく、シベリアを挟んでソ連・共産主義政権にとって何の脅威でもない遠くの日本が何故長期的究極の攻撃目標として会議の重要テーマになっているかの疑問です。
文章(ウイキペデイアの編集ですので原文そのままかどうか分りません)の流れを見ると途中経過的にドイツやポーランドをついでに取り上げているに過ぎず、世界中の共産主義勢力を結集して長期的に対日攻撃するための戦術をわざわざ決議している印象です。
共産主義に対抗する自由主義の総本山アメリカを攻略するために周辺国から浸透して行くならば分りますが、日本をやっつけるためにアメリカや英仏に浸透して行く戦略ですから順序が逆です。
第7回コミンテルン以降の経過・・日本攻撃を実現のために「・・打倒にはイギリス、フランス、アメリカの資本主義国とも提携して個々を撃破する戦略を用いること」「気づかれることなく大衆を傘下に呼び込み・・ブルジョワ機関への潜入」→これらの計画がアメリカの政府機関潜入で実現しているので、ウイキペデイアの編集方法が間違いと言えないようです。
先ずはアメリカ大衆や政府機関潜入を果たした上で、アメリカに中国を応援させて「第三に日本を中心とする共産主義化のために中国を重用すること」により日本孤立化を図ることなどは、今現在判明している戦前の国際的な動きがそのまま・・コミンテルンの対日攻撃計画どおりにアメリカが動いていたことが分ります。
ちなみにアメリカ政府は中共軍に対しても、対日戦応援のために軍事援助していたことが知られています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/国共内戦によると以下のとおりです。
「国民政府は、米英の物資援助も入れて、精鋭部隊をつぎ込んだ全面戦争を行なった。アメリカは、蒋介石の妻の宋美齢によるフランクリン・ルーズベルト大統領への強い働きかけを受けて「義勇軍」という形を取って1941年から中華民国軍に武器や軍事顧問の派遣などの形で援助を行ったほか、同年12月の日本との開戦後には中国共産党軍にも武器などの軍事支援を行った。」
共産主義敵視の自由主義社会総本山である筈の?アメリカが攻撃対象なっておらず、コミンテルンがアメリカとの共同作戦を前提として?日本を究極の攻撃対象に選んでいた事実・・何がその原動力になっていたかの研究こそが重要です。
コミンテルン決議やその後の国際政治の展開をみると、単なる共産主義の世界制覇計画に留まらずそれ以上に、対日攻撃・・日本民族自体を攻撃を優先していたこと・・これを推進する陰の勢力の存在が透けて見えます。
第7回コミンテルンの目的は、共産革命の世界拡張に名を借りた「ニッポン民族殲滅計画の採択」だったとしてみた場合、彼らが何故日本を標的にする必要があったのかの疑問が起きてきます。
ここでヒットラーの発言記載との関連・・ユダヤ系が日本にだけは、うまく浸透出来なかったことの意趣返し・・「そこでユダヤ人は、民族主義国家日本を、今日存在している似たような国の力を使って殲滅してしまおうとしている。」と言う部分との整合性があるのに驚きます。
8月30日に紹介したヒットラーの意見はその記事によれば「我が闘争」下巻第13章に書いているそうですが、その後現実世界で起きたことはそのとおりの展開だったことになります。
ユダヤ支配が完了した戦後秩序下でヒットラーは120%抹殺されていますが、こうして見ると意外に国際政治の本質を衝いた意見を有していたことが分ります・・だからこそ戦後社会では如何にナチスが酷いことをしたかを宣伝し、且つその検証すら許さない体制が構築されているのかも知れません。
日本で占領軍+左翼文化人マスコミによって「軍国主義」の一言で封印されたままタブー視されて来た「戦争が何故起きたか」の検証が次第に広まって来たように、今後西欧でもヒットラーの客観的意味を問い直す時代がその内に来るでしょう。
尤も世界中が急激に台頭した軍国主義に対する脅威に先ず対抗するしかない・・これが共産主義の脅威除去よりも先決問題だったと言うのが公式定義でしょう。
しかし9月3日に紹介したとおり、排日移民法が1910年代から州法等によって順次整備されて来て24年には決定的な排日法が施行されている事実・・こんな法律が成立するには、その前から、大小の差別・嫌がらせが始まっていたことが推定されます。
こうした流れをみれば、アメリカに追いつめられて真珠湾攻撃に至ったのと同じで、「軍国主義だから・・」と言う理由は後付けっぽい理屈です。
ユダヤ陰謀論の真偽は、別としてコミンテルン・・その実質運営主体だったソ連共産党政権とユダヤの関係がどうだったかをみておく必要があります。
「ユダヤの浸透」は文字どおり「浸透」が基本ですので、表にはなかなか名前が出ませんので基本は憶測・推理でしかありませんが・・ロシア革命・・ボルシェビイキを主導したのは、ユダヤ人だと一般に言われています。
一般論として言えば、西欧の王族は文字が読めるのがやっとの程度で、文化レベルが低いのが特徴・・野蛮人であることが自慢の社会・・ヘンリ8世の例で最近紹介したことがあります・・でしたから、重商主義とセット発達した絶対王政なども国際貿易の処理など複雑な政治運営をバイキングの子孫が出来る訳がない・・多くはユダヤ人が政治顧問などとして実権を握っていたと言われます。

「軍国主義破壊4」(アメリカの言いなりになる国になること?)

