サイレントマジョリティ21(運動不参加者の心理1)

公聴会等で反対論一色であるからと言って、反対する国民大多数の意見とはなりません。
反対論者に限らず何か推進運動する人の特徴はどんな分野でも一般国民よりも参加率が何倍も高く、行動力があり、声が大きいのが特徴です。
政権批判・不信任に繋がる運動に対してはマスコミは正しいようなしかも誇大報道する傾向があるので、国民が誤摩化されてしまいます。
今朝の日経朝刊によれば、18歳選挙権に関して政治教育が必要と言う記事で高校生の安保法制反対運動参加を写真入で紹介していましたが、反対運動をすることが政治意識のバロメーターであり、これをやっている人が進んだ高校生であるかのような印象を与えます。
大人でもよく考えないで煽動に乗るは良くないのですが、まして未成年者は政治の前提になる社会が分っていないのですから、18〜20歳は選挙権があると言っても本来は試運転期間と位置づけるべきで、急いで街頭行動する方向へ煽るのは間違っています。
(まして高校生・・18歳に達していない方が多いでしょう)
むしろ右左も分らないうちに運動に参加させると短絡的煽動に乗り易い危険があることから、一生を棒に振る人が増えてしまうリスクがあります。
昨日紹介した杉並ゴミ戦争の過熱報道を見ると杉並区の人が皆エゴイストばかりなのか?と誤解している人が多いと思いますが、本当に騒いでいたのは区民のホンの一握りだったのではないでしょうか?
住宅街でデモに500人も集まればマスコミの報道ぶりでは大騒動の印象ですが、区民約53万人から見れば0、0何%あるかないかです。
0、0何%の人が何故53万人を代表しているかのように振る舞えるかと言えば、マスコミの歪んだ世論誘導によります。
ちなみにhttp://www.suginamigaku.org/2014/10/post-296.htmlによると杉並ゴミ戦争の時期と参加者は以下のとおりです。
①時期
和解条項の骨子
「昭和49年11月25日東京地方裁判所において成立した和解・・」とあるので、これが収束時期です。
② 清掃工場建設反対運動を展開したのは「杉並清掃工場上高井戸地区建設反対期成同盟」に参加した高井戸地区住民で町会・自治会を中心に多数の住民が参加したが、訴訟に参加し原告に名を連ねたのは工場予定地の地権者「地主団12名」と一般住民「法斗団」516名及び補助参加4222名の総計4750名であった。 

当時の人口はhttps://www2.city.suginami.tokyo.jp/library/file/kusei_gaiyo2013_7.pdfによると以下のとおりです。
  530,459
署名活動に関して書きましたが、地元自治会が中心になっている署名簿が回覧等で回って来ると拒否するのは勇気がいるので、大方署名しているとすれば、訴訟に参加した人が最大とみるべきでしょう。
私たち弁護士にもいろんな訴訟代理人参加要請が回ってきますが、勧誘書には、実際に裁判に出なくても良いから署名だけで良いと言う参加要請が一杯来ますが、余程自分の意見にあわないことがない限り・・よく分っていないとき・・断る理由がないときには断り難いのが普通です。
同僚友人の結婚式の招待が来ると滅多に断れないのと同じです。
こんな具合で左翼系訴訟には何百人の大弁護団が結成されたかのような外形が作られて行きますが、実際核になって文書を書いているのはホンの僅かです。
こう言う場合200人の弁護団の数に驚くよりは名前だけで良いと言っても200人しか集まっていないと見るべきでしょう。
住民訴訟の原告になった人も名前だけで良いから?と弁護士あて委任状に連名で署名しただけで1回も裁判に行ったことのない人が大多数・・・・もちろんお金をどれだけ出したかも不明・・多分書類送付料の実費程度しか負担していない・・単なる署名運動に応じたのと実際に大差ない気持ちだった(敢えて反対運動に反対しないと言う程度・・?)・・と思われます。

