平成27年元旦(天命を知る)

あけましておめでとう御座います。
皆様つつがなく新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
昨年の日本は午(うま)年のイメージどおりに、日本経済にとって勢いのあった良き一年であったように思います。
今年の干支は未(ひつじ)年と言うことで、周辺国と争いのないほんわりとした平和な一年であることを期待したいものです。
かと言って、周りがオオカミばかりで日本だけが羊のように大人しくて食い荒されるばかりでは困りますので、羊の群れをオオカミから守る仕組みが必要と言うことでしょうか?
私の方も、一家と言うか子供らもそれぞれ、一定の歳になり、将来の方向も定まり精神上安定的な状態で新年を迎えることが出来ました。
将来の方向と言っても、特別に目出たい方向が決まったと言う意味ではなく、持って生まれた運勢・能力に従ってそれ相応の人生で生きて行けば良い・・変化のありそうな子供はまだまだ変化があるだろうしと言う程度の達観?諦観程度です。
人生は、じたばたしてもどうなるものではありません。
自分自身の人生を振り替えると、ある程度のところで方向が決まって安定していましたが、小人の悲しさ?そうなると子供らの将来が心配になり、煩悩がつきません。
高齢化して来ると多くの人は自分のことに関しては既に勝負あり・・と言うことで、今度は子供や孫の将来を心配したくなるようです。
次々と心配していてもキリがない・・子供がいなければ心配もいらないのですが、子供がいればその数だけ心配の種になってきます。
私の人生を振り返ると特別立派な目標があった訳ではなく、運勢のマニマニ漂っているうちに、この歳になって来た実感です。
子供らの人生が決まったのではなく、ここ数年で私自身の覚悟が決まったと言うことです。
私の考えは成り行き任せの傾向がありますので、どちらかと言えば妻の覚悟が決まったと言うことでしょう。
ご承知のことと思いますが、孔子様の以下のとおりの文言があります。
「子曰、吾十有五而志乎學、三十而立、四十而不惑、五十而知天命、六十而耳順、七十而従心所欲、不踰矩」
自分のコトだけかと思っていて、自分のような凡人でも、不思議と40になると事件処理に迷うようなことがなくなり、50になれば自分の人生・行く末が大方こんなものだと納得出来るようになるのだナア!と納得していました。
高齢化してみて、子供を含めての煩悩を意味するとすれば、(孔子様の時代には寿命が短かったので子供の行く末まで心配する人は滅多にいなかったでしょう)ここ4〜5年で漸く子世代を含めて天命を知ったと言うところでしょうか?
天命と言うと大げさ・意味不明のブランドですが、俗世の競争社会と言う意味で見れば、50前後で大方の勝敗・・人生が決まる時期と言えないこともありません。
その後は、競争社会から脱却して生きて行けるとすれば、その後の人生は極楽です。
最近相続税問題が連日紙面を賑わしていますが、このようなことが社会問題になることこそが、自分中心から次世代に対する親世代の最大心配事になっていることの証(あかし)です。
増税論者が「次世代に負債を残すのか?」と言いますが、マイナスなら気になりませんから、逆に残す遺産の方が多くなった事実があるからこそ、大問題になっているのです。
ところで、このトシになって「天命を知る」のでは遅過ぎますが、戦前の寿命に引き直すと7割がけの時代と言われていましたので、気が付くのが少し遅かった程度と言えないこともありません。
「人生僅か50年・・・」と言う信長の幸若舞が有名ですが、これでは古過ぎますので、ここ100年くらいの寿命がどうなっていたかが気になります。
日経新聞12月28日朝刊14p「ガンを知る」欄には、平均寿命が「明治元年(1868)で35歳程度、大正元年(1912)で40歳程度」と書かれています。
実際に正岡子規や芥川龍之介など高名な人が早くに亡くなっています。
この記事が(根拠不明ですが・・)正しいとすれば、今の寿命は約2倍になっているのですから、従来から言われている7がけどころではありません。
もしも運悪く?100歳まで生きると今後何十年もあるのですから、その頃には孫の天命まで気になるかも知れません。
今頃「天命を知った」程度のペースで、ゆっくり生きて行く方が退屈しなくていいのかも知れません。
急いで人より早く年をとっても仕方がないと言う訳で、今年はゆっくりと、しかし、退屈しない程度に好奇心を持って生きて行きたいと思っています。
プロから見れば誤った意見が多いかも知れませんが、素人の目線・疑問でこのコラムを続けて行きますので、今年もどうかよろしくお願いします。

