武漢発新型コロナ騒動とWHOの役割

1月24日頃に1100万人口を擁し、中国産業活動の要衝である武漢市の地下鉄やバス等の公共輸送移動停止、空港や高速道路等市内外の交通遮断が実力(軍が立ち並び、)で行われ、翌日には周辺地域人口、(東京で言えば首都圏全域)約4000万人あまりの地域に広げ、その直後には湖北省全域約6000万人(日本国土の約半分という報道が出ていました)規制が広がり、並行して北京や上海も公共輸送機関の全面停止等が始まり、日米韓等の自国民国外脱出用専用機が飛ぶ事態になりました。
こういう事態でもWHOは、まだ出入国を規制する?緊急事態宣言不要という態度をとっていましたが、ついに日本時間1月31日未明にやむなく?緊急事態宣言(規制を含むか私には内容不明)を出したようです。
日々ニュースを見ていても忘れますので、上記記載はうろ覚えの数字や発生月日が不正確ですので正確には、下記に時系列紹介が出ていますの御利用ください。https://honichi.com/news/2020/01/31/coronavirustimeseries/
新型コロナウイルスに関する情報を時系列でご紹介します。
日本から順次救援機が飛んでいますが、第3便帰国者の新型ウイルス感染者数は以下の通りです。
数日前から帰国時無症状者からコロナ菌検出されるようになっているので、実際の感染者数はこの後どんどん増える可能性はありそうです。https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200131/k10012266861000.html

チャーター機第3便 日本人149人到着 25人入院
2020年1月31日 22時26分
日本の場合第三便149人帰国で25人入院ですので、この比率を武漢周辺人口にかければ5〜600万以上の患者が発生していてもおかしくないのに公式発表は、上記まとめによれば
1月30日 中国:感染者7,711名、死亡者170名。

にすぎません。
ちなみに底辺層ほど衛生環境が悪いので感染率が高いというのが定説のようですし、合弁企業幹部として出張者中心の日本人比率が現地人より少ないことがあっても多いとは常識的に考えられないところです。
ネット上では診察を求めて病院で列をなして(9時間待ちとか?)並んでいる途中でばったりと倒れても(病院なのに)1人2人運んでもその後救護がないまま放置されている地獄図動画が1週間ほど前から拡散されていましたが、これが実態ではないでしょうか?
こういう危急状態なのにWHOはまだ、渡航禁止するほどではないとして緊急事態宣言の必要を認めていませんでしたが、ついに日本時間1月31日に宣言を「出さざるを得なかった」ようです。
ただし注意警報であり渡航禁止ではないようです。
2月1日のネット報道では中国の村が自衛のために村の入口を封鎖して村民がよそ者が入らないように検問していると動画ニュースが出ている状態ですが、各国や中国国民自身の自衛対応が先行してからのWHO危険宣言では素人目にも異常です。
一般人が危機感を持っていないときにあらかじめ注意喚起したり警告するのがWHOの役目ではないのでしょうか?
逆にWHOが大丈夫とアナウンスし続けたのは、「大丈夫/カラ騒ぎに過ぎない」というお墨付き機能を果たしてしまった不思議さです。
中国で医師が大変なことになっているとグループチャットで議論していたことで拘束されたという報道がありましたが、政府対応が正しいという国際機関のお墨付きが必要だったのでしょうか?
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200130-00000085-mai-cn

中国当局、新型肺炎に警鐘鳴らした医師を「デマ」と摘発 国内から非難の声
1/30(木) 20:12配信
新型コロナウイルスによる肺炎への中国当局の対応が国内で再び激しい非難にさらされている。2019年末に湖北省武漢市で集団感染が発覚した直後、公安当局が「デマを流した」として市民8人を摘発したが、その後の報道などで全員が現地の医師だったことが判明。「デマ」とされた内容も医師同士がグループチャットで事態の深刻さに警鐘を鳴らすものだっただけに「感染拡大は人災」「政府は謝罪せよ」などの声が噴出している。

