権威盲従と民主主義

韓国では討論会でも学歴が幅を利かして学歴が格下だとそもそも相手にしないと言う風潮が普通ですが、共産党は東大卒や弁護士等の肩書きが大好きですし、左翼系運動家は今でもそうです。
安保法案でも内容の議論よりも、権威ある学者が反対しているとか、元最高裁判事が反対しているとか、憲法違反だから議論する必要がないと言い張って、何でも権威主義で国民が動くと誤解しているのですから滑稽です。
権威盲従型の人ばかり集まって気勢を上げて自己陶酔していると、次々と有名人を連れて来れば成功と言う錯覚にとらわれますし、そのおかしさを理解出来なくなってしまうようです。
往時(昭和40年代)の京浜安保共闘や赤軍派ほど狂信的ではないにしても、「そうだ、そうだと」言う同じ意見の人ばかりで堂々巡りをしている準閉鎖?社会の恐ろしさです。
・・1億以上の人口があれば、思い込みの強い人が1%でも万単位になります・・。
この人たちは一般に活動家と言われるように動きが活発です・・。
たとえば、本土から沖縄等に出掛けて同じ人間が動き回る上に彼らの動きばかり大きく報道するマスコミ報道の応援もあって、宣伝効果では数十倍、数百倍の印象を与えているように見えます。
65歳上高齢者、交通事故被害者、派遣労働者、精神障害、何とか障害、ガン患者や寝たきりや透析患者心臓疾患など括り方によれば、人口比1%くらいになるグループが一杯いますが、彼らは寡黙ですし、毎日のように街頭運動に出掛けません。
参加しない会員は人権意識が低いと言うお決まりの批判が待っていますが、(意識の低い人には教育してやると言う態度では、誰も異論を唱えられません)そうでしょうか?
ある組織が会費を使って会の名で政治運動するには、大多数会員の参加が最低条件・・正統性の確かな根拠ではないでしょうか?
民主制とは、意識が低いか高いかではなく、多数の支持があってこそ正統性が担保されるべきものです。
会費を使ってデモを実行する都度どれだけの会員が参加したかを、主宰者は明らかにする義務があるのではないでしょうか?
同じ人が何回行ってもカウントするのは誤摩化しですから延べ人数ではなく1回に何人行ったかです。
著名芸能人や作家・・あるいは憲法学者を並べて特定思想の正しさ?を誇示していますが、彼らは政治家ではないのですから民意を全反映していません。
彼らが、何故一般人よりも戦争回避の方策・・具体的政治のあり方について一般人よりも詳しいのか全く見えません。
権威盲従型・・戦争法案反対と叫ぶばかりで具体的議論させない・・戦争の悲惨な体験談ばかり訴える集会などスローガンばかりで、安保法案で何故戦争が起きると言うのか、集団自衛行為が戦争を誘発すると考えている国が世界のどこにあるのか理解出来ません。
国家の危機に瀕して応援を求めるために軍事同盟を結ぶのが、古今東西を問わず世界の常です。
軍事同盟を結ぶから攻撃を受けると言う論理は警察を呼んだり、SECOMと契約するから強盗が来ると言うような変な論理ですから、世界中でそう言う考えの国は一カ国もありません。
日本の集団自衛権に反対している韓国自身が自国を守るためにアメリカと同盟しています。
今回は中国と言う現実の脅威が出て来たから同盟強化する必要が出たのですから、中国が軍事威嚇をやめれば済むことですが、その努力をするころか、中国の軍事力増強を期待している勢力が反対している様子です。
9月3日、中国による対日・殆ど日本を名指ししてこそいませんが、日本を侵略すると威嚇したと同じ・・抗日戦勝と銘打った時代錯誤的な軍事威嚇パレードが実現しました。
これも中国贔屓スジによれば、相応の名分を言うでしょうが、このパレードは70年以上も前にヒットラーの行った、軍事力誇示の威嚇パレードの再現に外なりません。
これが世界中の認識でしょうが、中国は大軍事力誇示で一人で悦に入っているものの、世界から警戒されて孤立の道を歩むためにお金をかけたことが分っていないのです。
反ファッシズム勝利と銘打って自分がナチスやファシストと戦ったこともないのに、ナチス顔負けの軍事威嚇パレードをして自慢しているのですから、何と時代錯誤な行いでしょう!
エセ平和主義者の本音は赫赫たる中国の軍事力誇示が嬉しいのでしょうが、文化大革命のときと違い「素晴らしい」と褒めちぎる表現まではしていませんが明からさまな軍事力誇示については何ら懸念すら示していません。
同盟を結ぶかどうかだけで大騒ぎする平和に?敏感な文化人が、中国の核実験や明からさまな軍事力威嚇になると何故黙っているのか不思議です。
天安門事件のときにも世界中がお騒ぎしていても日本のマスコミや文化人やマスコミは何も言いませんでした。
安保法案が通ると戦争する国になると言う飛躍した論理・・法案と戦争にどんな関係があるのかさっぱり見えない・・民主的議論封殺が好きな人たちが「民主党支持」では矛盾ではないでしょうか?

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