キリスト教国の国際条約2(異教徒除外→ポツダム宣言1)

欧米人が相手が弱ければ、みるも聞くも驚くような・・相手民族抹殺を前提とするような残虐性を発揮して来たのは何故でしょうか?
欧米が宣伝する人道主義は異教徒には適用がないし、約束を守る必要がない精神で一貫していることを理解しておく必要があります。
例えば「戦争と平和に関する法」で前提とする「正戦論」をhttps://ja.wikipedia.org/wiki/でみておきましょう。
「戦争における法(jus in bello)」には、戦争が正しく行われるための条件を2つ定めている[4]。
戦闘員と非戦闘員の区別(差別原則)
戦争手段と目標との釣り合い(釣り合い原則=不必要な暴力の禁止)
しかしこの”jus in bello”の遵守は十字軍兵士には求められなかった。西欧の「正戦論」はキリスト教世界内部における戦争の限界を定めたものであり、異教徒や異端者との戦争において遵守する義務が無く、特に「戦争における法」が無視される残虐な戦いが容認された」
上記のとおりで、グロチウスの「戦争と平和の法」以前からキリスト神学では、元々異教徒にはキリスト教徒間のルールはおよばない・・何をしても良いと言う前提がありました。
これが「正戦論」と言うものらしいです。
これがアメリカ黒人奴隷制・・対日戦争では日米も参加していた戦時条約を守る気持ちはアメリカには全くなかったし・・欧米が対日戦争では異教徒相手なので、条約を守る気もないのに日本だけ律儀に守っていた・・日本だけがドーピングしないでオリンピックに出ているような変な戦い方でした。
戦争の終結にあたっても・・噓の条件を出して降伏させればその後はルール無視でどんなあくどいことで出来る予定だったことが分ります。
・・ポツダム宣言受諾=合意→合意以外のことをする権利がない筈ですが、「占領したら生殺与奪の権がある」とするために戦後アメリカ支配のマスコミを通じて「無条件降伏」と言う言葉が流布されていました。
合意内容に条件を付けなかっただけであってポツダム宣言に書いてある外に無条件に何でも出来る降伏ではありません。
日本の産業設備を全部没収して農業以外やらせない権利が、ポツダム宣言をどのように解釈すれば出て来るのでしょうか?
ところで、銃を突きつけて押し入った犯人が、被害者から抵抗すれば殺されても良いとの承諾を得たとしても、そのような合意は有効でしょうか?
ウエストファリア条約以降戦争の勝者といえどもやっていいこと悪いことが確認されています。
主権を尊重義務は、主権国家に永久に自衛のための軍隊も持たせない・・主権国家の憲法を他国が強制する権利はポツダム宣言以前の条約で禁止されていることではないでしょうか?
民事で言えば銃を突きつけての法違反の合意があっても効果がないのと同じです。
ウエストファリア条約以降敗戦国は主権を維持したままが原則で、主権喪失しないのが基本的国際ルールです。
戦争は一種の裁判やスポーツの試合みたいなものであって、100万円払えと言う裁判に勝てば、その強制執行する権利があっても相手の会社を乗っ取る権利までないと言えば分りよいでしょうか?
日清、日露戦争でも分るように停戦に「合意すれば」終わりであって、合意後に相手国を更に占領するどころか、戦闘中に占領していた相手国から速やかな撤退義務・捕虜の速やかな解放が逆に義務づけられています。
これが戦争の基本ルールです。
日米戦争の場合、戦争終結時にまだ占領をしていなかった日本本土をその後全面占領し・・工場設備も持たせないと言う無茶な原理がどこから出て来るのでしょうか?
ソ連に至っては日本敗戦が決まってからなだれ込んで、何十万の将兵を捕虜としてではなく(何シロ日本はソ連と戦っていないのです)奴隷として連行してしまいました。
アメリカはポツダム宣言受諾を理由にするでしょうが、それは原爆投下の強迫下で承諾せざるを得なかったものですから、・・その合意はそれまでに締結されていた国際法の枠を超える限度で無効です。
ポツダム宣言受諾は、平時の条約・合意ではなく、既に勝敗が決した後に押し付けた強盗行為ですから、そんなのは法的効力がありません。
日本は言わば強盗に銃を突きつけられて目の前で身内を射殺(原爆人体実験)されて仕方なしに、承諾したに過ぎずこの合意は法的には無効です。
(一般民事でもこれが常識です)
確かにポツダム宣言には軍国主義を破壊し、新秩序建設するまでの占領支配する権利を書いていますが・・これは即ち相手国内政支配する権利=相手国の主権を認めない降伏条件ですから,戦争前に戦争した場合の条件を決めた条約・・ウエストファリア条約以来の基本原理・・勝った方が主権を侵害してはならない原理に反しています。
ウエストファリア条約で尊重し、侵してはならないと決めた「主権」国家と言う言葉の意味は、国ごとにいろんな政体があり宗教がある・・そこには口を出さないと言うことではないでしょうか?
軍国主義破壊と言う意味不明の言葉・・アメリカの気に入る政治制度・・異民族・・当然違った価値観で生きています・・をアメリカが好む方向へ思想改造する権利がある・・しかも完成しない限り期間制限なく永久に占領を続けられると言うのがポツダム宣言の骨子ですが、これでは、アメリカインデアンの民族精神喪失を企図した卑劣なやり方と同じです。

