西欧と中国接近の終焉1

マスコミは何故かEUの真似をするようにしきりに宣伝して・・これに反する主張・・移民流入反対論が出ると「極右政党」台頭などと紹介していますが、何を根拠にメデイアが「極右」のレッテル張りをしているのか不明です。
言論の自由を自己の存立基盤とするマスコミが、レッテル張り=気にいらない言論封殺に精出しているのが不思議です。
マスコミの中立性に鑑みるとマスコミ界一致でドイツやフランスの民族主義的政党を「極右」と一方的評価概念で紹介し宣伝すること自体が中立性違反です。
トランプ候補であれ、紹介するならばありのままの事実報道すべきです。
日本国民がマスコミの偏った宣伝に乗らないで新興国からの下層労働力や資本導入を拒んで平均値を上げる努力をしているのはむしろ良いことです。
高齢化現象には若い移民を入れて誤摩化すのではなく、高齢者や女性も働ける・社会参加出来るような補助的道具(ロボット技術)インフラ(各所のトイレ設置やバリヤーフリー化や高齢者の移動負担をなくすなど)の工夫など先進的対応こそが重要です。
昨日中国資本によるイタリアサッカー名門の買収事例を書きましたが、企業買収を受けるのでも自国企業より優れた企業から買収されれば、先端技術を訓練してくれるので自国企業・労働者のレベルアップになりますが、タイやインド中国資本による買収の場合・・自国企業の優れた技術を本国へ持ち帰るのが目的ですから、後進国から買収されても自国企業の技術が流出し駄目になるばかりです。
シャープで言えば潔く解体して、役に立つ技術者は国内企業で再雇用することこそが国益だったのではないでしょうか?
30日に紹介したタタ製鉄その他アジア諸国からの企業買収は正に野蛮国に侵略された国のような結果になります。
先進国に支配されると学ぶことがありますが、後進国の野蛮・暴力だけでで支配されると文化が停滞します。
中国は過去2000年間文化的に劣った五胡(西域)〜モンゴルや清など異民族支配を繰り返し受けて来たから文化。社会レベルが停滞したまま(異民族支配が続くと社会のために尽くす気持ちが失せる・・拝金主義・・目先利益に走る民族性)になったのではないでしょうか?
西欧は日本排斥してその代わりに日本の部品を利用した中韓の疑似技術品輸出で満足しているのは、言わば中国人が握っている寿司を日本のすしのつもりで喜んでいるようなもので、本物を知らない状態です。
中韓が頻りにドイツの反省?を引き合いに日本非難するのは、約30年にわたる排日姿勢で共通していたこととこの間の経済交流を通じて欧州との排日意識一体感形成の自信・・陰で西欧の支持があると読んでいるからです。
企業の発展と退歩の歴史を見ると、政商・・政治的配慮による優遇政策に頼るようになると却って自由競争下での品質向上能力が損なわれてしまうのが普通です・・EU諸国企業で言えば、域内外を隔てる防壁による優遇・政治利用による中国での優遇で正常な競争がないまま売上が伸びると、どうなるかの実験です。
15年の中国の国内クルマ販売数が世界の25%程度しかないのに、フォルクスワーゲンの中国での販売数が世界販売の4割も占めていることを19〜20日ころの新聞記事で紹介しましたが、中国市場だけで何故4割も売れるの?と言う疑問です。
ちなみに、https://www.marklines.com/ja/statistics/flash_sales/salesfig_usa_2016によれば今年4月のアメリカにおけるワーゲンのシェアーは僅か1、8%です。
アメリカで特別嫌がらせを受けているのかどうか分りませんが、世界企業が特定国で突出しているのは政治的思惑で優遇してくれないよその国で競争力低下し始めたと評価すべきでしょう。
中国国内の日本企業の力を殺ぐためと国際政治で西欧が反中国の動きに同調しないように、韓国や西欧各企業は目に見えにくい優遇を受けて来たと想定されます。
中国による南シナ海での覇権主義的行動に対する日米の批判に韓国政府は一切同調しませんでした・・フィリッピンなどの「海洋秩序を守れ」と言う要求にASEANの中で中国から援助を受けているラオス・カンボジアが同調しない・・声明に反対するのと同じスタンスを守り切っています。
次期ASEAN会議の議長国として5月にサミットの拡大会合に招待されたラオスが「当事者による話し合いが重要」と言い張りつい日米の主張に同調しませんでしたが、西欧首脳にもこれを期待していたのです。
中国は、元々EUの反日姿勢に迎合し救済的資本投下に協力して来たうえに自国内で西欧系企業を優遇して来た中韓が、自分が反日を始めたときには当然EUが応援すべきと言う気持ちだったでしょうし、昨年夏の上海株価暴落あたりまではこの癒着関係が何とかなっていました。
そのうちに中国企業のレベルアップによって西欧系企業と競合するようになり、合わせて中国が経済合理性に反した面倒を見る資金余裕がなくなると西欧商品は用済みになるリスクがあります。

