(フェイク?)報道と信用失墜3(国連特別報告2)

これまでザッと書いてきた朝日新聞の現状では、慰安婦報道のミスでは内心何も悪いことをしていない・うるさすぎるので仕方なしに謝罪会見したのかな?程度の意識で今も社内運営している実態が出ています。
その後何かいうとすぐにネット批判が飛んできて肩身がせまいのが納得出来ない・・実質賃金や労働分配率低下の記事でいえばすぐにネットが噛み付いてきて何もいえない・・「言論の自由度が下がった」と苦情を国外に宣伝したい気持ちがわかります。
メデイア界による市場独占の時には「自由市場だ」規制はおかしいと嘯いていたのに、メデイアの独占発信が崩れイェ批判に晒されるようになると言論の自由度が下がったとかオポチュニスト論などが幅を利かすようになりました。
6月14日に書き始めていた国連特別報告者派遣問題の続きですが、それを日本批判に利用したい外国がすぐに取り上げる連携プレーのようです。
日本政府は実態無視の勧告は受け入れられない態度です。
https://mainichi.jp/articles/20180621/k00/00m/030/056000c

「報道の自由」勧告拒否 日本政府
【ジュネーブ共同】国連人権理事会による日本の人権状況の審査について、日本政府は7日までに、特定秘密保護法などで萎縮が指摘される「報道の自由」に関する勧告を拒否…
会員限定有料記事 毎日新聞2018年3月8日 10時26分(最終更新 3月8日 10時45分
昨年11月の作業部会で各国から出された217項目の勧告を受諾するかどうか項目ごとに見解を公表した。145項目を受け入れたが、死刑廃止要求など34項目を拒否、38項目は一部受け入れや留意と…以下有料
5〜6日前にアメリカ国連人権委員会を脱退宣言を出して、大ニュースになっていました・・。
国連人権理事会
米国脱退に人権団体など懸念や遺憾
【ニューヨーク國枝すみれ】トランプ米政権が国連人権理事会(本部スイス・ジュネーブ)からの脱退を19日発表した。国際機関や国際協定に背を向け、孤立主義をさらに強…
(2018年06月20日 19:14