キリスト教国の国際条約1(ウエストファリア条約)

ノルマン人の民族大移動は9世紀から始まったと言われますが、以来西欧各国がその支配下に置かれ、何しろ海賊が支配するのですからルールも道義もない無茶苦茶な政治・・政治と言えなかったでしょう・・無茶苦茶野蛮な社会・・これが革命に繋がったのであって、名誉な歴史ではありません・・が続いていました。
この延長で異民族に対する大航海時代が始まり、行く先々で従わなければ皆殺しにする勢いで征服して行ったのです。
この乱暴な社会で、宗教改革の動きが出て来ると大変です。
戦争のルールもない・・相手が弱ければ徹底的に相手をやっつける・・妥協を知らない社会で宗教改革の争いが出て来たので、収拾のつかない報復合戦・・宗教戦争が始まったことになります。
西欧では長期にわたる宗教戦争が繰り返された戦禍の反省で、(お互い疲れ切ったからでしょうが・・)遂に1648年にウエストファリア条約と言う世界初めての国際条約が生まれました。
30年戦争の最中にグロロチウス「戦争と平和の法」が発表されているように、おぞましく「やられたらやり返す」仕組みですと残虐さがエスカレートする一方の戦争に漸く疑問を持つようになって来たからです。
この条約で相互の信仰の自由(・・と言っても古代から今まで日本にあるような個々人の信仰の自由ではなく、領主が決めたとおりに領民が改宗する仕組み・・個人がもの凄く弱い社会です)を認めることや、主権と言う概念が議論されるなど近代的国家のあり方の基本枠組みを相互に尊重するルール・戦勝国が出来る範囲、何をしてはいけないかのルールが協議される時代に入りました。
「戦争と平和の法」にも非戦闘員と戦闘員を分けることや相手の罪に不釣り合いな攻撃をしてはいけないことなどが書いてあるそうです・・原文を読んでいませんので受け売りです。
https://kotobank.jp/wordからの引用です
「戦争と平和の法」
「〈国際法の父〉と呼ばれるグロティウスが,1625 年亡命先のパリで出版した国際法に関する彼の主著。正戦論の立場に立って,戦争の禁止・制限・許容について,また,戦争中に守られるべき規則について詳細 に論じた。これに関連して,彼は,国際法全般の問題をとり上げ,国際法を体系づけようとした。本書は今日までの国際法の発展に大きな影響を与えた国際法学 上もっとも重要な書物である。」

