10/30/08
円高相場と国債2
円高になっている日本の株式を保有しているよりは、むしろ独歩高にある円相場での株式や債券を売って、利益確定した上で海外の値下がり銘柄に買い替えるほうが合理的だとするファンドも増えます。
個人の投資行動で見れば、同じ東証の中で値上がりして儲けた株を売って、底値圏にある株に買い換えるのを、外国人投資家は国際的移動しているのです。
海外同様に日経平均が5割値下がりの場合でも、円はドルに対し2割以上もあがっていますので、(ユーロに対しても昨年の160円前後から10月22日には126円まで上がっています)2割下がったドル相場から見れば、格段に高値圏でしょう。
これが、日本経済が金融危機圏外にある筈なのに、世界並みの日本の株式値下がり・・・外国人投資家による売り注文誘発になっているのです。
日本から株や債券を売った資金でよその暴落した株を買えば、その国の為替相場が上がるはずですが、そうはなっていない・・韓国など下がりっ放しなのは、日本株式売りは実は買い替え資金ではなく、信用取引で損をした穴埋め・決済資金用など等の後ろ向き需要でアメリカに引き上げっ放しになっている場合が多いからでしょう。
・・これが最近のドル高の一因です・・・。
低金利で借りた資金での日本の株式投資の手仕舞いもあり、株式の下落が続いているのですから、その面では諸外国同様に日本の円も下がるはずですが、この点は別に書きましたが、円キャリー取引清算のための手仕舞いが多いので、株など売った金で日本の銀行に借金を返すだけ・・日本からそれ程資金が出て行かない点が諸外国との違いです。
ドルは円に対しては2割以上も下がっていますが、(10月24日には一時90円87銭にもなりました)世界全体ではドルがむしろ上がっている・・・たとえば韓国ウオンその他多くの国で対ドルで為替相場が下落どころか暴落常態で買い支えに苦労している状態なのは、こうした理由によるものです。
当初は、投資資金の引き揚げに端を発した新興国を中心とした為替相場の下落でしたが、今では有望な投資先を見失った投資家にとって、資金保全をかねて為替そのものが投資対象になりつつあります。
ここ1週間ほどの為替相場の値動きは、円キャリー取引の逆流だけではなく、上がり始めた円に対する便乗で余裕資金あるいは当面どこに投資してよいか迷っているファンドなどがさしあたりの避難先として意識的な円買いが増えているはずです。
これに便乗した短期売買による儲けを狙った資金の流入や、先物買いもあります。
こうした人たちは、本来ならばこれから一旦利益確定売りした円・・国債や日本株式の買い戻しに動いてもおかしくありません。
ただ、緊急避難的円買いの場合、いつでも、機動的に資金を動かすためには、換金に時間のかかる株(約4日間)や国債には手を出し難いのです。
今では、外国人投資家にとっては、為替相場・・円やドル、ポンド自体が取引対象商品になっていて、これの上下の動きが債券や株式の投資利回りよりも重要な投資基準となっていることが分かります。
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