個人ネット拡散でなく毎日新聞でさえ?上記を報道するようになりました。
以上によると、漫画的ですが、専門家の意見なのにあたかも素人が風評被害を煽っているかのように「市民」を摘発とデマを流したのは拘束した中国当局の方らしいです。
中国当局の言論規制を見ると、WHOの遅すぎると思われる対応は、必死に深刻な事態を隠そうとしている中国による陰陽の圧力があっただろうと推測する人が増えているので、大手日経新聞でさえ2月1日社説で批判する事態になってきました。
WHOには圧力をかけながら中国自身が自国民の交通遮断をせざるを得なくなってる・・・その前から大変な事態になっているから田舎の村まで自衛のためによそ者が村に入るのを阻止する事態になっているのでしょう。
各国が自国飛行機を飛ばして自国民救出に動いたのちに、ようやく日本時間1月31日未明に緊急事態宣言を出しましたが、これはWHO出資比率が米国に次いで2位の中国への遠慮でないか?
WHO事務局長の出身国エチオピアに対する中国の経済援助が巨額になっている圧力によるのではないかの憶測?が広がっています。
2月1日の日経新聞朝刊3ページ・「後手に回った宣言」大見出しには「中国、人・資金で影響力」と出ています・・私は15年ほど前のSARSの時にも中国人事務局長の対応がおかしいなと思っていたのですが、今回は中国人でないのにおかしいなと思っていたら、この記事を読むと金を出すだけでなく、その後も事務局等への中国人材送り込みの影響が大きく事実上事務局支配になっている様子です。)
いざという時のために中国が金を出している以上は、当然の見返りを求めているという図式イメージです。

日本で身分制度があったのか?1

日本の場合、古代から固定した身分差別らしきものがなかった・能力次第の社会でした。
欧米の真似をして江戸時代には士農工商の身分差別があったと図式化して教えてきた・・フランス革命を金科玉条のように崇拝して日本は約百年後の4民平等化だったので、日本社会はその分遅れているというのが、私の習った戦後教育でした。
この数十年ほど江戸時代文物(文化の担い手は庶民であったこと=庶民レベルが高かった)の見直しが進んでいるのは、喜ばしいこととです。
徳川政権を倒した明治政府にとっては前時代を悪く言いたかった気持ちもわかりますが、江戸時代に限らず日本は古来から実力次第でした。
古くは地下人と蔑まれていた武士が実務能力に応じて荘園貴族を押しのけて支配層にのし上がれたし、中世以降武士層がトップに立ったとは言え、その他職業人との身分格差も能力次第で流動的でした。
そもそも平安貴族の源流である藤原氏自体が、古代大和朝廷では蘇我、物部や葛城その他諸豪族の列にさえ加われない中級官僚(祭祀官)でしかなかったのが、(私の見るところ、官僚的能力に秀でていた?)能力だけで頭角をあらしたものです。
氏族制度に関するウイキペデイアの説明です。

氏姓制度の基盤は、血縁集団としての同族にあったが、それが国家の政治制度として編成し直された。その成立時期は、5~6世紀をさかのぼらない。同族のなかの特定の者が、臣、 連、伴造、国造、百八十部(ももあまりやそのとも)、県主などの地位をあたえられ、それに応ずる氏姓を賜ったところに特色がある。各姓は以下のごとくである。
臣(おみ)
葛城氏、平群氏、巨勢氏、春日氏、蘇我氏のように、ヤマト(奈良盆地周辺)の地名を氏の名とし、かつては大王家と並ぶ立場にあり、ヤマト王権においても最高の地位を占めた豪族である。
大伴氏、物部氏、中臣氏、忌部氏、土師氏のように、ヤマト王権での職務を氏の名とし、大王家に従属する官人としての立場にあり、ヤマト王権の成立に重要な役割をはたした豪族である。
伴造(とものみやつこ)
連とも重なり合うが、おもにそのもとでヤマト王権の各部司を分掌した豪族である。弓削氏、矢集氏(やずめ)、服部氏、犬養氏(いぬかい)、舂米氏(つきしね)、倭文氏(しとり)などの氏や秦氏、東漢氏、西文氏(かわちのふみ)などの代表的な帰化人達に与えられた氏がある。連、造(みやつこ)、直(あたい)、公(きみ)などの姓を称した。