アメリカの不満はイスラエル関係の不満で日本とは違いますが、それとは別に国連は賄賂等にまみれている疑いが強く正義の場でなくなっている現実を直視する必要があるでしょう。
再審事件に戻りますと、朝日新聞や文化人(という自称も不思議ですが)は人権擁護目的さえ標榜すれば、どのようなこじつけ報道も許されるかのような思い上がりがあるのではないでしょうか?
どんどん国民レベルが上がってくるとメデイアが思う方向へ簡単に誤導できない・・そこで難解そうな熟語を持ってきてイメージ操作する誘惑が高まったのでしょう。
(実質賃金や労働分配率とか・直感的な語感とは違う熟語があるとこれを探し出して大規模報道する・・「好景気というが実質賃金が下がっている」「労働分配率が下がっている」「百貨店売上報道では高額ブランド品の売れ行きや外国人の爆買いばかりの報道・・・庶民には関係がない」というイメージ報道があると、俺の収入は上がったが全体統計では下がっているのか?と誤解する熟語の解説なしの大規模報道.・・説明がないと漢字だけ見ると、結果的に国民が誤解する・・実質賃金下落も労働分配率低下も虚偽ではないですが、国民の多くが受ける意味が違うのを利用する意図が濃厚です。
そもそも「好景気を実感できない庶民」「株価上昇→高額ブランド品売り上げ増加」という主張をあちこちに散りばめた上で、実質賃金や労働分配率下落の統計発表を毎月のようにすれば、いかにも誤解させたい報道意図が濃厚です。
ブランド品や5〜6千万円の車販売が伸びているのが事実であっても、これに対応する庶民向け汎用品消費が減っているか横ばいかのペアの報道がない・.そちらも伸びている事実報道がない→特定イメージを広げる報道姿勢が強いのが最近のパターンです。
再審事件報道に戻りますと、人権保障は重要ですが、被害者の人権を無視した被告人の利益ばかりに重きを置いている印象です。
社会ある限り、人権といっても限界がある・・社会有る限り人権はお互いに譲り合うしかないのですが、その辺の理解が難しい人が一定数いるように見えます。
理解できないというよりは、A人権とB人権の衝突・その利害調整が政治ですが、それも1対1の調整ではなく、ABCDE対FGHIの入り乱れた利害調整になってくると単純思考レベルの人にはお手上げです。
そこで「あちら立てればこちら立たずの」複雑な利害調整のいらない単純な「世界平和主義」とか「人権を守れ」とか、なんでも「政府批判」をしている方が安全・・破綻しないと言うことでしょう。
普通の人にいちゃもんばかりつけているといつ反撃されるか怖いですが、政府や大企業批判の場合、反撃されないので安全地帯で騒ぐ印象です。
ロシアや中国で政府批判するには勇気がいりますが、民主国家ではストレス発散先として政府や大企業・強者に対するクレーマーになるのが最も安全なストレス発散相手になります。
何か言うときにいつも「我々庶民には・」と弱者ぶって・「弱いものいじめするな!」と騒いでいれば、自分は安全地帯に居られる仕組みです。
刑事罰に触れる行為(殺人・傷害窃盗行為その他)が処罰される刑事制度は、一方に被害者がいる=人権被害を減らすための人権擁護目的の制度です。
道路交通法も金融商品取引法もすべての法は、対等な人権と人権の調整のためのルールです。
各種取引規制法は、消費者や国民の安全を守るためにあるのですし、いろんな規制法規は全てなんらかの人権保護の目的があります。
例えば6月18日の高槻市の地震でブロック塀が倒れて小学生が死亡しましたが、ブロック塀などの設置規制でさえ人命・人権を守るためにあることが実感できたでしょう。
このブロック設置に法令違反であったとして、その処罰や責任追求の段階を今の袴田再審事件に当てはめればわかりますが、朝日新聞的主張によれば、死亡した児童の人権を忘れて違反者の人権の方が重要として「市民感覚が許さない」と言って検察批判を繰り広げるのでしょうか?
被告人の人権保護は本当に犯人か、違法行為をしたのかの事実を厳密な究明をすることであって、事実の有無にかかわらず被告人を無罪にすることではありません。
事実確認の合理性チェックをないがしろにして、先ずは「無罪にしろ」と言わんばかりの大合唱では刑事制度は成り立ちません。
刑事制度が成り立たなければ、弱者の刑事被害・人権侵害が増える一方になります。
刑事制度は法を守らない人(強者)による弱者に対する人権被害が起きないための制度です。
朝日新聞や革新系野党あるいは人権派は、この辺の「複雑系の理」が理解できないか、理解できるが、そんなことは苦手というグループ・一方の人権だけ理解可能な一定率の支持者に支えられているように見えます。
平和主義といっていれば平和がくるような思考と似ています。
目の前の被告人が「何をしたか」?「何をしたという証拠の有無に関わらず」処罰するはかわいそう・無罪放免されることが人権擁護になるという立場(刑事制度否定論かな?)で一方的な報道をしたければ、中立的な立場を装わずに特定思想集団の立場での主張であると明らかにすべきです。
刑事制度否定論は無政府主義につながるし、非武装平和論にも繋がりやすいような印象ですが、それはそれで一つの主張です。
こうした意見の亜流が加害者側だけの人道論に立脚した死刑廃止論でしょうか?

(フェイク?)報道と信用失墜3(国連特別報告1)

政治学者でさえも政治そのものには素人で、地道な国民世論の吸収という実践を伴っていない点も同じです。
政治論ではなく思わせぶりな情報拡散(選挙直前に誹謗記事が出回ると致命的打撃となります・その後その報道には根拠がなかったことが判明しても選挙のやり直しはありません)によって、政治家の死命を制することができるようになった結果、政治家はメデイアに擦り寄り、第4の権力と言われるようになり、メデイア界に受けの良い人物が政界に出やすくなったのです。
この応用が、昨年来のなりふり構わぬ政権不信を煽るイメージ作戦でしょう。
「国民大多数の声を踏みにじる暴挙を許さない」とデモをしている野党が、総選挙が怖いという不思議な主張ですが、これを応援するために?森かけ騒動を盛り上げては、内閣支持率急落と大規模報道していたものの、安倍政権が総選挙に打って出たら安倍政権の圧勝でした。
メデイア界の大宣伝していた支持率急落はなんだったのか?
メデイア界は恥を掻く一方ですが、国民が自分たちを信用しなくなった原因を反省せずに、言論の自由がないと国外に訴えて「お墨付きをもらって」溜飲を下げているように見えます。
特別報告書の内容引用は長文ですので省きますが、慰安婦問題に関しては他国の教科書内容にまで踏み込む驚くべき(無礼な)内容です。
(歴史を直視し、)慰安婦の歴史を教科書記載し教育すべきというような・この部分のみ一部抜粋します・・内容のオンパレードです。
関心のある方は以下に入って全文お読みください。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000318480.pdf
デビッド・ケイ「表現の自由」国連特別報告者

