政党は約束を守らなくて良いか3(ロシアのデフォルト2)

日露戦争前から帝政ロシアが何故デフォルト寸前の破綻状態に陥っていたかを考えると・・中世から近世に掛けて、スペイン王室が戦争ばかりしていてその都度イタリア商人から借金を繰り返していて、スペインのお王様が何回も(アメリカ大陸から莫大な金銀が入って来たのにこれを使い果たして)破産したのと似ています。
ロシアの経済破綻はクリミヤ戦争で負けたことだけが原因ではなく、大きな目で見れば、歴代皇帝が支配地拡大に入れ込み過ぎた結果と見るべきではないでしょうか?
支配地拡大を為政者が本能的に求める傾向がありますが、日本で言えば北方領土や竹島が戻っても(心情論を別とすれば)経済的に何か得るところがあるでしょうか?
逆に過疎地が増えて国民負担が増えるだけ・・ましてこのために戦争まですれば、まるで無駄遣いです。
ロシアは元々イワン雷帝やピョートル大帝以来、バルチック海への入り口を求め、シベリアにあるいは、南に支配地を拡大していって、何か得るところがあったかの疑問です。
ソ連経済も同じで、中核のロシア共和国の支配力維持のために域内共和国へは国際相場の何分の1かの超低価格で天然資源の供給をして来たことが知られています。
日本でも村の顔役を張ると余計な寄付をする羽目に陥るし、威張るには金がかかります・・アメリカもそれが嫌になって世界の警察官をやめたいと言い出したのです。
現在の尖閣諸島であれ、南沙諸島であれ、中国がこんな無駄なことに(大量の漁船団に日当を払っていると言われています)国力をつぎ込んでいるのは、国家財政→国民の大きな負担になっています。
世界中で威張りたい一心で、中国は不要な軍事力の膨張を続け経済合理性のない資金をバラまいていますが,長期的には国運を衰退させてしまうでしょう。
古代からみても、漢の武帝が遠征を繰り返した結果次の世代がダメージを受けましたし、随の煬帝も高句麗遠征でつぶれ、モンゴル・元も日本への2回遠征で倒れました。
戦争に負けるとダメージがすぐに表面化しますが、勝っていても戦争を続ければ古代から多くの国がつぶれています・・。
スペイン王室も戦争に負けてばかりだったから、破産したのではありません。
ウイキペデイアによれば、以下の通り最盛期の王様です。
「スペイン王にして神聖ローマ皇帝に選出された父カルロス1世は当時のヨーロッパで最大の勢力を持ち、ヨーロッパ以外の広大な領土とあわせて、その繁栄は「太陽の沈まない国」と形容された。なお、現在のフィリピン共和国、フィリピン諸島などの「フィリピン」は、1542年、スペイン人のコンキスタドールによってラス・フィリピナス諸島と命名されたことに起源を発するが、これは、当時アストゥリアス公だったフェリペの名に由来する。」
「フェリペ2世は、1556年の即位と同時に膨大な借金も受け継ぎ、翌1557年に最初の破産宣告(国庫支払い停止宣言:バンカロータ)をせざるを得なかった。在位中にこれを含め、4回のバンカロータを行っており、フェリペ2世の時代の厳しい国庫事情が伺える。しかしイタリア戦争においては1559年、カトー・カンブレジ条約でフランスのイタリアに対する要求を放棄させた。」
話題が飛びますが、デフォルトの繰り返しの結果(日本の大名貸しが危険だと言われていたのと同様に不良債権のために)イタリア商人も没落して行き・・産業革命に成功した英仏蘭の時代に移ります・・。
このように物造りあるいは実業によらないで、金融資本に頼ると貸している方も危なくなるのが歴史の教訓です。
ロシア経済・貨幣制度の発展段階に深入りするのがここのテーマではないので、社会党→社民党の一体性に戻りますと、ロシア革命後のソ連→現在のロシア同様に、社会党時代の資産(プラスマイナスを含めて)を引き継いでいるのが社民党です。