西欧の長期的衰退7と中国接近9

EUで言えば、共同体設立など囲い込み拡大ばかりに精出していた(・・戦前の植民地単位でやったブロック経済の再構築・・)結果、→日本企業の進出阻止に成功したとも言えますが、内容の悪い国(企業)同士合併を繰り返して規模の大きさを誇っていたような印象です。
EU成立後世界規模の関税引き下げ交渉が停滞し(ウルグアイランド失敗)、FTAなどの日本外しの個別交渉に移って行ったのはこの結果必然です。
以下年号的に並べてみますと、日本が超円高を強制された結果急激な輸出停滞→内需刺激→モガキにモガイた挙げ句にバブルに突入し、失われた20年(ただし私は酷い目に遭わされたとしても結果的に力をためるチャンスだったと解釈していますが・・)に突入するロケット発射台になったのが「プラザ合意」でした。
中国は開放にあたって、これを研究し尽くしていると言うか日本のアドバイスで?日本の轍は絶対に践まない・・為替自由化には応じない国是?になっているとの報道解説が行なわれていました。
アメリカは自由貿易の旗手と自慢しながら実際には、じぶんの弱い分野では日米繊維交渉・電気その他自由貿易原理に反する(スーパー◯◯条)輸入規制の連続でしたが個別分野の規制では間に合わない(・・自由貿易・自由主義国の看板に傷がつく)ほど日米競争力格差が開いて(欧州とはもっと開いて)来たので、日本の基礎的競争力低下を目指したのが為替の急激な引き揚げ・・日本にハンデイを負わせる仕組みの考案でした。
各種スポーツで日本選手が勝ち進むと直ぐにルール変更が相次いでいましたが、為替の強制は個別ルール変更しない代わりに日本人は片足または左手だけで戦えと言うような仕組みです。
プラザ「合意」と言われますが、会議に行くと欧米首脳間でお膳立てが決まっていて(承諾しないならもっと急激な円高誘導し輸入制規制する・・合意すればこの程度の段階期的円高で許してやると言う脅し)合意するしかなかった状況(欧米包囲網・・戦前理不尽な多数決の横暴に反発して国連を脱退したような孤立の道を歩む選択肢はもはや日本にはありません)が当時の交渉経過として知られています・・。
この前後は中国の改革開放政策の開始・ソ連崩壊前夜などが相次いでいて、欧米には主敵がなくなり日本だけが正面の敵であり、その側面攻撃に中韓を利用する世界戦略が進んでいたのです。
排日基本方針の欧米基準を知らされていた中韓がこの頃から(「もう日本は駄目だと言う宣伝を強め)自信を持って反日攻勢を強めるようになった原因です
  1984年 欧州連合設立条約草案を欧州議会可決
  1985年9月22日、G5プラザ合意(超円高開始・失われた?20年開始の基礎構造)
  1985年 シェンゲン協定が調印(人の自由化→どこかで移民を入れればその後の移動は自由)
  1986年 単一欧州議定書調印

