NGO7と説明責任回避(質問→犯人探し?)

NGO7と説明責任回避(質問→犯人探NGOは政府から独立=社会支持からも独立・・「唯我独尊」で良いとも言えますので、国民支持を得る必要がないと言えますが、国民の支持・・理解を得たいのが人情です。
私のコラムのように思いつきで勝手に書いていて(スポンサーも誰もいなくとも)も、誰かが賛同してくれていると思うのが励みになっているような気がします。
ましてNGOは、政治運動主体で自己の政治主張を通すために国連勧告を利用しているとすれば、結果的に国内支持が下がれば元も子もなくなります。
国内支持が3割しかないときそれに下駄を履かせるために、国連勧告を利用し国内政治実現率アップ目的で折角勧告を得て何割か下駄を履いても、国外で反日活動していると思われて自国内の支持が1割に減ってしまえば、何にもなりません。
国内賛同者を増やす目的の場合には、国連などで対外外発信した内容を政治的意図で選別しないで機械的に公開して信用を維持する努力をしないと信用性が極端に下がってしまいます。
活動歴や従来発信していたツイッターを「犯人探しになるから」・・と一部削除する・・機械的公開をやめるようになると、国民に対する説明責任を果たす気持ちはない・・国民支持を問題にしないことを公に宣言したように見えます。
国内支持者を増やすのは副次的効果であって、海外で日本をパッシングすることが主目的・・海外資本によって運営されている場合は、それでいいでしょうが・・。
「犯人探しになるのは困るからと・・シャットアウトされてしまうと、余程国民に知られると不都合なことが隠されているのかな?と疑惑をかき立てられますが、反論して再反論されるよりマシと言う読みでしょうか?
日本の人権状況を良くすることは、日本のためになるのは間違いないですが、援助交際比率が3割〜13%かの問題でなく、事実に基づかない過大主張することが、人権改善になるのかどうかの議論をすべきでしょう。
ヤラセではないものの誇張だったと言うNHKクローズアップ事件をみると「でっち上げでも誇張でも日本を良くしたいと言う気持ちさえあれば良い」のだと言う論理がマスコミ界に根強いことが分りますが、もしも同弁護士あるいは周辺の人がそう言う正義感でやっていたならば、その考え・正義感を堂々と主張すれば良いことです。
寄付者名の公開についても、寄付者にもプライバシー保護と言う主張があるでしょうが、資金を出している人が本当に「誇張やヤラセ類似の国際主張を続けることが、結果的に日本の正義実現ために役に立つ」と思っているならば、その人にとっては公開されることは正しいことをしている宣伝になるのですから、自慢・誇りでしょう。
日本賛美でも宣伝が過ぎると信用が落ちて長期的にマイナス効果になりますが、(実力以上の宣伝・クルマの燃費偽装と同じです)逆に日本のマイナス点・・性道徳が乱れていて民度の低い国だと誇大に海外発信することが日本のためになると言う考えは、余程噛み砕いて説明してくれないと理解出来る人は少ないでしょう。
※ ただし、私の場合、日本人の心にしみる京都の静かな庭園に騒がしい中国人が一杯来て欲しくない・・・・ここ数年旅行する楽しみが薄れています・・海外宣伝しない方が良いと言う意見です。
食についても同じで、折角日本人が楽しんでいる独自食品が世界規模の好みになると、品不足になってしまうのも困ったもです。
高級レストランの雰囲が気に入って、食べに行っていたのに、イキナリ雑踏的レストランになってしまうのでは、食べに行く楽しみがなくなります。
自宅のしつらえが良いからとしょっ中他人が見物に来て、自分たち家族が、隅っこで生活しているような状態になるのでは意味がありません。
あまりうるさい外人が来ないように、京都や日本自慢の食品などについて、大したことがないとマイナス宣伝するか入園料を10倍くらいに引き上げて欲しい気持ちです。
外人だけ免税にしたり値引きしているのは逆効果で、(道路その他のインフラ負担をしていない)外人だけ10倍にすべきです。
こう言う具合に人によっては意見が違うのですから、正々堂々と自分のよって立つ基礎思想を開陳したらどうでしょうか?
援助交際に関して国連の特別調査官が調査に来ているとなれば、誰がどう言う説明をした結果、国連が出張して調査することになったのかなどを知りたいと言う国民の要望があれば、「待ってました!良く聞いて下さいました」と、誇らしく「私がやったとか「あの人達がやったのよ!」と自慢そうに教えてやれば良いことなのに、これが何故「犯人探し」になるのか意味不明です。
日本のためになると思って、身銭を切って活動している正義感に溢れた立派な人を、何故「犯人」にしてしまうのでしょうか?