現在の集団自衛権反対や基地に対するケチ付け運動の基本は、「日本がアメリカの戦争に巻き込まれるリスクがある」と言う主張が基本ですから、元々の60年安保反対運動時の主張と同じ・・今も繰り返しているのでは、村山内閣の「安保堅持」を守っていないことになります。
60年安保に関する本日現在のウイキペデイアの記述は以下のとおりです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E4%BF%9D%E9%97%98%E4%BA%89
「安保は日本をアメリカの戦争に巻き込むもの(※在日米兵犯罪免責特権への批判もあり)」として、多くの市民が反対した。これに乗じて既成革新勢力である社会党や日本共産党は組織・支持団体を挙げて全力動員することで運動の高揚を図り、総評は国鉄労働者を中心に「安保反対」を掲げた時限ストを数波にわたり貫徹したが、全学連の国会突入戦術には皮相的な立場をとり続けた。とりわけ共産党は「極左冒険主義の全学連(トロツキスト集団[4])」を批判した。これに対し批判された当の全学連は、既成政党の穏健なデモ活動を「お焼香デモ」と非難した。
なお、ソ連共産党中央委員会国際部副部長として、日本をアメリカの影響下から引き離すための工作に従事していたイワン・コワレンコは、自著『対日工作の回想』のなかで、ミハイル・スースロフ政治局員の指導のもと、ソ連共産党中央委員会国際部が社会党や共産党、総評などの「日本の民主勢力」に、「かなり大きな援助を与えて」おり、安保闘争においてもこれらの勢力がソ連共産党中央委員会国際部とその傘下組織と密接に連絡を取り合っていたと記述している」
上記によれば50年前の安保騒動のときも今の集団自衛権反対論同様に巻き困れリスクが争点だったコトが分ります。
安保反対論の根幹が「戦争巻き込まれリスク論」であったのは上記のとおり明白ですから、村山総理が国会で、安保反対を言わないどころか「堅持する」と約束しながら一体性のある社民党が今も「戦争巻き込まれリスク」「騒音があ・・」とか「危険がある」とかを理由にして米軍基地の利用妨害のために次々と足を引っ張るための反対するのは、約束違反です。
ヤクザでもギャングでも、組員や関係者に対する約束を守らないと組織が保ちません・・。
大もとの約束・・社会秩序も守らないで仲間内だけの約束だけは守る・・政府や真人間の落ち度追及には(鼻が利き)言いがかりをつけてダニのように食い下がり、ヤミでのオトシマエを求めて行くのが違法組織・テロ組織(テロ組織も現場へ行く交通や破壊すべき電車その他社会機能が予定どおりやって来る前提でそれを破壊することを予定しています)の特徴ですが、そう言う違法組織と大差ないコトになりませんか?
違法組織と大差ないと善良な国民が知れば、今後益々支持率が下がって行くでしょう。

政党は約束を守らなくて良いか2(ロシアのデフォルト1)

ソ連解体後の新生ロシアは、帝政ロシアの旧債務支払義務を認めて国際取引社会復帰を果たせたとその頃報道されていたようなうろ覚えですが、ネット検索してみると、新生ロシア「共和国」がソ連の債務を引き受けて完済したのは出て来ますが、帝政ロシアの債務をその債務に含んでいる意味なのかがはっきりしません。
(ソ連は帝政ロシアの債務支払を拒否していたので、国際取引に必要な信用状発行を国際金融界から何十年も拒否されていた・現金取引しか出来ない状態がロシア革命以降続いていたという解説がありますが、そこには根拠が引用されておらずデータ的にはよく分りません。)
http://www.ier.hit-u.ac.jp/rrc/Japanese/pdf/RRC_WP_No57.pdf
帝政ロシア・ソ連・現代ロシアの金融統計の発展