元々EUは、経済一体化=内部自由化=対外防壁の目的で設定されていたことを隠していませんが、経済防壁である以上は守るべき相手があり・・より強い競争相手=日米に対するものでした。
日米のうちで特に勃興して来た対日競争意識で作られているので、成立直後から日本には何かと関税その他で厳しくあたってきました。
元々対日輸入規制のためのEU結成ですから、FTA交渉でも対韓国等では気楽に応じますが対日では厳しい条件をつけてそもそも締結したがりません。
放射能その他何かあると対日では、世界に率先して規制し、規制解除も最後まで応じない傾向です。
しかし弱者連合で競争の激しくない社会では域外輸出ではジリ貧・・資本不足になって来て、中国韓国系企業の資本や商品輸出には比較的規制が緩い政策運用が続いてきました・・昨日まで紹介したようにフランスに中国やインドタイなどの資本進出が意外に多いフランスがどの大統領になっても日系企業への非関税障壁がきつい・・日系企業はEUへの進出も輸出も振るわない原因です。
アメリカは何系だろうと効率の良い企業が国内にあることは良いことだとして一応自由貿易の原理を曲げない・・日系企業を受入れてきましたので、今や日米の経済一体化が欧米間よりも進んでいるようになりました。
これが→日米同盟強化の基礎ですが、本来競争力のある日系企業に学ぶよりは日本を敵視し、日系進出や輸入をEUが排斥して来たことが逆にEUの発展を阻害した・・惆落の原因のように見えます。

西欧の長期的衰退6と中国接近8(排日の起源2)

創業時の資金調達は自己の貯蓄や親族友人の援助等で始めるとしても軌道に乗って上場出来るようになれば、社債等市場調達力が出ます。
上場直前新興企業でも成長性のある最先端企業がサラなる発展投資するためにウーバーに対するトヨタの出資のように、成長の芽に敏感な大手が放っておきません。新規投資内容さえ合理的であれば、老舗大手企業の場合社債発行など自己資本調達力があります。
シャ−プなど大手が社債発行等による市場調達が出来ず資本参加を求める場合には、市場調達出来ない原因がある・・競争力がない場合です。
ウーバー等の成長企業系と違い老舗企業が被買収企業になる場合には、手持ちまたは開発予定技術の時代不適合による赤字累積の結果市場で資金調達出来ず買収されたのですから、その企業の経営不振は技術不適合の結果資本不足になったものですから、当面の決済のために資本注入が必要としても本当に必要としているのは競争力回復に必要な新技術開発です。
これをしないで人件費削減策に頼っても→優秀な人材から順に逃げて行くので技術劣化が進行し国際競争力が低下する一方ですし、得意の人件費削減も思うようには行きません。
上記の結果買収した企業経営権を維持するためには絶えず資金(技術移転料?)をつぎ込むしかありません。
経営不振企業の買収は、金融的側面で見ればいわゆるゾンビ企業救済融資と結果が同じですが、後進企業による資本注入の場合金融的回収を目的にしていない・・なお使える技術入手に着目しているので、言わば解体予定の中古車を買って2〜3年使いながらその間に部品取りするようなものです。
古過ぎるクルマの場合修理・車検コストや見栄え等で新車に買い替えるのですが、修理屋が買う場合には、部品取りその他特別な技術があるからこれを買うのです。
新興国資本買収側にとっては自国で成功した低賃金モデルは通用しないので、買収企業の赤字が続き吸収すべき技術がなくなったら、これ以上資金をつぎ込む理由がないので、手放したくなるのは当然です。
買収された企業は再び経営危機になりますが、(タタ製鐵の例で言えば)8〜9年前の買収時以降技術流出ばかりであれば7〜8年前よりも技術がもっと劣化しているので、(中古車を使い尽くしてもう一度売り出すようなものですから、)その技術が欲しくて資本再投下する後進国企業は滅多にありません。
この段階に来ているのがイギリスの製鉄所を買収したタタ製鉄が7〜8年前に買収した製鉄所再売却先探し難航の現状ですし、5月31日紹介した再売却段階に来ているフランスの工場閉鎖続出・防止のために政府が出資するしかなくなって来た現状です。
移民労働力の雇用維持のために政府が出資して(税金で)工場維持を強制するのってゾンビ企業温存そののものですし、ネイテイブフランス人にとってどう言う意味があるの?となりませんか?
かと言って移民労働者を失業の危機に曝してしておくと社会不安・・テロの温床になってしまいます。
移民さえ入れれば低賃金で勝負出来ると言う西欧式解決法は無理が証明されてきました。
マスコミ報道では、金融市場運営(人民元取扱に意欲・・中国の御機嫌取りの原因になっている)に「国運」を賭けているのは一見イギリスだけのように見えますが、欧州勢は早くから物造りで世界市場で敗退を続けているのではないかの関心で書いています。
西欧製造業ではドイツだけが一見良いようですが、内容を見るとEUの防壁・・域内貿易で独占的地位を得ている内弁慶に過ぎず、域外で市場競争力があるか?となると疑問があります。
リーマンショック後既に8年も経過しているのに、未だに南欧諸国で危機が頻発するのは、相対的に強いドイツが弱い部分にしわ寄せしている矛盾がときどき表面化しているに過ぎないと見るべきであり、欧州全体として基礎体力の長期低落傾向は否めません。
細かな各種産業の統計まで見ている余裕がないので、クルマ産業を参考代表指標として見る・・アメリカ市場でのクルマ販売比率で見るとドイツ・フランスその他欧州系自動車の存在感がもの凄く低くなっています。
https://www.marklines.com/ja/statistics/flash_sales/salesfig_usa_2016をみると16年4月販売で見ると日米系(ただしクライスラーを米系にカウントしました)の合計約81%を占めていて、韓国系が約8%ですからその他全部を欧州系としても約10%しかない・・欧州の物造り能力凋落ぶりは明らかです。
企業別詳細は上記に直截おあたり下さい。
5月30日冒頭に書いたように欧米は自己を筋肉質にする努力を怠ったことが原因です。
対日政策として円高誘導やブロック化で競争制限策に出たところ、日本は東南アジアや米国内に工場進出してこれをクリアーしてしまいました。