軍国主義破壊のための占領政治がどう言う基準で行なわれていたかについて、アメリカ占領政治の実態に入ります。
占領期間中、軍国主義破壊と称して日本の国体に関する意見、歴史資料の徹底的廃棄処分が実行されました。
全国の書店や図書館資料の廃棄処分が強制されたことが良く知られています。
いわゆる現代の焚書坑儒と言うべき大事件ですが、将来日本が真に独立出来る・・アメリカの鼻息をうかがうような学者ばかりでなくなれば、検証が始まるでしょう。
日本の場合江戸時代から個人向けの出版社会ですし、個人所蔵資料が多いことに気が付かない・・アメリカの民度を前提にしていたので、古文書資料が多く残る幸運がありました。
個人があまり本を読まない・読めない欧米庶民レベルを基準に、占領軍が廃棄を命じたのですが、その延長上で「図書館が日本に少ないから知的レベルが遅れている」と言う文化人の運動が一般的でしたが、国民基礎レベルの違いを知らないか、敢えて無視して、「日本が欧米に比べて如何に劣った民族であるかの宣伝・教育がずっと続いていました。
この種の宣伝・運動が私の子供らが小学生頃にはまだ活動家?が図書館・美術館その他のの公共施設開設署名を求めて回って来ていましたから、昭和50年代まで活発だったことは確かです。
「フランダースの犬」で有名なところですが、絵画らしいものをみるには教会に行かないとみられない・・庶民はそのチャンスすらなく、タマタマ嵐だったかで偶然みられたと言う感動的な設定です。
日本の田舎のお寺は、ムラ中の人が自由に出入りし地元の寄り合いに使ったり、子供が勉強をしたり遊ぶ場所としていつも自由出入り出来る場所・お寺の本堂を見ても分るように四方八方開けっぴろげです・・西洋の教会は、建物自体が閉鎖的で庶民が寄り付ける場所でなかったのです・・この辺を日本人はつい誤解してしまい勝ちです。
日本の場合には浮世絵は元々庶民向けで、その前の絵双紙などでも絵画や文字に親しんでいる社会でした。
国民の知る権利に関しては、アメリカ軍による歴史ねつ造宣伝を繰り返し(この系譜を引くのが中韓のねつ造歴史宣伝です)報道の自由を規制しアメリカ軍による膨大な強姦・略奪行為を一切報道させませんし検閲されていることすら報道させませんでしたが国民はみんな知っていました。
これが報道の自由を自慢するアメリカの異民族に対する実際の政治です。
このように「◯◯主義を許さない」◯◯主義の意味不明のまま・・銃剣の威力でその基準を決めて行くとなると、その範囲が恣意的になってしまい訳の分らない専制支配が可能です。
アメリカの気に入らない方向の表現は全く認められない・・極東軍事裁判批判が許されないことは言わずもがな・・長期占領期間中にアメリカ批判に連なるような報道を一切しない不文律がマスコミ界や大学等教育界を支配してしまいました。
学者・思想・マスコミ界に対するアメリカの支配確立によって将来的にアメリカ批判が起きないと安心したのか、この時点で漸く(6年以上に及ぶ)占領解除・サンフランシスコ講和条約(1951年9月8日 )になりました。
ルーズベルトが仮にまだ生きていたらその頃には日本男子は大部分殺されていた可能性があり・・何しろ米兵による殺人や強姦は全く報道されないヤミの状態が続いていました・・。
多分国際機関には、日本を保護国にしないと2千年単位で劣った人種なので自分で政治をする能力がないと言う名目で占領政治の継続・・奴隷化作戦がドンドン進行するばかり・・完全骨抜きには、まだ50年かかると言う説明だったでしょう。
現実に戻りますと、(アメリカをうまく騙せた結果?マッカ−サ−の遺族は天皇訪米時に墓参りてくれると期待していたくらいです・・)兎も角日本はアメリカのお墨付きを貰って51年になってやっと独立が出来ました。
(戦時条約によれば負けても主権を奪われないルールですから、それまで独立出来なかったこと自体がアメリカによるルール違反です)
それでもなお睨みを聞かすために占領軍と言う名称を駐留軍に変えて米軍がそのまま駐留することになり今なお続いていますし、日本は独立するとすぐに手のひら返しをするような子供っぽい国ではありません。