と言う論文を見ると、そもそも(それまでの農奴制社会が崩れ始め)帝政ロシアで漸く貨幣経済・銀行制度が始まりかけたときに,日露戦争敗北〜第一次世界大戦〜ロシア革命前後の動乱が約10年間続き、その間貨幣経済が機能しなくなり物々交換経済に逆戻りしていたことが分ります。
およそ何千倍と言うハイパーインフレ(貨幣価値が1万3千分の1に下落)が続けば結果的に物々交換社会になって行くしかないでしょうし、モノ不足が極限化すれば共産主義かどうかに関わらず配給=貨幣不要社会にならざるを得ないのが現実です。
以下は上記論文の一部引用です
「内戦が激化した 1919年5月には人民銀行に対するすべての通貨発行制限が廃止され,通貨は国民経済の必要に応じて発行することとなった.1920年 1月には,人民銀行そのものが廃止され,紙幣発行は財務人民委員部(財務省)の業務となった.形式的には, 1897 年以前の国家紙幣発行が再現されたことになる.もっとも,実状は第1次世界大戦から革命,内戦へと続く混乱の中でハイパー・インフレーションが進行し,金融制度も通貨も機能しない状態であった(Alkhimov(ed.)[1981]pp. 8–9).1920年7月1日時点で,1 ルーブルの価値は1913年ルーブルの 1/13,000 まで低下し,1921 年初期において賃金の 93% は現物給付であり,税金納付も現物化されていた」
国内でさえ貨幣経済が機能しない混乱状態では、ソ連新政府が帝政ロシア政府の債務を返すどころではなかった・・本来デフォルトで良かったのにこれをしないで開き直って政府が違うから払えないと強弁していたに過ぎない印象です。
約10年間の原始的物々交換時代を経てNEP(新経済政策)で漸く経済混乱が治まった後に銀行制度の萌芽が始まりますが、それも共産主義経済強化・イデオロギーによる自己正当化によって(この辺の印象は私の個人感想です・・念のため・・)話がややこしくなってしまった印象です。
貨幣経済化の遅れを共産主義と言う理念で正当化する・・銀行制度などいらない・そもそも(民間企業がないとすれば)企業が融資を受ける必要がない・・全部国有企業・国有農場であれば、必要な資金は融資や投資ではなく、政府が予算として分配する仕組みで理屈だけは一貫します・・。
個人消費は全て配給制にするなど・・。
上記論文によれば、そうは言っても貨幣がないのは不便なので、中央銀行制度を作ってみたり、行きつ戻りつの繰り返しをソ連崩壊直前まで繰り返して来たことが分ります。
ソ連のデータが全くインチキで信頼性がないと言われていましたが、金融史の専門家の上記論文を見ると、ソモソモ統計以前に前提たる貨幣経済・・信用・与信システムが充分に浸透していなかった社会状況に唖然とします。
帝政ロシアの国家債務がどうなったかの根拠のありそうなデータが見つかりませんが、帝政ロシアの債務承継については以下のとおり(根拠不明?)のやり取りが出ています。  http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13140977113ベストアンサーに選ばれた回答
zuoteng1981さん2015/1/2916:14:53
「ソ連はその成立時に対英国だけではなく、全ての国に対する債務を一切拒否しています。
英国の損害も少なくありませんが、最大の損害を出したのは仏国です。仏露同盟の関係で多くの投資を行っていたんですね。」
歴史では仏露協商ばかり習いますが、11年頃から続いている南欧危機同様に、ロシア革命前に何回もロシアのデフォルト直前の危機が発生していて、貸し込んでいた西欧諸国が何とか支えて来た経緯があります。
上記論文http://www.ier.hit-u.ac.jp/rrc/Japanese/pdf/RRC_WP_No57.pdf
帝政ロシア・ソ連・現代ロシアの金融統計の発展の一部の引用です。
