ネット情報氾濫(拡散)や炎上と民意

余命3年の記事を昨日引用しましたが、兵役改正法自体の具体的記述がなく民団での説明を前提にしているようなので、これまで私が紹介してきたのと同じ民団情報(営利活動要件)を基礎にした紹介や意見のように見えます。
このコラムで引用してきた民団情報(営利活動要件も書いています)を基礎にする場合、在日が実際に兵役義務を負うような場合はほとんどなさそうに思えますが、どうして在日が(日本人にとって)大変な事態になるのでしょうか?
在日が危険な存在だ!と強調したい人々が共感意識を確認するための場を提供している・余命3年の結論的意見が好きで共鳴したいから共鳴している・・その結果ネット拡散している人たちにとっては、兵役法改正による危機意識の表現は景気付けみたいなもので因果関係があるかどうかなど問題にしていないという場合(開き直り?)もあるでしょう。
もしも兵役法改正と在日の危険性とは元々(因果)関係ないよ!というならば、兵役法改正によって在日がやばい!気をつけろ!という論理を使うのは、一種のフェイクではないでしょうか?
前回米大統領選挙時にフェイクニュースをそのまま信じた人がその気になってどこかの店を襲った事件がありましたが、嘘を承知で気炎を上げたいだけという人ばかりでなく、在日は本国の指令によって破壊活動などする危険な人ばかりだと思い込み在日を襲ったり嫌がらせをするようになると大変です。
こうしてみると因果関係のない結論主張で何が悪いという場合。いわゆるヘイトスピーチに近い性質を帯びるのではないでしょうか?
昨日紹介した余命3年記事賛同者の人たちが、事実の有無を問題にしない人たち中心ではなく兵役法改正と余命3年記事の結論との間に合理的な因果関係の説明可能という反論があるかもしれません。
私の読み方がおかしいのか?人によって読み方次第です。
ところでネット拡散やいわゆる炎上が国民大多数の賛同と関係ないでしょう。
新聞等の媒体は支持されないと長期的には売れなくなり広告収入も減りますので徐々に是正されますが、ネット発信はさほどコストがかからないので国民全体の支持率と比例しない・・市場淘汰を受けない点が従来型表現との違いです。
https://www.stat.go.jp/data/jinsui/new.html

【令和元年6月1日現在(確定値)】
<日本人人口> 1億2387万人3千人で,前年同月に比べ減少 ▲45万8千人 (▲0.37%)

