外出規制緩和基準4(ウイルス死滅が分かるか?2)

コロナ型ウイルスと共存関係になった場合、共存している人の体内ではどこかに限定して棲み分けて(人間の大腸菌やフグの猛毒のように?)悪さしないのでしょうが、日々糞便や、呼吸を通じて空気中に撒き散らすと危険性があるでしょう。
こういう長期共存型が皆無、体内に入ったウイルスの寿命が一定で一定期間内にだれか他の宿主に引っ越さない限り、細胞分裂が止まる仕組みになっている前提ならば、一定期間プラスアルファの期間国内で国内発症がなければ、国内にコロナ型ウイルスが存在しないという論理で一定期間以上発症患者ゼロが続けば、もはや死滅したという判断は一応論理的です。
潜伏期間プラスアルファでウイルスが死滅する考え方は、単純明快で一見一貫していますが、一定期間で死滅するとどうやって証明するのか?一定期間をどうやって決めるのか、ウイルスが体内に入ると100%発症すると決まっているか、発症しなくとも国民皆検査システムにより、体内にウイルスが入れば、例えば3〜10日以内に100%発見できるような検査体制に対する信用が前提になるべきでしょう。
元気な人というか、どういうわけか感染=体内にウイルスが入っているが発症しないままになっている人がいる・・あるとき体力低下した時に勢力均衡が破れて発症する可能性もあります。
こういう人の場合、一定期間でウイルスを体内免疫機能がウイルスを退治してウイルスが100%無くなっているのか?長期共存中(勢力拮抗中)か9対1で押さえ込んでいるだけなのかなど色々なパターンがあり得るでしょうが、それが現在わかっていません。
時々再発事例がニュースに出ることからもわかるように入院管理し退院した場合でさえも、100%ウイルス駆逐死滅できていると言う実証データがあるかすら不明です。
・・・長期闘病生活を経て陰性になる人もいれば、逆に体力尽きて死亡する人もいるはずです。
現在の治療法は闘病能力温存の栄養補給・外野応援団のようなもので、(日露戦争で英米が武器弾薬の補給をしてくれた程度)直接ウイルスをやっつける応援をするものではありません。
比喩的に言えば患者の栄養補給の質向上(籠城中のお城に兵糧や弾丸を運び込むようなもの)とウイルスを直撃できないまでもウイルスの戦闘力を弱らせる効能のありそうな薬を工夫することによって、5〜10日間の闘病能力を20日〜30日に延長努力し、その間にウイルスの方が降参するの待っているだけのように見えます。
この程度の状態であるから、基礎体力の弱い人・・特定疾病に罹患しなくとも生命維持限界に近い老人ホーム等入院中の余命いくばくもない超高齢者が感染した場合、家族が栄養補給(人工呼吸器利用もこの一種です)「延命処置に同意しないで死亡」という事態が(千葉県で)起きているのです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200428/k10012409711000.html

千葉県 死者の半数以上が高齢者介護施設の入所者 新型コロナ
2020年4月28日 20時59分
・・・施設内で亡くなった11人のうち、8人は家族が延命措置を希望せず、2人は救急搬送しないという同意を得ている人だったということです。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/04/ny90.php

NY州調査、人工呼吸器装着の重症患者「90%近くが死亡」
2020年4月24日(金)15時00分
<新型コロナウイルスに感染して入院した患者5700人を対象に行われた初の大規模調査の結果が明らかに>
米ニューヨーク州で実施された大規模な調査で、新型コロナウイルスに感染して人工呼吸器を使用した患者の死亡率が90%近くにのぼったことが分かった。同州最大の民間医療機関「ノースウェル・ヘルス」が系列病院に入院した患者を調査し、米医師会報(JAMA)で発表した。報告書によれば、人工呼吸器を使用した患者のうち、18~65歳の患者の死亡率は76.4%で、65歳以上の死亡率は97.2%だった。