要約
言論及び表現の自由の権利の促進・保護に関する特別報告者は,2016年4から19日まで,日本を公式訪問した。
V.結論及び勧告
(パラ61~64)
A.メディアの独立
(パラ65~68)
B.歴史教育及び報道への干渉
この部分だけ一部抜粋引用します。
近年,人権メカニズムの多くが,「慰安婦」問題についての日本における認識が限られていることにつ い ての懸念を示 した。
例えば女子差別撤廃委員会は,日本政府が,「『慰安婦』問題を教科書に十分取り入れ,また,歴史的事実を客観的に学生や一般市民に示す」ことを勧告している。自由権規約委員会は,日本政府が,教科書における十分な言及を含め,学生や一般市民に対する本件問題の教育・啓発を確保する,即時かつ効果的な立法上及び行政上の措置をとるよう勧告している。
,日本史が必修である中学校の教科書から,「慰安婦」問題に関する記述が編集で削除された旨の報道を示した。一つの例においては,「慰安婦」問題の言及に,女性の強制連行はなかったとの政府による反対の見解を示した但し書きを伴っていた。
1993年,日本政府は初めて「慰安婦」問題に関する責任を認め,政府が公謝罪を発表した。この認識の結果,「慰安婦」問題は,1997年に初めて,同問題に係る記述を含めて,全7冊の中学校検定歴史教科書に含まれた。しかし・・教科書が第二次世界大戦中に実行された犯罪の現実をどう扱うかに対する政府の影響は,一般市民の知る権利や,過去に向き合い,理解する能力を損なわせる。
(パラ69~70)
C.選挙運動とデモ
(パラ71~72)
D.特定秘密保護法
(パラ73~77)
E.差別とヘイトスピーチ
(パラ78~79)
F.デジタル権
(パラ80~81

国民に支持されない意見は次第に発表の場が狭まるのは、言論の自由市場原理の結果であり当然です。
根拠のない思わせぶりな意見を今まで通りに書いて出すと、「今時こういう根拠ない記事はダメだよ!」とボツにされると「政府の圧力だ」と特別報告者に訴えるのはあんちょこすぎませんか?
何が偏っているかは市場原理にゆだねるべきで、外国権威?を呼び込んで判定してもらうようなものではないでしょう。
今まで歯切れよく(根拠なく)日本批判さえしてれば良かったジャーナリストやコメンテーター等の発言が即時に批判されるようになったので、(例えばみのもんた氏が熊本地震の際に、根拠なくいつも通り上から目線で?自衛隊批判をしたので、即時に批判意見がネットにあふれ、その後彼の出番が急速に減りました)の場が狭まったのはトキの流れで仕方のないことです。
言論市場を独占支配しているときは言論自由市場で勝敗が決まると言い、ネット発達によって独善的根拠ない決めつけが批判されるようになって、この種の根拠ない決めつけ意見連発するコメンテーターにお呼びがかからなくなると「言論自由度が下がった」と騒いで外国権威のお墨付きを求めるのは、御都合主義的な動きに見えます。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000318480.pdfの一部引用の続きです

14.特別報告者は,今次訪問を通じ,(日本には)検閲に反対するオンライ及びオフライン上の強固な文化があるものの,救済困難な危機に発展する前に政府が対処すべき脅威があると感じた。
ジャーナリスト,活動家,学者等は,特別報告者に対し,表現の自由が重大な圧力の下にあるとの懸念や不安を共有した

