郷土愛(大陸と島嶼国の気質の違い)3

日本の企業人は、幕藩時代の藩・・お家の維持存続意識と同じ発想で企業を経営し,授業員も働いていると言われますが、私に言わせれば大名家の家制度以前・子々孫々に残して行くべき郷土愛の対象となる郷土と同じ意識で、経営者も従業員も自分の任期中・勤務中だけ業績が良ければ良いという発想にはなれません。
大陸ではいつでも長距離逃走が可能なことが生き残りの基本で、(大月支国などは千km単位で逃げています)中国では上は裸官と称して遠くアメリカやスイスなど何千〜何万km彼方に資金や家族を逃避させて、現役権力者の段階で失脚に備えて既に逃げ支度をしています。
下々は逃走資金の準備が出来た順にアメリカ、カナダ、オーストラリア等の国籍取得に血道を上げている・・結果的に目先のお金・利害損失にこだわる国民性(金亡者)になっているように思われます。
この辺は韓国でも同じで、外国籍獲得熱の高さはいつも報道されているとおりです。
中韓では優秀な順に国から逃げ出すのでは国が持ちません。
ヒラリークリントンが国務長官退任前にどこかの大学で「国民が先を争って逃げ出すような中国に将来がない」と厳しい批判講演していたことがユーチューブ出ていたとおりです。
(古代のように民族丸ごと移動した方がマシです)
国民に愛国心がないので、逆に中韓政府は愛国心を強調するしかありません。
こういう国では愛国心と言っても(日本人が考えている子々孫々まで住み続けるための)郷土愛→環境等を守ることよりは、上記のように外敵から襲われて流民になる歴史しか知らないので、オオカミ(敵)が来ると言う方向・・愛国心強調→外敵を煽るしかありません。
この辺は愛国心の強調→国旗に頼るアメリカも実は同じです。
アメリカ大統領の主な仕事は対外行動・・戦争しかないと書いてきましたが、大統領制の国は内政・・選任基準として利害調整能力が求められていないことから、対外的に赫々たる成果を上げるしか存在価値がない・・外交は相手との譲り合いになるのが本質ですから、一方的な成果を上げるのは不可能に近いので・・一方的成果を求める以上は性質上侵略国家にならざるを得ません。
TPP交渉を見てもアメリカは日本との競争で負ける自動車関税をなくしたくないが、日本に対しては農産物は自由化しろという一方的な主張しか出来ません。
今まで圧倒的軍事力を背景に一方的な要求をしても、何でも通ったのでボロが出ませんでしたが、今では東南アジア諸国もアメリカにばかり都合の良い交渉に簡単に乗りませんし、日本もアメリカ大統領の顔を立てるためとはいえ、日本が不利な交渉に応じるのは限度があります。
そこでアメリカは尖閣諸島カードをちらつかせて(アメリカが中国や韓国を裏でけしかけているという意見を大分前から書いています)日本に譲歩を迫っている構図です。
アメリカ国民は当面アメリカが没落する心配がないから定住しているだけで、(現在中国やその他の後進国からアメリカに目指す人が多いのは、より良い生活を求める基準からの選択に過ぎません)資源が枯渇して将来不安が始まれば、アメリカ人も(日本人みたいに死守するような郷土愛がないので)ゴーストタウンにして棄てて行く気持ちの長距離版でアメリカ大陸から逃げ出すのが早い可能性があります。
ところで、アメリカも大陸国家ではあるのに、何故相対的価値観・・民主主義が定着出来たのでしょうか?
アメリカは欧州諸国からの移民で成り立っているので、欧州系に関して出自・DNAの違いによる各種価値観・・ドイツ系がイギリス系の価値観を否定している訳に行かないし、その逆も然りです・・価値観の相対性を認めざるを得なかったことが先ず第一の原因です。
第2に気候風土的に見ると初めっからの人工的巨大国家ですから、西海岸や内陸、東海岸と南北の違い・・あるいは砂漠地帯や山岳地帯や大平原や森林地帯など多様な気候風土・植生の変化を基礎にして建国した点では、日本列島に成立した大和朝廷と似ています。