「・・・1854年のクリミア戦争の敗北は,政府主導による近代化・工業化をさらに強化する契機となった.帝国ゴスバンクは農奴解放の前年の1860年に設立された.この時期の帝国ゴスバンクは,中央銀行というよりは,国家資金の経済への供給を主要な役割としていた.近代化・工業化の加速に伴い資金需要が増大していた一方で,1857-1859年金融危機により従来の諸国家金融機関はほぼ破たん状態であった.外国銀行からの借入は月利2%の高金利であった・・省略。
月利2%と言えば年利24%ですから、政府がデフォルトしてくれないで国民に緊縮・増税を要求するならば、(贅沢して借金したのは王侯貴族ではないかと言う不満・・)国民は革命でも起こしたくなるでしょう。
ギリシャ・・南欧諸国危機では緊縮政策=貸し込んでいる債権国の独仏蘭(の金融機関は2〜3割有していると言う噂でした)がデフォルトされると自国銀行が連鎖倒産→自国の公的資金投入が必要になることから、「南欧の債務国が質素倹約して借金を返せ」その代わりECB+IMFが南欧諸国の国債買い入れを認めて当面救済することに決めました。
多分ロシア革命前に繰り返されたロシア危機でも、似たような繰り返しが行なわれていたでしょう。
ECBによる国債買い上げでギリシャやイタリアは何とか息をついたのですが、少し落ち着くと国民が緊縮の継続に耐えられなくなり、ギリシャでは緊縮反対派のリプラス氏が今年7月に国民投票に掛けて6割以上の支持を受けています。
緊縮の継続に国民が我慢出来ない・・(ギリシャのような国民投票制度がなかったことが)ロシア革命の経済的要因・・だからこそ、革命政府が支払を拒否したとも言えます。
元々債務超過国で苦しんでいたロシアが巨額戦費のかかる戦争などしている余裕がなかったのに、遠隔地の極東で日英同盟のある日本と戦端を開いたのが失敗でした。
薩長同盟が出来ている状態下で、沽券に関わる程度の意味で?第2次長州征伐を敢行した幕府に似ています。
国民からしてみれば、自分たちの生活にはどうでも良い遠くの極東での覇権争いのために自分たちに戦費負担や生命の提供を求めるのは納得がいかなかったでしょう。
日露戦争では、日露共にユダヤ資本から戦費を借りたのですが、日本は戦争に勝ったのと経済興隆・勃興過程にあったことから(第一次世界大戦による好景気到来で)1916年までかかって漸く返せたのに対し、ロシアの方は、元々デフォルト寸前を繰り返して漸く息をしているような脆弱な体質であった上に戦争に負けて借金だけ膨らんでしまった。
ツアーの威信が大きく傷ついてしまったので国民に対する抑えが利かなくなって混乱状態が激しくなっているときに第1次世界大戦に巻き込まれてしまったこと(好景気が来た日本とは好対照)が致命的でした。
国内不満が大きくなる一方で内政混乱に陥ってしまったことから、国民が借金返済に堪え切れなくなった・・・デフォルトの政治的表現がロシア革命であったと見ることが可能です。

政党は約束を守らなくて良いか?1

ヘリパッド移設工事妨害の実力部隊を上記シバキ隊幹部が担っており、これを応援している?と噂される福島瑞穂氏の経歴をウイキペデイアで見ると今年夏の参院・16年選挙で当選したのは、福島瑞穂氏一人だけですから、同氏は今も党の顔です。
10年間も党首をやって来て、今も党の顔であり続けている同氏が党首でないから何をしても良いとは言えないでしょう。
企業が社名.商号を変えてもあるいはワンマン社長をクーデター式にクビにしたとしたとしても、(福島氏は土井党首からの禅譲です)その前に約束した契約(例えば従業員を前党首が雇ったと言う理由では解雇出来ませんし、取引先との契約)を引き続き守る義務があるのが当然です。
共産政権(ロシア革命以降)では前政権の約束(債務だけ)を守る義務がないと言う身勝手な主張が普通ですが、革新系は党名さえ変えれば責任がないと言う理解が身に付いているのでしょうか?
