10/25/08

金融危機と円高(日本の国力の正当な評価)

今夏までの資源高騰とその後の世界金融危機は、その殆どの要因は日本が円を海外に垂れ流したことによる金余り現象によって起こったことを、03/19/08「サブプライム問題と世界経済5(円の大量供給の功罪1)」前後あるいは、07/09/08「貨幣の発行量と価格2(貨幣の先進国への還流2)」のコラムで書きました。

そのコラムでは、世界規模のバブル破裂以前に収束するには、大本の日本で金融引き締めをして資金を引き揚げる必要があると書いたのですが、(私の意見など誰も採用しません・・)これを放置している間に世界全体のバブルが破裂してしまったのです。

バブルが破裂すると、日本発の過剰流動性が逆回転し始め、外国人投資家によって原油や商品市場、あるいは韓国など中進国や新興国へ投資していた資金の引き上げが加速します。

資金の引き上げが始まったことによって、一旦は問屋的機能を果たしていたアメリカの金融機関に資金が集まり、これが当面のドル高を演出しているのですが、アメリカの機関投資家・・・○○ファンドも、債権も資源も値下がり一方となれば、投資先がないのに資金を抱えていても仕方がないので、さらに本当の金主である日本に返済するしかない・・戻り始めたと言うことでしょう。

その結果、日本を除く世界中の金詰り・・金融危機が始まっているのです。

中国の存在感やロシアの存在感を囃し立てる向きが多いですが、彼らは日本発の資金を証券化加工した外人投資家によって投資された資金で踊っているだけであって、実は経済の底が浅いのです。

やはり日本の世界に与える存在感は、実は巨大になっていたのを・・能ある鷹は爪を隠すといいますが・・・今回の混乱を通じて世界は認めざるを得なくなるでしょう。

戦後ずっとそうでしたが、世界はなるべく日本の存在を小さくしようと共謀・・1種のイジメに躍起なのです。

政府の外貨準備がそれほど増えなくとも、円は目立たないようにじわじわと民間同士による貸付・起債・サムライ債、海外直接投資などが増えていたのです。

金融危機が収まって、そのときの為替相場を見ればその結果としての落ち着き・・・国力の分布が分かるはずです。

混乱が終わったときには、日本の円は、対ドル相場で80円前後、対ユーロで100円前後で落ち着く可能性があります。

昨年までの1ドル120円前後から見れば、(その少し前には1ドル140円と言うときもありました・・)5割程度の上昇ですから、昨年のサブプライムローン問題に始まり、原油高騰から金融危機にいたる混乱は、日本の国力が5割前後過小評価されていたことに対する市場による修正・・価格改定・日本の存在感見直しの動きだったことが分かるはずです。

輸出企業にとっては、急激な円高は当面つらい局面ですが、インフレと同じでその水準で落ち着けば、同じ比率で輸入価格が下がるので、日本のように輸入資源を加工して輸出する国にとっては円高は必ずしもマイナスばかりではありません。

アメリカのように、自国資源9割で残り1割程度しか輸入しない国の経済理論をそのまま鵜呑みにして、騒ぐ必要はないのです。

円高の功罪については、繰り返し書いてきましたが、最近では、資源高騰に関連して08/26/08「円高と円安の功罪1」以下でも連載しています。

 



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