中国の西欧接近策1

中国としては、日本技術導入の窓口としての韓国には、もはや用がないどころか民族系との競合相手になっているばかりか,対韓貿易は巨額赤字ですから、経済的には敵対関係に突入しています。
日本には国民向けに格好を付けるために敵視しながらも,内実は技術や資本導入が欲しいし・・対日貿易黒字が巨額ですから大切な客です。
(日本に偏り過ぎているところが怖いので何とか影響力を縮小したいのが本音・・ソフト能力が低いので反日教育するしかない点では韓国同様です)
中韓関係は、数ヶ月〜半年後には韓国技術を吸収してしまえば、経済全般に食うか食われるかの敵対競合関係になる予定の中国と手を組み,今後技術協力・援助が必要な日本をはっきり敵に回してしまう韓国の読みの浅さ・行動の軽率さに驚くばかりです。
日本を閉め出した後の中国への市場参加の誘惑に負けて?(僅か数ヶ月で中国市場から閉め出されるようになる目先の予定すら読めないで)西側諸国が殆ど参加しない中で(首脳としてはプーチンとどこか国名の知らないアフリカ大統領だけでした)対日戦勝利記念の軍事パレードに参加するところまで踏み切りました。
昔の属国にでも戻ったかのように中国の反日行動の御先棒担ぎに徹した態度を繰り返した挙げ句の対日軍事パレードへの首脳参加ですから、韓国の行動は先が読めないのではなく、中国の追い上げが目に見えていたので、今後お手柔らかに・・と必死に哀願していた可能性があります。
相手が弱ったと見れば、どこまでも相手に屈辱を加える中国流儀が怖くて仕方がなかったと言えます。
中国としては韓国は用済み・今後痛めつけるだけの相手ですが、今後反日・・と言うより日本に頼り過ぎないでどうやって高度技術導入するかが課題ですから、ナケナシの資金力を活用して欧米大手の企業買収・M$Aを続けるとともに、日本と競合させるために巨額投資の餌をちらつかせながら、西欧に中国投資を勧誘しています。
習近平氏の英国訪問時に中国が初めて先進国で原発受注する発表がありましたが、技術的に中国が英国の原発技術よりも優れていると思う人は皆無に近いでしょうから、実質は資金協力の表明でしかないことは明らかです。
日本受注予定だったインドネシアの新幹線の中国受注は中国の100%負担で行なう提案が決め手になったのですが、実際には着工が止まったママになっています・・古くはベネズェラの受注が全く進まないまま工事放棄している状態が知られています。
資金不足(外貨準備急減)に喘ぐ中国が先端技術奪取目的に繋がらない資金を出す余裕がないのに、資金援助の空約束による後進国向け工事契約を取るだけとっても結果的に放置になります。
この繰り返しが中国の威信?信用を落としていることに気が付かないのでしょうか?
資金流出に悩んでいる中国が自国への西欧からの投資(資金流入と技術導入)を求めて訪問しながら、(逆に)「投資してやるから仲良くしようぜ!」と言う訪問ですからかなりきわどい外交です。
本当に原発建設等にイギリスに資金投資・実行出来るのか(資金を欲しい国からの資金投下期待の不合理)支離滅裂の世界戦略に乗せられる英国も英国です。
この無理・・弱さを隠すために中韓式得意の開き直り・・傲慢無礼な行動に走った態度が理解出来るし、これに見事に引っかかった英国の交渉術の低さ・習近平の大成功です。
西欧諸国がアメリカの阻止要請を無視してそろってAIIBに参加したのが、中国の西欧抱き込み政策効果の第一ですが、これも華々しく設立を打ち上げただけで実行出来ていません。
インドネシアの新幹線工事を受注だけかっさらってそのままになっているのと同じ構図です。
AIIBの資金による大規模工事に受注参加出来ると思って設立参加してしまった西洋諸国は、大規模市場・巨額外貨準備をうたい文句にする中国のこけ脅しの誘いに,インドネシア同様にまんまと乗せられた状態・・政治責任問題必至です。

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