NAFTA→メキシコ生産シフト1

日本の高度成長期には収益性が落ちた米国企業が低賃金の海外に逃げて、その穴埋めに日系工場が米国に入っている構図でした。
ところが、NAFTA成立後自動車メーカー(に限らずいろんな製造業)米国内企業が積極的にメキシコ立地を選びほぼ米国との経済一体化が進みました。
米国企業のようにゲンキンな動きをするのはリスクがあるので様子見をしていた日本もメキシコからの米国輸出でも良いのかなと安心して?リーマンショック後日本までも工場進出先をメキシコに切り替えるようになりました。
その結果ビッグスリー等の米国内製造工場国外進出による国内製造業縮小の穴埋め的現地生産が急激に減るようになりました。
例えば、代表的製造業の車の例を以下の表で見るとメキシコでの日系車(トララックバスを含む)の生産台数を見ると16年から18年ではほぼ倍増していますが、(表は大きいので引用省略・関心のある方は下記に入ってご覧ください)米国生産数はほぼ現状維持です。
http://www.jama.or.jp/world/foreign_prdct/index.html

海外生産 進展する世界各国での現地生産
表1:日本メーカーの四輪車海外生産台数の推移

北米自由貿易協定によってメキシコ産品がほぼ内国待遇で米国に流入するようになると人件費の高い米国内製造がたち行かなくなったように見えます。
日系企業も米国進出や米国内新工場増設よりメキシコ進出へ舵を切り替える動きが知られていました。
例えばホンダの場合以下の通りです。
https://jp.reuters.com/article/honda-production-shift-idJPKCN1N01AD

ホンダは米国向けフィットをメキシコだけでなく埼玉製作所寄居工場(埼玉県寄居町)でも生産していたが、17年2月に同工場での生産を中止。それ以降は全量をメキシコでの生産に切り替えている。

ただし、念のためウイキペデイア確認するとNAFTAについては米国で評価が真っ二つに分かれているらしく、私の持っていた上記印象は共和党支持者に多い見解で民主党支持層では70%くらいで逆の意見が支持されているようです。
ところでNAFTAは1992年署名、1994年発効ですが、日系メーカーの工場メキシコ進出が目立つようになったのは、まだ4〜5年前・・早くてもリーマンショック以降の記憶ですので、メキシコ進出増の原因は他にあるのかもしれません。
https://www.mx.emb-japan.go.jp/keizai/kigyo6.pdf

相次ぐ日系企業の進出 ✔ 2011年以降、日系自動車メーカー4社がメキシコへの生産投資を発表。
✔ 関連日系企業も相次いでメキシコへ投資し、日系企業のメキシコへの投資案件数※は 190件以上に及ぶ投資ラッシュ。(自動車及び部品124件、鉄鋼16件、物流12件、機械15件他)
マツダ ホンダ トヨタ 日産 2011年6月 2011年8月 14万台+4万台 20万台 17.5万台 5万台 製造初進出 本格進出 (組立工場から一貫生産工場へ) 能力増強(第3工場) 生産委託 (組立工場から一貫生産工場へ) 2012年1月 2012年11月 2011 2012 (マツダ2、マツダ3) (小型車、エンジン) (小型車) 発表時期 (小型車) ※ 2011年~2015年に公表/報道された投資案件。
出典: 各社公表資料 ✔ 約6割がメキシコへの製造拠点初進出。アジアに加えてメキシコに拠点を置く事例多数。

上記によれば私のおぼろげな記憶通りでした。
日系企業進出と関係なくメキシコの車生産台数の年次推移を見ると以下の通りです。
https://www.google.com/search?q=%E3%83%A1%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%82%B3%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A%E7%94%9F%E7%94%A3%E6%95%B0%E3%81%AE%E5%B9%B4%E6%AC%A1%E6%8E%A8%E7%A7%BB&sxsrf=ACYBGNSHxFHffk1tO-Q94s-caHuNK36rEA:1573295974101&tbm=isch&source=iu&ictx=1&fir=-FVQckFgxact4M%253A%252CtsCMa6SVlqsJlM%252C_&vet=1&usg=AI4_-kTsEpPcvmQHQYIs5WyMSPP4igzoPQ&sa=X&ved=2ahUKEwiPsKad-NzlAhUGE4gKHUxKCl0Q9QEwAHoECAgQBg#imgrc=-FVQckFgxact4M:

「メキシコ自動車生産数の年次推移」の画像検索結果"

上記を見ると日系企業進出前から米国企業の国内からメキシコへのシフトでメキシコは順調に生産台数を伸ばしてきた結果、車産業を基幹産業としていわゆる新興工業国の仲間入り(G20)をしてきた様子が見えます。