上記の通りヤマト王権成立時に、徳川政権でいえば関ヶ原で味方した外様大名クラス・いわば元同輩であった群雄がオミ(臣・・葛城や蘇我氏など)であり、大臣(おおオミ)とはその中の上位者という意味でしょうか?
もっと詳しく言いえば、むかしNHKドラマ、「天と地と」で見た程度の知識ですが、上杉謙信が越後国中の諸豪族をまとめていく過程を当てはめれば、全国的な王権成立の前に足元の大和盆地周辺を統合する過程で服属した諸豪族がオミであり、諸豪族の中でも勢力の大きい豪族を大おみといったのでしょう。
連(むらじ)は、徳川でいえば譜代の臣に当たるものであり、中臣氏もそのグループです。
中臣とは大和王権の内部の臣という意味に読めます。
徳川時代が続くと、外敵と戦う必要が薄れるので外様大名は石高(戦力)が大きくても、日々の政務に関する役職がないお客様になっていたように、ヤマト王権が続きヤマト王権が列島内の外敵と戦う必要が減少すると武力を持った諸豪族の協力必要性が減少するので宮廷官僚の地位が自ずと高まります。
(その後白村江の戦い以降、列島から朝鮮半島に海を渡っていき戦う国策がなくなりました)
徳川家内でも天下取りに貢献した彦根の井伊家のような大大名は飾りとして上位に置かれていただけで実務は10万石前後の中小大名が老中として仕切り、さらにはもっと小身の田沼意次のような側用人政治(実際にはその後数万石の大名に取り立てられて老中首座になりますが)になって行ったのと同じです。
実務官僚?中臣鎌足が大化の改新で頭角を現したのは、こういう流れ(豊臣政権での石田三成も同様でしたが秀吉がすぐに死亡したので明暗が分かれたというべきでしょう)で理解すべきでしょう。
藤原氏は、一旦獲得した政権中枢への距離を位階制度や身分制度によって権力を維持できたのではなく、ひっきりなしの権力危機に見舞われながら、その都度実務能力の高さによってうまくかわすのに成功したので長期政権を維持できたにすぎません。
藤原氏は天智天皇死亡後の壬申の乱では滅ぼされた近江朝廷(天智天皇の子供)に近かったので(上記石田三成と立場が似ています)政権との距離に関して一時危機に瀕しますが、持統朝(も権力機構維持に必要な組織運営能力に秀でた藤原一門登用が必須であったと思われます)以降巧みに権力扶植に成功します。
ところが、すぐに強力な政敵長屋の王が台頭したことにより最大の危機に見舞われますが、長屋の王をうまく陥れますが、直後藤原4兄弟が天然痘だったか?で相次いで没後には、すぐに藤原広嗣の乱(天平 12 (740) 年9月)で、朝敵になりその後も光明子以降権力確立後も恵美押勝の乱(天平宝字8年(764年)9月)やその他しょっ中危機がありながら(4家に分立していたことが安全弁になっていたようです)その都度補充する有能人材を輩出したことで危機をうまく乗り切ってきました。
上記の通り藤原氏は位階制度確立によって家柄だけで貴族社会内での長期政権を維持してきたものではありません。
ところが、官僚期構内の実務能力に秀で宮廷内権謀術数に通じていた強みが、別世界で実力を蓄えた武士層の勃興に対応するには処理能力の限界がきて、ついに保元〜平治の乱では主役が武士に移っていき、王朝政治自体が力を失っていくのと並行して藤原氏自身も天皇家同様の儀式要員に下がっていくのです。
以上、古代から平安時代末までを見ただけでも日本の場合、身分制度が地位を守った歴史がなく実力次第の社会でした。