http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/data/sangiin19/sangiin19_2_3.html
によると第19回参議院選挙有権者数は101,236,029人ですから、
人口の約6分の5が成人です。
その1%未満の読者でも100万を超えて、十分満足を得られるしネットとしては大盛況でしょう。
コア支持層向けの偏った意見であればあるほど数十万部程度は売れるべスト?セラー本になり得ます。
森かけ問題等が国民関心を呼んでいたことと、国政を委ねる基準とどのような関係があると国民が考えているかは別問題であったことが直後の総選挙で示されました。
メデイア誘導の効力とトータル国民意思は大きな違いがあります。
サイレントマジョリティー論を何回か書いてきましたが、ある意見が発表されてもバカバカしくて誰も反論しない・・黙殺する人が90%以上の場合でも、論理よりもまず結論先にありきで共鳴する人が数%以上いる会合などで「そうだそうだ」という応援演説の大合唱になることがあります。
バカバカしくて今後そういう集会に出なくなる人が多くなる・・大学自治会などが形骸化していった歴史を紹介してきましたが、ネット社会もそういう傾向が起きていますので流布しているあるいは炎上(と言っても数字的にはホンの僅かな苦情集中程度でしょう・例えば数百件の苦情電話が集中すると日常業務に支障が出るので困るのを利用していることが多い?)しているからといって、過半国民が支持していることと関係ありません。
デモ行動も同様で、国民支持率1%でも論理上100万以上の一点集中可能です。
(成田空港開設反対運動で旧社会党が一坪地主運動を展開しましたが、国策重要政策の現地工事の可否について住民投票で決する場合の問題点です)
成人人口には病者等を含む他、全国動員は資金的に困難ですので都内デモ・・首都圏の場合約3千万人口の6分の5=成人2500万の0、1%動員でも2、5万人動員です。
(千葉駅東京間往復交通費約1200円ですが、千葉市から東京に近い順に人口密度が高いので平均的にはその半分程度のコストの人が多い上に、かなりの人は通勤定期券を持っているのでデモ参加交通費実費は通勤先までのコースから外れるデモ地点までのちょっとした地下鉄運賃程度のコスト負担で済むでしょう)
数千人といえばかなりの規模のデモですが、都内での数千人程度のデモ動員は首都圏成人人口の0、01%=1万人に一人でしかありません。
5〜10名のネット拡散者が派手にやっている程度では、成人人口1億国民のどれだけの支持を背景にしているのか不明です。
このコラムを読んで、私の疑問に納得する人も納得しない人もそれぞれでしょうが、多くの人は意見表明しないままになるのが普通です。
たまたまネット発信の好きな人が特定思想傾向が高いとその傾向のネット世論らしきものが形成されるだけで、社会全体の世論を表すものではありません。
多くの賛同者・読者購買層がいてこそ印刷媒体を発行できた時代と違い、(日本が豊かになってちょっとした資金で自費出版できる時代がありましたが・・)情報発信に要する経済的ハードルが低くなる一方で、ネット社会到来誰の支持もなくともパソコン・スマホ1台で発信したければ誰でも何でも発信できる時代になりました。
千万単位の支持を得るには、公約数的歯切れの悪い意見にならざるを得ませんが、数十万〜100万規模のコアな支持者獲得を狙った刺激の強い意見ほど発信力を得ていきます。
誰でも着られる個性のない洋服・アクセサリーでなく、豊かな消費社会になればなるほど特定嗜好をターゲットにした専門化が進むのと同じです。

ネット意見の信用性2(兵役法改正解説の虚実)

