徴用工訴訟と国内法論理(米中対決相似形?)6

勝又氏のブログに出ている韓国事情です。https://ameblo.jp/katsumatahisayoshi/day-20190518.html

2019-05-18 05:00:00
韓国は、ウォン相場の下落と反比例して、日本への評価が高まっている。この理由は、2つあるようだ。
その一。ウォン相場急落=通貨危機という切迫感である。日本にSOSを打ち、救援して欲しいという潜在意識。
その二。徴用工問題をめぐる日韓関係の悪化である。韓国で日本企業の資産を売却した場合に起こる日本の報復懸念に基づく。仮に、韓国で通貨危機が起こった上に日本の報復を受けたら、韓国経済は立ちゆかなくなる。その恐怖感が、「反日」から一転して「親日風」にさせているのだろう。現金なものだ。
『韓国経済新聞』(5月16日付け)は、「『メード・イン・ジャパン』なければ生産困難な製品多い」と題する記事を掲載した。

韓国、「日本様々!」メード・イン・ジャパンなければ、経済「保たない」
『韓国経済新聞』(5月16日付け)は、「『メード・イン・ジャパン』なければ生産困難な製品多い」と題する記事を掲載した。
世界最高の競争力を持つ韓国の半導体、スマートフォン、ディスプレー製造業者は依然として日本の装置と素材、部品メーカーの技術力に依存している。日本企業がなければ「メード・イン・コリア」製品をまともに生産するのが困難なほどだ。
(1)「 世界のメモリー半導体業界で1位と2位のサムスン電子とSKハイニックスは半導体工程に使う高純度フッ化水素をステラケミファ、森田化学工業など日本企業からほとんどを輸入する。フッ化水素は半導体製造核心工程であるウエハーの洗浄と蝕刻に使われる。ソルブレーンなど韓国企業がフッ化水素生産に乗り出しているが、歴史が100年を超える日本企業の技術力には追いついていないと評価される」
(2)「 スマートフォン用有機ELパネル生産に必須の蒸着装備も日本製が大部分だ。キヤノン子会社のキヤノントッキが世界市場の90%以上を掌握している。大型ガラス基板に薄い膜を均一に形成する技術力を保有しているためだ。機器1台当たりの価格が1000億ウォンを超えるのにサムスンディスプレー、LGディスプレーなど韓国の主要ディスプレーメーカーが装備を購入するため列を作って待つ」
(3)「昨年、韓国が日本との貿易で出した赤字は、240億ドルで世界1位だった。輸入半導体装備の34%、高張力鋼板の65%、プラスチックフィルムの43%を日本から輸入した。日本企業に対する過度な技術依存度が韓国看板企業のグローバル競争力を損ねるという懸念も出ている。

上記のような記事が韓国内報道で出ると嫌韓派には気持ち良いでしょうが、これに慢心していると足元をすくわれる危険があります。
対日依存度低下論は、韓国の対日批判の背景について日本側の推測記事・意見であって、韓国人が「もう日本には世話になりませんから言いたいことを言います」と主張しているわけではないのに、日本の勝手な憶測をもとに頭にきて?強硬態度に出るのは行き過ぎです。
法律相談で、自分の意見が通らないと、貧乏人は死ねというのか!とか、弱いものは泣き寝入りするしかないのか!などと感情的反応する人がいたり、企業の相談でも客が何を要求してもお店の方は何でも言う通りにするしかないのか!など、時々短絡反応する人がいますが、あなたのやり方はやり過ぎで許されないが、そこまでやらない中間に多様な方法があるという説明の前に、一足飛びの結論を出したがる人がいます。
デュープロセス・物事には手順があるという程度のことですが、相談事例やトラブル事例の多くでは、一足飛びの反応がトラブルになっていることが多いものです。

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