国政政党の役割4

昨日引用の続きです。
http://www.yomiuri.co.jp/adv/chuo/opinion/20171109.html

衆院総選挙、このあと小池都政はどうなる?
佐々木 信夫/中央大学経済学部教授
専門分野 行政学、地方自治論
都政はどうなるか、小池都知事は再起できるか
・・・・今回の衆議選では姉妹党と思われる「希望の党」は大惨敗した。特におひざ元の都内25小選挙区のうち勝利したのは1つであり、比例を含めても獲得議席は4に過ぎない。東京都内のこの結果が東京都政に影響を及ぼさないはずがない。
都知事の威信
選挙前でも、就任1年目の庁内の小池評価は46.6点。同時期の舛添要一は63.6点、石原慎太郎は71.1点。[7]。前任の都知事らと比較しても極端に低かったが、今回の国政進出でその信認は完全に失われてしまった。0点に近いのでは。信頼できないトップの言動、動きに部下が冷ややかな反応をするのは企業とて同じ。トップのリーダーシップは部下のフォロアーシップが噛み合ってこそ初めて機能する。小池氏はもはや1人で吠える空回りリーダーではないのか。
2足わらじ
・・・都議選後、「都政に専念する」と明言していたにもかかわらず、舌の根も乾かぬうちに「私が先頭に立つ」と国政政党を1人で立ち上げ、「政権選択の選挙」だとはしゃぎ走り回った小池氏。大敗後も、深く反省し「都政に邁進する」と口では言うが、党代表を降りる気もなく、党代表と都知事との2足わらじを相変わらず履き続けるというのだ。
・・大敗後も代表として国政政党の主要な意思決定に深く関与するという態度だ。「国政に色目を使わずに地道に都政の執行に専念すべきだ」(前掲・片山)といった知事経験者としてのコメントにも応えようとしていない。
国との関係
都民の人気が絶大でそれを背後に国にモノ申してきた小池氏とは違い、都民の支持がなくなったいま国側は全く怖くない。五輪準備もこの先、ゴタゴタ続きになるのでは。それに国が救いの手を差し出すとは思えない。
都議会との関係
・・・小池氏が掲げた“東京大改革は都議選に勝つこと、”この目標“は見事に達成されたが、それだけでは大した意味はない。自分を支える勢力にお友達が増えた程度の話だ。そうではなく、“古い議会を新しい議会に変える”との話はどうなるかだ。
・・・うも違う。小池氏の都民ファ運営が独裁との評で、既に2名の有力議員が離党した。「希望の党に連なる都民ファへの指導力が低下する可能性もある。都民ファは分解の過程に入ることも想定される。特に民進党出身の都議が動揺していると聞く」。
・・・都民ファの内部の最大勢力は実は希望の党の9割以上が民進出身者であるのとよく似ている。一番数が多いのが民進系議員で、もし彼らが集団離党すれば、もはや都民ファは1年生の小池塾生と一部の自民系議員だけになる。その自民も今回の復調で離党する可能性がある。このドミノで都民ファは少数会派に転落してしまう。
都民ファと与党を組む都議会公明(23議席)の動きも怪しい。国政同様に自公体制を望み、都民ファとの与党体制を解消する方向に行ったら、小池都政を支える勢力は無に帰してしまう。
小池都政の今後の課題―それを解決できるか
仮に小池氏が希望の党代表を辞め、都知事に専念するとした場合、この先小池都政はうまく前進できるかどうか。課題を幾つか挙げてみるが、なかなか難しいのでないか。
第1は、小池都政のこれまでの都政運営の仕方を変えられるかどうか。議会にも職員にも都民にも相談なく進めるワンマン都政のやり方をだ。情報公開、見える化を売りにするが、一方で政策形成や決定過程は外部顧問に依存し、組織を無視するワンマン決定でブラックボックスに近い。合意形成より知事独裁に近い都政運営をどのように変えていくのか、変えられるだろうか。