今でも言論の自由を守り平和主義・・非核3原則堅持などでアメリカを安心させています。
この安心の上でトランプ氏が日本を試すように「日本が自分で核を持つべき」だと放言しています。
日本がアメリカに従属し切っているのは、駐留米軍が怖いからではなく、又警戒されて苛めの標的されるのが怖い・・「過ちは繰り返しません」と言う教訓によるものです。
うっかり日本が喜んで核を持とうと言うとアメリカの対日猜疑心に火をつけて戦前同様に対日敵視政策が始まるリスクが高まります。
日本人は無理無体なことを言われて対米戦に引きずり込まれた経験にこりごりしています。
半端な戦力を持ってもアメリカには対抗出来ないのは明らかですので、アメリカに警戒させないことが戦後政治の優先課題になっています。
アメリカの主張する「軍国主義破壊」とは、「アメリカの国益に反するコト」「アメリカに挑戦するのは許さない」と言うだけの単純基準だと日本人は良く理解しています。
深い考えもいらない・・単純な基準です。
山賊・強盗がが押し入ったときに暴力支配するのとさして変わらない基準だったのです。

ポツダム宣言の有効性3(軍国主義とは?) 

ポツダム宣言に書いてある軍国主義破壊論・・破壊するまで占領を続けられるとするインチキ性に戻します。
アメリカの金科玉条とする「思想信条の自由」と軍国主義思想の改造が完成するまで占領する宣言の整合性の疑問です。
「軍国主義破壊するまで占領する」と言う限定では、軍国主義の定義をはっきりさせないと無制限占領・・どのような悪逆非道なことも出来ることになります。
アメリカはそんな非民主国家ではない・酷いことをしないから信用しろという宣言です。
そこでこれまで紹介しているインデアンに対する仕打ちや、当時アメリカ国内で黒人の人権が認められていなかった実情、アメリカが事実上支配していた中南米諸国の悲惨な状態・昨日紹介したルーズベルトの邪悪な個人思想が重要になります。
日本では国旗を掲げたり国歌を斉唱するだけで軍国主義者と言われかねない雰囲気・・この残滓が未だに強いのが日教組であり韓国による旭日旗を戦犯旗とする執拗な反日活動に占領下における強力、行き過ぎた思想統制が行われていた痕跡を見ることができます。
ちなみに諸外国の国家はフランス国家を代表として、血塗られた歴史を賛美するものが多いですが、君が代は静かで雅びで戦争賛美の歌ではありません。・・何故これが軍国主義の歌になるのか、こじつけにしても無茶過ぎます。
民族が当然持っているべき・・・持っていること自体禁止出来ない筈の愛国心・・要は郷土や同胞を愛する気持ちすら、うっかり表明すると軍国主義者のレッテル貼りされかねない状態が続いているために、未だに保身のために「いわゆる偏狭なナショナリズムは別として・・・」などの言い訳から発言を始めなければならないほど表現が窮屈になっています。
日本人にだけ愛国心を否定するのは無理があるので「偏狭な愛国心だけが許されない」と言う運用が定着していることが分かります。
そもそも何が偏狭なのか不明のままですから、・・今流行のヘイトスピーチ禁止論も同じ系譜で・・結局のところうっかり郷土愛すら口に出せない社会にして来たのです。
民族精神を少しでも出すとパッシングを受け「失言」として大臣罷免運動がマスコミで盛り上がる大変な時代が戦後70年も続いていました。
民族の尊厳・アイデンティティを主張すれば直ちに軍国主義の指標にされて来た占領政治の恐ろしさ・・実態が分かります。
軍国主義破壊の名の下に行き過ぎがなかったかの検証としては、少なくとも極東軍事裁判設置自体の合法性・・事後法が許されるか?審理判決がレイシストによる恣意性によって運営されてなかったか?の検証が必須です。
アメリカは検証されるのがよほど嫌らしく、少しでも極東軍事裁判に関する問題提起しようとすると歴史修正主義者のレッテル貼りをして政治生命の抹殺を図る運動が猛烈に行なわれて来ました。
靖国参拝問題を過大に騒ぐ勢力はソモソモ極東軍事裁判について冷静な議論を拒否するどころか、そのずっと前段階の死者に対する追悼や参拝すら許さない勢いですから、軍事裁判によほど後ろ暗いことを知っている勢力が背後で煽っているように見えます。