西欧の長期的衰退5と中国接近7

企業・スポーツ団体・組織でも自分より優秀な人を排斥してレベルの低い人ばかり優遇していれば自分の地位が脅かされず安泰ですが、組織全体は劣化します。
競馬界ではイギリスが本来名門ですが、世界の名馬になったディープインパクトの西欧デビュー先から外されてフランス凱旋門賞へのデビューとなりました。
イギリスやアイルランド競馬界に修行に行った日本人が散々辛酸をなめさせられた逸話があった関係でイギリス行きの声が出なかった可能性があります。
イタリアへ料理修行に行くともの凄い嫌がらせが続くことが有名ですし、フランスもディープに対して相応のイヤガラセをしたようですがイギリスの嫌がらせよりマシだったと言う程度です。
競馬後進国日本の名馬が西欧を下に見て世界で活躍するなど許しがたい点では、第一次世界大戦後アジア人のくせに台頭した日本を許せなかった意識で日本潰しのために団結するようになったのと同じ・・職人等の庶民は国の政策本音をそのまま露骨に出すので分りよいだけです。
イギリスはこれを露骨に出し過ぎたので、以後世界の名馬デビュー先として凱旋門賞出馬の流れが出来てしまい賞金もアップするなどイギリス競馬界は傍流に追いやられてしまっています。
日本外しの先例・効果の1つです。
中国は昨年の経済変調以降日本企業再誘致に必死ですが、日本企業は反日デモの教訓を得たので慎重姿勢を崩しません。
態度の大きい国・・小心過ぎて謝る度量もない点は韓国同様で、更に強迫したら日本が謝って来たと言う形式をとりたいらしく、未だに天安門事件などないことを反日教育したり、領海侵犯を更に酷く繰り返している状態です。
こんな状態では・・ソモソモ日本人の中国に対する怒りが収まっていませんので企業もこっそり協力するしかない状態でしょう。
新興国側は旧宗主国への憧れ等ないまぜにした感情で、(応仁の乱や明治維新で落ちぶれた旧家の姫様を妻に迎え入れるような感覚です)憧れの企業を買収するのですから元々経済合理性がありません。
新興国・技術下位の企業なのに資本がある・・その多くが低賃金を武器にして発展した企業です。
こうした場合、買収側の経営人は低賃金活用による成功体験しかないので、資本家が口出しするとすれば(技術部門は学ぶ方ですから)人件費関係しかないのですが、先進国では賃下げが不能なので自国等人脈のある国の低賃金労働者の利用・・移民に頼る経営指導になり勝ちです。
上記が中韓など新興国資本中心で資本を入れて来た西欧が,数十年にわたって低賃金の東欧諸国EU加盟促進や移民受け入れ政策にシフトして来た遠因です。
アジア新興国資本と一緒にアラブ・アフリカの低賃金労働者(マスコミにはトルコ人労働者しか出ませんが、フランスに25年ほど前に行ったときに中国人タクシー運転手その他一杯いました)も引き入れたことになります。
日本を含めて先進国では外国人だからと賃金差別できませんので、外国人を入れることによる人口ボーナス期待は百年単位の長期的期待であって、20〜30年程度では、民族宥和の困難さなど負の影響が先に出てしまいます。