在日やヤクザは本名を名乗らないことが多い・・30年ほど前に関与したある組関係事件では、来るたびに名前が違う・・今は◯◯と言います・・と言う説明が普通でした・・15〜20年ほど前からヤクザではないものの周辺系のグループでは借金を踏み倒すために養子縁組や結婚・離婚を繰り返している事件も何件もみました・・このように責任を遮断するために通称名を次々と変えて行く狡い生き方がアウトローを中心に広がっています。
こう言う狡い生き方を許さないためにはマイナンバー法による生涯変わらない識別情報が有効です。
マイナンバー法による識別が始まると通称名で責任逃れをして来た勢力が困るので、プライバシーにかこつけて反対論を展開してるように見えます。
そう言えば福島氏自身「パートナー」として海渡氏の名が上がっています・・事実コンと言う説明も出ていますが、正式な夫であるのかさえも不明ですので、通称名か本名かも分りません。
これだけの有名人であり国政に影響のある人物が、家族関係も何もかも秘密にしている・ウイキペデイアには何も出て来ないこと自体が異常と言うべきでしょう。
プライバシー分野でも文化人がしきりに欧米基準を持ち出しますが、アメリカの有名政治家・・クリントン氏であれ、ケネデイ駐日大使であれ、その家族関係が秘密のママの人がいるでしょうか?
民進党党首の蓮舫氏も・・重要な国籍でさえ誤摩化せていた?あるいは曖昧にして来られた背景です。
ロシア革命の例で言えば、前政権の約束・債務に全く関係がないというならば、例えば前政権(革命前の王朝)が有していた領土その他(債権や利権)のプラス資産もいらない(そうするとソ連政府はどこの国にも成立出来ない・・宇宙空間にでも浮かんだ状態になるのかな?)と言わないと一貫しません。
国家債務承継に関するウイキペデイアの本日現在の記事です。
「19世紀には、政府の形態が変更しても国家が同一のままなら当該国家の他国に対する権利義務は影響を受けることがなく継続するということは学説や国家実行から認められており、これは包括的継承説とされる・・」
「昭和61年10月30日第107回参議院内閣委員会2号において、玉置和郎(総務庁長官:当時)に「共産主義国家は、継承国家論をとらない、私たちはこれはおかしなことだな、と思っておりました。…やっぱり日本国は、勅語によって継承国家論というものをとっておるわけでございまして、当然のように戦前だからそれは政府に責任が無いんだとか、そんなことはいえないわけでありまして、…戦前であろうが戦後であろうが…政府の責任は政府の責任。国民は責任が無いと、私そうは思いません。国民も責任がある。…こう思います…」との答弁がある。
明治政府の徳川政府・・各藩の関連債務引き受け状況に関しては以下のとおりです。
http://s.webry.info/sp/justeye.at.webry.info/201302/article_1.htmlからの引用です。
「明治政府は藩の債務については天保14年 (1843年) に幕府が棄捐令 (きえんれい) という一種の徳政令を公布していたため、これ以前の債務については全額を引き継がないことにした。そして天保14年から明治元年までの債務を旧債務とし、無利息・50年の分割返済とした。次に明治元年から廃藩置県までに生じた債務は新債務となり、こちらは3年間据え置きの上、年4%の25年・分割返済とした。これにより引き継がれた債務は約2800万円となり、約54%が切り捨てとなった。
藩への債権を保有していたのは、江戸や大阪の豪商や各地の富豪たちで、大手債権者の安田商店ではこの決定により、貸付債権を旧債務は16%、新債務を54%に減額評価し、損失処理をしている。仮に全ての債権者にこの比率を適用して計算すると、各藩の債務総額の約85%が切り捨てとなり、ほぼデフォルトに近い状況だったことになる。
また江戸幕府の抱える国内債務約250万円は全額が切捨てとなり、幕府から回収した債権の約900万円は、外国への債務の返済 (こちらはほぼ全額が返済された) や一部の現金償還に廻された。」
https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/jrireview/pdf/8184.pdf/国際金融市場における国家債務再編をめぐる課題