第2は、豊洲移転と築地再整備の折衷案を実際「形」にできるかだ。そもそも豊洲移転延期から2年以上が過ぎる見通しで時間とカネが相当掛る。しかも都議選直前、自分のAI(人工頭脳)で決めたという豊洲移転と築地再開発の両立という方針は、採算面からみても成立不可能ではないか。500社に及ぶ築地市場の利用業者の信用は完全に失われている。カネと時間を失い、信用を失ったこの大プロジェクトを立て直すことができるのか。
第3は、2020五輪の準備は相当遅れているが、ほんとうに大丈夫か。築地市場跡地を通す幹線の環状2号線の整備及びバス3000台以上が駐車できる駐車場の整備は、豊洲への全面移転が完了してからでないと始まらない。その移転自体、ズルズル延び来年10月以降という。それだけでなく、全体的に遅れているのが五輪向け都市整備だ。“総合的に判断”と言うが、ワンイッシューにこだわり整合性を欠く都市整備の現状を小池氏自身の力で変えられるか。間に合わないとなれば、急転しインフラ整備は国が前面に立ってやらざるを得ない状況に追い込まれる事態すらあるかも。そうなると、小池都政は国内外の信用を完全に失ってしまう。
第4は、本来都政が取り組むべき「都市問題」の解決、都市政策の実行ができるかだ。もともと都民は小池氏に政策問題の解決をあまり期待していない感じだが、しかしそうは言っていられない。
・・・・・・自分が関心のある無電柱化などに凝っているようだが、それ自体、都民生活上の優先順位は低い。上述の優先順位の高い問題にどのようなプログラムとスケジュールで取り組むのか。それには都庁という巨大官僚制を動かすエネルギーが要る。信用を失った中で、これができるか。
第5は、東京都内というコップ内だけでなく、日本全体の東京一極集中批判に都政はどんな対応をするのか。独りよがりの東京論をかざしていると、老人介護施設の首都圏広域展開ひとつ協力を願えない。五輪施設の他県整備でゴタゴタした小池氏の手法に不信を持つ知事、市長は多い。よく考えて欲しい。東京という大都市は水ひとつ、エネルギーひとつ、食糧ひとつ、自前で供給する能力のない、他に依存して成り立っている砂上の楼閣のような都市であることを。近隣諸県のみならず、全国、アジア、世界からの協力なくして東京は生きていけない。
建言「もう“国政との2足わらじ”は止めろ」
少数野党を率い国政に片足を置いたままで都政がうまくいくはずがない。ひとりの人間にそんなエネルギーはない。ここは政党代表を離れ、都政にしっかり専念すべきだ。それでも大変な時期のはず。都知事の通常の仕事、前例のない「老いる東京」問題、2020東京五輪の準備と、都知事が3人必要な状況にあるのだ。
・・・・・小池氏は都知事になる準備をしていた人ではない。突然前知事が辞職したから降って沸いたようにお鉢が回ってきたに過ぎない。なので、都政自体をもうひとつ判っていない感じがする。就任から1年以上経つ今でも、自分の皮膚“感覚”で都政を語っているようにしか見えない。本当にやるべきこと、都政を動かすプロモートは何かが見えていないのではないか。
労組の「連合」を頼りにしているようだが、選挙はともかく大都市経営には限界がある。民間との関係で片肺飛行の都政。これでは東京の持つ力を出せるはずがない。
・・・労組も大事だが、経済界、政界、区市、各種団体、都民、他県ともしっかりスクラムを組むべきだ。情報公開という意味で、五輪は五輪で今どんな準備段階にあるのか工程表を明示し、世に説明すべきだ。ひとつひとつ謙虚に物事を解決し実績を積んで行ってこそ、小池都政に“明日”は拓ける。」