以上のとおり帰化できなくなりそうとか在日2〜3世が兵役に引っ張られるのが原則になったかのようなネット記事は眉唾っぽくなりましたが、兵役義務については特別永住権のない在日への効力に不明な点がありますし、帰化要件も帰化不可能になったのではなくとも二重国籍化は困る・・難しくなりそうという方向自体はある程度理解可能です。
韓国本国人にとっては在日は、日韓双方の国民としての義務を逃れて、双方で権利だけ行使している「いいとこ取り」に対し不満が大きいから「一定期間以上韓国に戻っている場合兵役義務を復活させろ」となったという解釈が可能です。
除外事由に当たる場合、兵役命令→応じない時には本国への引き渡しがあればもちろん犯罪人として収監し刑期満了後も日本への再出国は認めないし、(日本語しかできず公安監視付きで普通の就職不可能で、生活能力がないので最貧生活しか出来ない状態に追い込み危険人物として生涯監視状態に置く)いじめ抜くぞ!と言う恐怖支配の宣言というネットで流布している意見が一応の信用力を持って流布できたようです。
しかし、兵役義務化=韓国滞在期間の長い在日限定・・一定期間韓国に戻っていると兵役義務免除がなくなる制度になったとしても、法で明記された一定期間以上韓国で居住しなければいいので結果的に兵役義務の有無を在日は自分で選べます。
うっかり規定期間以上韓国に行くと兵役免除から除外されますが、それは自己管理責任の問題です。
以上によれば、不本意な兵役義務の生じる在日=韓国滞在期間の長い在日が生じるなどは滅多にありえない制度設計ですから、彼らに対しては在外国民の退路を断った上で本国の利益のために日本で働け(かく乱工作をしろ)という脅迫的アナウンス効果をイメージ化して流布するのは無理筋の想像力拡大によるというべきでしょう。
本当にそんな恐ろしい意図があれば、在日が自己保身のためにも一定期間以上本国へ帰らないように危機管理するのは容易ですから、効果がないでしょう。
在日2〜3世にとって、日本社会で生きていくつもりならば先祖の墓参りや先祖の育ったゆかりの地を訪ねる程度で済むはずで、年単位で居住する必要のある場合など万一の例外現象というべきでしょう。
除外事由に決められた期間を超える長期滞在になれば、(日本にいるより居心地が良いと)韓国社会の一員として復帰する気持ちになったと見るのが原則でしょうから、在外民特例を享受しないで、国民としての義務を果たすのは当然です。
ネットで流布している「兵役法改正で大変なことになっている」という傾向意見は、万に1の例外的可能性を原則であるかのような誇大表現で危機感を煽っていたことになりそうです。
仮に兵役義務が在日にとって最重要関心事であるならば兵役法改正に関する在日の兵役免除除外事由は何かを具体的に紹介し、その適用限界の解説であるべきしょうが、多くのネット記事は肝心の除外事由についてはちょっと曖昧に触れるのみでこれに対する具体的解説が一ほとんどありません。
そもそも条文の紹介すらないのは異常です。
兵役義務化するとどうなるかの不安を煽る意見記述が中心化していくので読む方は、在日は今後本国の意向に縛られそうだ・大変なことになっている・・日韓対立が激化すると在日は怖い・信用できないという印象だけ受けやすくなっています。
在日のための意見ではなく、大変なことになっていることの強調として韓国兵役中のいじめがネット上で大規模拡散されるようになったのもその一環でしょう。
すぐにわかる国内法でさえ、法令検索によってネットの断定的主張に疑問符がついたので、韓国兵役法自体どういう改正があったか具体的に見ないと不安になってきました。
韓国本国人にとっての在日は、日韓双方の国民としての義務を逃れて、双方で権利だけ行使している「いいとこ取り」しているイメージが強くなり不満が大きいから「一定期間以上韓国に戻っている場合兵役義務を復活させろ」となったという解釈推定が可能です。
除外事由に当たる場合、兵役命令→応じない時には犯罪人として本国への引き渡されれば、もちろん犯罪人として収監し刑期満了後も日本への再出国を認めない韓国法があっても不思議ではないでしょう。
在日2〜3世になれば、(ある程度カタコトの韓国語を話せても)日常会話は日本語しかできず普通の就職不可能で、生活能力がないので最貧生活しか出来ない状態に追い込み危険人物として生涯監視状態に置く)いじめ抜くぞ!と言う恐怖支配の宣言的ネットで流布している意見が一応の信用力を持って流布できたようです。
しかし、韓国兵役法改正で在日も兵役義務化→大変なことになっていると言う大筋のネット意見を見ると在日は兵役義務化を逃れられない・・自己選択できない一方的改正があったことを前提した意見のように見えます。
しかし、民団新聞によると言うネットを見ると年齢要件によって自動的に兵役義務が生じて兵役免除・猶予制度がなくなったのではなく、免除制度はそのまま残り特定要件該当の場合だけ免除されなくなると言う例外設計になっていることがわかります。
しかもこれまで見てきた通り、特定要件もそれほど理不尽なものではなさそうです。
韓国滞在期間の長い在日限定・・一定期間韓国に戻っていると兵役義務猶予がなくなる制度になったとしても、法で明記された一定期間以上韓国で居住しなければいいので結果的に兵役義務の有無を在日は自分で選べます。
うっかり規定期間以上韓国に行くと兵役免除猶予から除外されますが、それは自己管理責任の問題です。
以上によれば、兵役義務の生じる在日=韓国滞在期間の長い在日が生じるなどは滅多にありえない制度設計ですから、彼らに対しては在外国民の退路を断った上で本国の利益のために日本で働け(かく乱工作をしろ)という脅迫的アナウンス効果をイメージ化して流布するのは無理筋の想像力拡大によるというべきでしょう。
本当にそんな恐ろしい意図があれば、在日が自己保身のためにも一定期間以上本国へ帰らないように危機管理するのは容易ですから、効果がないでしょう。
在日2〜3世にとって、日本社会で生きていくつもりならば先祖の墓参りや先祖の育ったゆかりの地を訪ねる程度で済むはずで、(ただし兵役法の除外事由自体の条文引用紹介がないので正確には不明)年単位で居住する必要のある場合など万一の例外現象というべきでしょう。