この思想の影響の元にウエストファーリア条約が締結されたと思われますが、学者の意見ではなく、国益を代表する政治家の妥協による国際条約になったのがこれが最初と言うことです。
ウエストファリア条約を皮切りにして以後国際間の取り決めが必要と言う認識が進みましたが、無茶苦茶をやると再現ない報復の繰り返しになるマイナスをようやく学者が言い出し、支配層も漸く気がついたのです。
日本列島では戦いであっても、どこまでの行為が許されるかは弥生時代には解決していて、やっては行けないルールが不文律で決まっていました。
だから古代からの数々の戦いがあっても、復讐の繰り返しはありません。
例えば楠木正成が湊川で討ち死にしても、その遺体を一族に引き渡すルールでしたし、その子正行が何年か後にもう一度兵を起こすことが出来たのは、一族の武力がそのまま残っていたことによります。
しかもこのような教えが支配層だけではなく庶民意識にまで行き渡っている・・教えられて気が付くことではなく・当然のルールとして民族誰もが守って来た歴史があるのに比べれば、その他社会とは数千年以上の時差があります。
中国・朝鮮では20世紀まで「罪九族にまで及ぶ」その罪の問い方も残虐きわまりない・・なますのように生きたまま肉を削るなど「限度」と言うものがありません。
子供の喧嘩でも日本人同士では限度と言うものが暗黙のうちにありましたが・・朝鮮人と喧嘩すると何をされるか分らないから喧嘩しないようにと、子供の頃に言われていて怖がっていた所以です。
これは罪刑法定主義の社会ではなく、専制君主の社会・・・制度と言うより思想ですから、制度としてやめる問題でない・・中国や朝鮮でやめたのではなく、清朝や李氏朝鮮が滅びただけですから今でも中国では「裸官」・・親族を海外に逃がすのが盛んです。
ウエストファリア条約に戻しますと、これを基礎にして西欧内でいろんな国際条約が作られ、戦時中のルール・・・・日本も参加している捕虜の待遇や非戦闘員を殺さないなどのルール化(ハーグ条約)が進みました。
ただ,西欧で発達したこれら戦争に関するルールは、当事者としては、同じキリスト教国同士にだけ妥当する戦争のルールとして意識していた・・敢えて異教徒間戦争には適用しないと書く必要すらない時代です・・傾向が今でもあります。
ここで国際条約の歴史を何故書いているかと言えば、ウエストファリア条約以降徐々に発展して来た人道主義を基本とする戦時条約がありながら、欧米がアフリカやアメリカ大陸で非人道行為を敢行し,対日戦でも条約無視の野蛮行為を臆面もなく出来たかの関心によります。
その前史を辿ると、中南米での現地人虐殺行為・・現地民族がほぼ消滅させてしまうほどの大量虐殺・・アメリカ合衆国とアメリカインデアンで言えば、降伏させた後の背信性も激しいものでした。
・・・民族精神・アイデンテテイーを奪うため乳幼児を全部取り上げて白人家庭に預けさせる乳幼児期から白人の優越性・・自分達は劣った民族と言う意識を刷り込む制度を強制していたことを紹介したことがあります。
その成果として?あの勇猛果敢なインデイアンが今やすっかり骨抜きになって、民族精神を腐らされてしまい、生活保護を受けて漸く生きている虚脱状態です。
監禁されて麻薬を強制的に打たれ続けて廃人にされてしまったような状況です。
イギリスのアヘン貿易が知られていますが、アメリカの対インデアン政策は正に民族精神を骨から腐らせてしまう政策でした。
こういう文字どおり「神」を恐れぬ所業が何故出来るのか?
対日戦で実行し占領後はインデアンに対するように民族精神を骨抜きにし奴隷化しようとしていた欧米人の道義心はどう言うものかの関心で書いています。