調査部 上席主任研究員 河村 小百合氏の論文によると、敗戦のときにも新円切り替えで国内債務を事実上大幅な切り捨てましたが、対外債務はそのま履行したようですからこれまでのデフォルトの歴史・データ分類によると国内デフォルトに分類されています。
明治政府が、「幕府の結んだ諸外国との通商条約は無効」だと言ったのでは列強は承知しないから、日本は幕府の開港約束をそのまま承継し、不平等条約撤廃に何十年も苦労したのです。

弁護士会執行部の支持基盤5(派閥・政党の効用3)

アンケート調査などしなくとも自分の意見を言いたければ、総会で反対意見を述べれば良いのかも知れませんが、繰り返し書くようにムラ社会的人間関係のある集団内で、政治論で面と向かって反対論を展開するのは難しいものです。
一応派閥があれば、その代表として演説をぶつ分にはその派閥が少数であっても割に気楽です。
派閥や政党がこう言う必要から出来て来たのであって、複数政党があってこそ本来の民主主義社会と言える根拠がそこにあります。
1党独裁・・エリートなのだから臆することなく集団をバックにしなくとも個人が堂々と反対意見を言えば良いという形式論では、結果的にいつも全会一致になってしまう共産主義国家で蔓延していた弊害を見ると明らかです。
自分個人意見として主張するのは気が引けるが、あるグループ代表として言う分には「あの人は代表としてして言っているのだから、個人的な恨みっこなし」と言うことでしこりが残らずに後で談笑出来る暗黙の了解があります。
ただ個人でも自分から立ち上がって反対論までは展開しないものの、質問が回って来れば「敢えて言えば反対」とか「賛成」とか言う程度の表明の場合、意思表示の障壁が低くなります。
まして、投票の秘密があれば更に意思表示が簡単です。
投票の秘密は閉鎖的人間関係濃密社会でこそ、重要な制度です。
派閥のない地方単位会では、出身委員会の取り扱うテーマと関係のないテーマに関しては、支持基盤ゼロみたいなところがあって、委員会から上がって来た結論に抵抗するには自己の信念だけ(知り合いに意見を聞くなど個人的感触)を頼りに、一般会員も執行部も孤立して戦うしかない傾向があります。
とりわけ政治的問題はセンシブルですから、しこりを残したくないためにバックアップする集団がない限り大方の個人はひるんでしまい、事なかれ主義で同調・・黙認してしまう傾向になります。
ある町内会で放射性廃棄物保管地になるのに反対署名を集めようと言う人がいて、回覧で署名簿を回したところ、町内人口の3分の1程度しか集まりませんでした。
(政治的効果としてみれば、3分1も集まったと言う人もいるでしょう・・反対者が3割もいるので、市として拒否すると言うか、7割が反対していない→賛成していると見るかの違いです。)
この結果を見れば分るように「我が市に持ってくるなんてとんでもないことだ」と息巻いている人の目の前で「そうかな?」と思っている人がかなりいたことが推定されますが、提案者の目の前で(反対に)反対するのは難しかったことがわかります。
これが複数以上の政党や派閥があって、複数の議論を戦わせてくれれば、一般会員がそのどちらが良いかの投票程度は簡単ですし、アンケートに答え易くなります。
弁護士会こそ、会内の大方の意向を知るために個別テーマごとに・・双方から論者をたてた討論会を開いたりあるいはワンイシューでアンケートをとり、またはネット投票等で意向調査する実益が(判断のよりどころのない)執行部にとって大きいと思われます。
会員数が少ない上に事務所があるので(一般家庭人相手と違い、通信関係はリアルタイムに近くなります)、ファクス、メール等で1〜2週間内に緊急意見を募れば良いことです・・。
アンケートは単純に「◯◯法案反対か否か」の◯×方式で反対の場合、「会の名で反対活動すること」に賛成か否か◯×方式で回答を求めれば簡単です。
選挙と違って拘束力がありませんが、(執行部がこれをどう解釈して行動するかは別です・・)執行部が知り合いにちょこっと意見を打診する程度よりは、裾野が広く有用でしょう。
当面は単なる一般会員意向確認手段に過ぎませんから、厳格な多数意見かどうかまで要求せずに執行部の判断材料とする程度で先ず始めれば良いと思われます。

弁護士会執行部の支持基盤4(派閥・政党の効用2)