 権威盲従と民主主義

韓国では討論会でも学歴が幅を利かして学歴が格下だとそもそも相手にしないと言う風潮が普通ですが、共産党は東大卒や弁護士等の肩書きが大好きですし、左翼系運動家は今でもそうです。
安保法案でも内容の議論よりも、権威ある学者が反対しているとか、元最高裁判事が反対しているとか、憲法違反だから議論する必要がないと言い張って、何でも権威主義で国民が動くと誤解しているのですから滑稽です。
権威盲従型の人ばかり集まって気勢を上げて自己陶酔していると、次々と有名人を連れて来れば成功と言う錯覚にとらわれますし、そのおかしさを理解出来なくなってしまうようです。
往時(昭和40年代)の京浜安保共闘や赤軍派ほど狂信的ではないにしても、「そうだ、そうだと」言う同じ意見の人ばかりで堂々巡りをしている準閉鎖?社会の恐ろしさです。
・・1億以上の人口があれば、思い込みの強い人が1%でも万単位になります・・。
この人たちは一般に活動家と言われるように動きが活発です・・。
たとえば、本土から沖縄等に出掛けて同じ人間が動き回る上に彼らの動きばかり大きく報道するマスコミ報道の応援もあって、宣伝効果では数十倍、数百倍の印象を与えているように見えます。
65歳上高齢者、交通事故被害者、派遣労働者、精神障害、何とか障害、ガン患者や寝たきりや透析患者心臓疾患など括り方によれば、人口比1%くらいになるグループが一杯いますが、彼らは寡黙ですし、毎日のように街頭運動に出掛けません。
参加しない会員は人権意識が低いと言うお決まりの批判が待っていますが、(意識の低い人には教育してやると言う態度では、誰も異論を唱えられません)そうでしょうか?
ある組織が会費を使って会の名で政治運動するには、大多数会員の参加が最低条件・・正統性の確かな根拠ではないでしょうか?
民主制とは、意識が低いか高いかではなく、多数の支持があってこそ正統性が担保されるべきものです。
会費を使ってデモを実行する都度どれだけの会員が参加したかを、主宰者は明らかにする義務があるのではないでしょうか?
同じ人が何回行ってもカウントするのは誤摩化しですから延べ人数ではなく1回に何人行ったかです。
著名芸能人や作家・・あるいは憲法学者を並べて特定思想の正しさ?を誇示していますが、彼らは政治家ではないのですから民意を全反映していません。
彼らが、何故一般人よりも戦争回避の方策・・具体的政治のあり方について一般人よりも詳しいのか全く見えません。
権威盲従型・・戦争法案反対と叫ぶばかりで具体的議論させない・・戦争の悲惨な体験談ばかり訴える集会などスローガンばかりで、安保法案で何故戦争が起きると言うのか、集団自衛行為が戦争を誘発すると考えている国が世界のどこにあるのか理解出来ません。
国家の危機に瀕して応援を求めるために軍事同盟を結ぶのが、古今東西を問わず世界の常です。
軍事同盟を結ぶから攻撃を受けると言う論理は警察を呼んだり、SECOMと契約するから強盗が来ると言うような変な論理ですから、世界中でそう言う考えの国は一カ国もありません。
日本の集団自衛権に反対している韓国自身が自国を守るためにアメリカと同盟しています。
今回は中国と言う現実の脅威が出て来たから同盟強化する必要が出たのですから、中国が軍事威嚇をやめれば済むことですが、その努力をするころか、中国の軍事力増強を期待している勢力が反対している様子です。
9月3日、中国による対日・殆ど日本を名指ししてこそいませんが、日本を侵略すると威嚇したと同じ・・抗日戦勝と銘打った時代錯誤的な軍事威嚇パレードが実現しました。
これも中国贔屓スジによれば、相応の名分を言うでしょうが、このパレードは70年以上も前にヒットラーの行った、軍事力誇示の威嚇パレードの再現に外なりません。
これが世界中の認識でしょうが、中国は大軍事力誇示で一人で悦に入っているものの、世界から警戒されて孤立の道を歩むためにお金をかけたことが分っていないのです。
反ファッシズム勝利と銘打って自分がナチスやファシストと戦ったこともないのに、ナチス顔負けの軍事威嚇パレードをして自慢しているのですから、何と時代錯誤な行いでしょう!
エセ平和主義者の本音は赫赫たる中国の軍事力誇示が嬉しいのでしょうが、文化大革命のときと違い「素晴らしい」と褒めちぎる表現まではしていませんが明からさまな軍事力誇示については何ら懸念すら示していません。
同盟を結ぶかどうかだけで大騒ぎする平和に?敏感な文化人が、中国の核実験や明からさまな軍事力威嚇になると何故黙っているのか不思議です。
天安門事件のときにも世界中がお騒ぎしていても日本のマスコミや文化人やマスコミは何も言いませんでした。
安保法案が通ると戦争する国になると言う飛躍した論理・・法案と戦争にどんな関係があるのかさっぱり見えない・・民主的議論封殺が好きな人たちが「民主党支持」では矛盾ではないでしょうか?