65歳以上では幅がありすぎですが、仮に75歳以上では99%死亡でしょうか?
これでは老人ホーム入居者が罹患した場合に、ICUや体外呼吸器装着治療を望まないでしょう。
いわゆるPCR検査の正確性も重要です。
ネット検索してみると陽性捕捉率・・感度というらしいですが、「一般的に3〜70%と言われている」という程度の根拠ない解説が普通です。
仮に70%とすれば、検査で3割の陽性を見落としていることになり、3割とすれば7割も見落としていることになります。
ところで発症している場合「どんどん重症化している肺炎検査結果その他のコロナ型特徴があるのに陰性の結果GAおかしい」ということで、繰り返し検査して何回目か?でやっと陽性になる・・仮にこういう統計でわかったのが3〜7割の感度というのでしょうか?
https://www.asahi.com/articles/ASN3M7G1XN3MULBJ01C.html
にはこのような説明が出ています。

日本プライマリ・ケア連合学会の診療の手引きによれば、「PCR検査はウイルスゲノムを検出するという原理から、一般論として感度は低く、特異度が高いと考えられます。初期のPCR検査で陰性だが後日陽性となった患者等の検討により、感度は30~70%程度、特異度は99%以上と推定されています」とあります。

ほかの専門家のコメントでもだいたい同じぐらいです。
ちなみに感度とは陽性捕捉率のことであり特異度とは陰性を間違って陽性にしないレベルのことらしいです。
PCR検査は検体を培養して倍々ゲーム的に増やすので理論的には、何万倍に培養しても「無から有は生じない」ので(他の検体が混じるミスがない限り?)特異度は限りなく100%に近いものです。

外出規制緩和基準3(ウイルス死滅が分かるか?1)