ネット意見の信用性1(兵役法改正解説の虚実)

民団本部要件で・営利活動が加わることで、就学関係が除かれることが明らかになります。
本部要件によれば営利活動が必須であることが明確な要件なのに、昨日紹介した民団本部説明会では就学関係の質問が相次いだことに対して本国から説明に来た係官が「営利活動でないので問題ありません」と答弁すれば済むはずですが、「ご理解を賜りたい」と答弁したと書いているのが不思議です。
条文自体が引用されていないので兵役法改正に関するネット記事で民団本部と神奈川支部でどちらが正しい紹介をしているのか全く不明です。
兵役法自体をコピペして引用していれば一読すれば誰でもわかるのに、各発表体がコピペしないで自分の理解に基づいて書き直して掲載するから支部と本部ごとに要件記載が変わってしまってもどちらが正しいかの判断もつかなくなっているのではないでしょうか?
民団新聞の一部を見た限度ですが、兵役猶予除外になるのは上記一定期間以上韓国に滞在すると長期外国滞在者の特典がなくなるという程度のことで、兵役義務に服すのが嫌ならば、37歳になるまで通じて兵役免除除外になる程長期に帰国滞在しなければ良いことで、自分で選択できる範囲のようです。
以上国内法と民団新聞双方を検索で出る限度でチェックしてみるとネットで流布しているほとんどの項目で大げさすぎる(フェイクに近いのかな?)説明の印象を受けます。
フェイクとは何か?ですが、全くの嘘ではないが針小棒大な表現のことではないでしょうか?
火の気のないところに煙は立たないと言いますが、ヤクザ(いまはクレーマー?)がちょっとした相手のミスにつけ込んで過大な要求をするのと心理的には同じでしょうか?
慰安婦騒動も日本人の目からすれば、この一種で、ちょっとした種をもとに顕微鏡で見るように大規模拡大した国家運動にしていったように見える点で同根でしょう。
ネットではこの種の極論が溢れているので、いつのまにか洗脳されてしまうリスクに今更ながら驚きます。
兵役法改正と日本帰化要件・・在日の地位変化・脆弱化のテーマについては、法制度分野のテーマで慣れ親しんだ分野なのでネットで一般化(流布)している意見の虚実チェックが簡単だったので念のため対応する国内法でチェックしてみたところ、4日まで見た通り現行法と大幅な違いがあることが分かりました。
韓国兵役法改正がネット上問題になっているのは、在外国民に対する兵役免除制度に例外規定が設けられたことを問題視しているもの(韓国法の翻訳文をそのまま引用するネット記事を見かけないのでネット上の噂程度を前提にしたもの)です。
12月4日見たように我が国の帰化制度にも国籍離脱できなくとも帰化を認める例外規定があるのにこれに触れないで兵役義務を果たさない在日は国籍離脱できない→日本帰化するには離脱が必要と断じている点に事実上のフェイク性が生じています。
ネット上流布している尤もらしい意見がこのように例外規定によって大きく左右されるテーマについて一方で例外規定の危険性を論じていながら、危険性やマイナスを減じる方向の例外規定を無視する論法は、結果的に針小棒大・・フェイク性を帯びるものというべきでしょう。
このコラムは繰り返し書いているように学術論文でなく、徒然の思いつきコラムの気安さで、ニュースその他記事の正確性チェックしないまま、流布している意見そのまま正しい前提で「その引用文によればこうなるべき」という意見を書くのが原則になっています。
夜に仕事から帰り入浴や食事等家族団欒を済ませて寝るまでの短時間にちょっと書いているので引用文の正確性チェックまでしていると感想的コラムを書く時間がなくなってしまいます。
今回の在日兵役義務化問題を書くにあたって広く流布しているネット記事を引用して書いているときに何か危うい感じがしていたものの、まさか法律の紹介は間違いないだろうという「まさか!」的信用と時間がないのでそのまま書き始めましたが、書き進むうちに本当にそんな無茶な結果が生じるかの疑問が湧いてきたので、一応引用に基づく意見を書き終えてからさしあたり国内法チェックすることにしたものです。
また先にチェックしたくともニュースその他の意見がその人が書いたものか、ニュースや意見に書いている事実が本当にあったか否かなどチェック能力がない・・よほど時間をかけないとチェック能力がないのが普通です。
今回で言えば、韓国の法令自体に日本語でアクセスするには今の所ハードルが高すぎます。
結果的に特に否定する意見に気づかない限りあちこちに似た主張があると、前提事実そのものに争いがないのかな?という前提で、それ以上事実の有無を確認する時間がないのでこのコラムを書いています。
論文や費用をもらって法律相談に応じる場合には慎重にチェックして答えるのは当然ですが、このコラムはそういう性質のものではないから一応の信頼で書くしかありません。
朝日新聞慰安婦報道の責任について、引用数が少ないことを検証委員会が書いていましたが、朝日新聞ほどの大手になると、我々一般人は事実確認をした「堅い報道」という受けとめ方をしてしまうのが普通です。
朝日が大規模報道したことによって一般人には常識化してしまい、いちいち引用しないで次々と拡散する状態になってしまっていた状態を検証委員会が軽く?考えている印象を受けた人が多いでしょう・この批判を検証委員会報告書のシリーズだったかのコラムで書きました。
ネットでの在日兵役関係主張も誰の元ネタによるかの引用をしていないのが普通ですが、実は元ネタ発信力の影響が大きいものです。
というわけで、特にことわらない限り引用文は、性善説に従い「引用文が正しいとすれば・・」という仮定の引用として意見を書いているものとご理解ください・引用文が正しいかどうかのチェックをしていませんので・・・。