国政政党の役割3

以上、小池旋風や総選挙について感想を書いてきましたが、専門家のわかり良い分析が出ているのに気がついたので長文のために部分的抜粋ですが、以下2日に分けて引用して紹介しておきます。
これによると小池氏は敵を巧みに作りあげる手法でメデイアとの合体でブームを起こしてきたが、都議選後敵がなくなって困っていたところで、解散があったので国政へ逃れて一時的に息を吹き返したという見たてのようで、これまで書いてきた私の個人的印象が裏付けられます。
いつも書くことですが、面倒な内部の利害調整・政治を怠り外敵を求める安易な手法に頼ると次から次へと外敵が必要でいつかは壁にぶち当たります。
以下に紹介する論文は読売のオピニオンに掲載されているのですが、政治家として何をするかの内容のない・スケープゴートを作り上げるだけの小池旋風を煽ってきたメデイア界がどう責任を取るのか?という私の関心・・問いも(遠慮がちに)発せられています。
下記引用の通り、2足のわらじで都政を放り出していることに対する厳しい批判を受けていたので已む無く14日には希望の党の代表を降りたようですが、往生際が悪かった点がどう作用するかについては、以下の引用記事には出ていません。
小池氏が今更パファーマンス政治をやめて都政に真面目に取り組むといっても、もともと利害調整の経験が乏しい小池氏に調整能力があるのかの疑問がある上に、都庁役人や都議会・都民が「都政を踏み台に利用」しようとした点がバレバレになった今となっては、真面目に協力できるか?ということです。
http://www.yomiuri.co.jp/adv/chuo/opinion/20171109.html

衆院総選挙、このあと小池都政はどうなる?
佐々木 信夫/中央大学経済学部教授
専門分野 行政学、地方自治論
飽くなき“権力亡者”にいつまでつき合う
昨年7月31日の都知事選で291万票を得て当選したのが小池百合子氏。今年7月2日の都議選で自ら立ち上げた地域政党「都民ファーストの会」を大勝(55議席)に導き、都議会自民を大敗(23議席)させた。都議会ドンとか都庁を伏魔殿と呼ぶなど敵視戦略で2つの選挙を制してきた。都議選に大勝利した瞬間が小池百合子主演の「小池劇場」(都政版)がピークを迎えた時だった。筆者は、その後の都政は敵を失い自らの仕掛けが敵になる、との見方からこの瞬間で「小池劇場は終焉した!」と本欄に書いた(17年8月31日付)。
ところが第2幕があった。もう1つの国政進出がそれ。安倍首相の突然の衆院解散、10月22日総選挙と慌ただしい動きが始まると、この時とばかり、“私一人で立ち上げます!”と国政新党「希望の党」を立ち上げた。(国政版)「小池劇場」の幕が開いた瞬間だ。マスコミなど世の中はテンヤワンヤの大騒ぎ。“希望のスター現れる”との囃し立てぶり。“初の女性総理誕生”とまで書く新聞もあった。
・・小池氏はあたかも首相の座に手が届きそうな絶頂の表情でテレビに出まくった。
民進党を丸のみして政権を取ろうとした希望の党、それをめぐるゴタゴタ。その主犯は小池氏だろう。中身のない看板だけの民進党の面々も同罪だが、都政を置き去りにし、都政の実績もなく問題提起だけで1年を過ごしてきた小池氏が“私が日本を変える大政治家”とばかりに振舞った罪は重い。そのことを見抜けないで馳せ参じた民進系議員、スターのように囃し立てたメディア、評論家の罪も重い。危うい世論の空気も。日本政治の空白の1ヶ月だった。
・・・その小池氏。大敗に驚き潔く身を引くかと思いきや、「深く反省し、お詫びしたい」と反省の弁を語ったが、それは口先だけ。都知事は辞めないし、依然として希望の党代表を続けるという。そうまでして権力の座に恋々とする、“飽くなき権力亡者”に都民はいつまでつき合うのか。
・・・今回の総選挙で希望の党が過大評価されたのは「メディアの責任が大きい。
マスコミの支持、世論を追い風にしてきた小池都政の推進力はこの先、確実に落ちる。
・・・小池氏は、問題の指摘は上手だが“課題を収拾できない人”と皆が見抜いてしまったからだ。
・・・・本人は「都政に邁進する」と嘯く。「都政を踏み台に首相へ駆け上がる」、その野望を全面に出しての国政勝負に大失敗し“劇場2幕”の幕が下りたにも拘わらず、この先も政党代表と都知事の2足わらじを履き続けるという。
・・・・常識では考えられない。果たしてこの先、都民の支持、都庁官僚の支持、都議会の支持、国民の支持は得られるのか。頼るのはマスコミの支持か。都知事の途中辞任が続く“混乱都政”の収拾を期待されての登板だったはず。だが、やっていることは、それに輪を掛けそれを上回る混乱、専横ぶりではないか。都知事ってそんなものか、都政ってそんな片手間の仕事なのか。都政をないがしろにし、自己ファーストで権力の座にしがみつく、そうした小池氏の姿に怒りと失望を感ずるのは、筆者だけだろうか。
この解散総選挙は何だったか、何に役だったか
現代はメディアの報道が選挙結果を大きく左右する時代だが、商業主義のメディアに翻弄され右往左往した有権者も多かろう。政権選択と嘯き「希望の党」にスポットを当てて小池百合子をスターのように扱ったメディアは今どう抗弁するのだろう。
選挙報道の新聞、テレビはどれも筆先は同じ、コメンターもみな同じ人。そこには小池氏を囃し立てるトーンはあっても有権者の目線に立った対論、争論、ディベートは殆どなかった。第4権力ともされるメディア、これが報ずる“過ち”を私達はどう見抜けばよいのか。」