治療薬開発成功するまではコロナ禍沈静に成功した経験を活かすしかないのですが、これまでの経験を活かすならば、ロックダウン解除〜経済娯楽活動再開するにしても、従来と違った就労・娯楽パターンへの切り替えに成功した企業に限定すべきように見えます。
従来型のままでの経済活動再開では、何故今後安全になったと言えるのかの理解困難です。
13日日経新聞朝刊36p「疫病の文明論7中国の歴史」を読むと中国は古来から広大な地域と人口を擁していたので、集団免疫戦略で疫病が広まるとなすがままにする?しかないので、その内収まるので生き残った人が人口爆発で盛り返せばいいというような暗黙の合意・思想があるような解説です。
中国は古代から広大で人口が多いということ自体同意できませんが・・。
古代には国境がなく地球が広いという程度ならどこに住む民族でも同じです。
ちなみに疫病の疫とは、兵役の役の右側・・たて鉾を持って病と闘う文字で防疫とは文字通り戦争だったようです。
今回の武漢封鎖ではなぜか武装兵士が繰り出して要所要所を固めたほか、医師団、看護団その他要員を軍事組織のように編成して全国から動員して野戦病院を建て、戦時体制で対応していたのはこの歴史によるようです。
戦争なので負けてられない・・民間では「駆邪逐疫」で大人数動員で爆竹を鳴らしドラを叩いて大騒ぎするようです。
この文章を読んで(上記の通り中国の歴史としては同意できないものの)思いついたのですが、米国各州でロックダウン解除に動き始めたのは、米国得意のスクラップアンドビルド・・現在版の「どこかの町がダメになれば放っておけばいい、元気な町が頑張れば良い」ということでしょうか?
人間で言えば、なんとなくコロナに感染している人の圧倒的多数は下層労働者(不法移民が多い?)であると分かってきました。
米国ではとてつもない格差社会が構築されていて、住む場所も何もかも違い・・製造工場や各種サービス現場を再開した結果現場労働者がバタバタ死ねば、いくらでも移民を入れて補充すれば良い、いくらでも米国に来たい人はいるという姿勢があるのでしょうか?
武漢全面封鎖には驚きましたが、昔流に言えば、武漢城を厳重包囲して、城外へ人一人も出させないで城外への感染を遮断する・・その間に、城内に侵入したウイルス掃討作戦をするという現在版でした。
城を乗っ取った犯人も人質も区別なく容赦なく大砲や機関銃をガンガン打ち込むのと違い、一応籠城中の市民には食料配給し、治療行為をしていた点は現代的で、中国も結構やると思いましたが・・。
以上は冗談として、増加こそ止まっているものの日々の感染者数が高原状態で高止まり状態のアメリカや西欧諸国がどういう合理的成算があって解除に踏み切ったかに戻ります。
韓国が5月始め頃から解除に踏み切っていますのでその結果から見ていきます。
5月9日には韓国で規制緩和した結果、感染者が出かけたナイトクラブで大規模感染が判明したとニュースが出ています。
韓国も感染者との隔離・距離政策で感染縮小に成功した過ぎない以上、隔離前と同じ業態→濃厚接触再開すればウイルス感染が再開するのは当然ではないでしょうか?
韓国では新規感染が止まっていたので、国内にウイルスは最早存在しないと思い込んでいたのでしょうか?
あるいは集団免疫が成立していると思ったのかもしれません。
韓国内ウイルス絶滅論の合理性は、ウイルス生息環境に対する考え方次第ですが、プラスチックスや金属製の手すりドアノブ等に付着したウイルスは72時間も生きていると言われますので、この思考方式からいえば、生物体内に入り込まない限り最長何時間という実験をして生存期間が分かっているのでしょうか?
いろんな物質に付着させたり、乾燥した空気内で何時間とか紫外線に何時間など多種多様な実験をすれば、生物外での寿命がどのくらいかの実験はある程度可能でしょうが・・。
生物・・当面人間限定と思われますが、人間体内に入り込んだ場合の発症までの時間簡単に実験できず、いろんな結果からの推論でしかない点が、難しいところです。
発症者の感染場所機会を推定して、その日から検査して要請になった日までの期間が2週間前後が多い、あるいは最長で二十日前後しかないという経験に頼るだけであって、論理的に1ヶ月生きられるはずがないという論理が全くありません。
2週間〜20日以上の潜伏期間経過しても新規感染者が出ないとしても「逆は必ずしも真ならず」の原理通りで、ウイルスと体内抗争していた結果これといった発熱もなく数ヶ月経過で漸く完全駆逐(気がつかないうちに治った)した人がいないとは限りません。
日頃誰でも頻繁に経験する「軽い風邪にかかったのかな?」という罹り方をして忘れてしまうことが多いですが、このような軽い付き合いで終わる人が意外に多いのではないでしょうか?
こういう人はインフルエンザ等のウイルスを駆逐したのかゆるい症状で共存しているのか外形からは不明です。
この程度の人は検査を受けるチャンスが稀です
結果からの推論の場合、未発症のまま治ってしまった人は最後まで検査に来ないので、どの程度の期間、未発症・・体内でウイルスが潜伏していられるかの統計がありません。
まだどこでいつ感染したか不明の人が発症した場合には、感染したのが1ヶ月前か2ヶ月前かもわかっていません。
ほとんどの病気に急性〇〇炎と慢性〇〇炎や〇〇症の二種類がありますが、慢性の場合、我慢できない酷い症状がある人ばかりでなく時々調子悪いことがある程度の軽い人が一杯います。
このように病気と適当に付き合うのが上手な人がいっぱいいますし、大腸内で共存している大腸菌みたいにコロナウイルスをうまく飼い慣らしている人がいてもおかしくありません。
大腸菌の場合腸内にいる限り人に悪さしないのですが、糞便になって体外に出るとこれにそのまま接触するとお腹を壊します。

強制力に頼る社会の外出規制緩和基準2

昨日に続けてYahoo!ニュースからです。

出典>5月12日 厚生労働省発表(11日時点の集計)
国内の発生状況
現在感染者数 6,311 (前日比 -335) 新規感染者数 50 (前日比 -20)
累計感染者数15,874 死亡者数 643 (前日比 +22)退院者8,920(前日比 +389)