ドイツではユダヤに対するホロコーストがなかったという主張するだけで刑事処罰を受ける法制度になっていると言われています。
よほどアメリカ・・ひいてはユダヤ勢力にとって戦後秩序に関する正義の基準による検証に自信がないものと推測されます。
およそ公正な議論をする自信のない勢力がまともな議論をさせない・・言論封殺のために軍国主義者、歴史修正主義者、非国民などレッテル貼りに熱心になるように見えます。
ポツダム宣言については何回か紹介していますが、今回は占領権限についてのみ紹介しておきます。
http://www.ndl.go.jp/constitution/etc/j06.html
千九百四十五年七月二十六日
米、英、支三国宣言
(千九百四十五年七月二十六日「ポツダム」ニ於テ)
五、吾等ノ条件ハ左ノ如シ
吾等ハ右条件ヨリ離脱スルコトナカルヘシ右ニ代ル条件存在セス吾等ハ遅延ヲ認ムルヲ得ス
六、吾等ハ無責任ナル軍国主義カ世界ヨリ駆逐セラルルニ至ル迄ハ平和、安全及正義ノ新秩序カ生シ得サルコトヲ主張スルモノナルヲ以テ日本国国民ヲ欺瞞シ之ヲシテ世界征服ノ挙ニ出ツルノ過誤ヲ犯サシメタル者ノ権力及勢力ハ永久ニ除去セラレサルヘカラス
七、右ノ如キ新秩序カ建設セラレ且日本国ノ戦争遂行能力カ破砕セラレタルコトノ確証アルニ至ルマテハ聯合国ノ指定スヘキ日本国領域内ノ諸地点ハ吾等ノ茲ニ指示スル基本的目的ノ達成ヲ確保スルタメ占領セラルヘシ

軍国主義?思想破壊のために必要と言えば、無制約な思想弾圧・・専制政治が可能になります。
実際に今でも集団自衛権議論で反対論者は「軍国主義復活反対」「軍靴の音が聞こえて来る」とあちこちで宣伝しています。
軍国主義思想かどうかを誰が判定するのか?占領軍が判定するのであれば、占領軍が居座ろうと思えば半永久的支配が可能であり、占領に刃向かえば全て軍国主義者としてしまうことが可能です。
強姦米兵に抗議すると「お前は軍国主義者だな!」として処刑出来る仕組みがポツダム宣言です。
こう言う無茶な講和条件の強制は強盗が「銃を突きつけてお金を要求したら相手が自分で差し出したから貰った」と言うのと同じで、既存の国際法に反して無効と言うべきです。
集団自衛権の安保法案関連ではアメリカがその成立を求めているねじれ現象の結果、「軍靴の音が聞こえて来る」と言うアッピールをしても安倍政権が軍国主義政権とはなりませんが、仮に占領下でアメリカの承認なしに誰かが「主権国が軍備を持てないのはおかしい」と正論を吐いて再軍備提案すれば、ただちに「軍国主義者」として公職追放でしょう。
こう言う厳しい雰囲気の下で憲法案が示され憲法9条が成立している場合これを事実上強制された条文であると見るべきです。
昨年の安保法案関連では、アメリカがその成立を求めているねじれ現象の結果、「軍靴の音が聞こえて来る」とアッピールをしても安倍政権が軍国主義政権とはなりませんが、仮に占領下でアメリカの承認なしに誰かが「主権国が軍備を持てないのはおかしい」と正論を吐いて再軍備提案すれば、ただちに「軍国主義者」として公職追放だったでしょう。
現憲法は、こう言う雰囲気の下で占領軍から憲法案が示されたのですが、「日本は戦争に負けても主権国家である以上、何故軍備を持てないんだ」「侵略されても何故交戦権がないんだ」と言うマトモな議論が出来る雰囲気でなかったことが分ります。
竹島占領や李承晩ライン設定による多数漁民・漁船の拿捕事件や、北朝鮮の拉致事件にも奪回のための実力行使が一切出来ていません。
「交戦権を認めずにやられっぱなしで我慢しろ」と言うことが実際に強制されて来たのですが、国際法の原理である主権尊重とどのように整合するのでしょうか?
押し入った強盗やテロ組織が「武器を持つな棄てろ」と言うのは当たり前のことですが、テロ組織が選挙中に決めたルールは「法」ではあり得ません。

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