キリスト教国の対異教徒意識

十字軍の遠征と言う名で西欧基準の歴史を習いますが、実際には異教徒相手の略奪目的のファンドを組ん(今で言えば日本への強盗集団と資金拠出者を募集していたようなものです)で戦利品・略奪が楽しみで出掛けるものでした。
十字軍旗を掲げる略奪行為が本質を表していますが、キリスト教公認の海賊〜山賊行為だったことになります。
この略奪品が当時未開地だった西洋レベルを底上げし、ルネッサンスの原動力になったのですから西洋の文化は交易ではなく略奪によって成り立っていることが分ります。
大航海時代に戻しますと、歴史の勉強では西欧を美化して、大航海時代と言いますが、実質は大海賊時代の幕開けでした。
海賊の歴史を遡れば「ノルマンコンクエラー」とイギリスの歴史で習いますが、実際には西欧全体がノルマン人の海賊(バイキング)に侵略されて来た歴史です。
ノルマンデイ上陸作戦で有名なノルマンデイ地方は言うまでもなく今のフランスの一部がノルマン人に占領されていた土地ですし、11〜13世紀に掛けてイタリア半島各地にノルマン王国が建設され地中海進出の拠点にしていたらしいです。
この侵略経験・・海賊の末裔が西欧の王族ですから、海賊のDNAが大航海時代の主役になった可能性が充分に考えられます。
異民族のところへ行けば略奪することが楽しみと言う民族性・・特にキリスト教の教義は異教徒には何をしても良いと言う教義が基本でしたから、海賊行為はその一つの現れと言うべきで無法な殺戮行為に何の罪悪感もなかったでしょう。
異文化圏へ行くには何か交換するものが必要であったと昨日のコラムに書きましたが、大航海時代に入って勢いよく飛び出して行っても(・・今でも寄港すると先ず水や食糧の補給が第一の必須行為ですが、)寄港地で水や食糧を貰えないと生きて行けません。
水や食糧を恵んでもらっても恩義に報いるべく交換すべきものがないのですから手ぶらで行くしかない・・、格好がつかないので、海賊の本性を現して、恩を仇で返し武力制圧して行くやり方で現地人がその無法に怒って反抗すれば、インデイアンの絶滅行為を代表に各地で皆殺しなど制圧を繰り返して行ったのがその後西欧が支配地を拡大して行った原理です。
ちなみに太平洋の諸島では元々戦う文化がないので良いように混血されてしまい、固有人種が消滅させられていますが、アメリカインデアンが絶滅したのは、誇り高く無法な行為に敢然と抵抗したことが却って悲惨な結果に終わった事例です。
アメリカはインデアン同様に勇敢な日本に対しては、原爆であれ何であれ大量殺戮を繰り返して、大幅に人口を減らしてから、白人と混血させてしまう・・ニッポン民族を消滅させる目的があった疑いがない訳ではありません。
(2度にわたる原爆投下は戦争・・戦う目的ではなく勝利が確定し、日本から将来報復を受ける心配がなくなったことを見極めてから、日本人相手に行なった大量殺戮の人体実験を2回も行なったことは記録上明らかになっています・・こんな非道な人体実験を2回もする・・直ぐに調査団を派遣してその成果を確かめるなど「人として」出来ることではありません・・この前提として将来ニッポン民族を根絶やしにするか国家として復活させない計画あったことが分ります。
以前から書いていますがソ連による日ソ不可侵条約違反にとどまらず何十万人もの将兵のシベリア連行はアメリカとの密約による可能性が高いと思われます。
この前提があって、占領すると直ぐに「農業国としか存立を認めない」と日本国内の工場設備一式をアジア諸国へ搬出する計画が始まった・これは紹介したことがあります・・のですが、これは国際条約違反です。
日本はポツダム宣言・・国際条約を受諾したに過ぎないので、アメリカも宣言遵守義務があるのに、・・日本が相手が条約を守ると信じて降伏・・武装解除すると手のひら返しで何でも出来る態度にかわった・・条約違反・・インデイアンに対する卑劣な仕打ちの再現でした。
今で言えば世界の確立したルール無視の中国同様に「ルールなんか関係ない・・武力さえあれば良いだろう」式で土足で踏みにじるようなやり方をずっと異教徒に対してやって来たのが欧米諸国だったことになります。
こんな無法なやり方で世界・異教徒支配を拡大して行き、世界的な無法行為がまかり通っていたのが近代世界でした。
中世から近代に至る西欧各国の王も野蛮さを強調する方が支持が集まる・・今のプーチンに始まりトルコのエルドアン〜トランプ候補、フィリッピンのドウテルト大統領みんな先祖帰りと言うか本音の政治を強調していますが、社会レベルがその程度なのに、人権重視の思想が入っても庶民には居心地が悪い・・この程度が落ち着くレベルでしょう。
アメリカもフランスも公式には死刑廃止の国がその代わりに現場でドンドン射殺する・・黒人など異教徒です・・社会であることを以前から書いてきましたが、これを公式に奨励しているのがフィリッピンのドウテルテ大統領です。
西欧近代の海賊行為・・非人道行為の数々は、元々ノルマンコンクエラー・・海賊親分のDNAを誇るのが西欧各国の王族であれば「むべなるかな!」と言うところです。
イギリス国教会独立で有名なヘンリィ8世は粗暴で有名ですが、歴史に詳しい人の話では、西欧としてはヘンリイ8世は文字も読めるインテリ自慢・あれで普通だったと言います。
西欧各国ではノルマン人征服王朝が基本ですので、被征服民・・一般国民とは民族性が違う・・王族の背が高く、体格の立派な人が多いの・・例えばイギリス紳士と言いますが実際に行ってみると、庶民は意外に体格が貧弱です・・体格の良いノルマン人が支配者になっていることによります。
今でも背の高い人が西欧人の憧れの的になっているのはこの影響らしいです。
西欧では、革命後も階級制度が残っているのは元々支配階層が異民族である点にあるようですし、結果的に格差に対する抵抗感が低い原因です。
格差反対で騒いでいるから意識が高いのではなく、放っておけばいくらでも格差が開くのを容認する社会こそが問題です。
フランス革命を自慢しますが日本は革命がなくとも庶民を大事にする文化でやってきました。

©2002-2016 稲垣法律事務所 All Right Reserved. ©Designed By Pear Computing LLC