自己実現と社会1

近年の中国躍進の根源は技術窃取によるだけではなく、リスクを恐れないこと・・思想規制が強ければ経済の進展は望めないというのが一般論ですが、実態は思想規制は厳しいものの共産党支配の否定さえなければ、道義に反するかどうかは問わない・・経済活動は自由自在・・環境破壊であれ知財窃取であれ、やりたい放題やれば良い・とも角先進国に追いつきたいだけです。
新幹線で言えば安全対策など二の次で、まず走らせて「脱線すればその時のこと」という姿勢が顕著です。
商売人は儲けのためには下水利用の油とかミルクを作るのもためらいません。
公害なども諸外国からの苦情によって無視できなくなるまで、なんの心配もしないという姿勢でした。
世界中でリスクをとる果敢なビジネスが広がっているときに・・中国のような無茶苦茶も困りますが・・世界中でまず普及するのを待って最後に参入すれば、世界一安全かもしれませんが、世界で安全確認できるまで実験すらできないのでは国際競争に参加できない結果、世界の最後進国に下がっていくしかありません。
社会党は「〇〇があればどうする」式の反対や役人に対すする厳しい追及で何をするにも複雑な仕組みを構築した成功体験に酔って?なんでも反対政党として信用を落としましたが、反日国としては国内反日利用勢力は、鉄砲玉・捨て駒でしかないので痛くもかゆくもないでしょう。
社会党は信用がなくなれば解散させて新党を創り、洗脳済みの政治家を新党に入れさせればいいのですから簡単です。
政治家は個人として政治責任をとるべきであって、社会党から新党に入り直せば過去の政治行為の責任がなくなる仕組みがおかしいのです。
この仕組みを真似しているのが各種詐欺的集団で、金融商品等の違法行為で許可取り消しになるとそのメンバーを含めて別の組織を立ちあげる(代表にはなりませんが)繰り返しが続いています。
国際競争から日本をいかに遅れさせ、脱落させるかの、反日運動目的では新たな挑戦を一切できない仕組みづくりでは大成功してきたように見えます。
表現の自由はその集団をよりよくする効果があるから重要なのだと自分流に理解してきましたが、今の憲法論では、言いたいことを言うのはそれ自体が「自己実現」であるから、「所属集団ために害があるかどうかは関係がない」というようになっているらしいことを、Jul 12, 2018「表現の自由(自己実現・自己統治)とは2」のシリーズで紹介したことがあります。
私はもともと勉強不足でそういう意見が通説だったか?元は違ったが、この数十年でいつの間にか変わったかすら知らないのですが、ネット検索すると、芦部信喜憲法以来これを書かないと司法試験に合格できない時代が続いていると解説されています。
私はそのひと世代前の宮澤憲法時代のテキストで合格してきたので知らないわけです。
実務ではこう言う哲学的論争は実務にあまり関係ないのでその後の学説変化フォロー・勉強視野に入っていませんでしたので、司法試験勉強時代になかった説を私が知らなかったのは当然ですが、言いたいことをいうのは自己実現行為であって、人間の侵すべからざる基本的人権・人権の中でも優越的人権というらしいですが・・。
ただ、この説も冷戦時代の産物であって、今では批判が出ていると言う解説が以下に出ています。
http://nota.jp/group/kenpo/?20061016104219.html