移民受入れ政策をマスコミは折に触れてそれとなく誘導しますが、中短期的な競争力復活に影響しません・・裏から言えば基礎能力の低い移民の失業率が高いので・・ちょっとでも景気減速すると先ず移民にしわ寄せが行く問題があります。
この辺は自国民でも弱者・老人や身障者等に同じ給与を払え,あるいは産休中の生活保障しろと企業に強制すると却って弱者の就職先が減るのと原理が同じです。
女性や老人でも役に立てば仕事がある・・要は彼らの働ける仕事を作ることが重要です。
腕力の必要だった土方やトラック運転仕事が機械化で女性でも操作できるようになる・・ちょっとした工事現場でも必ずトイレ設備を設置するようになったり長距離移動中でもコンビニにトイレがあるなどのインフラとの兼ね合いが重要であって、人権屋が平等待遇ばかり叫んでいても解決しません。
移民に対する能力相応の低賃金であれば、不景気耐性が強い→能力の割に賃金の高い白人下層労働者が不景気で先に削減されますので、白人の失業防止目的で「人権」と称して同一賃金を要求することによって、白人底辺層の意民受入れ反発を防止してるのかも知れません。
白人底辺層と移民とは相容れない関係ですから、白人底辺不満を宥和する=移民に困難を強いる関係→テロ予備軍に追いやるジレンマがあります。
能力に応じた賃金体系・・市場原理を取り入れない=労働能力の低い移民や2〜3世に対して地元フランス人などと同じ賃金だと彼らの賃金が割高になってしまって、結果的に余程景気がいいとき以外には就職困難にしてしまい、ちょっとでも不景気なると失職リスクが高まる・・テロ組織の勧誘を受け易くしています。
日本人でも身障者や移民等に市場原理に反した最低賃金支払を企業に強制せずに最低賃金以下の人には差額に応じた医療費割引き・運賃割引や生活保護・・産休基幹の生活保障も個々の企業負担でなく、失業保険の適用などの別の工夫が良いでしょう。
先進国の人件費が高いのは、相応の訓練(学歴や専門学校)を受けていて高い賃金に見合う生産性があるのですから、・・訓練を受けていない技術力の低い後進国からの移民に同じ給与を与えるべきとする人権?理念自体に無理があります。
移民2世は、両親の言葉や文化蓄積が違うので移民先の教育・職業訓練にうまく馴染めず、元々の居住者に比べて地元教育への適応困難になるのが原則で、2世の多くは移民先の学校での不良予備軍・元々のクラス最底辺層の更に下層に沈み,物心ついたときから学校や遊びの場で孤立していると屈折して育つので成人するとテロの温床に(2〜3世で一番リスクが多く)なります。
移民1世は元々違い・・苦労を知って来ているのでそれなりの覚悟があってそれほど不満がないことをこのコラムで書いたことがあります。
移民の場合、この外に教育(バイリンガル・治安コスト)や社会宥和を含めた能力アップ・・これには、何世代にもわたる時間と金がかかる・・コストから考えて「移民受入れ反対」と言うのが私の持論で、古くは01/04/02「外国人労働力の移入 1」以下その他で繰り返し書いてきました。

西欧の長期的衰退4と中国接近6(排日の起源)