15.日本は,日本の文化・政治活動において意見の多様性や重要な存在感を有する優れたメディアを有している。メディア界全般において様々な課題や機会があるが,それらとは別に,メディアの独立に関する3つの側面及び公的な監視機関としての日本のメディアの能力について考えることが重要である。
すなわち,放送メディアに対する圧力とそれがより一般的なメディアへの扱いを先導してしまうこと,政府へのアクセスに関する組織の問題,そして,メディアの連帯の問題である。
25・・・・・・・厳しい質問をすると評判の有名な報道関係者やコメンテー・・・3名が,政府批判に対して敵対的,又は,政府批判の結果を恐れる環境をその理由として,長期にわたって務めていたポストを降板した。このような離職は,従業員が数十年も同じ会社で働き続ける産業においては,驚くべきである。
一人の有名で人気のあるコメンテーターは,政府による放送事業者への圧力により,テレビ番組への出演依頼が来なくなった旨主張している

(フェイク?)報道と信用失墜2(国連特別報告1)

昨日引用の続きです。

すなわち「自民党議員らによる居丈高な物言い」がランキング下落の原因だという推定は、おそらく正しい。
というのも、「報道の自由度ランキング」は当該国の専門家へのアンケートによる質的調査と「ジャーナリストに対する暴力の威嚇・行使」のデータを組み合わせて作成される。
「専門家」とは報道関係者、弁護士、研究者などであり、彼らが前年比で報道の自由を実感できたか否かが大きなポイントとなる。なるほど、安倍政権のメディア対応は専門家の心証を害するものであろう。
ジャーナリズムの「空気」、そこで生まれる「体感自由」度が大きく順位を左右している。
体感自由とは体感治安から私が造った言葉である。体感治安は現実に発生した犯罪認知件数や検挙数とは別に、人々が日頃抱いている治安イメージである。
日本は現在も最も安全な国の一つだが、「治安が悪化している」と感じている国民は少なくない。
未成年者による殺人事件がセンセーショナルに報じられる一方、統計的に見れば少年の重大犯罪は減少している。その意味では、体感治安の悪化は犯罪ドラマや事件報道を含めメディア接触が生み出したものということができる.

上記執筆者と私は結論が微妙に違う部分がありますが、引用した記載自体は同感です。
調査する人が、国民から受け入れられなくなって不満を抱くメデイアに体感を聞き取れば「自由度が低い」となるのでしょう。
メデイアに対する国民評価のランキングと見れば合点がいきます。
言論の自由度は国の基礎的インフラですから、(トルコのエルドアンのように急激な体制変更しない限り)これが1〜2年で乱高下するわけがない・・昨日紹介したグラフを見れば乱高下しているのはメデイアに対する国民の信任度合い=人気です。
民主国家では政権は国民支持によって成り立っているので、国民がメデイア主張を信用しなくなれば、政権もそれに従う関係ですから、民主国家でメデイアの主張が政権で採用されないのは、メデイアが独占的な意見広報をしているにも拘わらず、国民(選挙によって表明される民意・サイレントマジョリティー)から支持されていないことが証明されています。
報道手段独占にあぐらをかいて、これまで国民を意のままに誘導していた彼らにとっては、「笛ふけど踊らぬ」国民の変わりようを見れば、今更ながら、情報提供方法を独占できていた過去が懐かしい・・社会から疎外されているように思うでしょう。
そういう過去系の人を対象に調査・・事情聴取すれば自分の意見がおかしすぎるので相手にされない点を棚に上げて「日本には言論の自由がない・自粛させられている」と言う意見中心になりそうです
昨日紹介したグラフによると民主党政権時が過去最高の評価であり、安倍政権になっていきなり過去最低に急降下しています。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/02/post-7031.php昨日引用の続きです。

日本の順位は二〇〇三年(小泉純一郎内閣)の四四位、二〇一〇年(鳩山由紀夫内閣)の一一位、二〇一六年(安倍晋三内閣)の七二位と大きく変動するが、この時期に「ジャーナリストに対する暴力の威嚇・行使」の量的拡大やメディア法制に大きな変化があったわけではない。
つまり、この変化の要因は専門家の体感自由、主にメディア報道に由来する印象に大きく左右されているわけである。二〇〇九年と一〇年は報道の「自由度が高く」、その前後の八年と一二年も「比較的高い」と高評価されているが、この時期はすっぽり民主党政権期に重なる。