12月14日総選挙と民意1

12月13日以来「社会変化反対運動と功罪1」のテーマで、日本の変化に何でも反対して来た結果の功罪を書いているついでに、その国外編として12月17日以来国際的日本批判活動をする理由などについて書いてきました。
国内的には、成田空港や高速道路・・新技術が出るたびに全て反対しっぱなしで(公害問題では成果が出ましたがその他分野では・・)その結果についての総括・反省がないまま頰っ被りしているのでは、無責任極まりないことになります。
無責任主張ばかりで、結果について何ら反省しないかことが主な原因で旧社会党がほぼ消滅状態になってしまったとおもわれます。
慰安婦問題についても、社民党党首の福島氏が主導して来たことが知られていますが、これだけの大事件を引き起こした主導者でありながら、何らかの訂正その他の発表をしたとも(私が知らないだけかも知れませんが・・)聞いていません。
今回の総選挙で言えば、消費税増税の必要性をマスコミ各社やマスコミに登場する経済学者の多くがこぞって主張していましたが、その結果、折角立ち直りかけていた日本経済は、この夏以降腰折れ状態になってきました。
それでもなおマスコミ界とその意を受けた財界人や学者が夏に雨が多かったからだとか言ってはこぞって連続増税の実行を主張していた状態でしたが、安倍政権が解散を決めると雪崩を打って政界は増税延期賛成に一致してしまいました。
この結果を見れば、増税は日本のためにならないと言うことが、国民大多数の意見であることを政界もマスコミもみんな知っていたことになります。
増税実行要求を繰り返していたマスコミとマスコミ系経済学者は、解散が決まると手のひらを返すように増税延期に賛成しているのですが、これに対しても何らの弁明・釈明ありません。
だんまりで頰っ被りしていれば、その内国民は忘れるだろうと言う読みでしょうが、旧社会党が頰っ被りの繰り返しで責任をきちんと取らなかったからジリ貧になっていったことを忘れているのでしょう。
組織も個人も失敗した場合に責任を取ることによって軌道修正出来ますが、独裁制・・批判を許さない無責任体制の場合、軌道修正のチャンスを失うことが組織にとって長期的には致命的欠陥になります。
「失敗は成功のもと」と言いますが、失敗しても誤摩化して反省しなければ意味がないのと同様・・反省することが次から失敗しない教訓になります。
マスコミ系学者・政治家こぞって増税実行を要求していたのに、選挙になると黙ってしまい、「争点のない選挙だ」とマスコミが一斉に大報道を始めました。
これは、増税の可否が争点になると自分たちの間違った主張(国民を誤導しようとしていた悪事?)が白日の下に曝されることが分っていたからではないでしょうか?
マスコミその他の御用学者は、国民は無知蒙昧だから、国民の判断は間違っているから、選挙では黙っていてその後に増税するやり方が正しい・・国民を騙すべきだとでも言うのでしょうか?
民主党政権時代には、増税しないと明言・公約して選挙していたのに、野田政権は公約に反して増税決定してしまいました。
国民の意見など聞いていると増税など出来る訳がない・・「国民は馬鹿だから無視すべきだ」と言う非民主的基礎意識の強い政党が「民主」党と名乗っているのでは、ギャグを地で行った政党です。
国民はバカだから騙して良いと言うのでは、選挙制度=民主主義否定論と同じです。
選挙こそ民意反映の最強手段ですから、このときこそ、増税が必要ならば大きな声で主張すべきです。
特定秘密保護法が国民の理解を得られていないと言う批判が(内容に関する批判よりもこの主張が大きいように見えます)、反対論やマスコミに強かったし、今も続いています。
集団自衛権に関する解釈変更も、国民意思を問わないで内閣が勝手に変更して良いのかと言う批判がマスコミや人権運動家で普通に行われています。
反対運動はいつも市民活動家とか市民集会の名称ですが、(自分が市民の代表であるかのような僭称が普通ですし、「国民意思に反している」と言うときに誰が国民意思を判定しているのか不明で疑問したが・・)本当に国民の意思に反して政府が強行したと言うならば、今年夏に解釈変更したばかりですから、直後に解散・選挙になった以上はこのチャンスを活かして、国民意思無視に対する非を鳴らして民意を問えば良いことですし、また自ら争点化して訴えるべきだったでしょう。