自己実現と自己統治
なぜ表現の自由は優越的地位を有し、他の人権よりも手厚く保護されなければならないのか、ということを説明する方法はいろいろあるが、芦部信喜が定式化したものが「自己実現」と「自己統治」の価値である。受験生の中には表現の自由に関する問題が出題されたときには、何が何でも答案のどこかにこれを書かなければならない、これを書かないと減点される、という強迫観念さえ持っている人がいる。
人権の中でそもそも優劣が付けられるのだろうか、アメリカ合衆国憲法ならばともかく、日本国憲法の条文から優劣が読み取れるだろうかとか、統治にまたがる人権はなぜ価値が高いのか、とかいった根本問題を立ててみると、この理論は自明ではない。
「人間の活動の中で精神活動を重視して経済活動、営利活動を軽視したのは、これを提唱したインテリの観念的立場を反映したもので、普遍的には成り立たない」とかいった批判が出されている。

優越的地位の理論が日本で通説になったのにはそれなりの歴史的事情(ここで詳しくは述べられないが冷戦とその影響を受けた日本の政治状況)があり、合理性があったと考えるが、これにともなう負の面があったことも否定できないと思う。

冒頭に書いたように中国では、逆に企業活動の創意工夫にあまり注文をつけず、悪しき結果が出てから規制処罰する方向で大躍進をとげている時代ですが、芦部憲法ではこの逆で政治反対運動は侵すべからざる権利であっても企業活動の自由を縛るのはいくら縛っても良いかのような差別論理でした。
要は企業活動を縛る方向性が、冷戦時代に中ソに有利な方向へはびこって行ったように見えます。
以下紹介するように芦部憲法著作が重版を重ねるようになった時期と、日本の企業活動が元気を失い停滞が始まった時期と重なるのには驚きます。
私が司法試験勉強したのは60年代末〜70年代初頭ですが、芦部信喜に関するウイキペデイアによれば経歴代表著作は以下の通りで、約20年以上経ってからのようです。

ハーヴァード・ロー・スクール留学を経て、1963年東京大学法学部教授、

『憲法学Ⅰ~Ⅲ』(有斐閣、1992年~1998年)
『憲法』(岩波書店、初版1993年

芦部説を勉強したこともない素人の私にはあまり批判する権利がありませんが、素人風に誤解すると自己実現こそが最重要で「民族を売る目的かどうかは善悪の基準にならない」という方向へ親和性を持つ学説のようです。