郷土愛(大陸と島嶼国の気質の違い)2

大陸は他地域からの異種の漂着可能性が滅多にないばかりか・・種子が風で飛んで来る程度では距離が知れていますので,中央アジアのように千k単位で同一気候の場合・・、50kmや100kの風による移動ではどうにもなりません。
気候が苛烈→単調である分、そこに生育出来る植物種が限定されるので、それを食べる昆虫動物も種類が限定されて自然界も単調ですし、これを反映して多様な動植物が存在出来ません。
ひいては人間も多様性に対する許容性がなく、異民族との混在を許容出来ないので、陣取り合戦に負ければ丸ごとその土地を逃げ出すしかありません。
(残っていると皆殺しに遭い・・あるいは奴隷にされてしまいます)
中国古代からの匈奴〜大月支国が中央アジアでの数千kに及ぶ民族大移動の歴史を見れば,明らかです。)
そして一旦逃げ出せば、そこには元いた民族が跡形もなくなってしまう苛烈さです)
自然の単調・苛烈さが、1神教が成立している土台です。
西洋ではイギリス等の片隅で漸くケルト族等の少数民族の末裔らしきものが生き残っているのは、(日本と比較すればブリテン等の自然の単調さが明らかですが、)それでも大陸に比べて島国の特性・・少しは多様性があると言えるからかも知れません。
ケルト人という曖昧な言い方ではなく今でもはっきり区別されているオランダフリース語を話す人の場合,低湿地の意味であるネーデルラントの中でも更に低地である北海海岸沿いに分布しています。
山岳の少ないヨーロッパでは、ベニス等湿地帯や辺境にしか少数民族が生き残れなかったことが分ります。
※ケルトの概念自体曖昧模糊としていることは周知のとおりで、今でもウエールズやアイルランド島中心に残ると言われているのは、ケルト語圏としての意味になるでしょう・・そのうえケルト語と言う定義自体も流動的です。
ケルト定義は別としても、生物・民族の多様さが外面上1神教のキリスト教支配をうけるようになっても、その浸透を根っこの部分で阻み、多様な妖精がいつまでも生き残った基礎と言うべきではないでしょうか?
ベルサイユ宮殿等の大陸の単調な庭園に比べて,イギリスで多様な草花を愛するイングリッシュガーデンがあるのも、このような自然環境差によるのではないでしょうか?
(多様性→1神教であるキリスト教の統制力が弱かったことが、イギリス国教会の成立に繋がり、絶対君主の力が弱かったことが早くから君権制限のマグナカルタが成立し,大統領制ではなく議院内閣制を創設して現在も維持出来ている根源です。)
イギリスに限らずベニスのように海上に逃れたり、あるいはネーデルラントのように湿地帯に逃れたりしているところで、少数民族がまとまって生き残っていることが分ります。
丸ごと民族移動をしたことのない日本や東南アジア諸国では、子々孫々にまたがる長期的信頼関係重視になりますが、民族マルごと・根こそぎ流動する大陸の民族ではいつ逃げだしても良いように目先・・短期間のゲインに目がくらむ体質になります。
会社経営も同じで、短期の儲けに目がくらむ体質は中国もアメリカも似ています。
相手を騙したりする戦略的行動をモテハヤスのに対して、日本の場合人智の及ばない数百年単位で見ることから、短期間だけ誤摩化せば良いと言う「見え透いた」戦略よりは、誠実信義が行動原理になります。
三井高利の家訓「浮き利を追わず」が重視される民族性です。
マスコミでは我が国の新規開業率の低さを問題にしている議論が多いですが(何でも欧米基準を・・横書き文字を縦にする学者同様)逆に古代から続いている金剛組など長期存続企業の多さも世界一です。
中国の場合極端だから分りよいですが,儲かるとなれば、何でも直ぐに飛びついて2〜3年でその8〜9割は倒産して消えていく社会・・・活力があると言えばありますが・・我が国では基礎的考え方が違います。
アメリカの場合も儲けられるとき巨万の高額報酬を得て、数年後に企業が倒産してもそれはそれとして前経営者の知ったことではないと言う方法です。
個々人の生き方としても、億単位で稼いでいたプロ野球選手の多くは隠退何年後には破産していると言われます。

