国際競争力低下と観光亡国2

国内観光者相手ならば税を使って国民に対する福祉行政の一環・・サービスしていると評価出来る・・市街地に街灯を設置したり階段にエスカレーターを付けているの同じ価値がありますが、これをわざわざ税を負担していない外国を呼んで来て税で造ったインフラを無償で利用させる必要が有るのかの疑問です。
税投入もコストと考えれば金儲け=業にはなっていません。
税金を使って、あちこち石張りにしたり草花を植え込んだり手入れしたり、公的施設は冷暖房して快適にし、あるいは各種公共料金を安くしていますが、これらはみんなの税金で負担しているものです。
外来客は、こうした税負担なしに、公共物をただであるいはコスト以下で利用して行き、食事したり電車に乗ったりするだけです。
先進国になればなるほど税による公共施設が発達している・・インフラ整備が進んでいるのが普通で、その分利用者の負担は軽くなってます。
殆どの駅の階段にはエレベーターが設置されていますが、これなども無料で利用出来るものです。
アンデスなどの秘境観光では、インフラが何もなく、地元にお金が落ちるだけでしょうが、先進国では逆にインフラ整備が進んでいるので他所者はこれらのただ乗りをするので、来れば来るほどお金の持ち出しになるのが普通です。
個人の家に来るお客さんを考えれば分りますが、お客は手みやげを持って来るでしょうが、迎える方はそれ以上に家を綺麗にしたり花を買ったり、もてなしにお金を使います。
サミッとなどやれば、警備その他これに使う経費は膨大なものです。
他所ものを迎え入れる観光事業は公的施設に対する税負担を含めれば決して採算の取れる産業ではありません。
会員制ホテルや各種クラブでは会費負担している代わりに毎回の利用料金が割安に抑えられているのですが、同じ料金でビジターが使うと、会費を払っている会員は、損をする関係です。
外国人観光客は、まさにビジターでしかないのに、会費(税)を払わないで会員と同じ利用料金で同じサービスを享受出来るのは不当な結果です。
国内日帰り観光客は、個人の家に来た客で言えば、自分の食材だけ持って来て訪問先の家の冷暖房、厨房機器、トイレその他を無償で使用していて、大きな顔をしているようなものです。
料理をするにはその家に用意しているいろんな道具ガス電気水道を使うのですが、これの負担をしないのですから迎え入れる方は持ち出しです。
お客はこちらから招く以上は、ある程度経済的には持ち出し・マイナスでも仕方ないですが、(このために招いてもいないのに勝手に客として押し掛けるのは嫌われます)招いてもいない外国人が勝手に来て、みんなの税負担でやってるゴミの収集その他のサービスを無料で使って行くのを有り難がる必要は有りません。
その上、その他の産業と違って観光に寄りかかると国民が努力して技能を磨くことを忘れて怠惰になるし、卑屈(裏返しの感じの悪さ)になって行くだけの亡国の産業(と言えるかな?)です。

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