スケープゴート探しの危険性2

橋下氏の主張では、大阪の地盤沈下をどうするというビジョンも日本経済をどうするかのビジョンもなくせいぜい、二重行政を排するとか教師の国歌斉唱を義務づける、労組を標的にしたり市職員を締め付けるという程度しか伝わってきません。
もっと高邁な主義主張をしているのかも知れませんが、新聞やネットにはそれが出て来ていない以上は、多くの国民や府民は、マスコミに出た程度の情報で判断して彼を支持していることになるので、結果は同じです。
弱いものいじめをしても、大阪の地盤沈下や生活保護受給者を減らせる訳でもないし、まだ市長になったばかりで、何もしていないこの段階で、市政をどうするかのビジョンも明らかにしないで、今から国政への野心を明らかにしています。
知事→市長→国政へという野心があるらしいのは個人的動機としては,理解可能ですが、知事として大阪のために何をしたのか、就任したばかりで市長としてこれから大阪のために何をするのかさえ分らないうちに、更に国政へと言う動きは異常です。
大阪市あるいは府民のストレスの根本は大阪の経済沈滞にあることが明らかですが、市の経済浮揚に何の解決にもならないまま、労組その他特定のグループを標的にしているだけでは戦前のナチスやファシストと同じです。
今度は国政になっても同じくスケープゴート探しをするのでしょうが、こういうことを全国規模で繰り返して行くと国民意識が分裂してしまい、日本民族にとって取り返しがつかないことになりかねません。
(政治家が国民の職場縮小・産業停滞の責任を取らずに、自己保身のために国内でスケープゴートを造るやり方がはびこると、日本の誇る同胞意識・・絆の強さを彼がぶちこわしてしまう可能性があります)
国内でスケープゴートを次々と造って血祭りに上げても、国内経済の停滞・失業率の増加に対して何の解決にもならないのは理の当然ですから、攻撃対象も次第に小粒になるしかなくなります。
こうなると、庶民に至るまで国内はあら探し・・昔で言えば秘密警察に睨まれたらおしまいのような戦々恐々の状態に陥ります。
いじめっ子に睨まられないようにこそこそ生きて行くしかない、もの言えば唇寒しの再来で窮屈な生活です。
弱いものいじめばかりでは政権がもたなくなるので、今度は(今の韓国や中国では何か国内的に不都合があると対日非難を繰り返すように)隣国を非難して行くしかなくなります。
ナチスドイツがユダヤ人を排斥しても何の解決にもならなかったので、生産増を図るためには戦時経済化しかなかったので侵略に進みましたし、アメリカでさえ(公式・教科書的にはTVA計画による需要喚起と教えられましたが・・・)今になるとその効果ではなく、大恐慌後の不況から抜け出したのは対日戦争の開始による軍需景気によるものだったと明らかにされています。
日本が国内対策として韓国や中国の非難を始めると中国も黙ってはいないので、もしかすると第三次世界大戦になりそうでとても危険です。
経済政策が行き詰まるとフラストレーション解消のために左右両翼の極端な主張が出易いのは歴史の証明するところです。
仕事に疲れてイライライラすると関係のない家族に当たり散らすお父さんのようなもので、最も下手なストレス発散方法ではないでしょうか?
関西の政治指導者(であるとすれば・・)がやるべきことは、福祉の充実で(左翼系の主張)もなければ、この反動としての右翼的言動で弱いものいじめをして喝采を浴びることでもありません。
危急存亡のとき・・力を合わせるべきときに、こんなことで国民同士いがみ合っている暇はないのです。
大阪の場合関西経済圏復興・・国政レベルでは、日本経済振興・産業空洞化阻止のビジョン造りとその実行あるのみではないでしょうか?
国政を目指す前に大阪市の地盤沈下を止める政治をまじめにやって、実績を上げてからにして欲しいものです。
そう言う人が国政に挑戦するのならば賛成です。