執筆者はメデイア界で活躍しているからか、「私達はどう見抜けばよいのか。」とメデイアの影響力を過大評価していますが、いくらメデイアが煽っても彼女の政治が何をもたらすかを素早く見抜いた国民がいる・・すぐに彼女を支持しなくなった健全な結果を重視すべきです。
小池旋風がほんの短期間しか効果がなかったのは、メデイアの虚像(いわゆるフェイクニュースの走りです)拡散による誘導効果・メッキも一緒に見抜かれている点をこの論者はあえて過小評価していると思われます。

国政政党の役割2

ここでは政党全体の能力競争・・レストランのメニューにあたる選挙に必要な公約の内容を書いています。
実際に作れないメニュウ表記はフェイク・おとり広告になるのと同じで、メニーに掲げる以上は具体的準備が必要でしょう。
例えば、政治資金規正法関連や政務調査費の使途チェックばかりに特化するのは、政党ではなくオンブズマン程度の組織のやることでしょうし、汚職や不正経理チェックも警察や監査専門家が第一次的にやることです。
弱者目線で言えば福祉水準は手厚い方が良いし医療費は安い方が良いし子供も大事にした方が良いに決まっています。
しかし商人でいえば売り上げ金全部〜8割を生活費に使うと次の商品仕入れができないし、店舗や設備をリニューアルし優秀な人材を雇って行かないと競争に負けます。
結局は使途バランスをどうするかの問題です。
政治家・国の経営者になろうとするものは、いかにして収入(国の活力アップ)を増やすかの方向性を示してから、その配分を考えるのが普通です。
総収入があってこそ、使い道の考えも出てくるものです。
生活保護も手厚い方がいいものの、元気に働くものの生活水準とのバランスがあります。
希望の党の公約では不要不急のインフラ整備をやめて財政再建する・・消費税増税凍結と言うのですが、不要不急のインフラ工事をやめるといっても何を不要不急と断定して中止するかの意見がありません。
国家運営には、国民全般の生活条件の底上げ・の収入増をはかることが重要・その上での分配論ですが、収入面で言えば、どの産業分野を今後伸ばしていくべきかを言うべきであって、単に「産業の活力アップを目指します」と言うのでは空疎すぎます。
産業の活力アップ反対の政党はないでしょうから、どうやって活力アップするかの提案こそを公約すべきです。
例えば電線地中化自体は徐々に行われていて誰も反対はないのですから、この公約は従来は年に5キロのペースで進んでいたが、今後10キロのペースにするなどの速度アップのアッピールと思われますが、資金面の優先配分だけでは無理で、後記の通り逼迫している建設関連労働力をこの分野に優先的配分しない限りスピードアップできません。
電線地中化工事を早めるために、オフイスビルやホテルあるいは駅舎等々の新改築、オリンピック関連工事その他の前向き需要に応じた建設工事(新鋭工場や物流施設や、都心部の最新ショッピング施設新設工事などなど)を遅れさせることが経済活性化にどのように結びつくのでしょうか?
優先順位の決定がないまま・・不要不急のインフラ整備をやめるというだけでは、なにを止めるのかも不明で希望の党には何の政策もない・やりたいこともないのに権力欲だけで結党したと自白しているようなものです。
築地移転で言えば、1年間以上も空転させてまで土壌汚染を騒ぐ必要があったのかと言う・まさに時間の優先順位の判断ミスの疑問です。