国際運動の功罪4

日弁連の各種人権活動・・世界への訴え・・例えば、朝鮮人学校に対する在特会の行動ビデオは日本からヘイトスピーチをなくしたいと言う善意から出たものでしょうが、もしも日本にとって、マイナス点・恥ずかしいことだと真に思っているならば、先ず国内でなくすために努力すれば良いことです。
これと言った努力をしているとは思えませんが、何故急いで国際機関のお墨付きを得ようとするのでしょうか?
本当に恥だと思うならば、外部に恥ずかしいことは漏れないように努力するのが普通の心理であり行動です。
家庭内の恥ずかしいことは、声を大にして家庭内で子供を叱っても良いですが、「こんなに自分の息子が酷いことをしている」と外で言いふらす親がいるでしょうか?
1昨日から書いていますが、自説の補強戦術として高名な学者に意見を求めたり、国際機関高官の意見として引用したり、国際機関でこう言う批判があると引用するのは、1つの戦術として理解出来ます。
数十年前には、近隣とのもめ事相談に来る人が自分の意見の正しさを証明するためにか、「みんなが言っている」と言う(非合理系?)人が結構いましたが最近そう言う言い方をする人はいなくなりました。
誰が言っているかではなく、自分のしていることが正しいならば、そのとおり事実を言えば良いことですから、そんな説明に時間をとられるよりは具体的な事実の説明を求めたものでした。
ヘイトスピーチ問題もそれが正しいならば堂々と国内で議論展開するべきですが、内容の議論に入らずに裁判所で巨額賠償を命じられたとか外部意見に頼る傾向があります。
自説補強のために、著名学者や国際機関に関心を持って貰わなければならないことから、出掛けて行って(自分は正しいが)一生懸命日本民族全体(自分の意見が国内で通用していないことを前提にした議論?)が如何に間違っているかの宣伝に努めることになるのでしょう。
自説補強のために外部権威を利用したい心理は理解出来ますが、その限度を超えて、味方を増やすために近所中に悪い噂をまき散らすような行動になってくると、上記のとおりどちらかと言えば姑息な手段と言うか、日本社会の正義感では下等人間のすることと評価されているのではないでしょうか?
海外で既に存在する意見を引用するだけではなく、自説補強のために積極的に悪口を言って歩く・理解を求めるようになると、争っている隣人が如何に悪いか酷い人であるかの告げ口をしている人と同列の問題が生じます。
韓国の朴大統領がツゲ口外交と揶揄されている所以です。
悪評まき散らし宣伝が自己保身のためとは言え、(個人被害ならば、名誉毀損行為になりますが被害者が民族全般だとそう言う罪がないだけです)日本民族をどれだけ貶めることになるか(副作用)の配慮が足りないように思えます。
明治維新のときに、徳川家は保身のためにフランス軍を引き込みませんでした。
古代からこれが日本人の自慢出来る特質と思ってきましたが・・・。
(朝日新聞は自社のどのような意見補強のために利用したのか不明ですが・・)慰安婦報道(真偽は別として)に30年以上も精出していたのはこうした宣伝の一環として、世界に広げてしまった出来事ですから、朝日新聞に限定した問題ではなく、日本言論界の氷山の一角と言うべき現象です。
アメリカのような言論の自由な国でも、黒人問題や格差問題を自分から国連人権委員会に訴えて国連決議を求める動きをしたり、世界中に宣伝して歩くジャーナリストや弁護士グループがいるとは思えません。
日本にわざわざ来て、アメリカ政府批判の講演したり宣伝するのを聞いたことがありません。
国連は世界中の権謀術数の渦巻く場所ですから、北朝鮮やロシアが、アメリカの人権問題を皮肉ることはあっても、アメリカの自国民グループが国連で自国批判をするために大挙押し掛けたと言う話は聞いたことがありません。
中国やロシア、北朝鮮が国際機関で自国が人権上最悪の国だと国際社会で自分から主張することがあるでしょうか?
日本の言論機関はアメリカ占領時代に、自国の不利なことを通報することを教え込まれているので、その遺伝子が働いているのでしょうか。
長い目で見れば自国の不利なことを否定しないどころか積極的に発掘して世界に広げるのに精出していて、他所の悪口は一切言わないので、日本・日本人は公平な国と言う評価が高まっていることは確かですが・・。
日本人個々人で見ても、自己評価を控えめに言うのが普通・基本ルールですから、マスコミや日弁連だけが変わっている訳ではないとも言えます。
マスコミや日弁連行動が問題になり始めているのは、謙譲の美徳を越えてあまりにも欠点?を強調し過ぎていることによって、世界の誤解を生むマイナス点を生み出すところまで突っ走って来たのではないかの(・・そこまで何でやるの?と言う)疑念です。
個々人が「イヤア・・自分もこう言う欠点がありますし・・もっと頑張ります」と言うときには、これを理由に自分を批判のウズに巻き込んで欲しいと言う気持ちで言っている訳ではありません。
日本のマスコミや日弁連が自国を良くするようにとの思いで活動しているにしても、やり過ぎる弊害に目配りする必要があるのではないでしょうか?
自分の子供を良くしたいと思って?外で内の子供には困ったものだと(言いふらす親がいるか疑問ですが・・)言いふらしても、言い過ぎた結果、子供が町の除け者になることまで望んでいないのが普通です。