以上を見ると聞き取り対象は報道独占にあぐらをかいてきたメデイア受けする意見を開陳してきたコメンテーターや弁護士などであり、民主党政権時代に報道の自由度ランキング急上昇・過去最高位になった理由は、メデイア界一丸となって革新系政党を応援していて、自民党政権批判一本やりできたメデイア界は民主党政権時代は夢を実現できた「我が世の春」を謳歌していた好感度によるものでしょう。
民主党政権が終わると突如好感度急落の原因をみるために、国連特別報告書の内容を見ると記者クラブ制度の弊害を強調していますが、記者クラブ制度は民主党政権でも維持されたままなのに、自民党政権になるとイキナリ弊害だとしてマイナス評価対象になるのは不思議です。
その他制度上の欠点といわれるもので自民党政権になってできたのは特定秘密保護法だけです。
その批判も、国連特別報告者意見書を読むと諸外国にある法令とどのように違うかの比較がなく、ただ「ジャーナリストが正当な目的であれば秘密を窃取しても?処罰除外すべき」と言うような偏ったジャーナリストの主張丸写しです。
世界中で一般的な戦場の売春婦を日本に限って性奴隷命名した問題同様で、秘密保護法は諸外国にもあるのに、日本が遅れて採用すると何故自由度ランクを下げねばならないかの説得的理由になっていません。
その他韓国主張そのまま?に歴史を直視して慰安婦問題を受け止めて?歴史を直視した教育すべきとかの批判もしています。
表現の自由度と関連性の薄い・検定制度を非難するならば、民主党政権でもありましたし、先進諸国だって皆一定の基準があるはずですが、(イギリスの教科書でもアヘン戦争や植民地支配の犯罪性教育をしていませんし、フランスも植民地支配を反省し償いをしていません)比較論がありません。
以上見て行くとほぼ革新系政党や文化人・・朝日新聞等の主張そのままですから、メデイア界が全面支持してきた民主党の支持率急落と一蓮托生で国民から不信の目を向けられて信用されなくなったので海外からお墨付きを得るために国連特別報告者を招請し、彼はこれに応えるために発信しているように見えます。
民主党→民進党→希望の党→国民民主党の支持率の変化を見れば、革新政党〜民主党の機関紙のような役割を果たしてきたメデイア界全体の支持率も同率で下がるのは当然です。
というよりは、メデイア界の主張をそのまま運動方針にしてきたのが旧社会党以来の革新系野党〜民主党→○△政党ですから、野党支持率の急低下と言うものの、実はメデイア界全体に対する信用低下のバロメーターというべきです。
メデイア界は、政治周辺にいて情報収集する過程でいわば評論家的立場を得たに過ぎない・政治家そのものに必要な能力がないのに、政治を主導しようとして来たことがそもそも間違いです。
昨日の日経新聞夕刊「あすへの話題」(京大教授佐藤卓己氏)に戦前の代議士に占める報道界出身者比率の多さ(37年選挙では34、1%以上)が紹介されていましたが、(論旨はオポチュニスト否定論にもっていく→民意無視政治待望のようですが・・私の意見は外部からフェイクで民意を煽るメデイアの尖兵を内部繁殖して内外呼応していたことが元凶の結論です)アマチュアが政治を牛耳った弊害が戦前の国策を誤らせた原因です。
日露講和条約反対に始まるジャーナリズムが煽る戦前の揚げ足取り政治→その都度内閣打倒繰り返し→政権弱体化の弊害を連載して来ましたが、今朝の新聞報道により、外から煽るだけではなく自ら政治家になった人が多かった(日露講和反対を煽った中心人物戸水博士も直後に政治家に転身しています・・ことがわかりました。

国連報告のいかがわしさ2(御神託)