政治は全体のバランスを見て取捨選択→具体的になると大方の場合「あなたの希望は後回しです」と言うしかないので利害対立が出てきますが、利害調整をしないで具体的意見を言えないのでは、国家運営を担うべき政党と言えないでしょう。
国政進出の政党設立は、小池氏が総理になりたいという野心で始めたことは周知の通りであったにもかかわらず、党代表の自分が立候補するか否かさえもはっきり出来ないまま公示日直前を迎えてしまいました。
都知事1年で都政を混乱させただけで何もしないで逃げ出すのか?という批判に耐えられなかったことがまず第一で、次に結党直後のフィーバーがどの程度続くか見極めてから決めたいという態度が見え見えでした。
若狭氏が結党準備をしていたのに、或る日突然に私がやりますと宣言していきなり自ら代表についておきながら、風向き次第で選挙に出るか出ないかを決めるというのでは、実現したいことがあって旗揚げしたのではないという前代未聞の自己都合の結党だったイメージを焼き付けました。
選挙に出ないで負けた場合には都知事の椅子にしがみついていれば、もしかして残任期中に都政で挽回できれば捲土重来を期する道があると見たのでしょう。
無責任な煽りばかりで自分が出馬するかどうかもはっきりさせられない・・それでもメデイアの煽る方向へ単純に同調する国民がそんなに多いのか不思議だと思ったのは私だけかと見ていましたが、結果は10月10日公示〜10月22日の衆議院選挙結果で判明しました。
October 28, 2017「アメリカンファーストと都民ファーストの違い」以来アメリカンファーストのフレーズに関連して、都民ファーストのフレーズとを比較しているうちに希望の党の旗揚げがあったので、変な方向にテーマが流れてしまいました。
小池氏の手法は、現実政治に関係のないキャッチフレーズを次々繰り出すだけ・それもヒト様(トランプ氏やメデイアで出ている)の借用の言葉が踊っているだけという印象で終わったのではないでしょうか?
アメリカンファーストはオバマ以来の国際力学の変化であって(応分の負担をしてくれないと)「もはや世界の警察官をやってられない」というアメリカの厭戦気分を背景にしていますので、時代背景のあるフレーズですが、都民ファーストには何らの合理性もないと書いてきました。
日経新聞には、消費税の地方分配率で、東京都が取りすぎているので東京都の取り分を減るべきという動きが出ていて12月16日朝刊ではその方向で決着したと書いています。
都民ファーストどころか「都が多く取り過ぎている」という批判の方が多いのを無視し(何か言い分があるかもしれませんが、何も考えずに流行語に飛びついただけの印象を国民多くがうけたでしょう)て国政に打って出ようというのですから、何を考えているの?という疑問を持った人の方が多いでしょう。
今回(昨秋)の選挙の結果、メデイアと政治家がタッグを組んで虚像・イメージを繰り返せば一定のところまで行けるが、国民が賢いので根拠のないイメージ効果持続期間(人の噂も75日?)が短いことが分かった状態です。
メデイアの世論誘導力が選挙のたびに落ちてきたことが、メデイアが目の敵にしていたトランプ当選だけではなく今回も証明されたようです。

 

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