韓国民の行動様式27(トラの威を借る狐8)

現在にいたるまで無法な主張を続ける韓国政府と人民の言動に対して、これまで日本政府は事実に基づかない言いがかりをされる都度、何故反論せずに,唯々諾々とこれを認めて、謝ったり賠償などさせられて来たのかを誰もが疑問に思うようになってきました。
この結果、これまでマスコミによって隠されて来た戦後直後の朝鮮人の無法行為が思い出されて来る・・あちこちから掘り起こされ始めました。
ひいてはアメリカが背後で操っていたし,今もそうしているのではないかと言う疑問が生じてきました。
韓国に「歴史を学べ」と言われた結果、米軍によって隠蔽されて来た敗戦直後に朝鮮人がやった悪行の数々を御陰で今の日本人もかなりの人々が知るようになりました。
慰安婦問題をあまり韓国が騒ぐので、敗戦直後アメリカが慰安所を設けていて、列をなしている状態がネット写真で出まわる時代です。
韓国や中国による事実無根の日本批判の度が過ぎて来た・・しかもアメリカはこれを擁護するような姿勢を示すので、アメリカが背後で日本批判を中国や韓国にけしかけているのではないか・・これまでそうして来たからではないかと、多くの日本人が感じるようになりました。
その結果,アメリカ兵の性犯罪行為をネットで世界に拡大されるようになって(アメリカ人も恥を知るとすれば・・)困り始めたのが、アメリカです。
韓国に日本の植民地支配を批判させれば、日本は欧米の植民地愚民政策とは180度違うとネットで反論するようになり、却って残酷な欧米の植民地支配が浮き彫りになりつつあります。
これまでは日本政府やマスコミさえ裏で脅かして口封じしておけば、韓国や中国に言いたい放題言わせて、やりたい放題やらせて、アメリカは適当に仲裁したりして漁父の利を得ていました。
(いつも日本が損をするように結論を誘導すれば日本に恨みが残り、日本と中韓を半永久的に争わさせる極東アジアでの離間の策が成功することになります。)
アメリカは裏で日本政府やマスコミに睨みを利かせていて(検閲していた占領期を通じてがっちりマスコミ支配を確立しています)、反論を許さなければ良かったからです。
現在もあれだけ反論したいと言って総選挙に勝った安倍総理を黙らせることにアメリカは成功しています。
アメリカは自己の力を誇示したつもりで満足しているのでしょうが、子供っぽいことです。
アメリカによる陰陽の圧力で安倍総理に靖国参拝をさせないことは可能でしたが、これだけ韓国や中国が日本が戦後秩序に反抗していると騒げば、その相手がアメリカであることが明白になります。
却って多くの国民がアメリカが唆しているのかと疑問を感じてしまい、今まで靖国参拝したことのない国民までもが参拝するようになって今年は大にぎわいの様子です。
草の根の国民のうねりを、民主国家を標榜しているアメリカは抑える方法がありません。
今まではマスコミに対する圧力で可能でしたが、フジテレビの韓流偏重姿勢批判以来、マスコミ自体が(アメリカや中国の支配下にあると言う理解が進み)信用をなくしています。
そもそも敗戦国・敗者といえども古来から,戦争で死んだ人を敗者の遺族が祀ることさえ許さないと言う戦勝国が、古来からどこにあったでしょうか?
佛教で祀ろうと神道であろうとキリスト教だろうと敗戦国・遺族の勝手です。
知識人は戦犯と一般兵士とは違うと言いますが、そうでしょうか?
昔から勝った方は敵将の首をはねますが、だからと言ってその遺骸を遺族が引き取って葬ってはいけないと言ったことはありません。
戦犯と戦国時代の負けた敵将とどう違うかこそが問題です。
昔は敵将の首を上げることは戦闘のルールでしたが、戦闘が終わった後の処刑・・第二次世界大戦当時は逆にそれは許されないルールになっていました。
言わば国際法違反の野蛮な米軍のために非業の最期を遂げた人を何故悼み葬ってはいけないのかこそ、問われるべきです。
アメリカの意を受けた韓国によるこんな無茶な言いがかりをつけられると、却って国民の多くがお参りしたくなるらしくココのところ靖国神社へのお参りが飛躍的に増えている様子です。
今年の伊勢神宮には式年遷宮の効果もあって,10月13日の日経新聞朝刊31面では10月12日午後2時までの集計で1000万人を突破したと発表されています。
内宮が636万余で外宮が363万余→合計1000万人突破したので、年間日本人の約1割がお参りしていると伊勢市長のコメントが載っています。
外宮にお参りした人が本命である内宮にお参りしない人は殆どいないでしょうから、実数は内宮参拝者の636万人あまりというところでしょう。
それでも人口の5%に達する勢いです。
熱心にリピートする人もいるでしょうから、実際に5%の人がお参りしている訳ではありませんが勢いの変化を書いています。
(この辺はデイズニー入園者数やその他の見方と共通です。)