ヤフーニュースでは日本では10日現在で、1日の感染者数が70人、退院数は238人で、11日現在では1日間の新規感染者数50人、退院数389人ですから、ベッド数に余裕がでる一方です。
死亡者は大量感染後20日前後遅れて出るのでまだまだ増えるでしょうが・・・・。
それにしても米国の1日あたり感染者2万人、死者数17〜800人規模との差は桁違いです。
先行きの方針決定には絶対数の比較だけではなく減少傾向の見通しが重要とも言えますが、上記の通り日本の新規感染減少傾向〜減少率も急激です。
それでもなおもう少し様子を見た方が良いというのが日本国民の暗黙裡で一致した国民意思です。
海外動向はバラバラと数字が出るだけで時間差の把握をするにはあちこちに今日何人と出ていた過去ニュースの拾い出しが必要で一覧化しにくいので厚労省の国際データを参考にしてみます。
以前書きましたが統計になるには、海外発表→WHOの正規発信したのを厚労省が毎日12時までにキャッチした分を発表するので、諸外国の国内ニュースで速報された数字より、数日前のデータ→感染者や死者数が少なくなる傾向がありますが、その辺をご理解の上で関心のある国別に4日間でどのように推移しているかを比較してみてください。
(例えば10日の厚労省の表で言えば日本の数字は12時までに各地からの厚労省に届いた報告の集計ですが、WHOも米国も公式発表に至るまで、日本同様の手順があると仮定すればWHOの発表は現地時間12時までに各国から届いた報告の集計ですのでWHOの加盟国への発信は12時以降になります。
諸外国分を日本厚労省が把握し発表用の表作成などできた後→翌日の発表になります。
米国連邦政府の発表が各州からの報告が現地時間12時までに届いた(前日)分だけとすればこの報告発信は、WHOへの当日12時までの報告期限に間に合わないので翌日回しになります。
各州も各郡や市からの報告が当日12時までにあった分をその日に整理して州政府に送っても州の集計では翌日12時までの集計になります。
各郡の報告書も現地各医療機関や検査機関等からの報告書の締め切り時間までに届いた分となるし、(例えば、医療機関で午後10時に死亡した報告あるいは検査機関から午後8時に検査結果陽性が出たと保健所へ報告があっても保健所は前日分の報告が終わっているのでその都度逐一の追加報告をしないでしょう。
(何時間おきに1回などの報告ルールがあるでしょう)
以上のように重層的関係が多ければ多いほどタイムラグがあるので公式統計は数日程度の誤差があります。
新規感染といっても検査結果が出た日を報道しているようですから、検査用検体採取日ですらないし(場合によっては数日かかるようです)まして本当の感染日でない(検査を求める人は異常に気がついて申し込んでも数日ざらに待たされるとも言われます)ので「新規」感染者という表示は大きな誤解を招く表現です。
正確なデータは半年ほど経過して確報値に変わらないないとわかりませんが、国別の大まかな流れがわかるという意味で見ておくものです。
現状の国際比較・・5月9、10、12の4日間の国別変化を並べて引用して見ます。

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11268.html
新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年5月12日版)
4.国外の発生状況について
・海外の国・地域の政府公式発表に基づくと5月12日12:00現在、日本国外で新型コロナウイルス関連の肺炎と診断されている症例及び死亡例の数は以下のとおり。

国・地域 感染者 死亡者
中国 82,919 4,633
香港 1,048 4
マカオ 45 0
日本 15,874 643
韓国 10,936 258
台湾 440 7
シンガポール 23,822 20
ネパール 134 0
タイ 3,015 56
ベトナム 288 0
マレーシア 6,726 108
豪州 6,941 97
米国 1,346,163 80,297
カナダ 69,156 4,906
フランス 139,519 26,643
ドイツ 172,576 7,661

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11232.html新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年5月10日版)

国・地域 感染者 死亡者
中国 82,901 4,633
香港 1,045 4
マカオ 45 0
日本 15,747 613
韓国 10,874 256
台湾 440 6
シンガポール 22,460 20
ネパール 109 0
タイ 3,004 56
ベトナム 288 0
マレーシア 6,589 107
豪州 6,914 97
米国 1,309,164 78,746
カナダ 66,780 4,628
フランス 138,854 26,310
ドイツ 171,324 7,549

4.国外の発生状況について

・海外の国・地域の政府公式発表に基づくと5月9日12:00現在、日本国外で新型コロナウイルス関連の肺炎と診断されている症例及び死亡例の数は以下のとおり。

国・地域 感染者 死亡者
中国 82,887 4,633
香港 1,045 4
マカオ 45 0
日本 15,628 601
韓国 10,840 256
台湾 440 6
シンガポール 21,707 20
ネパール 102 0
タイ 3,000 55
ベトナム 288 0
マレーシア 6,535 107
豪州 6,896 97
米国 1,282,003 77,178
カナダ 65,399 4,471
フランス 138,421 26,230
ドイツ 170,588 7,510