民事・刑事訴訟法の運用・規則や細則に関する委員会のように、細部にわたる専門技術的委員会の場合、その委員会に関与していない一般会員は、自分に経験に即してこう言う場合どうなるのかなどちょっとした質疑をする程度で、後はお任せして行けば良いでしょう。
憲法問題等の政治的決議になって来ると「専門」に取り組んでいる人たちが(運動家=戦術論の専門?かも知れませんが)法律論の専門家と言えるかどうか疑問なしと言えません。
聞こえて来るのは、今の国会の動向からいつころに集会場所予約をしておくか、デモする必要があるなどの戦術論や街頭デモをやるにはどう言う許認可がいるか、担当を決め、どんなマイクや横断幕が必要かなどであって、誰がどのような議論で決めたのか不明ですが、先ず反対論がある印象です。
法案に反対すべきかどうかの緻密な議論を済ませているから「部外者は黙ってろ・・」と言われるほど、専門的研究が進んでいるようには見えません。
配って来るビラ等を見るとせいぜい(秘密保護法案の場合)「近代法の法理に反する」とか(集団自衛権に関しては)「憲法違反」「戦争法案」と言うスローガンばかりで、(私が無学なだけかも知れませんが・・)何がどうなっているかの具体的説明を聞いたことがありません。
素人には分る訳がない・・スローガンだけ教えれば充分・・納得しない人にはせいぜいこう言う立派な学者も反対していると言うコケおどしで充分だと言う態度が基本だと思いますが、弁護士にも分らないような高邁な法律の議論ってどう言う議論なのか不思議です。
反対運動の集会での結果を見ると、戦争中の体験談に感動したような報告です・・これが安保法案が戦争法になる根拠となる説明だったのか因果関係がさっぱり分りません。
戦争を防ぐために同盟関係が必要かどうかの議論が求められているのです。
ロシアが公然とクリミヤやシリアで軍事介入を始めたのは、オバマが戦争反対・・介入しない(悪く言えば弱腰)と表明しているから、やりたい放題になって来たと言うのが国際政治の現実です。
何をされても反論も反撃もしないと前もって決めておけば、やられっぱなしになるのが国際政治の現実だと慰安婦騒動で分ったばかりです。
安保法制で重要なことは、反対か賛成かのスローガンばかりではなく、法案内容の危険性の内容・・有無です。
単一色の委員会決議に左右される弁護士会の運営に話題を戻しますと、アメリカの茶会党やドイツの緑の党あるいは大統領候補に名乗り出ているトランプ氏などなどワンイシューでの主張は分りよいですが、仮に単一主張の政党が政権をとるとその他の政策をどうするのかがまるで見えません。
現実政治は無限に多様な問題を抱えていて、(一日も停滞が許されない・・)日々決めて行く必要がありますが、「公約に掲げた以外は何も知りません」と言うのでは無責任です。
その他は白紙委任を受けたと言う主張になるのでしょうか?
仮に白紙委任を受けとしても他分野での経験がないのではどうやっていいか分らないでしょう。
ワンイシュー選挙でなかったから安保法案は信任されていないと言うマスコミや左翼系の主張はこのような無理な政治制度・・非民主的政治運営を前提にしていることが分ります。
民主党は政権について実務を担当してみると、無限に存在する他分野での利害調整能力が元々なかったことが国民に知られてしまい大ダメージを受けています。
この批判を受けているのに、野に下ってからもなおその反省をせずに、今またワンイシューにこだわっているのでは政党としての先がありません。
勿論各部門・委員会別に充分な議論を尽くしている・・私の推測は推測に過ぎないと言う意見もあるでしょう。
しかし、反対運動が弁護士会の枠を越えた政治運動になるかどうかは、専門部会内で充分に検討すれば足りることではなく、会員の一般意思によるべきことです。
会員一般の意見を募る程度のことをしてから、執行部が総合判断するのが民主運営の基本ではないでしょうか?
たとえば、民事訴訟法の細かい運用関係を裁判所と協議している委員会でも、(一般弁護士から見てかなり専門的に特化しています)現在の検討状況を配布して会員に何か意見がありませんか?としょっ中意見照会文書が回って来ます。
特別な専門的知識不要・・・・・「◯◯反対運動して良いか否か」程度の◯×方式の回答を求める簡単なテーマについて、会から何の意見照会も回って来ないのが不思議です。

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