補導された虞犯少女の「みんながやっている」と言う言い訳自体信用性がない上に、「類は友を呼ぶ」と言うように、不良少女の仲間の半分〜3割が本当にやっていても、それを全高校生の比率に及ぼすとしたら、普通の脳みそとは思えません。
パチンコ屋に入り浸っている人聞けば知人の殆どが毎日パチンコやっていると言うでしょうが、日本人の殆どがパチンコに入り浸っていることにはなりません。
今のところ、援助交際に関する客観性のあるデータとすれば、補導数の増減・・児童売買春による成人検挙数の増減が前年比増減の趨勢を表していると言える程度であって、全国女子高生の何%と言うような比率を出しようがない筈です。
以上のように、今のところ、誰も実態把握することが出来ない状態であるのに、国連調査官が、僅か2週間の日本訪問でイキナリ13%と言う数字を調査した結果?として記者会見で発表した事自体・・国連報告のいい加減さ・・政治的立場による・・結論ありきの報告をする体質を明らかにした事件と言えます。
根拠のないい加減な報告でも、国連報告として一旦確定すると後でこれを覆すためのデータ検証するのは至難の事業となります。
根拠がないのでは、根拠資料の矛盾等の主張さえ出来ません。
国連特別調査官は本当に数年かけてじっくりと日本の実情調査をするのか?
その調査方法が公平か?
化学の実験成果発表と同じで、調査方法や対象すら公開しないと正確性が担保されません。
今回も、情報源は明らかにしないと言うばかりですから、検証する資料もないのでは、まるで神様の「御託宣」のような報告になります。
卑弥呼の時代・あるいは弓削の道鏡事件で行なわれた宇佐八幡の御神託のような非合理な決定が国連で行なわれていることになります。
御神託になると・根拠がいらないので根拠の矛盾その他・・誤りの指摘も出来ないし、正しいかどうかの議論さえ出来ません。
神代の時代ではあるまいに、今時こう言う決め方で一方的報告が行なわれ、国連が決めたことになってしまうのですから、おかしな制度です。
おかしな制度と言うよりは、国連の運営が多数決社会・・約200カ国で構成されている・・後進国主導・古代社会意識でなされているからと思われます。
200カ国が平等な発言権で運営すると神懸かり的運営(今は神様の代わりに各種ロビー活動・・もっと言えば表に出ない買収行為・・)が主流になるのは仕方のないところです。
サッカーかオリンピックか知りませんが、スポーツ界も品格的に一等級も2等級も下の階層が牛耳っていることから、決定の基準は買収っぽい印象がはびこっています。
ユネスコなどの分担金を払わないとアメリカが怒っているのは、むべなるかなと言うところです。
いつか書こうと思っていましたが、中東・アフリカ、どこでもその社会レベルに応じた統治組織があるのであって、独裁でも神がかりでも、その地域が安心してまとまっているのがそこの住民にとっては、一番良いのです。
神懸かりで決めた方が納得する人が多ければそれでいいし、優れたリーダーに一任したい人が多いならば、それもいいのじゃないでしょうか?
先進国基準で民主化のためと称してこれをぶちこわして、折角安定した内政を混乱させているのは先進国の責任です。
例えばイラクのフセイン政権や、リビアのカダフィ政権の崩壊前後の例を見てください・・どちらが国民にとって幸せか、結果を見れば明らかです。
今回のシリアの反政府勢力との紛争泥沼化も、今の政権がきちんと治めていたモノを欧米の人権活動家が人権侵害だとか、何やかやとイチャモンつけて無茶苦茶にしたことが始まりです。
いろんな人権侵害があったとしても、それと今の何十万単位の人が難民となるしかない・・被害を受けている人権侵害と、どちらの被害の方が大きいかの比較の問題です。
人権被害が仮にあっても、その国の統治方式に従って、一人一人を地道に救済して行く努力して行くのが本道です。
その国のレベルに応じて徐々に人権状況を改善指導して行くしかない・・法制度の整備や人材育成などじっくりやって行くのが本筋です・・・・非民主的だからと言ってうまくやっている原住民の酋長を殺せば良いと言うものではないでしょう・・組織をぶちこわしさえすれば良いと言う単純なものではありません・・。

事実報道の重要性3(国連報告のいかがわしさ1)