厚労省データ12日、(10日版)9日版死者や感染数を比較すると→日本643→613→601=42人死亡に対して米国の場合80,297(78,746)ー77,178=3119人死亡です。
感染者数では米国1,346,163(1,309,164)ー1,282,003=14万7390人増加に対し、日本15,874(15,7479)ー15,628=246人増ですから米国とは桁が違いますし、減少率も大違いです。
日本とは比較にならないほど巨大な数字の被害発生中に規制解除に動きだしたのは危険そのものに見えますがどういう成算があるのでしょうか?
日本メデイアは安倍政権の対応を批判するためにか?しきりにドイツの対応を見習えというのですが結果結果をみれば上記の通りで、日本がドイツのどこを見習うのか疑問です。

強制力に頼る社会の外出規制緩和基準1

ただし、地震や風水害に対する非難訓練があるようにシステム化の準備は必要ですが、強制力まで用意しなくとも日本の場合本当の非常時になれば民族一丸の行動を起こす能力がありますのでそれほど心配がいらないことを3月17日に書きました。
強制になると画一執行が宿命で、現場ごとの裁量に委ねると現場が混乱するので、部分的不都合が起きても強行する・・いちいち例外を認めがたい不都合がありますが、上からの命令がなくともみんなで同胞を守るために頑張るので結果的に個々人の事情に合わせた柔軟対応できるので一定の民度信頼関係があれば信頼で動貸した方がうまく行きます。
自粛要請の場合、例外行動をとる人には自粛できない相応の事情があるだろうからと周囲が大目に見る社会は無理のない良い社会です。
一方でいざという時にこそ本性の違いが出る・・・切迫状態もないのに、自粛だから守らなくても良いだろう式の行動に出た場合、即時的処罰はないものの時間をかけた社会の淘汰・冷たい目が待っている・・こういう社会です。
今日の日経夕刊には、「非常時には非常の手段」という題名で関東大震災時に逓信大臣だった犬養毅が預金払い戻しに殺到した超金金者に対して「通帳や印がなくとも言う通り払え」と命じた逸話が紹介されています。
震災の大混乱が終わり、検証したら不正引き出し請求した人が1人もいなかったとのことです。
信頼の政治をすれば、民もそれに応える民度です。
今回も特定業種(といってもそのまた一部の跳ねっ返りだけかな)では一部暗黙のルールなど守る義務がないと言わんかのような営業強行が目立ちましたが、このようなことをするとその業界に対する社会の目が厳しくなり、のちに考えるとあの時の営業強行が顧客層急減のエポックだったということになりかねません。
こういうことになりかねないので、村社会の時には一族から規範違反をしないように無言の圧力が必要だったのでしょうし、村社会が終わって桎梏がなくなり生きやすくなったとは言え、その代わり個々人の多くは企業社会その他の組織に組み込まれているので企業で一人でもニュースになるような不祥事を起こすと企業のイメージダウンになるので個々の企業や組織も社員の不祥事が起きないように必死ですし、業界団体も必死です。
興行界も、その道の顧客には個別企業名が知られているでしょうが、社会一般ではたとえばパチンコ業界や、風俗系で言えば、一般人にとっては何という店か、個別店舗名を記憶する人は稀です。
しかし、もともと「〇〇が趣味です」などというのは憚られる傾向があったところへ、社会を挙げての自粛に協力しない「〇〇」とのイメージが広がれば業界全体のマイナスイメージの増幅につながりかねない危機感を抱くのが普通です。
メデイアに出てくる知識人?系の意見は、〇〇人といってもいろんな人がいるのに〇〇系人は、〇〇と画一的断定で差別するのが「偏見」だという説明が多いのですが、他方で特定企業の不祥事があるとその企業に対するマイナスキャンペーンを張るのがメデイアです。
特定企業営業マンの不祥事があるとその企業の営業スタイル・・そういう体質を持っているのではないかと警戒するのは当然の防衛作用です。
法的に見れば、労災事故や企業活動の不祥事があると現場の責任に止まらず企業に対する罰金や営業停止処分制度等があるのは、組織体質と社会通念があるからそういう制度が一般化しているのでしょう。
新型コロナウイルスの話題は、年初から出ていましたが武漢が全面封鎖になった1月23日・・国際関心を集めていたその1〜2週間前を基準にすれば、ほぼ4ヶ月経過しました。
・・治療薬ができていない結果、どういう場合収束したとか収束に向かっていると言えるのか・・今わかっているのは、人の交流を縮小すれば拡大を止められることが分かってきた程度にすぎません。
この経験に頼る限り、ロックダウンによって新規感染が減ったすれば、減った原因のロックダウンを緩めればまた感染拡大するのではないか?と思うのが普通です。

https://www.afpbb.com/articles/-/3281791

ロックダウン一部解除、感染「第2波」に注目 時期や規模は?