大阪の地盤沈下3とスケープゴート探しの危険性1

こうした場合、国民のストレスに便乗して如何にも一部医師の不正あるいは詐欺受給が多いかのようなマスコミ報道とそれに便乗する摘発が繰り返されるのですが、生活保護受給者の増加や医療費の増加自体は医師の責任でも申請を応援する弁護士の責任でもありません。
昨年5月に住吉大社の参詣を終えて門前から天王寺まで路面電車に乗ったことがありますが、天王寺の裏口という点を割り引く必要があるとしても、その庶民的雰囲気・・東京で言えば新宿西口や池袋西口が開発される前の印象・・今から40〜50年近く前の粗雑な印象の社会が残っているのに驚いたものです。
(私は昭和41年3月まで池袋に住んでいましたので、池袋や新宿西口の怪しげな路地の雰囲気を今でも思い出します)
困窮者が福祉重視の政党に投票しても事態は良くならないので、大阪府民はイライラしていると思いますが、生活困窮者をなくすための職場確保・・産業を興す人を当選させない府民の選択が間違っているのです。
生活が困窮するとそのセーフティネットの充実を主張する民主党や社会党・公明党系の当選を最初は促しますが、彼らは職場を造るよりは分配論理・バラマキ論しか関心がないと言うか能力がないので、結果的に職場が減る一方で却って困窮者が増え続けることになります。
「角を矯めて牛を殺す」ようなもので、非正規雇用の禁止や賃上げ要求・福祉の充実ばかりでは却って海外進出を加速させてしまい職場が減る一方です。
アメリカの民主党も分配論の政党ですから、格差税など主眼を置きがちです。
こうしたストレス・民主党政治(福祉重視)に対する不満が高まって来ると、左翼の次には右翼が勢いを増して行きます。
第2次世界大戦前を振り返ると、ドイツが敗戦後の困窮状態でワイマール憲法という理想的な憲法をもちますが、分配論では国民が食べて行けませんので結局はその対極の超右翼のナチスが政権を取りますし、スペインも不況の困窮に対して分配福祉論の左翼が政権を取りますが、経済音痴ですからこれを不満とする対極の右翼が政権を取ります(スペイン内戦)し、イタリヤも同じで左翼の台頭に対極のファシスト・ムッソリーニが政権を取っています。
右翼も極論を主張して分りよくしているだけで、左翼同様に経済音痴ですから、そのやり方は、国民・府民のストレスを強調して、スケープゴートを作り出しては(何でもユダヤ人が悪いような主張をしたナチスを想起して下さい・・)責め立て喝采を浴びる方法が普通です。
前大阪府知事橋下氏の政治手法はこれに似ているのが怖いところです。
大阪府経済圏の低迷・・これに基づく府民のストレスは大阪経済圏における産業の構造的要因によるのですから、医療機関や市職員・教育関係者のつるし上げでどうなるものではありません。
まして行政の仕組みをいじってみてもどうなるものでもありません。
府と市が一体になれば、関西の産業構造がどうなるという展望が全くなく、(府と市の二重構造は戦前からでしたが、昭和50年代までは大阪は元気でした)さしあたりスケープゴート探しの材料にしている・・自分が府知事になっても何も出来ないことの言い訳にして結局何もしないまま中途退任してしまったのです。
そもそも彼は現行の制度を前提に立候補したのですから、現行制度の中で府知事になれば何をするかを主張していた筈ではないでしょか?
(大阪の選挙ですのでで当時の立候補での主張の具体的内容は知りませんが、普通はそうあるべきです)
政権を取って総理になってから「大統領制ではないので、あれが出来ないこれが出来ない」と言っても、世間の笑いものでしょう。
ところで、大阪に限らず全国どこでも府縣と政令市の二重構造ですから、二重構造を大阪が特に地盤沈下している理由に持ち出すのは非論理的です。
橋下氏はボロが出ないうちにこれと言った政治成果もないうちに任期途中で辞任して県から市長に移り、今度も労働組合などを批判しているだけで、前向き施策としては何の提案も見受けられません。
結局何もしない内にさらに国政に転出しようとしている様子が見えます。
教師に対する君が代斉唱(起立)の強制や市労組に対する締め付けをしたからと言って大阪府の地盤沈下の歯止めにはどう言う関係もないのは誰の目にも明らかでしょう。
次から次へとスケープゴートを作り出す手法は、経済停滞下にあってストレスの多い国民や府民には受けが良い・・喝采を浴び易いでしょうが、この方法では事態打開のための前向きな提案がまるでないまま、いじめられっ子探しをしているようなものです。

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