イギリスやフランスが技術競争に負けている日本等に受注させれば最先端技術で施行するので現場職人も最先端技術を学べますが、何故これをしないで中国等の資本参入に頼るのでしょうか?
台湾企業だったのでシャープ買収に寛容であったのでないかと昨日冒頭に書いた国民感情が参考になります。
欧米の基本が何故反日(ミッテラン仏大統領の日本キライは有名ですが、彼に限らずEU全体の風潮として何かと対日輸入規制に熱心で中韓に優しいその結果、日本の対EU貿易額は相互経済力の割に低くなっている)かですが、遡れば第二次世界大戦の原因・・第一次世界大戦後日本の人種平等主張が欧米優位の基礎を崩す危険があって、その逆鱗に触れたことに行き着きます。
(アメリカは日本の人種差別批判に対応してすぐに【オレンジ計画」と言う対日戦想定訓練を始めています)
欧米世界支配の経済基礎は植民地支配による富みの収奪ですが、これを合理化するために白人の優越性思想が基礎にあって、劣った民族を保護してやっていると言う思想刷り込みがありました。
アジア人は西欧人に劣っていて到底対抗出来ないと言う思想教育を植民地では徹底し,他方でこの教育に反抗するものを人道的に想像を絶するような拷問・酷い牢獄も用意していました。
この教育の結果、「生まれつき自分たちは白人には叶わないと思い込んでいたのを破壊してくれたのが日本軍の進攻であった」とシンガポール創設者リークアンユー氏が【私の履歴書」に詳しく書かれています。
アジア人である日本の台頭だけでも苦々しいところへ日本が人種差別を厳しく批判し始めたので、これを放置すると欧米の世界支配を突き崩す原因になるのが早くから分っていたので、欧米が日本潰しの必要性で一致していたのです。
多勢に無勢の関係ですから、何かとイチャモンをつけて我慢出来なくなった日本を国連脱退に持ち込み、国際孤立させてから孤立を良いことにいじめ抜いて最後に死ぬ買い切る下と言うところまで追い込めで、自ら飛び出すのを待ち構えて【奇襲攻撃」と非難した上で完膚なきまで叩きのめしたのが太平洋戦争の真相です。
日米開戦前にABCD包囲網が結成されなければ日本は決死の戦争に突き進む必要がなかった・・日米戦争ではなく対欧米戦争だったのです。
欧米諸国はせっかく邪魔な日本を叩き潰したのに戦後再び台頭して来たことが、如何に腹立たしかったか・・この認識が必要です。
欧州が背後で期待する米国の占領政策は、日本の工業生産を認めず、農業国にしてしまうこと・・このために続々と工場機械を梱包して中国へ搬出していたことをOctober 27, 2013,「アメリカの神道敵視政策5(日本人奴隷化1)」のコラムで以下の記事を引用しながら紹介しました。
「1946年11月、ポーレーは最終報告として「我々は日本の真珠湾攻撃を決して忘れない」と報復的性格を前文で明言し、「日本に対する許容工業力は、日本による被侵略国の生活水準以下を維持するに足るものとする。右水準以上の施設は撤去して有権国側に移す」とした。軍需産業と指定されたすべてと平和産業の約 30%が賠償施設に指定され、戦災をかろうじて免れた工業設備をも、中間賠償としてアジアへ次々と強制移転させた。」
植民地支配に反対する日本を叩きのめして普通の植民地より酷い目に遭わせたいというのが、欧米の対日戦争の目的だったのです。
今後続々と対日開戦に向けた準備資料が出て来るでしょうが、欧米が結託して如何にして日本を奴隷国家に落としてしまうかについて綿密に計算して日本を戦争に引きずり込んだことがもうすぐ全容とまで行かないまでもかなり分る時代が近づいています。
日本にとって幸いなことに、偶然起きた朝鮮戦争によって米軍が日本を利用するために補給基地としての役割・・工業生産を認めるしかなくなったのは運命の皮肉でした。
この結果【永久に」再軍備も禁止されて千年単位で奴隷的に支配される予定だった日本が再び欧米に対する挑戦者になって生き帰って来たのですから西欧に取っては許せない状態です。
オランダでは、未だにオランダの植民地支配を崩壊させた日本軍を恨んでいる人が多いと良く言われましたが、西欧は衰退進行を免れないとしてもその原因を作った日本だけには資本参入させたくない感情論が強固であるからでしょう。
日本を潰すために(後白河が源氏を牽制するのに平家を利用したように)アジア人の中韓を利用するのは、(現地人同士を憎しみ合わせるのは欧米植民地支配の常套手段です)先の大戦時にまず張作霖等の軍閥や蒋介石を利用して中国て泥沼戦に引きずり込んだのと同様の戦略ですし、欧米の走狗となるのに何の痛みも感じない彼らの気質も当時と変わりません。
それに後進国による買収の場合、(インド等旧被支配民族にとっては、旧宗主国の仰ぎ見るような存在だった大手企業買収には特別な思い入れもあったでしょう)技術入手目的の買収ですから、レストランであれ葡萄園などの農園であれ、何であれ技術上位の職人が「教えてやる」と威張れる・優位に立てるので白人優位の誇りに傷つかなかったのでしょう。

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