仮にも、いわゆる悪所だけ視察して歩いて、それを全国比率に拡大して、日本の性風俗が乱れている・・怖い街ばかりだったと報告すれば、それも可能ですが、あまりにも偏った調査意見になります。
「国際水準」によって対日勧告するならば、全国比率・・要は公正な統計に基づいて諸外国と比較するべきです。
民主社会・・消費社会を前提にすると、マスコミがありもしないことを、あるいは事実を誇張して事実のように宣伝してマスコミの誘導したい結果を導こうとするのは、食品偽装や建築時の鉄骨量の偽装・・旭化成の基礎杭打ちデータ偽装・・・以上に悪質な行為と言うべきです。
判断すべき前提事実を偽って、マスコミの誘導したい結論を導く行為は、権力による思想弾圧行為と結果が似ています。
口を塞いでおいて「話すのは自由だ」と言われても話せないし、会議で一人だけ違った資料を配られるとマトモな議論が出来ません。
個々人に対する直接的な言論弾圧は目立ちますが、国民全部に間違った方向性への意見を強いるような情報操作をして健全な意見を言えなくする「弾圧」は目立たない分に反比例してより悪質です。
「1〜2人殺せば殺人犯だが、大勢殺せば英雄」と言われるのと同じ現象です。
マスコミが金科玉条のごとく表現の自由が必須と主張しながら、マスコミしか事実を拡散出来ないことを奇貨として、マスコミ主導ででっち上げや虚偽事実を報道するのは自ら天に唾する行為ではないでしょうか?
ヤラセや誇張等で判断の前提となる事実報道を意図的に歪める行為は、国民の自由な判断権・思想信条の自由を侵害していることになり、これ自体が文字どおり人侵害行為であり、民主制度の破壊行為と言うべきでしょう。
マスコミが事実を歪曲しあるいは誇張して報道すると、重要な国政の方向性に関する国民の判断を狂わせてしまうので、国政の基礎を狂わせる悪質性は半端ではありません。
民主国家においては「知る権利」や「思想表現の自由」が最重要視されているのは、噓でも知れば良いと言うことではなく、健全思想形成の前提となる「本当の事実を知る権利」のことです。
そして政治判断に必要な「事実」とは、マスコミが好きな箇所の事実だけ拡大強調する部分ではなく、全体の傾向が重要ですから統計の重要性・・公平性・正確性こそが知る権利=民主政体の必須装置です。
旧ソ連や中国の各種統計がデタラメで当てにならないのは、この意味で重要な事実・・非民主国家、独裁国家の本質を表しています。
個別食品偽装や建築データ偽装等は、個別消費者を欺く経済損失程度ですが、マスコミによる意図的な不正確報道や政府による統計を偽装は国政の基本方向性を誤らせることになってしまう点で、個別データ偽装よりも実質的な罪が深いと言えます。
商品品質偽装も・・フォルクスワーゲンレベルになると購入した個人損失・・燃費がか余計かかっていた損害に留まらず、環境に関する重要前提データの偽装になるので、クルマを買わなかったその他の人も損害を被っています。
国家の統計偽装に匹敵する悪質性があるので、顧客に対して燃費偽装分の損失賠償さえすれば済むことではありません。
国連特別調査官報告に戻ります。
いい加減な感想程度の報告が、一旦報告されると国際常識として確定してしまい、学者もマスコミも独自に根拠を調べることなく国連報告として引用して世界に拡散出来る・・逆にこれに反した論文を出そうとすれば・・修正主義者のレッテルを貼られ、根拠を示す義務があります。
朝日新聞報道によってどこのマスメデイアも、裏付け調査不要になって一気に世界に拡散したことからも大変なことが分るでしょう。
珊瑚礁のでっち上げ報道でも直ぐだったからこそ、珊瑚について前後の状況を知っている人が多かったので、現地漁協が反証を出せたのですが、4〜5年後に出回って来た場合、もはや遠い過去の歴史事実となってしまい反証を出スのは大変なことだったでしょう。
一旦国際常識が出来上がると、これがなかったと言う証明は悪魔の証明(まして調査官がデータに基づかずに印象を言うだけですからデータでの反論が困難です)となって不可能になるのですが、変なデマが出回っているのを大分経ってから知って、仮に何とか自力で証明しようとすれば、現地調査など膨大な時間コストがかかる上に信用してくれるかどうかも不明・・・・・・膨大な時間とコストがかかります・・事実上反論が出来なくなってしまうところでした。
国内世論誘導はマスコミで、国連報告と言う名でフィクションを事実に洗浄・化学反応させる役割を期待されているのが、国連調査官の役割です。
犯罪に至らない援助交際のばあいは、実態調査など正確にやりようがないので、(自分から自分の親にさえ言いたくないのに他人に正直に申告する人などいる筈がない)・・発覚したときには自己弁明のために「周りではみんなやっている」程度の誇大な弁明をするのが普通です。
法律相談に来た人が、自己弁明・自己の行為が正当であることをアッピールするために「みんながやっている」のに・・とか「みんなが言っている」と言う言い訳をする人が圧倒的です。

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