ネット炎上とスラップ訴訟・言論封じ2

非武装論の左翼系が攻撃目的の弁護団・常備軍を抱えているのに、右翼系が非武装論反対・・「武装こそが独立の要」と主張していながら、自分を守る(専守防衛武装勢力)弁護団結成の必要性に意識が行っていないのは矛盾しているようです・・医者の不養生とも言いますが・・。
裁判されて慌てて個人資金で弁護士依頼しているのでは、国土を侵犯されてから慌てて軍隊を養成しているようで話になりません。
かなり成功している有名フリージャーナリストでも、裁判資金として何億円も別枠で用意している人はいないでしょうから、日本中で5000万円前後の損害賠償請求の大量裁判すると脅かされたら(500〜1000万円程度の裁判資金では対応不可能ですから)1も2もなく黙ってしまうしかありません。
左翼系弁護団は全国津々浦々にいますから全国で訴訟展開しても出張コストがかかりませんが、フリージャーナリストが個人的に知っている弁護士に頼んだ場合、沖縄から鹿児島〜北海道の釧路まで全国での事件対応を考えれば分るでしょうが、東京から往復する飛行機代にも1000万(1つの裁判あたり僅か10万円ですから)では全く足りません。
最近盛んなヘイトスピーチ規制論も刑事処罰がなくとも規制法が出来さえすれそれを根拠にドンドン賠償請求訴訟に巻き込む武器となる・・裁判攻撃の武器入手目的と見れば分りよいでしょう。
年間100カ所のデモでヘイトスピーチしたと訴えれば100カ所の地裁や支部で大量裁判が出来る理屈です。
(同じ場所で10回やれば裁判の場所同じと言うだけであって、発言内容も毎回微妙に違うでしょうから、証拠調べも違って来るし、スピーチごとに打ち合わせもする必要がある・・スピーチした時期も違うので、同じ裁判所に1〜2ヶ月遅れで順次10件訴えられると進行が微妙にズレます)事件としては別の事件・10件の手間です)
右翼系は概ねマスコミ反対者・一匹狼系ですから組織援護システムがありません・・ネットで頑張っている個人ジャーナリストが、ヘイトスピーチしていないと主張して争うには100カ所も対応しきれませんので勝てる裁判でも負けるしかなくなります。
1件5000万円(本来の請求額は数百万でしょうが懲罰的目的と称して朝鮮人学校事件のように千万単位の請求もあり得ます・・植村記者事件では3600万円?)払えと言う裁判をあちこちでされた場合、仮に弁護士費用何億の準備があっても負けてしまいます。
スラップ訴訟されると弁護士費用さえあれば良いのではなく、弁護士との打ち合わせ時間がないと裁判出来ないので、裁判中は裁判準備に忙しくて(100件が月に1回裁判があると休日を除くと1日平均4件前後ですから裁判準備が間にあわないばかりか)次のデモや新しい取材旅行や資料読み込みをやっているヒマがない・・収入源が断たれてしまいます。
これがアメリカで既に現実化しているスラップと言われる訴訟を利用した言論封じらしいです。
植村記者に対する捏造批判フィーバーが名誉棄損訴訟提起によってピタット止まったように見えるのを見れば、スラップの威力が明らかです。
2チャンネルの場合には事業を売ってしまっておしまいでしたが、個人ジャーナリストの場合自分の命を売れませんから裁判で負けた賠償金を生涯払い続けるしかなくなります。
在特会の元会長が、京都の朝鮮人学校関係の賠償金支払に参った感じで話していたのを記憶している人が多いでしょうが、言論空間の争いを訴訟戦略にずらせて来る戦いにどう対応するかは、深刻な問題です。
次々と訴訟されると事実上言論戦ができなくなる仕組みです。
国家の存立には平和的交渉ばかりではなく一定の自衛軍が必要なように、自由な言論で戦うにも相手が言論の場で戦うよりは訴訟戦術で潰しに来る場合に備えて自衛組織(弁護団養成)を構築しておく必要が分ります。
討論会で相手の質問に答えずに別の話題に切り替える狡い人がいますが、これを極端にしたものです。
「話せば分る」と言っても相手が問答無用で刀を振りかざして来れば、こちらも刀で切り返さないと殺されてしまい、話すヒマがなくなります。
商人は商品の品質で勝負すれば良いことですが、品質が良くても途中沈められたのではどうにもなりませんから、重商主義時代以降は、国力=航路の安全保障のためには海軍力が必須だったのです。
今は裸の軍事力よりは先ずは法的紛争・・戦闘能力が言論戦の勝敗を分ける時代です。

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