 郷土愛(大陸と島嶼国の気質の違い)1

半永久的に住み続けることを前提にした日本では、数百年以上の信頼関係・名誉が重視される・・これが郷土愛→災害時の連帯感・環境保護→愛国心に繋がっていると書いてきましたが、(米中韓にはこの連帯意識がなく、愛国心とは地域の環境を守るのではなく、対外的支配領域争い程度の意味しかない)最近相談に来た事件でこれを彷彿させる事例に遭遇しました。
35年ほど前に隣地所有者からえげつないことをされて来たことで、そのころから依頼関係にある人ですが、相手の代が替わってそのお婿さん(実の娘はバツが悪くて出て来られないのでしょう)から今度は「コチラの空いてる裏の土地を通行させてくれないか」という申し出があったので、契約書作成について相談に来たものです。
散々煮え湯を飲まされているので,「今更そんな「虫のよい」ことをお願いされる立場ではないのだが・・むげに断る訳に行かないし、代が替わっているので・・(次の世代と仲良くすれば良いかと言うこともあって)条件次第で応じてやることにしたという話でした。
こんな風に何十年かすると立場が変わる(人智の及ばない?)ことが起きるので、日本では一時的に強い立場になっても相手に対して一方的なことをしないで、程々にしておくのが生きて行く智恵になっています。
日本が中韓を文化国家・・礼節を知る社会に善導し、いがみ合いがなくなるように努力するには彼らの考え方を変えるために努力しても無理があります。
彼らが一カ所で長年住み続ける続ける郷土愛の基礎がない以上無理でしょう。
日本人が自腹の資金を投じて中国へ出向いて植林したり現地指導して帰って来て、何年かしてもう一度言ってみると、折角植林した木を地元の人が(パラパラと)伐って薪にするので、いつの間にか元の禿げ山にしていると嘆いている記事を目にします。
道義の問題ではなく、何代先に子孫・・地元に価値が出る・・今風に言えば環境保全・・を、期待する気持ちがないからです。
台湾では貯水池などを作った日本人功労者の顕彰碑が現地にあって今でも感謝されている報道がありますが、(その他太平洋諸島でも日本統治時代を感謝する声が多いのに、)日本が朝鮮や韓国では台湾以上に教育したりインフラ整備したのに、日本に対する感謝の念が全くないのを恩知らずだ批判しても始まらない・・世代を超えて住み続ける気質がない→郷土愛の希薄さによります。
朝鮮族は今でこそ定住していますが、元はと言えばダッタンその他モンゴル系遊牧民の血を引く民族だからではないでしょうか?
日本に限らず台湾や島嶼系民族は海の流れによって少しずつの種の移動が簡単ではありますが、主に漂着等の偶然性によるものであって、民族根こそぎ住んでいる島を棄てて移動するような民族性にはなりません。
日本でも和歌山から移住して来た結果千葉県に出来た町・・勝浦や白浜などの地名がありますが、元の和歌山の白浜や勝浦の地元を残したまま一部が移住して来たに過ぎず、大陸諸国の移住のように命からがら逃げ出してしまい、その土地にもとの住民がいなくなったものではありません。
島嶼国では海流の関係でいろんな種が少しずつ漂着して来るので、島は狭い割に自然界もバラエテイがあるようになるし、これを食べて育つ昆虫や動物も多様になる・・人間界も単一である必要がなく、複雑な人種構成を受入れ易いことになります。
日本人のルーツ探しが盛んで,今ではDNA調査でシベリアのブリヤート人が多数を占めると言われていますが、多数派の特定の問題とは別に日本では絶えざる少数の漂着民が来ていて融合してその都度混血して行ったことが重要です。
「これが日本人の顔」と言える特徴がなくなる程、多種多様な顔になっている多様性こそ注目すべきです。
日本列島では多様な人種が融合していて民族別の区別さえ付かないのは、船1隻程度づつ漂着して来るので、民族対立にならずに来たのは、皆漂着した場所で食わしてもらっては融合して来たからです。
種子島の漂着は有名ですが、江戸時代以降では漂着するたびに救助した記録があって故国へ帰れたことから、メキシコやあちこちと姉妹都市になったりしていますが、それ以前には漂着した場所に住み着くしかなかったでしょう。
日本人もロシアに行って戻った人や、アメリカ大陸に行って戻った人の記録があることは(大黒屋光太夫やジョン万次郎など)・・・当時になると帰ってこられたことで分ったのですが、その前から似たようなことが相互に当然あったずです。
在日韓国人の問題が大きくなっているのは、戦後朝鮮戦争から逃れてまとまった数が入って来たので融合が難しいことによります。
韓国人街や中国人街が出来てまとまって住むようになると、問題が大きくなり易いことは直ぐに分るでしょう。

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