2020年5月6日 11:56 発信地:パリ/フランス [ フランス ヨーロッパ ]

欧州で最も深刻な被害が出たイタリアとスペインは、約2か月ぶりに屋外での運動を許可し始め、米国の複数の州は企業の操業再開を許可。さらにフランスは、11日に外出制限の解除を予定している。

経済・娯楽活動再開→交流拡大しても何故再拡大にならないと言えるのか?の疑問がありますが、刑事処罰を伴う厳しい規制によって感染数鵜が急減した中韓を始め、感染数の拡大傾向が治ったといえ、高原状態が続く米欧でも規制緩和に動き始めました。
ちなみに米国の新規感染状態は以下の通りです。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58793210W0A500C2000000

米ジョンズ・ホプキンス大学の調べによると、米東部時間5日午後4時(日本時間6日午前5時)時点の新型コロナウイルスの感染者数は世界で約364万人、死者数は25万5千人に達した。感染者数が最多となる米国は119万4千人となり、死者数は7万人を超えた。新規感染者数は1日に2万人超と、高止まりが続いている。

グラフで示すとはっきりですが、要するに高原状態・・高止まり状態で収束どころではありません。
ヤフーニュースによれば日本の感染状況は以下の通りです。
https://hazard.yahoo.co.jp/article/20200207

新型コロナウイルス感染症まとめ
<出典>5月11日 厚生労働省発表(10日時点の集計)
国内の発生状況
現在感染者数  6,646(前日比 -176) 新規感染者数  70(前日比 -9)
累計感染者数  15,798  退院者数    8,531(前日比 +238)
死亡者数    621  (前日比 +8)

日系企業米国生産と格差社会化緩和2

米国の貿易収支が出超から入超に変化すると、その分国内製造が減ります。
金融収支的には、知財収入や所得収支で均衡が取れますが、知財収入や金融取引の儲けでは多くの国民の雇用が守れません。
ファッション産業等も同様です。
あるファション製品が、世界最大の売りあげを記録してもファッションクリエイター部門雇用はわずかで、ユニクロやアップルの最終製品加工工場の雇用が増えるのに比べればゼロ%台の比率にすぎないでしょう。
アップルが如何に巨大な儲けを叩き出しても、その生産が中国の巨大生産委託工場で生産され世界に供給している状況では、米国内雇用にほとんど貢献していません。
11月9日日経朝刊1面トップにはアイフォーンは部品や材料が地球と月の1往復分複雑移動して「最後に組み立てるのは従業員が100万人もいる中国広東省・深圳の受託製造会社だ」と書いています。
1工場で数万数千人が組み立てにラインに並ぶ深圳の工場規模の報道に驚いてきたのですが、100万人とは驚きです。
最終組み立て部門はこれと言う熟練技術不要で文字通り人海戦術の分野ですが、それだけに雇用吸収力は甚大→中進国や先進国の雇用減と裏腹です。
米国得意の製造工程簡略化によって、数世代以上に渡っての職業訓練・教育を受けてきたかの違いや文化レベルなど全く問題にしない・・人間であれば誰でもできる程度の単純工程が最終組み立て作業ですので、近代産業革命によって先進国から雇用拡大した流れの逆張り進行が始まったのです。
国内雇用政策で見ると米国企業が従来の輸出に変えて国外現地生産を増やしていくと戦後当初世界に輸出していた分国内生産が過剰→縮小になりますが、当初その程度の漸減ならばシリコンバレー等での新規産業創出でなんとかなっていたのでしょう。
その後日本ドイツの追い上げによる各種輸入が爆発的に増えると輸出が減るだけでなく、自国消費分まで国内生産が縮小していきます。
欧州は戦後復興しても欧州の国内需要を米国に食われなくなっただけで米国への逆輸出がそれほど増えませんでしたが、(ドイツの貿易依存率が高いと言っても欧州域内輸出が大半です)日系メーカーの場合対米輸出だけでなく、対東南アジア輸出はどんどん増えていき、その分米国内製造が激減して行く構図になってきました。
輸出が減るだけでなく国内需要まで日本に食われるようになって国内製造業縮小に直面した米国は、国内雇用減緩和的穴埋めに、日系自動車メーカーに対して米国進出を許容し誘導(強制)してきたことになります。
米国の貿易赤字分を日本や中国がせっせと米国債を買い求めて貿易赤字の穴埋め・ファイナンスしてきたのと同じ構図です。
米国は元々戦後10年前後経過時点から軽工業段階・・超低賃金労働向けの繊維系やおもちゃ生産分野の場合、直ちに自国内製造を諦めて低賃金国へ工場進出して逆輸入に切り替えてきたのですが、(対中関税制裁で困るのは中国で生産している米国資本の工場と言われる所以でもあります)重工業や車産業等のセコンド製品等の男性中心職場でそうは簡単に行きません。
一斉に構造変換・・大規模リストラすると男性の大量失業等の影響が大きすぎるので、政府としては国内企業の存続を図りたくとも日独に追い上げられて収益率低下する一方の事業を切り離したいのが米国企業価値観です。
自由貿易を錦の御旗とする米国は輸入制限する口実が見当たらないので、国内雇用縮小の穴埋めのため輸入先企業・日系企業に国内進出させて失われる雇用の受け皿役を担わせ急激な国内失業回避する戦略だったし、日本もあくまで自由貿易の大義違反と米国と正面衝突するリスクを冒す事もできないのでやむなく湯h捨数量制限と米国工場進出で妥協してきました。
低収益部門と化した自動車製造事業を日系企業に委ねて置いて米国自動車業界・ビッグ3はチャッカリ中国韓国等へ進出して高賃金の米国から逃げています。
https://response.jp/article/2019/02/07/318888.html