グローバル化と格差27(賃金センサス)

ところで、リストラによる中途退職者が、退職前同様の高賃金職場が見つからないので、失業保険や退職金のある間再就職しないでいる場合や、定年退職者が年金やそれまでの蓄積を取り崩して、退職後の低賃金を補完して行く場合は、言わば自前の蓄積によるものであって他人の世話になっていない人々です。
これらの原資は国際収支で言えば、貿易赤字でもなお所得収支の黒字分で経常収支が黒字になっている場合に匹敵するのでしょう。
上記のような自前の蓄積がないにも拘らず、グローバル化前の高度な生活水準を維持するには、高度技術者の高収入あるいは蓄積のある人の投資収益のおこぼれ・再分配で生活する方向・・底辺層になって行くしかありません。
3月4日の日経朝刊の報道では中国の最先進地域である広東付近での賃金・・月収約2〜3万円ですが、国内で同じような汎用品生産に従事する日本人は、賞与等込で月額約40万円以上も貰っています。
2010年の賃金センサス(厚労省)によると男女学歴総平均が「4,667,200」であり、高卒男子が4,619,000」で、短大卒男子が4,700,300」となっています。
この平均は全産業でパートその他すべて含むので分り難いですが、正規雇用者の場合平均よりも高いと推定して良いでしょう。
(ちなみに産業別のデータがokinawa-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/var/…/2012112102215.pdfに出ていて・・表があるのですが、出典や何年度分と明記していないのではっきりしません・・・)
製造業は従事者数が487、0710人平均年齢40、8歳所定内給与が30万1000円となっていますので、ボーナスなど、加えると平均40万円くらいになるでしょう。
(賃金センサスでは所定内給与と年間賞与など併記するのが普通ですので、賃金センサスの一部の紹介とすれば「所定内給与」とだけある場合は、賞与を含まないと解釈すべきでしょう)
更に将来払われる退職金や年金社会保険等の負担(企業負担が半分です)がこれには入っていませんが、これを加えると企業にとっては大変な負担額になる筈です。
ちなみに今朝の日経朝刊第一面には公務員の退職給付が高すぎるという記事の中に、民間では2547万円あまりが平均と出ていました。
中国等新興国の退職金制度の有無を知りませんが、少なくとも年金制度・社会保障制度は先進国よりも遅れている筈ですから、この面でも大きな差があります。
数日前に出ていた大阪市のバス運転手の賃金が民間に比べて高すぎるとの報道が出ていましたが、比較する民間賃金水準として以下のとおりと出ていました。
「大阪市交通局が市バス運転手の平均年収(約739万円)を4月から38%減の約460万円とする案」を提案したと報道されています。
バス運転手の相場と工場労働者の相場がどちらが高いか分りませんが、如何に機械化が進んでいるとは言えある程度の熟練を要する製造現場の方が少し高いと私は思っていますが、如何でしょうか?
(偏見と言われるかも知れませんが、失業その他で就職先が見つからないときに運転出来るという最低資格で最後に就職するのが各種運転手への就職ではないでしょうか?)

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