ネット炎上とスラップ訴訟・言論封じ1

4月24日にネット炎上問題を書きましたが、炎上しているからと言って・・批判意見が国民の多数意見とも言い切れません。
以下に書いて行く「デモ」以上にネット炎上は匿名性がある上に、出掛けて行く手間もなく・・あんちょこに過激言語を書き込めるので仮に100件の批判書き込みがあっても1億国民の総意とどう関係があるか全く見えません。
書き込みが特定個人に向けられている分、同じ批判でもツイッターをした人の心に「グサッと」来る迫力があるからメゲテしまって謝罪に追い込まれているだけかも知れません。
ある意見表明に対して紳士的に批判されても反論する元気が出ますが、感情的個人攻撃されると個々人は弱いモノです。
ツイッターを始める人は元々情緒に訴える賞讃意見「いいね!」を期待して始めるのが普通でしょうから、「炎上」と言われるどぎつい批判を期待していません・情緒の支えの欲しい人=元々個人批判に弱いタイプが始めるものとすれば、批判意見にメゲ易い・・直ぐ謝罪するしかないのでしょう。
あるいは意思の強くて反論出来る人でも、一々相手にしていると無駄な時間を取られるばかりで得策でないのでツイッターをやめるか、謝罪して収めるしかなくなるように仕向けるのが反対勢力の狙いかも知れません。
自己に不利な言論封じに、スラップ(威嚇訴訟?)と言う攻撃手法が盛んになっていると言われるのと同じでしょうか?
人権訴訟名誉毀損救済名目での言論封じ込めに使うスラップ訴訟では、いろんな事件を無償で大量の弁護団が担当するので訴える方には個人負担(人権救済目的を理由に弁護士が手弁当で参加する仕組みが日本でも出来上がっています)はありませんが、特定個人が名指しで被告とされ、何千万円の賠償訴訟に使われる・・恐喝手段に使われるようになっているようで既にアメリカでは刑事事件にさえなっていると言われます。
または反スラップ法まで提案されている・あるいは出来ている?とか言われます。
大阪府知事就任前だったかの橋下氏が、山口光事件弁護のあり方に関してマスコミで「懲戒申し立てすれば良い」と煽った結果?膨大な数の懲戒申し立てが弁護士会に係属したことがあります。
これをやられると対象弁護士に対する業務妨害・・一般的な普段の事件を処理出来なくなりますので、不法行為として橋下弁護士に対する損害賠償請求事件があったらしく大分前に判例時報に出ていました。
大量アクセスをしてサーバーをダウンさせるのと同じやり方です。
上記事件は、1つの弁護士会にしかも同じ内容の申し立てだったので併合一括処理出来るので、千件でも百件〜10件でも対応手間は同じだったと思われますが、個別の発言ごとに名誉毀損名目であちこちの裁判所に訴えられると被告とされた個人や企業の方が対応し切れなくて負けてしまいます。
この好例がいわゆる2チャンネル事件で膨大な裁判が起きて、2チャンネル創業者が全部の裁判に行けなかった結果、敗訴の連続だったと何かで述べています・・それで2チャンネルをシンガポールかどこかに売ってしまったと言う勿体ない話です。
サムスンや浦項製鉄などに対して日本企業が特許侵害でモンク言うと、その何倍もの言いがかり裁判を世界中で起こして日本企業が根気負けするのを待って和解に持ち込む戦略と言われています。
タマタマアップルの場合、(お互い訴訟文化の国ですから)絶対引かなかったので世界中で大量の長期裁判になりましたが、日本はいつも根気負けする傾向があるので、韓国が味を占めて来たのが慰安婦騒動の主原因です。
韓国はアメリカの訴訟社会の悪く発展したところを真似する・・アメリカは表向ききれいごとで誤摩化して裏で恫喝するやり方でうまくやっているつもりなのに、韓国に汚いところを拡大して真似されるのでアメリカの汚い本性が暴露されてしまう困った国です。
慰安婦その他全て韓国が騒げばアメリカの本音が分ると言う仕組みになって困っているのがアメリカです。
日本左翼系も韓国同様の精神構造?何かあるとすぐに裁判して個人攻撃する(上記懲戒事件ではすぐに橋下氏に対する損害賠償請求訴訟でやり返しました・・その方向性・好戦的体質こそ恐るべしです)ので、組織的バックのない言論人は(応援弁護団がいませんので)個人では戦い切れないので、反左翼言論の萎縮効果をもたらしています。

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