2019年2月7日(木)17時00分
GM世界販売12.7%減の838万台、キャデラックは7%増 2018年
市場別の2018年の販売実績では、中国が引き続きGMの最量販市場に。ただし、2018年は364万5044台にとどまり、前年比は9.8%減とマイナスに転じた。
中国に続いたのは、地元の北米だ。2018年は、349万0114台にとどまった。前年比は2.4%減と、2年連続のマイナスだ。

上記のように中国市場販売の方が米本国での販売より多くなっています。
そのGMが18年国内工場大規模閉鎖発表しました。
これが6日に紹介した長期ストにつながっているのでしょうか?
ただし40日間に及んだストが10月25日終結したというニュースが出ています。
GM苦境の紹介です。
https://jp.reuters.com/article/us-gm-analysis-idJPKCN1NY0OU

2018年12月1日 / 08:50 / 1年前
焦点:米GMの工場閉鎖、セダン需要不足にはそれでも不十分
[デトロイト 28日 ロイター] – 米ゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N)は、26日に打ち出した北米の3カ所の完成車工場閉鎖と人員削減計画を実施しても、同社のセダンに対する需要と供給の落差は一部しか埋めることができない──。ロイターが自動車業界の生産・設備関連データを分析したところ、こうした結論が導き出された。
LMCのデータに基づくと、ミシガンにある「キャデラックATS」などを製造する工場と、電気自動車(EV)の「シボレー・ボルト」などを製造する工場の稼働率はそれぞれ33%と34%。スポーツカーの「シボレー・コルベット」を製造するケンタッキーの工場に至っては27%にとどまっている。
つまりこれら4工場は年間生産能力が合計80万台超に達するのに、今年は36万台しか製造されない見通しだという。
業界アナリストの話では、自動車工場の稼働率の採算ラインは一般的には80%前後。バーラ氏は26日、GMの北米地域の工場の場合、操業時間を延長しているSUVやピックアップトラックの生産施設を含めても70%だと明らかにした。

一方で4年前のデータですが、日本メーカーの米国現地生産台数は以下の通りです。
https://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_pol_seisaku-tsusyo20170129j-03-w420

15年は385万台と過去最高。米国の乗用車販売に占める日本車のシェアは4割を超すが、その6割は現地生産だ。日本メーカーは販売店を含め、米国で150万人の雇用を支えている。

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