10/25/08

円高と国内資金1

100%近く原材料を輸入する日本の場合、円高によって割り高になるのは輸入によらない人件費・・支給額は同じでも輸入物価下落分だけ実質賃金が上がることになるのです。

そうとすれば、日本人の一人一人が大事にされて、高く評価されて何故不満を言う必要があるのかということです。

世界中の国で自国通貨の暴落防止に躍起になっているのに、何故か日本だけが大変だ大変だと騒いでいるのです。

円高で人の価値が高くなった分、輸出競争上不利でしょうが、それは高い人件費を貰う分、血のにじむような技術革新で、・・輸出企業は苦し紛れに頑張るしかないでしょう・・・・生産性を1〜2割アップして人件費高騰分に適応してもらい、後は円高による仕入れ価格の低下を活かしたコスト削減で対応すればいいのです。

こうした苦労の結果、日本の技術力も向上して海外競争力も付くし、筋肉質になるのです。

円安にして、以前より怠けていても売れるから・・楽して稼ごうとしていると、その円安で均衡したら、今度はその値段では国際競争力がなくなってしまい、際限ない為替下落しかなくなります。

円安で、競争が楽だからと安住していたのでは、将来は真っ暗です。

円の安いときに・・明治初年や第二次世界大戦後自国の貴重な文化遺産が、ものすごく安い値段で海外に流出してしまったことを想起してもいいでしょう。

あるいは、仮に円が半値、10分の1になれば、日本の企業や一等地が半値・10分の1で外国人に買い占められ、日本人が半値・10分の1の給料になるので、韓国人や中国人の家庭でメードとして働く時代が来るのです。

これが逆に、倍になれば、日本人が海外美術品を安く仕入れられるのです。

今朝の日経朝刊では昨日の円相場が、円が90円87銭まで上がったと書いていました。

これに対して政府は、公的資金枠の拡充などの強化策を発表していますが、円高とは国内に資金がその分流れ込んでいる筈ですから、国内は金余りになっている筈です。

海外投資家がドルを売って円を買う場合、購入した円を海外の事務所の金庫にそのまま保管しているならば別ですが、普通は、直ぐに銀行などに預金したり日本国債に買い替えて保管したりするものです。

もちろん国内輸出企業もドルで受けとった輸出代金をそのまま持っていたのでは、仕入れ代金や給与を支払えないので、直ぐに円に換金し、国内預金に切り替えます。

円高とは海外との交易で受け取ったドルと出て行く円の差し引きで、受け取るドルのほうが多いときにこれを国内外で円に両替するために発生するものですから、国内では金余りになってインフレまたはバブルになりやすいのです。

この典型は、プラザ合意後の円高とその後のバブル発生でした。

今夏の資源高騰後、貿易黒字は、ほぼなくなりましたが、それでも経常収支は黒字ですから、受け取るドルのほうが多いので、・・円高の地合いです。

これに加えて(10/24/08「国債発行と紙幣増刷」で書いたように、海外投機筋・ファンドによる円資金の返済163兆円分の海外流出分の逆流と新規の円買いが入っているので、その分急激な円高になっているのです。

海外投資家は無利息の円を金庫にしまっておくことはなく、利息の付く円建て預金や国債に振り向けるのが普通です。

 



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