国際運動の功罪3

日本のマスコミは自国批判を海外で積極的に行なう希有な存在ですから、日本のマスコミさえ抱き込めば日本が悪逆非道の国と言う国際世論造りが簡単になります。
日本のマスコミが自国批判しているのだからと言う信用力が高いからです。
中韓にとっては自国が直接日本批判を発信しても信用され難いでしょうが、日本のマスコミや日本の人権団体に如何に日本が酷い国かを発信してもらった方が簡単に信用される利点があるので、対日非難を展開するには、日本マスコミ界や言論界への浸透にお金を使うのが効率的です。
実際に我が国政治家が外国で慰安婦問題等に反論しても「でも、お国の新聞やマスコミも認めているのではないですか?」と反論されてしまう例が多いと言います。
これでは、ちょっとやそっと予算をふやして中韓の慰安婦や南京虐殺事件等の非難に対抗するために手分けして歩いても対外宣伝活動では大負けです。
韓国の産経支局長事件では、「韓国大手新聞記事を転載して何が悪い」と言う日本のマスコミ界の意見が多いことから分るように、日本の代表的新聞の朝日新聞や人権擁護の組織である日弁連の日本批判の主張があれば、これと言った検証がなく自動的に国際マスコミ界に乗って行く→国際世論が形成されて行くようになっています。
国際マスコミ界では、・・・日本大手マスコミや日弁連が主張しているのだから、さしたる検証しなくとも日本批判に関しては、そのとおり書いても責任がないと言う風潮です。
私たちもネット記事だとどうかな?とは思いますが、朝日や日経新聞等の記事だとそのまま転載・引用しても問題がないような気持ちになり勝ちです。
この結果、朝日新聞その他大手マスメデイアが主張すれば、さしたる検証もなしに、あっという間に日本不利の国際世論が形成されてしまい、国連の慰安婦決議にもなってしまいますし、国際世論造りは自動的に決まって行く感じになっています。
南京虐殺や慰安婦報道が国際的に過熱し、国連でも勧告を受けているとして人権団体が自説補強に利用して散々国内外宣伝に利用して来たので、これを中韓が利用する隙を与えたことになります。
中韓による国際的日本批判運動が激しくなったことから、昨年あたりから、日本も予算を組んで日本批判に対抗する必要性が認識されてきましたが、肝腎の日本人・・「日本のメデイアが言っているのに、あなたは何を言ってるの!」と相手にされない傾向があります。
日本の良心的?組織による動きこそ、日本の信用を落とす火付け役でありその基礎になっていることを前提にすると、ちょっとやそっとの予算を組んでも焼け石・・外国で信用されません。
人権派?弁護士や朝日新聞などマスコミが精力的に国際社会で日本批判をバラまいて来た結果、国連など国際機関で採択されるようになっただけなのに「国連の意見だから自分の意見が正しい」朝日新聞や日弁連の意見に従わないと国際的孤立すると言う堂々巡りの論理で国民を欺いて来たことになります。
自説補強に利用するだけなら、ただ「狡い人」の評価がされる程度ですが、同時に日本の評価を国際的に低下させている副作用をどのように考えているのでしょうか?
一旦日本マスコミの宣伝によって世界中に流布された慰安婦連行などの悪宣伝は、朝日新聞が慰安婦連行は裏付けがなかったとして謝罪をしても、国連のお墨付きにまで発展してしまっているので、そこが基礎・根になって生き残って行きます。
蔓類がドンドン伸びた先でネをおろししているときに、もとの根を切られてもどうってことがなく更に根が広がって行くような関係です。
元の始まりになった自社報道が誤っていたと心底思っているならば、広がってしまった先にまで出掛けて行って訂正して歩くのがスジです。
ある発言に従って誰かが出掛けてしまった後に間違いに気が付いたら、急いで追いかけて行ってあるいは電話等で呼び戻すのが普通ではないでしょうか?
不良品を売ってしまったとお詫びするならば、回収するのが普通の行動です。
朝日新聞は自社の誤報を世界中にバラまいた後(約30年間も誤報を垂れ流し、強調して来た)にも拘らず、世界向けには一切訂正発信しないママと言われていますが、これが本当だとすれば不思議です。
朝日新聞は誤報によってバラまいた宣伝効果を、そのまま維持したいと言う意思表示をしていることにならないでしょうか?

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